生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

美術修行2017年5月31日(水)-1:読書録 山口晃2012『ヘンな日本美術史』

2017年05月31日 22時26分22秒 | 美術修行
2017年5月31日-2
美術修行2017年5月31日(水)-1:読書録 山口晃2012『ヘンな日本美術史』

*山口晃.2012/11/10.ヘンな日本美術史.252pp.祥伝社.[本体1800円+税][Rh20170531][大市阿図721]


  「この〔鳥獣人物戯画の実物を見たときの墨の綺麗さ、ガラス絵を見ているような透明度と色の奥行きの〕感じは、印刷した図版では絶対に分かりません。印刷の技術ももちろん進歩していますが、今でも油絵における、表層に透明度がある材質がのっているような感じは出ないのです。
 やはり透明度と云うものは、定着した紙面では表現が難しいのかもしれません。〔略〕視点が移動すれば、画面に差し込む光の見え方もそれに応じて変化します。そのズレが透明感を生んでいるのですから、それを印刷ではなかなか出せないのでしょう。」(山口晃 2012/11: 14-15頁)。
 絵画実物と平面てく印刷物との違い。人の視覚の精妙な自動調節。


 「「鳥獣戯画」などの絵巻物を見るときに昨今よく言われるのが、これはアニメの源流であるとか云ったことですが、〔略〕現代から遡る視点で昔のものの持つ意味をあれこれと言うのは、むしろ好ましくありません。〔略〕
 〔略〕それが描かれた時代を起点にして、その時代からどうなるかわからない未来を見据えた視線を一生懸命想像する方が、あるべき態度かと思います。
 なぜなら、遡る態度と云うのは、家系図を反対から見るように、何であれ、それを必然にしてしまうからです。」(山口晃 2012/11: 27頁)。
  「家系図と云うのは下の時代から辿ってみると、そこには運命しか書かれていないように読めますが、私たち自身の将来を見通すことができないように、当時から見れば、偶然の山積物の結果が表わされている訳です。
 美術の歴史においても、本来そのような見方をしないといけないはずです。
 漫画やアニメの源流と言うのではなく、鳥獣戯画などの絵巻物から始まったものが様々な工夫を経て、さらにカートゥーン、つまり外国の漫画がどんどん入って今のような形になっている。
 絵巻物のように場面が移り変わるのが「コマ割り」の基本だと言われることがありますけれども、コマと云うものは昔から外国にもありました。〔略〕ジョットの壁画「聖フランチェスコの生涯」なんかは思い切りコマが割られています。時間と空間を区切る「コマ」のような合理性はいかにも西洋です。
 むしろズルズルと空間がつながって、曖昧な雲とか林で空間が仕切られている妙の方が、日本人が受け継ぐべき所のような気がします。
 〔略〕「鳥獣戯画」を見たときに私たちが漫画的であると感じるのは、ある種の力の抜けた画調にあるのでしょう。」(山口晃 2012/11: 27-28頁)。
 歴史の見方として妥当である。
 →ダント,アーサー・C.1965, 1966.(河本英夫訳 1989.2)物語としての歴史:歴史の分析哲学.390pp.国文社.[ISBN 9784772001724 / 4,200円+税].〔Danto, Arthur C. 1965. Analytical Philosophy of History. と、1966の論文"〔Symposium: Historical Understanding〕The problem of other periods", The Journal of Philosophy, 63: 566-572. の訳。〕.
を見よ。


  「わざとふにゃつと描くと云うか、ちょろまかすというか、仕上げすぎないのは日本の絵の特徴です。〔略〕解像度が一段階落ちるとでも云ったような感じになる。
 ただ、解像度が落ちたことによって、ある全体性が逆にばっと浮き上がってくるのが、外国と比べて不思議なところです。」(山口晃 2012/11: 29頁)。
 解像度の問題(の一部)を取り上げていることに感心する。
 ならば、抽象絵画を目指すべき。

  「日本の美術を考えたとき、私は「枠」とか「入れ物」と云う言葉が思い浮かびます。他の国の人たちが中身で勝負するときに、日本人と言うのは外側でそれをするのです。〔略〕
 〔略〕一見、思想もないように見えるのですけれども、逆に中空と云う中がある。言い換えれば、そこに何が入ってもいいんだと考えた時に、日本美術は確固たる存在感を示してくるのです。」(山口晃 2012/11: 29-30頁)。
 なんらかの同一性という分類枠のもとに継承し、他のところでの変化を行なって、伝統を革新する。これは、通常的である。
 「日本的」を、日本語によるものと、


