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《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

学問修行2017年9月20日(火):Kelly, Charles R. 1962/9 オルゴン エネルギーとは何か?

2017年09月20日 00時52分40秒 | 学問修行
2017年9月20日-1
学問修行2017年9月20日(火):Kelly, Charles R. 1962/9 オルゴン エネルギーとは何か?


Kelly, Charles R. 1962/9. What is orgone energy?. The Creative Process 2(2&3): ??-??. [reprinted 1999/7. Figure 2 substituted]
[https://www.bibliotecapleyades.net/ciencia/ciencia_reich06.htm、で2017年7月9日に入手した。]

2017年8月8日(火)-1
学問修行2017年8月8日(火):Charles R. Kelly 1962/9「オルゴン エネルギーとは何か」のProperties of Orgon -Energyの節の訳出

上記に、20170919、0920、試訳を加えた。


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     オルゴン エネルギーとは何か? What is Orgone Energy?
                         Charles R. Kelly 著
                         Orgone Websiteから


「オルゴン エネルギーとは何か?」への序 Introduction to "What is Orgone Energy?"

 〔すべての段落を略〕


オルゴン エネルギーとは何か? What Is Orgone Energy?

  ・フランツ アントン メスメル Franz Anton Mesmer は、それを動物磁気 animal magnetism と呼んだ
  ・カール フォン ライヘンバッハ Charles von Reichenbach は、それを オドの力 odyle [odic force] と呼んだ
   アンリ ベルクソン Henri Bergson にとって、それは生命の跳躍elan vital や 生命力 vital force であった
   他方、ハンス ドリーシュ Hans Driesch にとって、それはエンテレキー entelechy であった
   ジークムント フロイト Sigmund Freud は、それが人の感情において機能することを観察し、それをリビドーと名づけた
   一世代前の偉大なイギリス-アメリカの心理学者、ウィリアム マクドゥガル William MacDougallは、それをホルミック エネルギー hormic energy と名づけた

 何百人とは言わないまでも、何十人かのあまり知られていない科学者たちは、その存在を認識し、その特別の諸性質を特徴づけるために、それに名称を与えた。

 その概念の20世紀の支持者たちのなかに、たとえば、Charles Littlefueld 博士と彼の生命磁気 vital magnetism と、George Starr White博士と彼の宇宙電気エネルギー cosmo-electric energy がある。17世紀から19世紀における機械論的科学は、それの本質的特質の多くをエーテルという概念のなかに取り入れていた。他方、神秘的な人たちは、それの他の本質的特質を、神という概念のなかに取り入れていた。

 オルゴン エネルギーは、すべての自然が創造される基層 substratum に対してウィルヘルム ライヒが付けた名称である。それに対してこの著者が提供できる最良の定義は、こうである。すなわち、オルゴン エネルギーとは、自然における〔唯一の〕創造的な力である。この論文は、ライヒによるオルゴン エネルギーの発見の歴史を簡潔に議論し、それの諸性質を記述するつもりである。

 それから、その概念を支持する証拠と反対する証拠を要約し、最後に、その概念がなぜそんなにも大きな抵抗に会ったのかの理由を説明することに取り掛かろう。


ライヒによるオルゴン エネルギーの発見 Reich’s Discovery of Orgone Energy

 〔7段落分を略〕

 〔略〕ライヒは日々単純に観察し実験した。彼が見つけたものを書き留め、正直にそれを研究し、諸事実をなんらかの前もって考えられた枠組みに押し込むことなく、それらが現れるがままに組織化しながらである。彼が見つけたことは、性的抱擁の際に流れるのと同じエネルギーが、「生きている」そして「生きていない」すべての自然において存在しているということ、そしてそれは最も意義があり広く行き渡っている自然な機能を律しているということである。

 ライヒは同一のオルゴン エネルギーが、現象についての次の部類の各々の基礎となっていることを見つけた。

  1. 意識 Consciousness
   ・ 感覚 Sensation
   ・ 感情 Emotion
   ・ 知覚 Perception
   ・ 思考 Thought

  2. 生命 Life
   ・ 動物の運動 Animal movement
   ・ 生物発生 Biogenesis
   ・ 繁殖 Reproduction
   ・ 進化 Evolution
   ・ 成長 Growth

  3. 大気の過程と宇宙の過程 Atmospheric and cosmic processes
   ・ 雲 Clouds
   ・ 嵐 Storms
   ・ 大気の電気 Atmospheric electricity
   ・ あらゆる規模での物質(原子、惑星、星、銀河)の創造 Creation of matter at every scale (atom, planet, star, galaxy)

 これら三つの領域は、ライヒの諸発見の順序に対応する。彼の精神医学での始まりから生物学から物理学へであり、各領域は前の領域を含んでいる。

 しかしそれらは、それらについてのわれわれの知識に関しては逆の順序である。というのは、ライヒは、精神医学の領域を広く深く探究し、生物学のより広い領域をはるかに制限された方向で探究したのであり、そして大気の過程と宇宙の過程についての探究では良い出発をなしただけだからである。


オルゴン エネルギーの諸性質 Properties of Orgone -Energy

 オルゴン エネルギーは、自然における創造的な力であるが、電磁気の一形態ではなく、物質の一形態でもない。しかし、それはどちらにとっても基礎となるものである。オルゴン エネルギーは、特異的な生命エネルギーであるが、生命はそれの一つの特定の顕れにすぎない。それについての知識は、主要な点で部分的で断片的であり、疑いもなく幾らかは間違っている。にもかかわらず、ライヒの仕事からは、オルゴン エネルギーは何なのか、それはどのように機能するのかについての、明瞭で一貫した描像が浮かび上がる。

 オルゴン エネルギーの次の10個の性質が、ライヒによって導かれた。

 1. それは、質量から自由である。オルゴン エネルギー自体は、慣性または重さを持たない。つまり、質量から自由である〔質量が無い〕。これが、常套的技術を用いた測定が難しい理由の一つである。質量はしかし、質量の無いオルゴン エネルギー場に密接に依存する。すべての物質は、オルゴンエネルギー場で囲まれているのである。重さまたは慣性の測定は、それ〔オルゴン エネルギー?〕に含まれる物体の特徴だけでなく、この場の特徴も反映する。

 2. それは、あらゆるところにある。オルゴン エネルギーは、すべての空間を満たす。それは、様々な程度または濃度(または「電荷」)で存在するが、不在の〔欠けている〕ところは無い。それは、大気中であれ外宇宙であれ、真空にもある。この点で、20世紀の物理学のエーテルに似ている。

 3. それは、電磁気現象と重力現象のための媒体である。エーテルと同様に、オルゴン エネルギーは、最も基本的な自然現象の基層である。それは、光が運動し電磁場と重力場が力を働かせる媒体である。オルゴン学の主な課題は、オルゴン エネルギーについての知識を、正統派物理学に既知の諸現象についての事実と統合することである。

 4.それは、常に運動している。オルゴン エネルギーの絶え間ない運動は、適切な条件下で観察できる。少なくとも二つの特徴的な運動の型がある。脈動、または交互する膨張と収縮と、そして正常には曲がり道に沿った流れである。

 5. それは、エントロピーの法則とは矛盾する。オルゴン エネルギーは、オルゴン エネルギーの集結へと引きつけられる。熱や電気は、より高きからより低きへと向かう方向をつねに示すが、それとは違ってオルゴン エネルギーは、より低きからより高きへと流れる。外部エネルギーが加えられもせず減らされたりもしない熱的系では、系内のあらゆるものが同じ温度になるまで、熱は熱い物体または資材から失なわれ、冷たいものによって吸収される。より均一に熱が分布するにつれて、「エントロピーは増加する」。熱は、結局、太陽から去って、宇宙へと出て行く。熱は、宇宙から集められて、太陽へと流入することはない。同様にして、発熱器は熱を部屋に中に放射するが、部屋から発熱器へと流れることはない。これらの過程は、エントロピーの法則と一致している。オルゴン的過程は、それとは反対の方向に働く。オルゴン エネルギーの高い集結は、より少なく集結した周囲からのオルゴン エネルギーを引きつける。オルゴン エネルギーがどんどん不均一に分布するほど、「エントロピーは減少する」。
 オルゴン エネルギーが低い位置から高い位置へと流れることは、エントロピーの法則の逆に過ぎないとか、これらの過程を時間パラメータの符号を逆にすることで熱力学方程式によって表わすことを考えるのは、誤りであろう。エントロピー的ではないオルゴン的過程は、機械的に成り行きをたどるものではない。オルゴン的過程は、エントロピー的過程とは質的にまったく異なっている。実際、その過程は、生き物の成長、学習過程、そして単純な種から複雑な種への進化の原因である過程である。生きていない自然においては、オルゴン的過程は、大気中の雲と嵐の成長の原因である。そして、宇宙的規模では、銀河と銀河内での星々の成長の原因である。このことは、オルゴン エネルギーの次の性質へと導く。

 6. それは、創造的活動の焦点である諸単位を形成する。オルゴン エネルギーの諸単位は、生きているか生きていないか、である。たとえば、
  ・バイオン 雲
  ・細胞 嵐
  ・植物 惑星
  ・動物 恒星
  ・銀河
 
  〔訳註。上記は、「・バイオン 雲」と、生命体と非生命体の二つを組み合わせているのか?。最後の銀河は一つだけである。ひょっとして、9個が一つずつ列挙すべきところが、誤植なのか?。〕

これらのオルゴン エネルギーの諸単位のすべては、共通する特徴を持っている。すべては、上記で議論した意味で「負のエントロピー的」であり、そうしてそれらの環境からエネルギーを得るのである。すべてはそのうえ、誕生、成長、成熟、そして衰えまでを通過する「生活環」を持つ。

 7. 物質はそれから創られた。適切な条件下では、物質は、質量の無いオルゴン エネルギーから生じる。これらの諸条件は、稀あるいは珍しくはない。ライヒは、新しい物質はこの惑星上で絶え間なく創られていると信じた。

 8. それは、生命の原因である。オルゴン エネルギーは、唯一の生命エネルギーである。そしてそのようなものとして、生きていることを生きていないことから区別する特別の特徴の原因である。これは次のように表現できる。すなわち、或るオルゴン エネルギーの一団は、生命(それは、創造的過程の連鎖反応の一種である)と関連する特別の質を発達させる。生きていないオルゴン的単位に対照的に、生きているオルゴン的単位〔一団〕を類型化すると思われる質とは、すちわち、

  a. 一個以上の親からの類似的単位の再生産
  b. より高い発展方向への、単位の進化
  c. 意識の存在、少なくともある程度に感じを経験し、そして環境を知覚する能力
  d. 意欲の存在、個体のそれ自身の運動を統制する能力

