今、出発の刻(たびだちのとき)

車中泊によるきままな旅
<名所旧跡を訪ねる>

熊野磨崖仏(大分県豊後高田市田染平野)

2013年07月11日 | 名所・旧跡
熊野磨崖仏とは
大分県豊後高田市にある平安時代後期の磨崖仏である。
国の重要文化財(1964年5月26日指定)及び史跡(1955年2月15日指定)に指定されている。




山道・鳥居
受付所の係の女性が私の何を見て判断したのか、お好きな杖を使うようにと促してくれた。
大分の友人から勧められた磨崖仏であり「石段を歩くけどいいのか」との内容を地元の言葉で念を押された場所でもある。
自分の意思に逆らい、手になじむ杖を選び山道に向かった。




緑に囲まれ鳥や虫の声を聞きながら最高の気分で歩が進む。しかし……。



自然石の石段
急な山道を300メートルほど進むと、鬼が一夜にして積み上げたという伝説が残る自然石を乱積にした石段に達する。

鳥居の横の石柱に次の文字が刻まれている

信心を 石段で見る 磨崖佛

この刻まれた文字の意味するところは無知な私にも見上げた石段の様子から理解できる。
自然石の石段についてもこの旅行記のどこかに書いている。
ところで、杖のイメージは、花咲じいさんや水戸黄門といった背中の曲がった爺さんが持つもので、腹の出ている者が持つべきではないと思っていたが、いやいや、今回その本来の役割を実感することができた。




熊野磨崖仏(重要文化財、史跡)
急峻な石段を登ると左手が開け、岩壁に刻まれた2体の巨大な磨崖仏が現れる。
鬱蒼とした山中にこれほど巨大なものを刻んだことは、当時の信仰の強さを物語っている。
豊後磨崖仏の代表的なもので、日本最大級のスケールを誇る。


不動明王像
向かって左に位置する高さ約8メートルの半身像。
比較的軟らかく加工しやすい岩壁に刻まれており風化が進行しているため、明王像ではあるが憤怒の相は現さず、口元に柔和な笑みを浮かべているようにも見える。




約10年に一度行なわれる六郷満山の伝統行事である峯入りの荒行は、この不動明王の前を出発点とし、護摩を焚いて行程150km、約10日間の行に入る。









時間の経過で穏やかな表情に変化したのか。
仏像を観ていると過去を振り返り反省することが多いが、この不動明王像は将来こうなりたいと思わせるから不思議だ。







大日如来像
向かって右に位置する高さ約6.7メートルの引き締まった表情の半身像。
高さ約8メートルのくぼみの中に彫り出されている。
羅髪等の造形的特徴から、不動明王像よりも制作年代が下ると推定されている。













この大日如来像の厳しい顔が印象に残る。正面の目線の合った地点が特に厳しい顔になる。
「仕事もしないで甘ったれた人生を送ってんじゃないよ!」と言われたような気がして驚いた。




熊野神社
さらに石段を上がると何があるのかと思ったら神社があった。
山道に鳥居があったのはこの神社のかとここで気がついた。










撮影 平成25年5月20日

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1 コメント

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Unknown (めぐみ)
2013-07-11 20:22:56
このあいだコメントしためぐみです!覚えてますか?覚えていてくれた嬉しいですwo(*^▽^*)o~♪せっかくなのでメールできませんか?私ブログとかやってないのでお話がしたいです、アドは sumire4785あっとyahoo.co.jpです、待ってますね!(*゜ー゜*)ポッ
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