  「横から光を当ててみると、金箔と云うのは透けて見えるのです。
 これを美術館で体験するには、しゃがんで見るのが一番です。少し見上げるようにして見てみると、光の入射角が変わって、途端に金がふわっと明るくなります。奥行きが出て、一瞬のイリュージョンのように感じられるはずです。」(山口晃 2012/11: 78頁)。
 う〜む。機会があれば、試みてみよう。


 好ましい教科書である。
 軽妙洒脱な説き口で、本格的。
 具体例を出して、本質的なところを検討している。
 教えられるところ、大である。

 洛中洛外図屏風の舟木本、上杉本、高津本の三つを比較している。わたしの感性からすれば、そしておそらく現代美術的な観点からも、高津本が面白そうである。こんなのがあったとは。(ネット検索してその画像を探したが、解像度の良いのが見つからなかった。)

 河鍋暁斎の筆意、若冲の神気(224頁)。

  「見ながら描けば、目を凝らすたびに筆が止まります。筆勢を生かす事など覚束ないでしょう。逆に西洋絵画は、筆勢や筆跡は極力抑えて、画面内の形象の一部たり得るよう注意深く筆をおきます。それによって高い再現性の一助としているのですが、その再現性は多分に光学的な正確さを旨としています。」(山口晃 2012/11: 225頁)。


  「近代の日本画は、私などには天心の危機意識と同志フェロノサの理想の押し付けが生み出した外発性の高い人工的な代物に見えるのです。先述した旧来伎藝の再編入以上に近代日本画に見られるのは、バルールの重視と透視図法の導入です。この二つは多分に西洋画的な要素であり、暁斎の描く実感による画と相容れませんが、西欧や欧化への対処のためにあえて加えられたのです。」(山口晃 2012/11: 229頁)。


 内発性と画空間の形成(249頁)を重視しているようだ。
 この二つの事柄は、しかしきちんした定義または解説は無かったと思う。

抽象絵画を取り上げないのは、なぜ?
 抽象絵画への言及は無い。
 抽象絵画では、透視図法も含めて、そもそも遠近法を必要としない。したがって、抽象絵画ではそれに関わる困難が生じない。
 日本画でも、堂本印象の作品や、O美術館での〈日本画の抽象〉という展覧会など、抽象絵画があった。パンリアル展も抽象は少なくない。


美術修行2017年5月30日(火)-2:読書録 千住博2008『美術の核心』

2017年05月31日 15時46分14秒 | 美術修行
2017年5月31日-1
美術修行2017年5月30日(火)-2:読書録 千住博2008『美術の核心』


千住博.2008/1/20.美術の核心.8+169pp.文藝春秋.[本体760円+税][大市阿図704][Rh20170530]


 入門書である。すんなり読める。
 本質的な冒険は無く、常識的である。
 入門書であればこそ、(そのために書かなかったのかもしれないが)突っ込んだ見解を持って解いて欲しいところ。
 絵描きだからだと思うが、尾形光琳〈紅白梅図屏風〉についての読み込みは面白かった。


 「よくマンガ反対論者は文学と比べて、「行間のニュアンスが感じられない」と言います。そればっと文字と、それを図解説明する絵が一体化していて、目で見た通りの状況として直接的に理解できてしまう構造に対する指摘です。想像力の余地がない、というわけです。

 また、〔略〕驚きをドヒャーとか喜びをウヒャーとかで表わし、〔略〕ガーンという文字が大書きになっていたり、〔略〕。しかし、これは限られた規定の中で、よりしっかりとメッセージを伝えていこうとする中での必然的な到達点ではないでしょうか。

 確かにこの結果、繊細さや心の機微を感じる機会が犠牲になるのでは、と心配する人が出てくるのも無理はありません。」
(千住博 2008/ 1: 99頁)。


 漫画またはマンガはそれはそれの機能するところで、楽しんだら良い。
 つげ義春や手塚治虫の作品にしても、絵解きまたは図解の側面が大きい。

 純粋な(←→総合的な。つまり言語やら音声やらも構成者として参加する場合の。)絵画探求者としては、何かを伝達したり説明するためのものではなく、純粋に色と形の作用を極めたいのである。


美術本文献追加20150530

2017年05月30日 16時23分56秒 | 美術修行
2017年5月30日-3
美術本文献追加20150530


[う]
*海野弘.2012/7/10.二十世紀美術 1900-2010.284pp.新曜社.[本体2400円+税][大市中図702.07]


[か]
*神林恒道.2006/3/10.近代日本「美学」の誕生[講談社学術文庫 1754].317pp.講談社.[本体1000円(税別)][原本は、2002/9『美学事始—芸術学の日本近代—』勁草書房。][大市中図701.1]


[き]
*北澤憲昭(ほか、共編著).2014.美術の近現代史 制度・言説・造型.東京美術.