 最初の二つの性質は、すべての生き物に当てはまるように思われる。最後の性質は、知る限りでは、動物にだけ当てはまる。

 オルゴン エネルギーと生命について、はるかに多くのことが言えるだろうし、この主題はたっぷりと研究されてきた。ここでの概要的見解の目的としては、しかし、上記で十分であろう。ライヒはオルゴン エネルギーの生命現象における役割を大いに詳しく述べたことを、注記しておこう。

 9. オルゴン エネルギーの分離した流れは、互いに引きつけられ、そして重なるかもしれない。重なる機能は、創造的過程の基礎的形式である。自由空間では、重なっているオルゴン エネルギーの流れは、典型的には、螺旋状にまとまる〔収束する〕ふたつの流れのエネルギーの形態を示す。この形態は、渦巻銀河で最も明白に見られる。また、ハリケーンや他の大竜巻の形態でも明白に見られる。大きさの尺度の反対端では、エネルギーの二つの小さな流れが重なることによって、質量粒子が創造される。同じ過程が、生きている有機体で起きている。もちろん、そのときの形態はその関係個体の構造によって制約されている。交配は、生きている自然における重ね機能の第一の表現である。オルガスム〔性的絶頂〕の間、分離した二つのエネルギーの流れは、一緒になり重なる。交配における感じの力と深さは、そのとき生じたオルゴン エネルギーの流れの強度を反映する。

 10. それは、オルゴン エネルギー装置によって、操作できるし統制できる。おそらく、最初のオルゴン エネルギー装置は、メスメルの「バケツ」であった。それは、ぞんざいなものだが明らかに効果のある形態の、オルゴン エネルギー蓄積器であった。ライヒは、オルゴン エネルギーを統制するための数個の装置を開発した。これらのうちで最も知られているのは、オルゴン エネルギー蓄積器である。この蓄積器は、金属製材料と非金属製材料を層に配列するで形づくられた封入物〔enclosure 囲い物〕である。その結果は、封入物内にエネルギーの集結となる。同じ意義を持つものが、ライヒの気象制御器械である。一種の指向性のあるアンテナ〔空中線〕で、ある領域の大気から大量のオルゴン エネルギーを取り出す[withdraw 引っ込める]ことを可能にする。正しく使えば、この器械は気象に大きな変化を引き起こす。
 ライヒが記述した以上の10個の性質に、わたしは他の二つの性質を加えよう。

 11. オルゴン エネルギー単位は、創造の過程において、様々な種類の貯蔵されたエネルギーを「使う」。オルゴン エネルギーの諸単位は、様々な方法で蓄えられたエネルギーを使って、自身を作りあげたり、自身の大きさまたは強さを維持したり増加したりする。このことは、食物の化学エネルギーを代謝と成長に使っている動物について、最も明瞭である。嵐は、またオルゴン エネルギーのシステムであり、それは水蒸気の凝結の潜熱〔訳註。気体、液体、固体といった或る状態を別の状態に変えるために吸収または発生する熱〕を、貯蔵されたエネルギーの源として使用する。星々〔恒星たち〕は、自身の高温を維持するのに、原子核融合反応の熱を用いているかもしれない。ただし、今日の天文学者たちが信じているように核融合反応が恒星の過程で鍵となる役割を演じているかどうかについては、わたしは保留する。15年前、天文学者たちは、恒星の熱源についてまったく異なる説明を与えた。今から15年後には、また別の説明が流行っているかもしれない。いずれにせよ、オルゴン エネルギーの諸過程が、創造的過程に仕えることに様々に使われる貯蔵エネルギーに、典型的に関与していることは明白である。

 12. 「自然発生」や他のオルゴン的諸過程は、オルゴン エネルギーの流れとの接触が妨げられないことを必要とするかもしれない。生きている有機体の「自然発生」は、生物科学者たちが課した実験室条件下で稀に生じるが、このような条件はまったく異常であり自然とは相容れない。もっと自然な条件下では、生命は生きていない物質から、絶え間なく生じることができるし、生じている。この過程は、ライヒによって詳細に記述された。わたしが信じるところでは、これらの自然な条件の本質的特徴は、生命が宇宙的オルゴンの流れとともに発達するような物質、との直接の接触である。たとえば、原生生物は、封印された容器のなかに殺菌され、また囲い込まれた注入液において、稀に自然発生的に出現する。殺菌され、混入されずに保たれ、しかし封印されない、これらと同じ溶液のなかで、原生生物は定期的に出現したのである。


オルゴン エネルギーを支持する証拠と反対する証拠 Evidence for and against Orgone Energy

 オルゴン エネルギーを支持する証拠、すなわち、ライヒが記述したような性質を備えた特別のエネルギーが自然界に存在するという証拠は、あまりにも広範囲にわたっていて、このような記事で十分に論評することはできない。

 英語による出版物のこれら主なものを考えてもらいたい。

 ライヒによる本:
   ・性格分析 CHARACTER ANALYSIS
   ・オルガスムの機能 THE FUNCTION OF THE ORGASM
   ・癌の生体療法 THE CANCER BIOPATHY
   ・エーテル、神と悪魔 ETHER,, GOD AND DEVIL
   ・宇宙的上重ね COSMIC SUPERIMPOSITION
   ・キリストの殺害 THE MURDER OF CHRIST
   ・宇宙との接触 CONTACT WITH SPACE

 オルゴン学における科学誌:

   ・性経済学とオルゴン研究の国際誌(全4巻)
   ・オルゴン エネルギー会報と眼目(全7巻)
   ・オルゴン研究所年報(全1巻)
   ・オルゴン的医学(全1巻)
   ・オルゴン的機能主義(全7巻)
   ・創造的過程(全1巻)

 技術報告:

   ・Kelley, C. R. 気象制御の新方法

 これらの29を越える巻は、主にオルゴン エネルギー自体に関わる観察的および実験的な仕事に専念した出版物についての目録の一部である。

 〔以下、略〕

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学問修行2017年8月20日(日):読書録 野村泰紀 2017/7 マルチバース宇宙論入門

2017年08月20日 17時57分01秒 | 学問修行
2017年8月20日(日)-1
学問修行2017年8月20日(日):読書録 野村泰紀 2017/7 マルチバース宇宙論入門

野村泰紀.2017/7/25.マルチバース宇宙論入門 私たちはなぜ〈この宇宙〉にいるのか.190pp.[本体920円(税別)][B20170818、993円][Rh20170820]


  インフレーション
  ↓
  ビッグバン
  (膨張宇宙)

 多宇宙[マルチバース]宇宙論で、「人間原理」を説明する。
 誤解を解く。
 数式は使わないが、専門家にも検討できるように()で述べている。
 素粒子の標準模型と量子力学を接合した。
 無限発散を、解決する。かつて、繰り込みで解決した。



90頁に、カラビ−ヤウ多様体の図あり。

 
引用1。174頁。
  「インフレーションが全く起こらなかったり、その期間が短すぎるような宇宙(正確には曲率が大きすぎるような宇宙)では、銀河や星、ひいては生命などの構造が生まれないことを示すことができる。つまり、もしある雨中に生じた知的生命体がその宇宙を観測したとすると、常にインフレーションが起こったようなおうちを見ることになる。しかし、そのインフレーションの期間は生命が生じるのに必要な以上には長くなかったと考えるのが自然である。なぜなら、そのような長いインフレーションが起こる確率は小さいと考えられるからである。そしてこれは、将来雨中の曲率を観測する可能性があることを意味する。」
(野村泰紀 2017/7。マルチバース宇宙論入門、174頁)。

問題点。
 ・「ひいては生命などの構造」とは、銀河や星ができたから、生命も出現したという意味だろうか?。この本では、生命を定義していない。
 ・「生命体」または有機体という語で、生きている物質体を指すとすると、それは生命がまとうまたは構築する物質体の構造()のことである。生命そのものではない。
 ・生命体が暗黒物質だけから成る場合は無いのだろうか?
 ・生命体が暗黒エネルギーだけから成る場合は無いのだろうか?
 ・生命体が暗黒エネルギーと暗黒物質だけから成る場合は無いのだろうか?
 ・われわれが観察できる生命体、たとえば有機体 organism が、通常物質と暗黒物質から成る場合も、考えてみようではないか?
   →生物にみられる機能の機構的説明へ。


引用2。176頁。
  「将来の観測で宇宙の曲率が見つかったならば、それは量子的マルチバースの描像〔略〕を示唆することがわかる。(〔略〕曲率が見つからなかった場合は、その結果だけからはどちらの描像が示唆されると言うことはできない)。」
(野村泰紀 2017/7。マルチバース宇宙論入門、174頁)。


引用3。177頁。
  「時間とは何か、そしてそれはどのようにして生じるのだろうか? 量子的マルチバースの描像は、〔略〕それを探求する枠組みは与えてくれる。
〔略〕
私自身はマルチバース全体の状態がある数学的条件〔略〕で一意的に決まる可能性を議論した。そこでは、マルチバースの状態は実は時間発展などしておらず、我々マルチバースの一部である観測者が時間と感じるものは異なる物体〔略〕の間の相関として、我々の宇宙(や他の多くの宇宙)の中の性質として「近似的に」現れるという描像が得られた。」
(野村泰紀 2017/7。マルチバース宇宙論入門、177頁)。


学問修行2017年8月19日(土):日本の政治問題

2017年08月19日 02時06分02秒 | 学問修行
017年8月19日-1
学問修行2017年8月19日(土):日本の政治問題


 今後の総選挙でも地方選挙でも、自民党は惨敗するだろう。


  「10月22日の衆院補選に合わせて総選挙を行うスケジュールが濃厚だとされる。秋の臨時国会冒頭で解散ということになるが、その根拠のひとつとして挙げられているのが、加計学園の獣医学部新設の可否を判断する大学設置・学校法人審議会の動向だ。当初は今月下旬に答申を出すはずだったのが、「2カ月程度」延期されることになった。
〔略〕
 加計問題をいったんリセットする意味でも、総選挙を仕掛ける可能性が高まっています」(政治部デスク=前出)

 安倍首相が今秋の解散に踏み切れば、加計学園のためということになる。そんな党の私物化を自民党は本当に許すのか。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/211630/3
[受信:2017年8月19日。]


学問修行2017年8月8日(火):Charles R. Kelly 1962/9「オルゴン エネルギーとは何か」のProperties of Orgon -Energyの節の訳出

