道の駅「伊達の郷りょうぜん」から車で5分、月舘町の静関な地に、三和織物の工房がある。
工房の中に入ると、ガシャンガシャンという大きな音が聞こえる。
国内では珍しい刺し子機械織り技術者・大峡さんが操る音であった。
刺し子とは、綿や麻などの布に図柄を刺繍したもの。
生地の強度や保湿性を高めるため布を重ねて織ったことから発展したという。
織物は経糸と緯糸のバランスが大事で、ゆっくり回転させて軟らかい質感が出来上がる。
完成した生地はスリッパ、座布団、ハンカチ、マットなどの加工・販売される。
柳先生からは「人と同じことをせず、自分でこれだと思うものを作れ」と言われ、後継者がいない。
自分にしかできないものを作り続けたいと。ハイ!みんぽう4月号より。