*北澤憲昭.2015/6/25.〈列島〉の絵画 「日本画」のレイト・スタイル.377pp,ブリュッケ.[本体1,800円+税][大市中図721.9]

*京都造形芸術大学(編).1998/5/20.日本画を学ぶ 1 静物写生から本画制作 日本画の用具用材[美と創作シリーズ].223pp.角川書店.[本体4800円(税別)][大市中図724.1]

[こ]
*コーレン,レナード.1994, 2008(内藤ゆき子 訳 2014/6/30).わびさびを読み解く.108pp.ビー・エヌ・エヌ新社.[本体2,000円+税][Koren, Leonard. Wabi-Sabi for Artists, Designers, Poets & Philosophers][Rh20170506][大市中図701.1]


[さ]
*佐藤方彦.2011/8/81.感性を科学する.xiii+185pp.丸善出版.[本体2,900円+税][大市中図701.1][Rh20170530][さとう まさひこ]



[た]
*モロー,ダニエル.(阿部ちよ・宮川順子・西川隆範 訳 2005/10/20).光が形態を創造する 新しい色彩体験のために.143pp.青い林檎社.[本体2,700円+税][Daniel Moreau][大市中図701][73頁まで読了20170528]


[な]
*中村ケンゴ(編著)/眞島竜男・永瀬恭一・楠見清・木村絵理子・小金沢智(著).2015/4/15.20世紀末・日本の美術 —それぞれの作家の視点から.287pp.アートダイバー.[本体1,800円+税][大市中図702.16]


[ふ]
*フィルムアート社(編).2014/3/25.現代アートの本当の学び方[Next Creator Book].204pp.フィルムアート社.[本体1700円+税][大市中図707][60頁まで、と171-185頁を読了20170528]


[み]
*三潴末雄.2014/9/20.アートにとって価値とは何か.272pp.幻冬舎.[本体1700円+税][大市中図702.16][Rh20170514]
[デュシャン以降の現代美術のコンテキスト〔!〕への批評とコンセプト〔!〕の提示を伴った表現〔!〕でなにければ、まともな作品として認められることはない。」(三潴末雄.2014/9: 17頁)。「 日本の美学の歴史の積み重ねが、すでに現代美術史そのものを動かす要因になっていることは明らかだ。この連綿たるコンテキスト〔!〕は、ヨーロッパの近代美術に対してアメリカが行〔な〕ってきた現代アートの否定の原理に比べても、決して引けをとらないコンセプト〔!〕的な価値を持っていることも、我々は改めて再認識すべきだろう。」(三潴末雄.2014/9: 46頁)。]


[む]
*武蔵野美術大学日本画学科研究室(編).2002/4/1.日本画 表現と技法.139pp.武蔵野美術大学出版局.[本体4200円+税][大市中図724.1]

*武蔵野美術大学日本画学科研究室(編).2004/4/1.現代日本画の発想.149pp.武蔵野美術大学出版局.[本体3800円+税][大市中図721.9]


[わ]
*渡辺茂(編).2016/8/30.美の起源 アートの行動生物学.vii+150pp.共立出版.[本体1,800円+税][大市中図701.4][美の心理学。読むべし]


===
[さ]
連続講義現代日本の四つの危機 -哲学からの挑戦-(講談社選書メチエ 605).齋藤 元紀/編.講談社.2015.8.100◇104◇104




学問修行2017年5月30日:安倍晋三首相は、口利きして、加計学園に税金を使った。[税金の私物化]

2017年05月30日 12時43分13秒 | 学問修行
2017年5月30日-2
学問修行2017年5月30日:安倍晋三首相は、口利きして、加計学園に税金を使った。[税金の私物化]


 A.  安倍晋三首相
   [指示]→和泉洋人 首相補佐官/首相官邸
   [伝達]→前川喜平・前文部科学事務次官

 B.  安倍晋三首相←
   [忖度]和泉洋人 首相補佐官/首相官邸
   [指示]→前川喜平・前文部科学事務次官

のどちらと取るべきか?。
 首相官邸で面会したのだから、安倍晋三首相の指示、つまり加計学園に税金を使うことの口利きと解釈するのが、妥当だろう。

 内閣府担当者から専門教育課担当者への、「総理のご意向」という文書もあるのだから。



  「 安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設計画について、前川喜平・前文部科学事務次官が朝日新聞の取材に対し、昨年9~10月に和泉洋人・首相補佐官と首相官邸で複数回面会し、「総理は自分の口から言えないから、私が代わって言う」などと言われたと証言した。「獣医学部新設を早く認めるよう求める趣旨だった」と語った。」
http://digital.asahi.com/articles/ASK5Y6FFKK5YUTIL04R.html?ref=nmail