2017年08月08日 16時00分49秒 | 学問修行
2017年8月8日(火)-1
学問修行2017年8月8日(火):Charles R. Kelly 1962/9「オルゴン エネルギーとは何か」のProperties of Orgon -Energyの節の訳出

[これは、2017年8月7日(月)-1
学問修行2017年8月7日(月):Charles R. Kelly 1962/9「オルゴン エネルギーとは何か」の訳出
、に追加したもので、もとのそれは削除した]


Kelly, Charles R. 1962/9. What is orgone energy?. The Creative Process 2(2&3): ??-??. [reprinted 1999/7. Figure 2 substituted]
[https://www.bibliotecapleyades.net/ciencia/ciencia_reich06.htm、で2017年7月9日に入手した]

の、Properties of Orgon -Energyの節を訳した。


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   オルゴン エネルギーとは何か?
     Charles R. Kelly 著
     from Orgone Website


「オルゴン エネルギーとは何か?」への序 Introduction to "What is Orgone Energy?"
〔略〕


オルゴン エネルギーとは何か? What Is Orgone Energy?
〔略〕


ライヒによるオルゴン エネルギーの発見 Reich’s Discovery of Orgone Energy
〔略〕


オルゴン エネルギーの諸性質 Properties of Orgone -Energy

 オルゴン エネルギーは、自然における創造的な力であるが、電磁気の一形態ではなく、物質の一形態でもない。しかし、それはどちらにとっても基礎となるものである。オルゴン エネルギーは、特異的な生命エネルギーであるが、生命はそれの一つの特定の顕れにすぎない。それについての知識は、主要な点で部分的で断片的であり、疑いもなく幾らかは間違っている。にもかかわらず、ライヒの仕事からは、オルゴン エネルギーは何なのか、それはどのように機能するのかについての、明瞭で一貫した描像が浮かび上がる。

 オルゴン エネルギーの次の10個の性質が、ライヒによって導かれた。

 1. それは、質量から自由である。オルゴン エネルギー自体は、慣性または重さを持たない。つまり、質量から自由である〔質量が無い〕。これが、常套的技術を用いた測定が難しい理由の一つである。質量はしかし、質量の無いオルゴン エネルギー場に密接に依存する。すべての物質は、オルゴンエネルギー場で囲まれているのである。重さまたは慣性の測定は、それ〔オルゴン エネルギー?〕に含まれる物体の特徴だけでなく、この場の特徴も反映する。

 2. それは、あらゆるところにある。オルゴン エネルギーは、すべての空間を満たす。それは、様々な程度または濃度(または「電荷」)で存在するが、不在の〔欠けている〕ところは無い。それは、大気中であれ外宇宙であれ、真空にもある。この点で、20世紀の物理学のエーテルに似ている。

 3. それは、電磁気現象と重力現象のための媒体である。エーテルと同様に、オルゴン エネルギーは、最も基本的な自然現象の基層である。それは、光が運動し電磁場と重力場が力を働かせる媒体である。オルゴン学の主な課題は、オルゴン エネルギーについての知識を、正統派物理学に既知の諸現象についての事実と統合することである。

 4.それは、常に運動している。オルゴン エネルギーの絶え間ない運動は、適切な条件下で観察できる。少なくとも二つの特徴的な運動の型がある。脈動、または交互する膨張と収縮と、そして正常には曲がり道に沿った流れである。

 5. それは、エントロピーの法則とは矛盾する。オルゴン エネルギーは、オルゴン エネルギーの集結へと引きつけられる。熱や電気は、より高きからより低きへと向かう方向をつねに示すが、それとは違ってオルゴン エネルギーは、より低きからより高きへと流れる。外部エネルギーが加えられもせず減らされたりもしない熱的系では、系内のあらゆるものが同じ温度になるまで、熱は熱い物体または資材から失なわれ、冷たいものによって吸収される。より均一に熱が分布するにつれて、「エントロピーは増加する」。熱は、結局、太陽から去って、宇宙へと出て行く。熱は、宇宙から集められて、太陽へと流入することはない。同様にして、発熱器は熱を部屋に中に放射するが、部屋から発熱器へと流れることはない。これらの過程は、エントロピーの法則と一致している。オルゴン的過程は、それとは反対の方向に働く。オルゴン エネルギーの高い集結は、より少なく集結した周囲からのオルゴン エネルギーを引きつける。オルゴン エネルギーがどんどん不均一に分布するほど、「エントロピーは減少する」。
 オルゴン エネルギーが低い位置から高い位置へと流れることは、エントロピーの法則の逆に過ぎないとか、これらの過程を時間パラメータの符号を逆にすることで熱力学方程式によって表わすことを考えるのは、誤りであろう。エントロピー的ではないオルゴン的過程は、機械的に成り行きをたどるものではない。オルゴン的過程は、エントロピー的過程とは質的にまったく異なっている。実際、その過程は、生き物の成長、学習過程、そして単純な種から複雑な種への進化の原因である過程である。生きていない自然においては、オルゴン的過程は、大気中の雲と嵐の成長の原因である。そして、宇宙的規模では、銀河と銀河内での星々の成長の原因である。このことは、オルゴン エネルギーの次の性質へと導く。

 6. それは、創造的活動の焦点である諸単位を形成する。オルゴン エネルギーの諸単位は、生きているか生きていないか、である。たとえば、
  ・バイオン 雲
  ・細胞 嵐
  ・植物 惑星
  ・動物 恒星
  ・銀河
 
  〔訳註。上記は、「・バイオン 雲」と、生命体と非生命体の二つを組み合わせているのか?。最後の銀河は一つだけである。ひょっとして、9個が一つずつ列挙すべきところが、誤植なのか?。〕

これらのオルゴン エネルギーの諸単位のすべては、共通する特徴を持っている。すべては、上記で議論した意味で「負のエントロピー的」であり、そうしてそれらの環境からエネルギーを得るのである。すべてはそのうえ、誕生、成長、成熟、そして衰えまでを通過する「生活環」を持つ。

 7. 物質はそれから創られた。適切な条件下では、物質は、質量の無いオルゴン エネルギーから生じる。これらの諸条件は、稀あるいは珍しくはない。ライヒは、新しい物質はこの惑星上で絶え間なく創られていると信じた。

 8. それは、生命の原因である。オルゴン エネルギーは、唯一の生命エネルギーである。そしてそのようなものとして、生きていることを生きていないことから区別する特別の特徴の原因である。これは次のように表現できる。すなわち、或るオルゴン エネルギーの一団は、生命(それは、創造的過程の連鎖反応の一種である)と関連する特別の質を発達させる。生きていないオルゴン的単位に対照的に、生きているオルゴン的単位〔一団〕を類型化すると思われる質とは、すちわち、

  a. 一個以上の親からの類似的単位の再生産
  b. より高い発展方向への、単位の進化
  c. 意識の存在、少なくともある程度に感じを経験し、そして環境を知覚する能力
  d. 意欲の存在、個体のそれ自身の運動を統制する能力

 最初の二つの性質は、すべての生き物に当てはまるように思われる。最後の性質は、知る限りでは、動物にだけ当てはまる。

 オルゴン エネルギーと生命について、はるかに多くのことが言えるだろうし、この主題はたっぷりと研究されてきた。ここでの概要的見解の目的としては、しかし、上記で十分であろう。ライヒはオルゴン エネルギーの生命現象における役割を大いに詳しく述べたことを、注記しておこう。

 9. オルゴン エネルギーの分離した流れは、互いに引きつけられ、そして重なるかもしれない。重なる機能は、創造的過程の基礎的形式である。自由空間では、重なっているオルゴン エネルギーの流れは、典型的には、螺旋状にまとまる〔収束する〕ふたつの流れのエネルギーの形態を示す。この形態は、渦巻銀河で最も明白に見られる。また、ハリケーンや他の大竜巻の形態でも明白に見られる。大きさの尺度の反対端では、エネルギーの二つの小さな流れが重なることによって、質量粒子が創造される。同じ過程が、生きている有機体で起きている。もちろん、そのときの形態はその関係個体の構造によって制約されている。交配は、生きている自然における重ね機能の第一の表現である。オルガスム〔性的絶頂〕の間、分離した二つのエネルギーの流れは、一緒になり重なる。交配における感じの力と深さは、そのとき生じたオルゴン エネルギーの流れの強度を反映する。

 10. それは、オルゴン エネルギー装置によって、操作できるし統制できる。おそらく、最初のオルゴン エネルギー装置は、メスメルの「バケツ」であった。それは、ぞんざいなものだが明らかに効果のある形態の、オルゴン エネルギー蓄積器であった。ライヒは、オルゴン エネルギーを統制するための数個の装置を開発した。これらのうちで最も知られているのは、オルゴン エネルギー蓄積器である。この蓄積器は、金属製材料と非金属製材料を層に配列するで形づくられた封入物〔enclosure 囲い物〕である。その結果は、封入物内にエネルギーの集結となる。同じ意義を持つものが、ライヒの気象制御器械である。一種の指向性のあるアンテナ〔空中線〕で、ある領域の大気から大量のオルゴン エネルギーを取り出す[withdraw 引っ込める]ことを可能にする。正しく使えば、この器械は気象に大きな変化を引き起こす。

 ライヒが記述した以上の10個の性質に、わたしは他の二つの性質を加えよう。

 11. オルゴン エネルギー単位は、創造の過程において、様々な種類の貯蔵されたエネルギーを「使う」。オルゴン エネルギーの諸単位は、様々な方法で蓄えられたエネルギーを使って、自身を作りあげたり、自身の大きさまたは強さを維持したり増加したりする。このことは、食物の化学エネルギーを代謝と成長に使っている動物について、最も明瞭である。嵐は、またオルゴン エネルギーのシステムであり、それは水蒸気の凝結の潜熱〔訳註。気体、液体、固体といった或る状態を別の状態に変えるために吸収または発生する熱〕を、貯蔵されたエネルギーの源として使用する。星々〔恒星たち〕は、自身の高温を維持するのに、原子核融合反応の熱を用いているかもしれない。ただし、今日の天文学者たちが信じているように核融合反応が恒星の過程で鍵となる役割を演じているかどうかについては、わたしは保留する。15年前、天文学者たちは、恒星の熱源についてまったく異なる説明を与えた。今から15年後には、また別の説明が流行っているかもしれない。いずれにせよ、オルゴン エネルギーの諸過程が、創造的過程に仕えることに様々に使われる貯蔵エネルギーに、典型的に関与していることは明白である。