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170530-00000008-asahi-pol

美術修行2017年5月30日(水):佐藤方彦2011『感性を科学する』読感

2017年05月30日 11時26分49秒 | 美術修行
2017年5月30日-1
美術修行2017年5月30日(水):佐藤方彦2011『感性を科学する』読感


[さ]
佐藤方彦.2011/8/31.感性を科学する.xiii+185pp.丸善出版.[本体2,900円+税][大市中図701.1][Rh20170530][さとう まさひこ]


 誤植が少なくとも10箇所あった。たとえば、45頁の図3-1の、艦隊→桿体。
 何の誤植か見当のつかない誤植もあった。114頁の意識のモデル図8-1 での、「源氏の知覚カテゴリー化」の「源氏」、と、「意味の独力回路」の「独力」。

 鍵となる概念と思う、創発、縮重性、メカニズムなどについての説明が、無いか、あってもわからなかった。
 そして、全体構成が有機的ではないし、いろいろと参照しているが、個々の論理展開と結論が無いか不明瞭であることが大部分である。

  1. 参照および検討対象とした構成部分が、適切ではない。
  2. したがって、分析不十分である。
  3. あちこちと散策しているが、それらを繋げる筋道または論理展開が、不明である。
  4. 総合や統合は、無い。


  「バウムガルテン〔略〕の〔略〕著作『エスティテカ』〔略〕では、エスティテカは、感覚的認識の学であり、美しく思惟することの技術であると説かれている。そして、「美」とはエスティテクスによる認識の完全性であると定義している。〔略〕
 「エスティテカ」は、言葉の経緯からは「感性学」ということになる。しかし、バウムガルテンの「エスティテカ」を日本に紹介した〔略〕中江兆民は中国の易経の文言を吟味して「美学」という用語を創り出した。〔略〕井上哲次郎の「形而上学」も易経に由来する。欧米では、「エスティテカ」は、芸術の美の理論を扱う哲学の一分野「芸術哲学」を意味する用語となり、語義は「感性学」と理解されている。〔略〕日本でも「美学」は〔略〕「芸術哲学」で、〔略〕しかし、「感性学」ではない。日本語では、美学と感性学は同義ではない。」
(佐藤方彦 2011/8: 34頁)。


  「脳は独自の論理回路で、感知し、思惟し、吟味するシステムをそなえており、それぞれの回路は縮重性に満ちているとともに、相互に大きく重複していると考えるべきなのであろう。このシステムの活動をある視点からとらえて感性と呼び、別の視点からの活動を悟性、さらにまた別な視点からの特徴を理性と呼んでいるのに過ぎないのであろう。感性に特化したモジュール構造が存在しないだけではなく、ミラーニューロンやミラーシステムに類するような感性ニューロンや感性システムも存在しないのであろう。ないものを見つけ受けることはできまい。」(佐藤方彦 2011/8: 173頁)。

  「外界の印象を受け入れる能力という意味では類似しているが、感性はカントのジンリッヒカイトに、感受性はジャン・ジャック・ルソーのサンシビリテに始まるという説明に要約できそうである。〔略〕サンシビリテもある時代の人々の生活観の考究から生まれた言葉で、簡単に説明することは難しいらしい。「感受性」は、英語には「センシビリティ」、また、ドイツ語には「センシビリタート」や「エンフェングリッヒカイト」という単語があるにもかかわらず、ドイツでもイギリスでも、真に感受性を意味するときには、フランス語の「サンシビリテ」を使うことになるというのである。」(佐藤方彦 2011/8: 173頁)。

 あとがきで、
  「感性と感受性の区別〔略〕には生物科学は答えようがない。感性は〔略〕定義できる段階にはなく、感受性の方は仮説の試みさえないからである。」(佐藤方彦 2011/8: 181頁)。

 結局のところ、感性とは何かは、対応する神経細胞群が見つからないとして、ある観点からの脳システムの活動だという。ならば、その観点を説明してもらいたい。


 79頁に図4-2として、ベッツィと名づけられた一歳雌のチンパンジーに絵具を指につけて作らせた「指塗り絵 finger painting」の白黒画像が載せてある。なかなか面白い。上下をひっくり返して少し手を加えれば、もっと面白いものになるだろう。
 面白いものになるように修正するのは、わたしの感性または美的評価基準によっている。
 指の幅で繰り返される図柄が、或る効果を産んでいる。ただし、そのチンパンジーはその行為を楽しんだにしても、美的鑑賞を楽しんだでわけではないだろう。そのチンパンジーにとっては、それは絵画ではない。
 或る人々にとっては、絵画とはなる。絵画とは、絵画的感性を投じるシステム体(たとえばヒト有機体)にとってのみ、絵画となるものである。

 感じ feeling そのものを分析すべきである。
 もう一点。抽象絵画を問題にするのなら、表象 representation として捉えることを避けるか、representation 再現前を、再現ではない意味を含む広い意味で定義しなおすべきである。いまだに、「表象」という、わたしにはわけのわからない言葉が使われているので、やはりrepresentation 再現前を使わせないのがよい。そうして、明瞭な思考をしよう。


 ベッツィの「指塗り絵」の画像を検索してみたら、下記の記事があった。


 人間の描画の起源をチンパンジーとの比較研究から解明しました -人間に固有なシンボルの生成や言語の習得について描画から検証-
 Aya Saito, Misato Hayashi, Hideko Takeshita, Tetsuro Matsuzawa
 The Origin of Representational Drawing: A Comparison of Human Children and Chimpanzees.
 チンパンジーと人間の子どもの描画の比較
http://langint.pri.kyoto-u.ac.jp/ai/ja/publication/AyaSaito/Saito2014-CD.html


 上記記事で言及されている。「齋藤亜矢の日本語の著書『ヒトはなぜ絵を描くのか』(2014」は、イマイチだった。


文献
[い]
*岩田誠.1997/10/1?.見る脳・描く脳 絵画のニューロサイエンス.196pp.東京大学出版会.[2,800円+税]

[こ]
*小泉英明(編著).2008/11.恋う・癒す・究める 脳科学と芸術.工作舎.[3,990円]

[さ]
齋藤亜矢.2014/2/5.ヒトはなぜ絵を描くのか──芸術認知科学への招待[岩波科学ライブラリー].岩波書店.[B20140410、1,404円][Rh20140413]

佐藤方彦.2011/8/31.感性を科学する.xiii+185pp.丸善出版.[本体2,900円+税][大市中図701.1][Rh20170530][さとう まさひこ]

[な]
*中原佑介.2001/7/17?.ヒトはなぜ絵を描くのか.

美術修行2017年5月27日(土)-1:西藤博三 展 13  To do o Nada 全か、無か、/ぎゃらり かのこ

2017年05月29日 10時03分01秒 | 美術修行
2017年5月29日-1
美術修行2017年5月27日(土)-1:西藤博三 展 13  To do o Nada 全か、無か、/ぎゃらり かのこ




 西藤博三 展 13  To do o Nada 全か、無か、/ぎゃらり かのこ[=GALLERY Ami-Kanokoの2階]/大阪の日本橋/入場無料。
 Hiroyuki Saito Exhibition Vol.13 Todo o Nada [案内はがきによる。]
 [なお、http://ami-kanoko.comでは、「TO do o Noda  ー全か無かー」と記載。]

 切った紙を貼って転写したものかと思ったが、木版画とのこと。[写真画像の掲載は、作者の了承済み。]





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風間虹樹の平面立体連続体絵画〈辿ろう、いのち景観。〉の展示のご案内/現代美術ー茨木2017展/生涯学習センターきらめきホール

2017年05月28日 21時20分21秒 | 美術修行
2017年5月28日-1
風間虹樹の平面立体連続体絵画〈辿ろう、いのち景観。〉の展示のご案内/現代美術ー茨木2017展/生涯学習センターきらめきホール/茨木


 午前は、芦屋市展に応募で搬入。

 午後は、現代美術-茨木2017展に搬入して展示(無審査)。
  F130の麻画布なので重くて、パネルに留めるのに難儀した。
   某さんに押さえてもらったので、なんとかダルマピンで一時留めできて、
    最終的には、すべて白い球頭の豆ピンで留めた。









 全体的な色は、床置き部分の写真画像のように銀青色です。



 風間虹樹の平面立体連続体絵画〈辿ろう、いのち景観。〉の展示のご案内

 ◇ 現代美術ー茨木2017展 ◇
 会期:2017年5月29日(月)、5月31日(水)〜6月4日(日)。6日間。
 時間:午前10時〜午後7時。最終日は午後5時まで。
 場所:生涯学習センターきらめきホール/JR茨木駅または阪急茨木市駅。
    80番または82番のバスで、図書館前下車すぐそこ。
 入場無料。



学問修行2017年5月25日-1:安倍晋三氏による税金の私物化

2017年05月25日 23時48分02秒 | 美術修行
2017年5月25日-3
学問修行2017年5月25日-1:安倍晋三氏による税金の私物化

 読売新聞は、安倍政権べったりだが、犯罪でもない醜聞?を官邸からのお漏らしからなのか、取り上げるとは、ここまで地に落ちるとは呆れた。

 読売新聞社は、まったく異常である。


  「その反乱を予期したような記事が、5月22日、『読売新聞』に掲載され、波紋を広げていた。「前川喜平・前次官(62)が、在職中、売春や援助交際の交渉の場になっている東京都新宿区歌舞伎町の出会い系バーに、頻繁に出入りしていたことが関係者への取材でわかった」という記事である。