 12. 「自然発生」や他のオルゴン的諸過程は、オルゴン エネルギーの流れとの接触が妨げられないことを必要とするかもしれない。生きている有機体の「自然発生」は、生物科学者たちが課した実験室条件下で稀に生じるが、このような条件はまったく異常であり自然とは相容れない。もっと自然な条件下では、生命は生きていない物質から、絶え間なく生じることができるし、生じている。この過程は、ライヒによって詳細に記述された。わたしが信じるところでは、これらの自然な条件の本質的特徴は、生命が宇宙的オルゴンの流れとともに発達するような物質、との直接の接触である。たとえば、原生生物は、封印された容器のなかに殺菌され、また囲い込まれた注入液において、稀に自然発生的に出現する。
殺菌され、混入されずに保たれ、しかし封印されない、これらと同じ溶液のなかで、原生生物は規則的に出現したのである。



オルゴン エネルギーを支持する証拠と反対する証拠 Evidence for and against Orgone Energy

 オルゴン エネルギーを支持する証拠、すなわち、ライヒが記述したような性質を備えた特別のエネルギーが自然界に存在するという証拠は、あまりにも広範囲にわたっていて、このような記事で十分に論評することはできない。

 英語による出版物のこれら主なものを考えてもらいたい。

 ライヒによる本:
   ・性格分析 CHARACTER ANALYSIS
   ・オルガスムの機能 THE FUNCTION OF THE ORGASM
   ・癌の生体療法 THE CANCER BIOPATHY
   ・エーテル、神と悪魔 ETHER,, GOD AND DEVIL
   ・宇宙的上重ね COSMIC SUPERIMPOSITION
   ・キリストの殺害 THE MURDER OF CHRIST
   ・宇宙との接触 CONTACT WITH SPACE

 オルゴン学における科学誌:

   ・性経済学とオルゴン研究の国際誌(全4巻)
   ・オルゴン エネルギー会報と眼目(全7巻)
   ・オルゴン研究所年報(全1巻)
   ・オルゴン的医学(全1巻)
   ・オルゴン的機能主義(全7巻)
   ・創造的過程(全1巻)

 技術報告:

   ・Kelley, C. R. 気象制御の新方法

 これらの29を越える巻は、主にオルゴン エネルギー自体に関わる観察的および実験的な仕事に専念した出版物についての目録の一部である。

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オルゴンエネルギーとは何か?(Kelly 1962の訳)

2017年07月23日 10時34分49秒 | 学問修行
Charles R. Kelley. 1962/9.
What is orgon energy?
The Creative Process 2(2&3): ?-?.

は、要点を押さえた記事のようである。
 まず、Properties of Orgon -Energyの節を訳すことにする。



"What is Orgon Energy?"への序
「オルゴン エネルギーとは何か?」への序
〔略〕
オルゴン エネルギーとは何か?
〔略〕
ライヒによるオルゴン エネルギーの発見
〔略〕

オルゴン エネルギーの諸性質

オルゴン エネルギーは、自然における創造的な力であるが、電磁気の一形態ではなく、物質の一形態でもない。しかし、それはどちらにとっても基礎となるものである。オルゴン エネルギーは、特異的な生命エネルギーであるが、生命はそれの一つの特定の顕れにすぎない。それについての知識は、主要な点で部分的で断片的であり、疑いもなく幾らかは間違っている。にもかかわらず、ライヒの仕事からは、オルゴン エネルギーは何なのか、それはどのように機能するのかについての、明瞭で一貫した描像が浮かび上がる。

オルゴン エネルギーの次の10個の性質が、ライヒによって導かれた。

 1. それは、質量から自由である。オルゴン エネルギー自体は、慣性または重さを持たない。つまり、質量から自由である〔質量が無い〕。これが、常套的技術用いた測定が難しい理由の一つである。質量はしかし、質量の無いオルゴン エネルギー場に密接に依存する。すべての物質は、オルゴンエネルギー場で囲まれているのである。重さまたは慣性の測定は、それ〔オルゴン エネルギー?〕に含まれる物体の特徴だけでなく、この場の特徴も反映する。

 2. それは、あらゆるところにある。オルゴン エネルギーは、すべての空間を満たす。それは、様々な程度または濃度(または「電荷」)で存在するが、不在の〔欠けている〕ところは無い。それは、大気中であれ外宇宙であれ、真空にもある。この点で、20世紀の物理学のエーテルに似ている。

 3.



学問修行2017年7月22日(土):J H ウッジャー『生物学の諸原理:批判的研究』生気論と機械論との対立、一部訳

2017年07月22日 00時05分58秒 | 学問修行
2017年7月22日(土)-1
学問修行2017年7月22日(土):J H ウッジャー『生物学の諸原理:批判的研究』生気論と機械論との対立、一部訳
=2017年7月20日-1の増補版



J H ウッジャー
生物学の諸原理:批判的研究
1967改訂版

第2部
生物学的知識の諸問題

第5章
生気論と機械論との対立 antithesis

I

生気論と機械論との間の世に知られた言い争いは、生物科学史のすごく目立った特徴であるが、ときおり想定されるような簡単なものでは決してない。関係のある争点と表明された様々な意見は、単純で明快であるわけでは決してない。そこで、われわれが最初にやるべきことは、いくつかの代表的な見本の検討へと向かう前に、これらの争点を少し解きほぐすことである。(自ら呼んではいないにしても)「生気論者」と呼ばれる人たちの間には、相当の、そして重要な意見の違いがある。そして、対立陣営に属し、「機械論者」の称号を受け入れる人々の間にも、同様の重大な違いがある。よって、だれそれは機械論者だと言ったところで、その人が機械論のどの特定の銘柄〔種類〕なのかを述べない限り、ほとんど情報を与えていない。主要な分割の特徴をはじめに指摘することは、これからにおいて〔今後の〕助けとなることだろう。有機体についての「機械論的見解」と呼ばれてよいものは、二つの主要な基礎の一つに基づくであろう。二つとは、(1)有機体は、ある意味で機械 machine _である_か、あるいは「からくり mechanism 〔仕組み、機構〕」であり、それを越えるものではない。これを、存在論的な意味で、形而上学的な基礎と呼んでよいだろう。(2)一方、有機体についていかなる形而上学的または存在論的な仮定を置くことを避けて、有機体の「本性 nature」がなんであろうとも、有機体は_あたかも_機械であるか「からくり」であるとして扱うことによってのみ科学的に扱うことができると、単に言うのである。こうして、二つの基本的に異なる種類の機械論を、われわれは得たのである。第一のものは、有機体は機械「である」と言うことを明言するので、独断的であり、すでに説明した意味で形而上学的である。他方、二番目のものは、より控えめな主張をしていて、科学は機械的な説明を守る場合にだけ可能だと言う。しかしそれは、生物学的研究の対象の形而上学的本性についてなんらかの言明を行なうことを避けている。これは、それゆえ、方法論的基礎である。」
(Woodger 1967、pp.229-230;第1段落の試訳20170720)。


 「生気論的教義の最初の分割は、まったく同じ性質のものではない。しかし、厳密な意味で生気論という称号が適用できる一つの集団がある。すなわち、かれらの競争相手が研究した有機体に加えて、まったく異なった本性の存在者があると、これらすべては断言する。その存在は、有機体の特異性によって明らかにされる。これは、すべての歴史上の生気論の特徴であり、独断的または形而上学的生気論と呼んでよい。それは、有機体の本性について、積極的に存在論的主張を行なうからである。この話題の残りの書き手たちは、どちらの教派の機械論者にも反対する点で、狭義の生気論者に同意するが、積極的主張を行なう点で生気論者と異なっている。これらの積極的主張が何であるかを二言三言で言うのは容易くない。この段階ではこの集団を「反機械論者」と単に呼び、そうして生気論者との(よく行なわれる)混同を避けるのが良いだろう。では、機械論の主な二つの種類へと戻ろう。
 発見的な見地から、機械論的見解が成功してきたことは、誰もが認めるところである。しかし、その目標に達したと主張する人はいない。独断的機械論者は、有機体は機械_である_と信じるのだが、これは〔=目標を達成していないのは〕単に十分な時間がまだ経っていないからだと言い張るのである。他方、独断的生気論者は、有機体はまったくの機械であることはどんな意味でも決してないと信じるので、機械論的目標に到達することはあり得ないと主張する。こうして両派は予言に賭けることで、各々が未来だけが決めるような主張を行なうのだ。」
(Woodger 1967、pp.229-230;第1段落の試訳20170720)。
【p.230の下から9行目まで。】

〔略〕

【p.231の下から7行目から。】
 「他方、独断的生気論者は、生きている物は、まだ機械論的用語で解明できていないから、また無機的世界では見られない特異性を示すから、異なる身分の存在に属すると言い張るだろう。

〔略〕

これらの二つの見解の違いは、われわれの経験として与えられることへの正しい説明とは何かについての_意見_についての違いである。もし説明が取るべき一般的形式について心を決めたならば、いわゆる「生命の問題」を設定したのであり、さらなる議論は無益である。その身分は一つの言明であり、われわれはどの予言が適中するのかを待ち、見ることができるだけである。
 では、方法論的見地へと戻って、方法論的機械論者に、機械論的説明が科学において認められる唯一のものだという論点を支持するのに何を言わなければならないかを、訊ねることができる。これは明らかに、最初のものとはまったく異なる種類の主張である。ここでの論争は、有機体についてのものではなく、_説明_についてのものである。したがって、生物学的問題ではまったくなく、(広い意味での)論理的問題である。この変化を認識するのに失敗したことから、混同が生じたのかもしれない。混同のもう一つの源は、調査する者と理論づけする者との間の違いにある。調査する者は、発見的成功をもたらす図式に満足するし、機械論的見解はこの分野で優先権をもつように思われる。よって、方法論的機械論を明言する者は、単にこの見地からそうしているのかもしれない。しかし理論生物学の立場からは、このような不満足な状態の位置にとどまることはできない。問題は、見かけよりもはるかに難しい。生物学の方法論者は、【p.231/p.232】機械論的見解が成功しているのかどうかではなく、それが科学的生物学にとって唯一可能な見解なのかどうかを決定するという困難な仕事に遭遇しているのである。このことが本当ならば、結論は明白である。本当ではないのなら、他の可能性が探求されなければならないだろう。後に見るように、さらなる困難が生じる。「機械論的説明」という表現は、極めて漠然としていることによってである。この事実だけが、大変な混乱の原因である。
 ときおり、機械論的見解は「正しい方向に動くことを保つ」(E. B. Wilson)[p.256を見よ。]と言われる。どこへ行こうとしているのか、どれが正しい道なのかを知っていることを、これは含んでいる。」
(Woodger 1967、pp.229-230;第1段落の試訳20170720)。