確かに、出会い系バーは、高級官僚が通っていい場所ではない。しかし、前川氏は、既に、退任しており、1民間人だ。しかも売春の証拠を示したわけでもない記事を、このタイミングで報じるのは、「官邸の意を受けたもの」と、受け取られても仕方がない。安倍首相が国会で改憲の意味を問われて、「読売新聞を熟読して欲しい」といった読売が、今回も官邸の側に立った。

記事は、「これ以上、資料を出せば、ただじゃおかない」という官邸のサインだったのか、あるいは週刊文春のインタビューに応じたことを察知した官邸が、「前川証言」の信頼性を薄めようとリークしたのか。

いずれにせよ、「朝日VS読売」という対立構図が浮き彫りになり、同時に「内閣府VS文科省」という構図があることもハッキリした。それを生じせしめているのは、安倍1強の圧倒的な力であり、「安倍の意」を忖度して右往左往する政治家、官僚、マスコミの異様な姿が明らかになった。

だが、そこにもほころびが生じ始めた。文科省事務方トップの反乱は、「安倍1強」の終わりの始まり。森友学園に続いて加計学園でも発覚した「安倍周辺の横車」を徹底解明、「私がやらせたという証拠があるなら議員辞職します」と、ぶち切れた安倍首相に責任を取ってもらうしかない。」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51847?page=2
[受信:2017年5月25日。]

 前川喜平 前事務次官の言は、嘘つきホラ吹きの安倍政権の連中よりも、はるかに信頼に足る。




  「加計学園が絡むもう一つの土地問題が、愛媛県今治市「いこいの丘」で進行中の、岡山理科大学獣医学部の建設用地である。広さ16.8ha、評価額36億7500万円の広大な土地を加計学園に譲渡し、さらに県と市が最大96億円という破格の補助金を支払うことが、この3月に市議会で決まったばかりだ。

これら二つの大学建設で加計グループが手に入れるであろう土地の評価額と補助金は、淡路島が不動産30億円+補助金13億3300万円、今治が土地37億円+補助金96億円で、計176億円。財源は、もちろん血税だ。

しかも、今治の用地で工事を主に担当している業者「SID創研」は、加計学園グループ企業で、加計氏の親族が役員を務める。学校建設費に充てられる補助金が、結局はグループ企業に還流するわけだ。
〔略〕
今治はこの時点で、すでに総理が最終決裁権をもつ「国家戦略特区」に指定されていた。この会議の中で、山本幸三地方創生相がこう述べている。

〈(今治の獣医学部設置を含む)重点課題につきましては、法改正を要しないものは直ちに実現に向けた措置を行うよう総理から御指示をいただきました〉

今治は総理案件だから、審議抜きですぐやるぞ――ここで総理の決裁を得て、今治市は加計学園に対する土地無償譲渡に邁進を始めたのだ。

まず今治市は、11月18日から1ヵ月間、獣医学部開設に関するパブリックコメントを募った。だが奇妙なことに、寄せられた意見の75%が「反対」だったにもかかわらず、市は「目的が実現されるよう、取り組んでまいります」と、これを黙殺してしまう。

その後、12月27日の市議会で37億円の補正予算決議があり、市はその日のうちに用地を今治市土地開発公社から購入。こうして土地をいったん市の所有としたうえで、年明けの公募の後、加計学園に無償譲渡するという手筈を整えたわけである。

「前々から契約書の下書きはできていて、決議の瞬間、ハンコが押せる状態になっていたんでしょう」(前出・今治市議)

市民はほとんどが反対している。それなのに、市は手続きをどんどん進めてゆく――不可解な状況の中、10月2日と12月24日の2回、加計氏は安倍総理と昭恵夫人同席で会食している。加計氏と総理が今治の件について、このときまったく話さなかったということはあり得ないだろう。

ところが年明け以降、今治市議会で異論が噴出し始める。市の企画課長が、議員たちの質問攻めに遭ったのだ。」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51382?page=2




  「さらに3月3日の議会では、最終的な補助金の額、そして無償譲渡そのものの是非について、厳しい意見が続出した。
〔略〕
結局この日の市議会で、「今治市は結局、いくら出すことになるのか」「なぜ土地を無償譲渡しなければならないのか」という問題は決着しないまま、無償譲渡と、補助金を最大96億円とする補正予算案が可決された。」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51382?page=3

  「前出の市議は、憤りつつこんな指摘をする。

「いちばんおかしいのは、加計学園に市が無償譲渡した土地を担保に、加計学園がカネを借りられる契約になっている点です。市の説明では、『新設の獣医学部は、国際レベルの教育環境を整備する必要があるため、安定的な資金調達が必要になる』ということですが、これじゃ加計学園が丸儲けじゃないですか」

今治を戦略特区に指定し、獣医学部新設のゴーサインを出したのは、他でもない安倍総理だ。広大な土地の無償譲渡の大元に、総理の意志が存在していたことは事実である。総理はこれも「忖度」と言って逃げ切るつもりだろうか。」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51382?page=4

美術修行2017年5月20日(土)-2:Linlow 移転オープニング企画グループ展「select Linlow」/Linlow ART

2017年05月25日 09時55分32秒 | 美術修行
2017年5月25日-2
美術修行2017年5月20日(土)-2:Linlow 移転オープニング企画グループ展「select Linlow」/Linlow ART





 05/12 - 05/30の期間で、
 Linlow 移転オープニング企画グループ展「select Linlow」/入場無料。
 MIギャラリーの向かって左隣りの2階と3階に開展。

 「出展作家:河村啓生、しまだそう、下野友嗣、杉山恭平、hase、藤原正和、and more」
https://www.facebook.com/pg/linlowtheart/photos/
[受信:2017年5月25日。]




 入り口右手には、2本の白い円柱上を蟲が気持ち良さげに蠢いている(藤原正和)。



















美術修行2017年5月20日(土)-1:木村優介 抽象漫画/シューベルト生誕220年を祝して展/ギャラリー菊

2017年05月25日 09時41分02秒 | 美術修行
2017年5月25日-1
美術修行2017年5月20日(土)-1:木村優介 抽象漫画/シューベルト生誕220年を祝して展/ギャラリー菊

 





 シューベルト生誕220年を祝して展/ギャラリー菊/老松通り/西天満/入場無料。
 「抽象漫画」と題した木村優介氏の、4つの(コマの)作品があった。









 4つで一組とある。一幅の絵画もまた、コマ割りされている。
 当人に尋ねると、コマ割りが漫画の本質だとのこと。
 製作上では、一コマのアルマニウムを線状に削っていたりする。

 (後に、検索すると、いろいろと面白い試みをしている。
 フェイスブックは、
https://www.facebook.com/profile.php?id=100008515921844



学問修行2017年5月24日:首相は、潔く自ら辞任しよう。

2017年05月24日 23時16分19秒 | 学問修行
2017年5月24日-1
学問修行2017年5月24日:首相は、潔く自ら辞任しよう。


安倍晋三氏は、
加計学園に関わっていたことは明白なのだから、
自らの発言通り、
美しい日本精神を尊んで、
潔く辞任するほかない。

国会答弁で、安倍晋三氏は、むきになったり、
質問者に対して、恫喝したりと、
痛いところを突かれると、動揺するように見えた。


  「「週刊文春」の記事は、文書では見えてこなかった省庁間の子細なやりとりや経緯が前川氏によってあきらかにされており、国家戦略特区による獣医学部新設がいかに加計学園ありきで進められたのかを裏付ける証言になっているという。
「『週刊文春』は、前川氏の告白を6ページにわたって紹介。そのなかで前川氏は、タイトル通り、一連の文科省作成の文書が『本物』であると断言しているのはもちろん、前川氏自身もいくつかの文書を保管していることや、それらを作成した担当セクション名やどういうシチュエーションで前川氏に渡されたのか、さらには『総理のご意向』と内閣府から突きつけられ、プレッシャーを感じたことなどを語っているそうです」(週刊誌関係者)」
http://lite-ra.com/2017/05/post-3188.html
[受信:2017年5月24日。]


 「総理のご意向文書は本物」文春の前次官証言報道で新聞・テレビが一斉取材へ! 一方、官邸は「口封じ逮捕」で恫喝
  「「もちろん、いま、マスコミの目的は読売がやった前川氏の“出会い系バー通い”でなく、文春と同様、『“総理のご意向”文書は本物』と証言してもらおうというものです。『赤信号みんなで渡れば怖くない』という体質が如実に表れている。NHKやフジテレビなんて、前川氏のインタビューまで収録しながら、官邸の圧力で潰されてますからね。現場には相当不満がたまっている。『赤信号、みんなで渡れば怖くない』とばかりに、各社が一斉に前川証言を報道する可能性もある」(全国紙政治部記者)
 しかし、このメディアの動きを官邸が黙って見ているわけがない。「いままで見たことがないくらいの、それは凄まじい発狂ぶり」(官邸担当記者)で、マスコミ各社の上層部から官邸記者にいたるまで恫喝しまくっているという。
 しかも、その際、官邸幹部らはこんなセリフをちらつかせているのだという。
「前川がパクられたら、どうするつもりなんだ。犯罪者の証言を垂れ流したことになるぞ」
 どうやら官邸は前川氏を口封じにために逮捕するつもりらしいのだ。15年前、検察の裏金を実名告発しようとした三井環大阪高検公安部長(当時)が逮捕されたのと全く同じことが再現されようとしている。
「読売の記事や『週刊新潮』の取材からも出会い系バーの問題では逮捕なんてできそうにないけれど、なりふり構わない安倍官邸のこと、でっち上げでもなんでも仕掛けてくるでしょう。それで、各社とも上層部がまだ首をひねっているらしい。前川氏も警戒して弁護士をつけ、一旦、姿を隠してしまった」(文部科学省関係者)」
http://lite-ra.com/2017/05/post-3188_2.html
[受信:2017年5月24日。]