[W]
Woodger, J.H. 1967(1929). Biological Principles: a Critical Study. Revised Edition. xix+496pp. Routledge and Kegan Paul. [ordered 20031120] [B20031211, 5,262 +763=y16,025]

学問修行2017年7月21日(金):人についての神智学の主張のジナラジャダーサ『神智学の第一原理』による要約。personalty 人格とは

2017年07月21日 18時34分36秒 | 学問修行
2017年7月21日-1
学問修行2017年7月21日(金):人についての神智学の主張のジナラジャダーサ『神智学の第一原理』による要約。personalty 人格とは


 人と人に関係する存在者たちについての神智学の主張は、Jinarajadasa ジナラジャダーサ (1938) の『First Principles of Theosophy 神智学の第一原理』(pp.145-150)を要約すると、次の通りである。

 1. 人類の魂は、超魂 oversoul において個体化している。(動物では、種ごとに群魂 group soulとなっている。)

 2. 個々の魂 soul またはエゴ ego または個体性 individuality は、一つの人生、または化身または受肉 incarnation で一つの人格 personality [註1]を作る。

 3. 人格は、誕生に際して、心的体 mental body〔メンタル体〕、アストラル体 astral body〔星体〕、そして物質体 physical body をまとう。

 4. これらの三つの体のそれぞれは、それ自身の一つの生命と意識を持つ。それは、人格の生命と意識とは、きわめて異なっている。

 5. 各乗り物の「体意識」はそれぞれ、心体の「心的精霊 mental elemental」、アストラル体の「欲望精霊 desire elemental」、そして物質体〔肉体〕の「物質的精霊 physical elemental」として知られる。

 6. この体意識 body-consciousnessは、心的物体とアストラル物体のエレメンタル エッセンス〔四大の本質、元素精〕の生命と、物質体を作りあげる、鉱物的、植物的、そして動物的生命の流れの生命である。

 7. アストラル体と心的体の精霊は、エレメンタル エッセンスの生命から成る。

 8. エレメンタル エッセンスは、鉱物の生命よりも_前の_段階の顕現でのロゴスの生命の一つの相である。それは、生命の「下降弧」の途上にあり、「物質の中に下降しつつ〔潜りつつ〕」ある。その下降は、後に鉱物の生命、さらに後には植物と動物の生命となるためである。エレメンタル エッセンスの主な要求は、それ自身が生きていると、できるだけ多くの新しい方法で、感じることである。

 9. 欲望精霊は、アストラル体が目覚めること、実際に「目覚めている時」を持つことを好む。変化、新奇さ、興奮は、欲望精霊が生命の下降弧の途上で望むものである。

 10. 心的精霊は、心が一つの思考に保たれることを好まない。休むことなく、多くの様々な思考の振動を、その持ち主である人格に引き起こせるよう、切望する。

 11. アストラル体と心的体の持ち主であるエゴ〔我〕は、生命の_上昇弧_にある。

 12. 人の生と死とそれを越える仕事とは、自身の乗り物を統御することである。



[註1]
 神智学やトランスヒマラヤ密教の再生理論 reincarnation theory 〔転生説、輪廻説〕によれば、或る人の魂の光線の種類は、変わらない。魂より下位の光線の種類は変わり得る。
 たとえば、Benjamin Creme (1986) "Maitreya's Mission"の巻末にあるによれば、
  ナザレのイエス(4.0)     6-1-1-2-1  (24 BC-9 AD)
  ティアナのアポロニウス(5.0) 6-1-1-2-7  (16-c.97 AD)
 ここで、()内の数字は死亡時に到達した進化点 point of evolution または進化段階[註2]で、五つの数字の並びは、先頭から順に、魂、人格、心的装置、アストラル的乗り物、そして物質体の光線である。

 イエスの次の転生はアポロニウスである(要文献)。魂の第六光線は変わっていない。

 なお、西暦 Anno Domini とはイエスが生まれた翌年を起点とする暦である。イエスは「紀元前4年頃に生まれたと考えられている」(https://ja.wikipedia.org/wiki/西暦#.E8.A5.BF.E6.9A.A6.E5.85.83.E5.B9.B4.E3.81.A8.E3.82.A4.E3.82.A8.E3.82.B9.E7.94.9F.E5.B9.B4.E3.81.AE.E3.82.BA.E3.83.AC)。Benjamin Creme 氏(1922/12/5 -2016/10/24)によれば、グレゴリオ暦(太陽暦)への換算の際に誤りがあるという(文献失念)。

 personality (人格、個性、個格、性格、肉体人間、などと訳される)とは、Aart Jurriaanse (2001) "Bridges"、pp.143-144 によれば、
  「厳密に言えば、人格はその受け入れられた意味での真の形体 form というよりも、一つの概念とみなされるべきである。それは、三つの分離した乗り物、つまり生気体 vital body、アストラル体、そして心的体から成る包括形体 an inclusive form を表示する。しかし、これら三つの「体」が単に存在することは、それ自身では「人格」として知られるものを立てることにならない〔構成しない constitute 共に(組み)立てる、設置する〕。この指定は、三つの関係する体の諸エネルギーが完全に混合し終わった後にだけ、適用される。それは、これらの融合したエネルギーが、一つの調整された単位として機能することが可能になるときである。この本性の統合が成功すれば、個体性と自己意識の感覚がもたらされる。魂による効果的な統御 control が今や実装される be implemented からである。このような中心的自覚〔気づき〕awareness が存在し、情緒体〔感情体〕emotional body 〔=astral body〕を通して反応して生気体〔活力体〕 vital body によってエネルギーを与えられる心的装置を利用するところでは、「人格」という指定は正当なものとなる。この同一性の感覚は、しかし束の間のことで、持続するのはその特定の形体が物質的に存在する間だけである。というのは、その形体が「死」ぬとき、言い換えればその魂が物質的乗り物に興味を失って撤退するとき、エーテル世界へと分解し吸収されるだろうからである。」
(Jurriaanse 2001 "Bridges"、pp.143-144)。


[註2]
 人は神なのだが、物質を栄化するために下降し、今や上昇孤を辿る道にある。involution 内巻き、退化、逆進化は下降孤を辿り、evolution 開展、進化は上昇孤を辿ること。]


□ 文献 □

Creme, Benjamin. 1986. Maitreya's Mission. x+384pp. Share International Foundation. [B19900328, y3000]

Jinarajadasa, C. 1938 [5th edition; 1921 first edition]. First Principles of Theosophy [神智学の第一原理]. xi+465pp. Kessinger Publishing Company. [B19961105]

Jurriaanse, Aart. 2001[revised edition; 1978 First published]. Bridges . 526pp. Bridges Publishing. [B20021030, y4224x1.05]

学問修行2017年7月20日(木):八杉龍一 1948/11 『生物學の方向』、生命観

2017年07月21日 00時14分13秒 | 学問修行
2017年7月21日-1
学問修行2017年7月20日(木):八杉龍一 1948/11 『生物學の方向』、生命観

 今日、ひょいと手に取ったのが、下記の本。
 生気論に言及している部分を探してみた。

八杉龍一.1948/11/5.生物學の方向.179pp.アカデメイア・プレス.[定價\130.00][B19840924、1200円*明倫館書店]


 八杉龍一(1948: 81頁)は、生物学研究者の生命観を、およそ次の三通りに区別した。

  (a).第一見解。生命現象は物質現象である。したがって、物理化学的現象に完全に分解することができる。

  (b).第二見解。生命現象を分解していくが、生物についてすべて知りつくした後でなければ解決されない[?=知り尽くしたら、解決される。→知り尽くすとは、どういうことか?。また、どう判定するのか?。]

  (c).第三見解。生命現象を機械論的に、つまり物理化学的に方法で解明していくが、やがてその方法では解明できないもの、真のヴィタスに行きあたる。(生気論的傾向)


 「第二及び第三の見解は,かかる機械論的方法によつてはたして我々が生命を認識しつつあるか,認識できるか,という不安と懐疑の産物である。しかしこれらの見解はともに,問題の解決をただ遠方におしやつているにすぎない。〔略〕

 生物學における機械論的方法に對する批判は,本書を通じての課題である。とくに『生物學の方向』〔この本の最初の章、20-65頁。〕がこの問題に対する解答の主要な部分を含んでいる。また生氣論的展開に対しては,いまさら多くの言をついやす必要は無いであろう。もつとも私は,後にいくらかは機械論及び生氣論の問題にたちもどつて論ずる機会をもつつもりである。」
(八杉龍一 1948/11、81頁)。


 八杉龍一氏の著作では、八杉龍一 1965『進化学序論』は、氏の博士論文が元となっているようで、力作と言える。


□ 文献 □
八杉龍一.1948/11/5.生物學の方向.179pp.アカデメイア・プレス.[定價¥130.00][B19840924、1200円*明倫館書店]


□ 八杉龍一の著作一覧□

八杉龍一.1948.ダーウィニズムの諸問題.154pp.理学社.[y50]

八杉龍一.1948.生物学の方向.197pp.アカデメイア・プレス.[y130]

八杉龍一.1949.ダマルクからダーウィンへ.2+3+161pp.日本評論社.[y150]

八杉龍一.1951.生命.261+3pp.毎日新聞社.[y260]

八杉龍一.1965.進化学序論:歴史と方法.vii+362pp.岩波書店.[y750]

八杉龍一.1972.近代進化思想史.256pp.中央公論社.[y900]

八杉龍一.1973.一生物学者の思索と遍歴.358pp.岩波書店.[y2,000]

八杉龍一.1976.生物学的人間像.357pp.青土社.[y1,800]

八杉龍一.1977.ダーウィン.285pp.平凡社.[y1,000]

八杉龍一.1982.生物学と私.285pp.青土社.[y1,600]

八杉龍一.1984.生命論と進化思想.viii+228+4pp.岩波書店.[y1,700]

八杉龍一.1984.生物学の歴史(上).250pp.日本放送出版協会.[y750]

八杉龍一.1984.生物学の歴史(下).224pp.日本放送出版協会.[y750]

八杉龍一.1989.ダーウィンを読む.244+22pp.岩波書店.[y2,000]

八杉龍一(編訳).1994.ダーウィニズム論集.388pp.岩波書店.[B19941209, y670]