  「きょうは民進党が、国家戦略特区諮問会議が獣医学部新設を認めた昨年11月9日の前日に文科省でやりとりされていたメールのコピーを公開。そこには「大臣及び局長より、加計学園からに対して、文科省としては現時点の構想では不十分だと考えている旨早急に厳しく伝えるべき、という指示があった」と記されており、獣医学部の設置条件に合うように文科省が加計学園に“特別な入れ知恵”を行っていたことが判明した。
 また、同じく本日、安倍首相に加計学園から金が渡っていたことも発覚。日刊ゲンダイによると、安倍氏は過去に加計学園グループである学校法人広島加計学園の監事を務めており、1999年度分の「所得等報告書」によると、その報酬として14万円ほどを受け取っていたと報じている。
 掘れば掘るほど疑惑が山積みとなり、問題が浮き彫りになっていく加計学園問題。そのなかでも、文科省事務次官という官僚のトップとして加計学園の獣医学部新設にかかわってきた前川氏の証言は極めて重要であり、こうした内部告発者に報復がくわえられるようなことは絶対にあってはならないだろう。下劣な官邸に対し、マスコミには徹底抗戦を期待したい。」
http://lite-ra.com/2017/05/post-3188_3.html
[受信:2017年5月24日。]


  「文春、新潮は逆に官邸の謀略を暴く動きも
〔略〕
 読売に情報を流したといわれている安倍首相側近の官邸幹部は、「官邸が流したのか」という記者の質問にこう言い放ったという。
「読売の記事にはふたつの警告の意味がある。ひとつは、こんな人物の言い分に乗っかったら恥をかくぞというマスコミへの警告、もうひとつは、これ以上、しゃべったらもっとひどい目にあうぞ、という当人への警告だ」
 ようするに、悪びれもせずに謀略を認め、マスコミに対してさらなる恫喝をかけたというのだ。官邸はここまで増長しているのかと唖然とするが、しかし、マスコミは、この謀略にいとも簡単に屈して、前川氏の実名証言を報じる動きをぴたりと止めてしまった。すでにインタビューをすませているNHKもフジテレビも放映はしないことに決めたという。」
http://lite-ra.com/2017/05/post-3184_2.html
[受信:2017年5月24日。]



安倍晋三氏は、潔く辞任するのが道理であり、道徳である。


  「首相動静―5月24日
 【午後】1時〔略〕27分、官邸。〔1時〕59分、〔略〕、アーミテージ元米国務副長官〔ジャパン ハンドラーの一人と言われる〕ら。」
http://digital.asahi.com/articles/ASK5S672FK5SUTFK01G.html?iref=com_latestnews_04
[受信:2017年5月24日。]



美術修行2017年5月21日(日):風間虹樹の絵画演為 2017年5月21日/まちライブラリー/もりのみやキューズモール

2017年05月23日 23時27分53秒 | 美術修行
2017年5月23日-1
美術修行2017年5月21日(日):風間虹樹の絵画演為 2017年5月21日/まちライブラリー/もりのみやキューズモール









 風間虹樹の絵画演為 2017年5月21日/まちライブラリー/もりのみやキューズモール/森ノ宮駅

  絵画物体に、いのちを吹き込む
       、生き、を吹き込む
       、息  を吹き込む

 うねり曜変絵画。
         波乗り的に動かしながら登場しました。

 「芸術は爆発だ」とのことで、頭を爆発させました。



 『ミニマル マキシマル』という図録があったので、
 ここのまちライブラリーの会員になって、借りました。

 また、『「もののあわれ」と日本の美』も借りました。


□ 現代美術 文献 □

半田滋男・水沼啓和・尾崎信一郎・山口洋三(日本語版 図録編集).2001/4/[10].展覧会図録 ミニマル マキシマル ミニマル・アートとその展開 1990年代の現代美術.381pp.千葉市美術館・京都国立近代美術館・福岡市美術館(発行).[まちライブラリー@もりのみやキューズモール]


□ 日本絵画 日本的感性 日本的美意識 文献 □

石田佳也・佐々木康之・柴橋大典(編集).2013/4/17.「もののあわれ」と日本の美.227+4pp.サントリー美術館.[まちライブラリー@もりのみやキューズモール]