J H ウッジャー(1967改訂版):生物学の諸原理 批判的研究 第5章生気論と機械論との対立(訳1)

2017年07月20日 15時48分13秒 | 学問修行
2017年7月20日-1
J H ウッジャー(1967改訂版):生物学の諸原理 批判的研究 第5章生気論と機械論との対立(訳1)


第2部
生物学的知識の諸問題

第5章
生気論と機械論との対立

I

生気論と機械論との間の世に知られた言い争いは、生物科学史のすごく目立った特徴であるが、ときおり想定されるような簡単なものでは決してない。関係のある争点と表明された様々な意見は、単純で明快であるわけでは決してない。そこで、われわれが最初にやるべきことは、いくつかの代表的な見本の検討へと向かう前に、これらの争点を少し解きほぐすことである。(自ら呼んではいないにしても)「生気論者」と呼ばれる人たちの間には、相当の、そして重要な意見の違いがある。そして、対立陣営に属し、「機械論者」の称号を受け入れる人々の間にも、同様の重大な違いがある。よって、だれそれは機械論者だと言ったところで、その人が機械論のどの特定の銘柄〔種類〕なのかを述べない限り、ほとんど情報を与えていない。主要な分割の特徴をはじめに指摘することは、これからにおいて〔今後の〕助けとなることだろう。有機体についての「機械論的見解」と呼ばれてよいものは、二つの主要な基礎の一つに基づくであろう。二つとは、(1)有機体は、ある意味で機械 machine _である_か、あるいは「からくり mechanism 〔仕組み、機構〕」であり、それを越えるものではない。これを、存在論的な意味で、形而上学的な基礎と呼んでよいだろう。(2)一方、有機体についていかなる形而上学的または存在論的な仮定を置くことを避けて、有機体の「本性 nature」がなんであろうとも、有機体は_あたかも_機械であるか「からくり」であるとして扱うことによってのみ科学的に扱うことができると、単に言うのである。こうして、二つの基本的に異なる種類の機械論を、われわれは得たのである。第一のものは、有機体は機械「である」と言うことを明言するので、独断的であり、すでに説明した意味で形而上学的である。他方、二番目のものは、より控えめな主張をしていて、科学は機械的な説明を守る場合にだけ可能だと言う。しかしそれは、生物学的研究の対象の形而上学的本性についてなんらかの言明を行なうことを避けている。これは、それゆえ、方法論的基礎である。」
(Woodger 1967、pp.229-230;第1段落の試訳20170720)。

学問修行2017年7月17日(月):前川喜平前文科事務次官の誠実さ

2017年07月17日 12時05分57秒 | 学問修行
2017年7月17日-1
学問修行2017年7月17日(月):前川喜平前文科事務次官の誠実さ

 これからの社会は、人々が明るく楽しく生活できるものであってほしい。
 人々どうしのつきあいで、第一に求められるのは、誠実さである。
 嘘を言ったり、でまかせを言うことは、厳に慎むべきことである。


前川喜平.2017/6/9.<前川喜平前文科事務次官手記>わが告発は役人の矜持だ 官邸の圧力、天下り問題、醜聞報道……私に起きた出来事のすべて.文藝春秋 2017年7月号、94-103?頁.

は、誠実に理路整然と語っている。
 教育の重要性、そして教育行政についての公平さの実現を訴えている。


  「天下り問題で国民からの信用が失墜したのは天下り斡旋の事実そのものはもとより、それを口裏合わせで糊塗しようとした隠蔽工作にあったはずです。にもかかわらず、再び隠蔽工作に加担させられている。私はもう文科省とは関係がないし、関連する団体にいるわけでもない。だったら私が声を上げなくては、と思ったのが告発の最も大きな動機です。
〔略〕
公僕は、自らの仕事が正当で公正なものだときちんと国民に説明できなければいけない。国民の知らないところで筋の通らないことがまかり通るようになれば、デモクラシーは機能しなくなります。
〔略〕
教育とは人々が幸福を追求するために必要不可欠なものです。その教育行政を司る文科省で「隠蔽」など二度とあってはならないことです。後輩たちが胸を張って仕事が出来るように願っています。」
(前川喜平 2017/6、)


 テレビで見ていても、誠実にわかりやすく説明している。
 安倍政権の権力者たちの
  不誠実な態度、
とりわけ、
  隠蔽性質、
  根拠を示さない断定とは、
まったく対照的である。

 以下に、前川喜平氏が文部科学省事務次官を退任するにあたって、
全職員に送ったメールを引用する。


  文部科学省の前川喜平事務次官が全職員にあてて送った
  「文部科学省の皆さんへ」と題するメールの主な内容

  「文部科学省の任務は極めて重要です。私が考える文部科学省の任務とは、
教育・文化・スポーツ・科学技術・学術の振興を通じて、
誰もが明るく楽しくしあわせに人生を全うできる社会をつくること、
未知なるものに挑戦し限界を克服し輝く未来へと前進すること、
さらには自由で平等で平和で民主的で文化的な国をつくり
世界の平和と人類の福祉に貢献することです。

そして、私が考える文部科学省職員の仕事は、
子どもたち、教師、研究者、技術者、芸術家、アスリートなど、
それぞれの現場でがんばっている人たちを助け、励まし、支えていくことです。

特に、弱い立場、つらい境遇にある人たちに手を差し伸べることは、
行政官の第一の使命だと思います。

〔略〕
皆さん、仕事を通じて自分自身を生かしてください。
職場を自己実現の場としてください。
初代文部大臣森有礼の「自警」の表現を借りて言うなら
「いよいよ謀りいよいよ進めついにもって
その職に生きるの精神覚悟あるを要す」です。

森有礼は「その職に死するの精神覚悟」と言ったのですが、
死んでしまってはいけません。人を生かし、自分を生かし、
みんなが生き生きと働く職場をつくっていってください。

〔略〕
気は優しくて力持ち、そんな文部科学省をつくっていってください。

〔略〕
2017年1月20日 前川喜平」
http://digital.asahi.com/articles/ASK1N563DK1NUTIL031.html[受信:2017年7月17日。]

 

学問修行2017年7月15日:ヒアリの日本への侵入問題2

2017年07月15日 17時40分57秒 | 学問修行
2017年7月15日-1
学問修行2017年7月15日:ヒアリの日本への侵入問題2

 ヒアリの見分け方や対策については、

 国際社会性昆虫学会日本地区会(JIUSSI)のホームページ
 ヒアリに関するFAQ
https://sites.google.com/site/iussijapan/fireant

に、ていねいな解説がある。根拠も示していて正しい主張だと思う。
 この「ヒアリに関するFAQ」は、辻和希氏によるもので、きちんと書かれている。
 とりわけ、駆除作戦については、

    9 ヒアリの本当の危険性:危険性はセアカゴケグモとは桁違い
   10 現時点ではアリ駆除は逆効果
   11 国土交通省と環境省のベイト剤投与法への懸念

の三つで記されている。

 要約すれば、
  (a) 侵入初期である今は、徹底的な駆逐と防除が必要である。(水際で退治する)
  (b) ヒアリの羽蟻は、在来の蟻によって殺されるので、コンテナ置き場などの外でのアリの除去は逆効果である。
    ヒアリの侵入経路は、
    (1)入国したヒアリが巣ごと引っ越しをして定着する。
    (2))どこらからか飛来しヒアリの羽蟻が新たに巣を作る。
  (c) ベイト剤を置く範囲には注意が必要である。

  (b) については、「最大の邪魔者はアリ自身です。翅アリが降り立った地面が、もし他種のたとえば日本在来のアリの「領土」だったら、たちまち地主の働きアリに見つかって殺されてしまいます。実際、このシナリオがヒアリにおいてもあてはまることがフロリダで行われた最近の野外研究で明らかになりました(文献16)。地元在住のさまざまなアリたちの存在はヒアリの防御壁になりますが、殺虫剤や耕耘機であらかじめ在住アリを除去しておくと、ヒアリの新女王による新巣定着率が格段に上がったのです。」と、

文献 16. Tschinkel, W.R. & King, J.R. (2017) Ant community and habitat limit colony establishment by the fire ant, Solenopsis invicta. Functional Ecology 31: 955–964.

の報告を根拠としている。
 ただし、「翅アリが降り立った地面が、もし他種のたとえば日本在来のアリの「領土」だったら、たちまち地主の働きアリに見つかって殺されてしまいます。」は推論した主張であって、だれも日本では、ヒアリの羽蟻が、地主の働き蟻に見つかって殺されたことを見た人はいないと思う。
 また、フロリダでの野外研究が日本で適用されるとするのは、場所と種類についての 外挿的推論である。
 フロリダと日本では、蟻の種類(と各種類の個体数密度)が異なる。
 また、ヒアリの羽蟻が数多くなれば、在来の蟻を含めて捕食者たちから免れる受精した女王蟻も出てくるだろう。
 ただし、在来蟻がだれほど頼りになるかは不明だが、辻和希氏名の言うように、ヒアリが侵入していない地域の在来蟻を駆除することは、不要でしかない。
 ヒアリの駆除のための誘引罠 bait trap の使用に際しては、在来蟻を駆除しないように設置場所に注意することが肝要である。

 クマムシ博士のむしブロ
 クマムシ博士が綴るドライな日記
 2017-07-04
 『ヒアリの生物学』でヒアリの生態を知る
http://horikawad.hatenadiary.com/entry/2017/07/04/190022

によれば、『ヒアリの生物学』に、
  「ヒアリは将来日本を侵略するだろうか?答えは「イエス」である。問題は、いつ、どこに侵入するかということだ。」
という文があるそうだ。

また、
  「南米に存在していたような天敵がアメリカにいないことも、ヒアリが新天地で繁栄した大きな理由のようだ。

アメリカでは1950年代から1980年代にかけて、総額1億7千万ドルもの巨額の費用をかけて殺蟻剤を散布するなど対策を講じたが、ヒアリを撲滅することはできなかった。この間、有機塩素系農薬の散布による他生物への悪影響も顕在化し、レイチェル・カーソンによる『沈黙の春』に代表される環境保護運動の盛り上がりもおきた。そして残念ながら、人間や生態系に影響のない殺蟻剤の開発もうまくいかなかった。

結局、アメリカでは原産地よりもはるかに高密度のヒアリが生息することとなり、アメリカから他国への侵入と定着を許すまでになってしまった。アメリカ以外にも中国や台湾など、日本はヒアリ保有国と活発に貿易をしており、ヒアリが知らずに輸入されるリスクに常にさらされている。」
http://horikawad.hatenadiary.com/entry/2017/07/04/190022

とある。すると、フロリダでの在来蟻がヒアリの侵入防止に役立つとしても、アメリカ合州国の他の地域では役立たなかったということになるのではないか。


 「横浜港でヒアリ500匹超=繁殖の可能性大―環境省
  7/14(金) 21:02配信 時事通信
 環境省は14日、強い毒を持つ特定外来生物の「ヒアリ」が横浜港の本牧ふ頭(横浜市)で初めて確認されたと発表した。

 コンテナヤードのアスファルトの割れ目で働きアリ500匹以上を確認。幼虫やさなぎも計200匹以上いて、地中で繁殖していた可能性が高い。

 同省によると、確認されたのは繁殖能力のないメスの働きアリ500匹以上とオス5~10匹、幼虫とさなぎがそれぞれ100匹以上。国土交通省や専門家などと進めていた主要7港の確認調査の結果、縦20センチ横40センチ、深さ10センチの地面の割れ目から同日見つかった」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170714-00000164-jij-pol


 貿易が盛んになったことによる、災害である。
 グローバリズムとか新自由主義は、このような災害を推進または拡大させただろう。
 侵入場所付近の綿密な調査と即刻の退治をするほかない。

 早期発見と早期駆除。
 「ヒアリを定着させないためには、早期の発見と防除が鍵となる。」
http://horikawad.hatenadiary.com/entry/2017/07/04/190022


-------

 「村上〔貴弘〕先生のアリ研究記(2)- 小さな侵入者”ヒアリ”を退治せよ!」によれば、
テキサス、フロリダ、アルゼンチンで刺されたよりも、台湾でヒアリに刺された場合のほうが、身体反応は激しく、
「軽いアナフィラキシーショックが出て、眩暈、動悸、手の震え、瞳孔収縮」を経験されたとのこと。
 (もっとも、台湾で刺される前の他所で刺されたことの履歴効果的身体反応か、あるいは台湾のヒアリは毒性が強くなっていったヒアリ(また、多くの型の毒が含まれるようにもなった)なのか、あるいは両方か、とも考えられる。)

-------

文献:

村上貴弘 2016年7月11日. 村上〔貴弘〕先生のアリ研究記(2)- 小さな侵入者”ヒアリ”を退治せよ!
https://academist-cf.com/journal/?p=1175[受信:2017年7月15日。]

 『ヒアリの生物学』でヒアリの生態を知る
http://horikawad.hatenadiary.com/entry/2017/07/04/190022[受信:2017年7月15日。]


 国際社会性昆虫学会日本地区会(JIUSSI)のホームページ
 ヒアリに関するFAQ〔辻和希氏執筆〕
https://sites.google.com/site/iussijapan/fireant













学問修行2017年7月13日:ヒアリの日本への侵入問題

2017年07月14日 00時11分44秒 | 学問修行
2017年7月14日-1
学問修行2017年7月13日:ヒアリの日本への侵入問題


 つい最近、日本のあちこちの港で、また内陸部からも、ヒアリ _Solenopsis invicta_の働き蟻が見つかったという知らせが報道されている。

 2017年7月13日には、中国から輸送されたコンテナ内でだが、卵と幼虫とさなぎが見つかり、繁殖していたということになる。巣は一つとのこと。

 「強い毒を持つヒアリが見つかっていた東京・大井ふ頭のコンテナで、ヒアリが巣を作り、繁殖していたことが分かった。
〔略〕
その後、環境省が床のベニヤ板をはがして調べたところ、新たに卵や幼虫、さなぎを含むヒアリ約100匹が見つかったという。ベニヤ板の中で、ヒアリが巣を作り繁殖していたことになる。

 巣は1つで環境省はコンテナが中国から輸送される間に繁殖したとみている。」
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20170713-00000056-nnn-soci


 しかし、繁殖している巣もある可能性はある。
 NHKのローカルニュースで(ホント?)専門家(誰?)が、在来の蟻がヒアリをやっけてくれる、と発言した(出所は、毎日放送の2017年7月7日(金)のニュースの14:17からのものかもしれない。=====より下に示した。)ということが、間網 internet で広まっているらしい。また、それはデマだということも、広まりつつあるかもしれない。

 検索すると、ホウドウキョクという家頁に掲載の下記の記事が出てきた。

 「ヒアリ」の疑問を専門家が答える…覚えておきたい合言葉は“ひありおくやみ”
https://www.houdoukyoku.jp/posts/14941


  「在来アリがヒアリを撃退するかもしれない

〔辻和希 琉球大学農学部教授〕
ヒアリはもうとっくに日本に侵入していると言う人も多いんですけど、アリは社会性昆虫で働き蟻だけが入ってきても繁殖しないので定着して増えることはないんです。今まで見つかってるのはほとんど働き蟻で、女王蟻は1個体だけ見つかっています。女王蟻が働き蟻を伴ってコンテナから引っ越していくということがあれば問題ですね。」
https://www.houdoukyoku.jp/posts/14941[受信:2017年7月13日。]

 「女王蟻が働き蟻を伴ってコンテナから引っ越していくということがあれば問題です」は、その通りだと思う。
 (ヒアリは侵入先で近縁種どうしが交雑したりして、より強い性質を持つようになったりしているそうだ()。しかし、働き蟻が働き蟻を産むというほどにまで、変化または進化することはないだろう。)


  「〔辻和希 琉球大学農学部教授〕
インターネットでは在来種のアリが撃退するんじゃないかという意見が出ているそうですが、その通り ある程度はヒアリの侵入を抑える可能性があります。ヒアリは巣を作るとすごく強いんですが、最初に巣を作る「羽アリ」という羽が生えて飛んできた女王アリは弱いんですよね。その状態では、在来のアリがいると撃退される可能性があります。
注意していただきたいのは、ヒアリだか分かんないけど怖いからアリをとにかく殺せって殺虫剤を撒いたりするのは、おそらく逆効果です。それをやってしまうと、戦ってくれる在来のアリがいなくなって、ヒアリが定着しちゃう可能性があります。」
https://www.houdoukyoku.jp/posts/14941[受信:2017年7月13日。]

 上記の発言は、誤解を招きかねない。記者がそのような文章にしたかもしれない。少なくとも「在来アリがヒアリを撃退するかもしれない」という見出しは、インターネットでの、
   在来種のアリが撃退するんじゃないか
という意見を支持しているように受け取れる。辻和希氏の発言とされる内容は、
   「在来アリがヒアリを撃退するかもしれない」
という見出しになってもおかしくない。

 問題は、

  「最初に巣を作る「羽アリ」という羽が生えて飛んできた女王アリは弱いんですよね。その状態では、在来のアリがいると撃退される可能性があります。」

という主張または推論である。
 親の巣から飛び立った、翅を持った女王蟻も息子雄蟻も、在来種の働き蟻に殺されるかもしれない。鳥や蜘蛛に捕食されるかもしれない。しかし、多数が飛び立てば、逃れて巣を作る女王蟻もいるだろう。たとえば、南米と地続きの北米にしろ、海を越えた中国にしろ、台湾にしろ、ヒアリは侵入し、分布を拡大したのである。
 
 “在来種のアリはヒアリの定着を防ぐ”ネット上にウワサ広がる → アリの研究者は「在来種では勝負にならない」
ヒアリ強すぎ……。
https://www.houdoukyoku.jp/posts/14941[受信:2017年7月13日。]


村上貴弘.2015/9/20.アリのグローバル戦略 —その野望と成功.坂本洋典ら(編著)2015『アリの社会 小さな虫の大きな知恵』: 26-44.

の「ヒアリ防除作戦」という見出しの文章から引用する。
 ただし見やすくするため、原文での「,」は「、」に、「.」は「。」に変更した。


 「ヒアリ防除作戦

 もっとも効果的な防除はヒアリを入れないことである。
 ヒアリは人間の活動とともに生息域を拡大し、侵入地でさらにさまざまな機能を強化して、厄介な存在へと変化し続けている。〔略〕
ミトコンドリアDNAとマイクロサテライト解析から〔略〕全世界に広がったヒアリの起源はアルゼンチンのラプラタ川上流域であることがほぼ確実になった。そこから、二度アメリカに侵入したのち、国内で移動し、分散を繰り返し、オーストラリア、ニュージーランド、中国、台湾へとさらに広がっていった。つまり、原産地からの浸入はわずか2回しかなかったのに、侵入地からの再浸入は頻繁に起こっているのだ。〔略〕
ヒアリの日本への浸入は時間の問題だといわれている。
〔略〕
特定外来生物となった代表的なもの〔略〕と比較するとヒアリの攻撃性や毒性は高い。セアカゴケグモの特性が確認されているが、最近50年で死亡例は一見も報告されていない。ヒアリの浸入は〔略〕人命に関わる点で他の外来生物とは異なる〔。〕〔原文で「.」が抜け。〕」
(村上貴弘 2015/9、42頁)。

 「台湾では、防除のためにヒアリ探査犬が導入されるなど、ユニークな取り組みもある。」
(村上貴弘 2015/9、42-43頁)。
 2日前のテレビで、ヒアリ探査犬の紹介があった。

 「ヒアリに対して、十分な警戒をしていく必要がある。いや、その前に想像してほしい。赤く艶やかなアリたちが今も密やかに、暗く湿った貨物室で、きたるべきときをまっていることを。」
(村上貴弘 2015/9、43頁)。


  「陸揚げコンテナは年間865万個…殺人毒アリ“拡散”の恐怖
  2017年6月21日
〔略〕
海外から荷揚げされるコンテナの量は膨大で、すべてのコンテナを開けて外来種の混入をチェックするのは物理的に厳しい。今回は家電製品を積んだコンテナに付着していましたが、木材港から入り込む可能性も否定できません」(近畿地方環境事務所野生生物課)」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/207776/2[受信:2017年7月14日。]

  「 国内で陸揚げされた海外発のコンテナ数は15年が約865万個(20フィート換算)。すべてを点検するとなると、途方もないコスト、マンパワーが必要になる。現実的には無理だ。熱帯原産で神経毒を持つ「ハイイロゴケグモ」や、中国南部や東南アジア原産の「ツマアカスズメバチ」が見つかった時にも騒ぎになったが、結局駆除しきれず、いまや生息範囲を広げ」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/207776/3[受信:2017年7月14日。]

 定着を防ぎたい。台湾は周囲が海だが、かなり広がっている。対策費はどれくらいかかっているのだろうか。
 日本は今、最大の努力をするべきだろう。
 しかしまた、中国などからの輸入を停止する措置も必要だろう。
 鎖国がもっとも良いだろう。
 食糧の国内生産が肝要である。

 なお、『ヒアリの生物学』という本が、2008年に出版されている。


◇ 文献 ◇

東正剛・緒方一夫・S.D.ポーター (東典子 訳).2008/4.ヒアリの生物学 行動生態と分子基盤.海游舎.

坂本洋典・東正剛・村上貴弘(編著).2015/9/20.アリの社会 小さな虫の大きな知恵.viii+273pp.東海大学出版会.[本体3200円+税][R20151219]


村上貴弘.2015/9/20.アリのグローバル戦略 —その野望と成功.坂本洋典ら(編著)2015『アリの社会 小さな虫の大きな知恵』: 26-44.




=======

 2017年7月7日(金) 13:55~17:50
 放送局 毎日放送
 番組概要
 ニュース 14:17~
  「アリは縄張りを守る習性が強いので、日本のアリのテリトリーにヒアリが入ってきた場合、ヒアリは日本のアリに攻撃されて死滅する確率が高いという。橋本さんは「アリのライバルはアリです。人間がアリと消耗戦をやると人間が負けます」と発言した。

兵庫県立「人と自然の博物館」の研究員・橋本佳明さんに中継がつながっている。橋本さんは各地でヒアリが発見されている現状について、「現在中国との貿易によって、主要な港でヒアリが大発生していることは当然のことだと思います。人が刺されたという情報もまだありませんので、皆さんが刺されるほど繁殖はしていないと思います。」と話した。ヒアリがコンテナヤードから生息しやすい場所に移動していくのでは?という質問に対して橋本さんは、「コンテナヤードの中はエサも巣を作る土もないので、緑地などに移動することは起こりうると思います。」と答えた。ヒアリの定着・繁殖する可能性について橋本さんは、「定着・繁殖の能力はありますが、実際は難しいとおもいます。侵入したヒアリが少なければもともと日本にいるアリがヒアリをやっつけてくれると思います。今のところは安心して良いと思います。」と話した。」
https://tvtopic.goo.ne.jp/kansai/program/mbs/112/615001/[受信:2017年7月14日。]


 ヒアリの天敵のデマ。日本在来種アリの嘘が広まった理由や出所は?
 2017年7月11日
http://turezure01.com/post-766393-766393


 沖縄タイムス+プラス ニュース
 ヒアリ、那覇新港では確認されず 環境省が緊急調査
  「 調査は同事務所職員や一般財団法人「自然環境研究センター」(東京都)の研究員ら計約10人が行った。台湾や中国、南沙諸島などからの貨物コンテナが置かれている港内を歩き、ヒアリが生息していないか見て回った。

 調査した同センターの石塚新・上席研究員によると、ヒアリはコンテナと地面の隙間や、雑草が生えた場所に集団で生息していることが多く、重点的に調べていた。石塚さんは「温暖な気候の沖縄はヒアリが繁殖しやすい。赤茶色のアリを見つけたら触らず、すぐに関係機関に通報してほしい」と話した。

 県内では他に、県と沖縄科学技術大学院大学が調査や水際対策に乗り出しているが、これまで生息は確認されていない。」
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/108600[受信:2017年7月13日。]

学問修行2017年6月26日:加計学園問題の指令と忖度関係

2017年06月26日 22時42分37秒 | 学問修行
2017年6月26日-1
学問修行2017年6月26日:加計学園問題の指令と忖度関係


 リテラ > 社会 > 政治 > 前川前次官が田崎スシローを批判!
 前川前次官が田崎史郎、山口敬之、読売、NHKら安倍応援団を批判!安倍政権によるメディアの私物化は、民主主義を殺すと
 2017.06.23
http://lite-ra.com/2017/06/post-3268.html


 リテラの記事によれば、

 1. 安倍晋三首相   →命令または指令→和泉洋人首相補佐官

 2. 和泉洋人首相補佐官は、全体のシナリオを描いた
  (前川喜平 前文科省事務次官の推定)
  (また、前川喜平氏は司令塔の役割を果たしている人として、
   ・今井尚哉首相秘書官(叔父は安倍首相と近い今井敬経団連名誉会長)、
   ・和泉首相補佐官
   を前に挙げていた。)


 3. 和泉洋人首相補佐官→命令または指令→萩生田官房副長官


 4. 内閣府→指令→文部省など。

という指令と忖度(追従)関係になるようだ。


国家権力とメディアとの関係

 1. 2017年5月22日の読売新聞朝刊は、唐突に、前川喜平氏を個人攻撃した。
 2. 前川喜平氏に最初にインタビューを行なったNHKは、それを放送せず。



 毎度おなじみながら、安倍晋三首相は、神戸でも、加計学園問題で、
 なりふりかまわず、一貫性のない言い訳をとってつけたように言った。



学問修行2017年6月11日:政治と行政に正義と公平性を求めよう。

2017年06月11日 00時03分11秒 | 学問修行
2017年6月11日-1
学問修行2017年6月11日:政治と行政に正義と公平性を求めよう。


  「【とりくみ:労働基本権 公務員制度】2017-06-07
加計・森友問題の徹底解明を求め
公務員・行政の私物化を許さない
6.13緊急院内集会

とき 6月13日(火)11:00~12:30
   ※10時半から入館証を配布。どなたでも参加いただけます。

ところ 参議院議員会館101会議室

主催 日本国家公務員労働組合連合会(国公労連)」
http://kokkororen.com/news/view.php?id=735

 

  1. 森友学園問題(豊中市)
  2. 加計学園問題(今治市)
  3. 国際医療福祉大学問題(成田市)
  4. AO義塾問題
  5. 吉備国際大学問題

 税金の私物化というだけでも、責任とって、
 安倍晋三氏は、潔よく国会議員を辞職してもらいたい。


 森友学園問題と加計学園問題、そして、もったいない学会会員の予算申請への口利きも含めると六つの疑惑がある。第三の、国際医療福祉大学疑惑は最近知った。


 森友、加計に続く「第3の忖度」国際医療福祉大学疑惑に焦る安倍官邸=山岡俊介
http://www.mag2.com/p/money/238770


 【第3の森友学園】高木邦格理事長率いる国際医療福祉大学グループ、成田市国際医療福祉大医学部用地取得問題
http://blog.goo.ne.jp/takaomorimoto/e/b60a979712889f2fffc90e93638e47aa


 安倍昭恵の「もったいない学会」口利きの一件を民進・大塚耕平が国会で質問
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20170323/1490224467
  「動画は京都大の松井三郎名誉教授の2月11日のシンポジウムでの発言の模様を撮影したもので、〔略〕、松井氏はアフリカ・ケニアにエコトイレを設置する事業への支援をめぐって発言。
 「外務省の役人がなかなか理解してくれなくて安倍夫人の所へ行きました、首相官邸の。安倍夫人が会って(話を)聞いてくれました。その晩に首相と話をして今年予算つきました。8千万もらいました」
などと述べた。
(朝日新聞デジタル
〔http://digital.asahi.com/articles/ASK3Q54S0K3QUTFK00F.html〕より)」
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20170323/1490224467


 安倍晋三さん、スキャンダルが列を作って順番を待っています。
 森友、第2森友(加計)、第3森友(国際医療福祉大学)、第4森友(もったいない学会)、第5森友(AO義塾)、第6弾(吉備国際大学)も??

http://blog.goo.ne.jp/koube-69/e/526c94c7ae2dff57003fac62edaeac05


 安倍晋三は、【6件の疑獄事件】スキャンダルで辞任!!
http://takayamaukondaiyunagafusa.net/2017/04/01/安倍晋三は、【6件の疑獄事件】スキャンダルで辞/


 順正学園と安倍首相が吉備国際大学でも癒着か!約30億円がダタに!?【週刊現代】 | Light and Shade 〜 人生の光と陰 〜
https://matome.naver.jp/odai/2148893677230893201/2149009866408747303
http://light-shade.net/post-2079

 加計学園疑惑~関連情報まとめ(随時更新)~
https://matome.naver.jp/odai/2148893677230893201

学問修行2017年6月7日-1:安倍政権が打倒されることは必然である。

2017年06月07日 02時48分15秒 | 学問修行
生活哲学ブログ2017年6月7日-1
学問修行2017年6月7日-1:安倍政権が打倒されることは必然である。


 安倍政権の国会答弁は、
  質問に答えない。
  話をすり替える。
  逆ギレして、質問者を批判する。
  法律の中身を理解していない。
  相互に矛盾した見解を言う。
  事実を調査せず、隠蔽する。
  都合の悪いことは、無かったことにする。
  法律の性質を、事実と照合しない。

 自民党議員のほとんどは、国会議員の資格を欠いていると判定せざるを得ない。
 したがって、自民党は、解体へと進むだろう。
 腐敗した政府は、国民生活を苦しくする。
 したがって、安倍政権は倒れるだろう。


 中谷元氏は、的確な言葉を述べた。

  「前防衛相の中谷元・衆院議員(高知1区)は3日、〔略〕加計学園や森友学園を巡る問題に触れ、
 「もりそば、かけそば。〔略〕
しっかり政府が答えを出すべきだ。
李下(りか)に冠を正さずで、政治に公正性がなければ国民の理解は得られない」
と述べた。

 〔略〕
安倍晋三首相に『あいうえお』の5文字を贈りたい。
  あせらず、
  いばらず、
  うかれず、
  えこひいきをせず、
  おごらず」
と忠告した。」
(朝日新聞 2017年6月4日4面)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12971547.html



 共謀罪についての答弁は、治安維持法と同様の答弁で、同様の経緯を辿っている。


  「安倍政権はそもそも、治安維持法を悪いものとはとらえてないことが明らかになった。金田法相は、2日の衆院法務委員会で、共産党の畑野君枝議員から治安維持法の認識を問われ、「適法だった」「謝罪の必要はない」と言い切ったのである。」



 共謀罪審議、安倍首相は運がいい 田原総一朗さん
 聞き手・山本亮介2017年5月11日18時36分
  「 安倍晋三首相は共謀罪について「一般人には全く関係ない」と強調するが、同じ言いぶりで始まったのが、治安維持法だった。

 当初は、国体を変革する共産主義者が取り締まりの対象とされたが、その後、政府の政策を批判する人、特に第2次大戦が始まってからは、戦争にいささかでも批判的なら、警察は容赦なく逮捕した。父の知人も戦争を批判して逮捕され、数人が牢獄で亡くなった。」