日本の心・さいき

日本の文化を通じて、世界平和を実現させましょう。

看護師さん、ご苦労様です。

2007-12-09 18:39:06 | Weblog
その1、
 「昨日、深夜の時間外が誰も来なくて、楽勝だったじゃない。グッスリ眠れたでしょう?」と聞くと、「いやー、先生、それが反対で、誰も来ないと、かえって気になって、その内いつか来るとずーと思っていて、それが気になって、とうとう朝まで一睡も出来んかった。」とは、眠気まなこでの朝の看護師さんの言葉。
その2、
 「先生聞いて聞いて、今日緊急の帝王切開が昼からあったじゃない、それで、遅れたらいけんと思って車を飛ばしていたら、パトカーがウーって言うので、誰がスピート違反かなって思っていたら、自分だった。で、12.000円も取られた。言い訳したけど、駄目じゃった。」とは、イライラ顔の看護師さんの言葉。
その3、
 「パートなんで、当直ないのは助かるけど、正職員並に働かされて、責任も持たされて、給料なんて、カットカットで少ない。もちろん、ボーナスも全くない。しかし、子どもがまだ小さいので、働かない訳にはいかない。こんな田舎だと、いい働き場所もないし・・・」とは、ある病院の看護師さんの言葉。


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その一言が決めてとなりました。

2007-12-09 17:26:34 | Weblog
 2歳の男児、4日の朝から急に嘔吐、外来で処置をする。5日の朝4時過ぎに嘔吐で来院し点滴施行。6日の朝5時に再び嘔吐して、そのまま入院となる。検査上尿アセトン陽性以外に、著変なし。発熱や下痢ないも腹痛あり。点滴することで顔付きも良くなり、食べる様になったので、8日の昼過ぎに無事退院。
 しかし、帰宅後、20時過ぎに再びお腹を痛がって元気がないとのことで電話あり。で、これは(急性胃腸炎にしては)おかしいと思いながらも、母親との問答の中で、母親が「前もこんな感じで、いつも、主人がいない時に限ってこうなるんですよ・・・」と言われた。それでピンと来た、「お母さん、スミマセン、どうも私の付けた病名が間違っていた様です。自家中毒です。精神的なことが大きくて、・・・」と延々と電話で1時間近く話して、母親が了解してくれた感じになった(声が涙ぐんでいた)。
 で、翌日の今日9日(日曜)、母親も子どももニコニコして元気な顔で来院した。以前入院した時に私が書いた入院時のカルテのまとめにもそれなりの記載があった、「疑問点・・・何故、急性胃腸炎なのに、下痢がないのか?」と。
 経験的に、小児の場合、嘔吐で来院した場合、点滴をする中で、病名が次第にはっきりとしてくることが多いと思っている。
 急性胃腸炎では、発熱、頭痛、腹痛、嘔吐、下痢と症状があるが(皆、揃うわけではないが)、その中で、一番大切な症状は、(特に初期は)嘔吐(嘔気)。
 髄膜炎(発熱、頭痛、嘔吐が3徴)では、頭痛が主体で、点滴で顔付きが簡単に改善しないし、却って頭痛が激しくなることあり。
 急性胃腸炎では、嘔吐が主体で、症状がひどい場合、点滴が非常によく効く。
 急性虫垂炎(発熱、嘔吐、腹痛が3徴)では、痛みが主体で、点滴でも、あまり改善傾向がない。
 アセトン血性嘔吐症では、尿アセトンが強陽性になり、母親の不安が子どもの不安となって、症状が強くなる傾向にある?!
 小児科医は、2番目の主治医です。一番目の主治医の多くは、(いつも子どもに付いている)母親です。

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緊急手術

2007-12-09 15:55:54 | Weblog
 勤務医にとっては暗い感じになっているが、私にとっては、さほどそんな風には感じていない。田舎の病院なので、単身生活はそれなりに大変だが(毎朝朝食を作り、洗濯もそれなりにしているが)、次第に慣れてきて、それなりに楽しんでいる。
 慣れたいいスタッフに囲まれて仕事がし易いし、それに、沢山の給料をもらって気の毒に思っている。
 確かに、拘束時間は長いが、しかし、田舎なので、患者数は多くない。それでも、昨日の土曜は、20人近く来たし、今日も、少なくとも10人は来そうだ(既に、3人点滴をしたが)。
 昼から帝王切開が急に入って、手術となった。無事に15時過ぎに女の子が生まれた。2700gちょっとで小さかったが、とても元気。手足が少し白っぽくなっており、胎盤が石灰化していて、胎盤機能症候群って感じである(母親39歳で、前回は、他病院で帝王切開)。
 手術場でのスタッフは、団塊の世代の産婦人科の医師1人以外に、手洗いをした看護師3人、手洗いをしない外周りの看護師3人(その内の主任が、ピッタリと患者さんに傍に付いており、も1人は記録記載係、も一人はアチコチ走り回っている)、そして、助産師と私の9人。
 バックグランド曲として、12月5日の帝切の時は、小椋桂の曲が流れていたが、今日は、フルートとハープで、滝廉太郎の荒城の月などが流れている。
 現在、産科医と小児科医が少なく、特に、田舎の病院は全国の多くの箇所で問題になっているが、今の所、私の病院はそれなりに安泰。しかし、団塊の世代の医者がいなくなると、どうなるのか心配・・・。

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モンスターペイシャント

2007-12-09 09:32:57 | Weblog
 モンスターペアレントとモンスターペイシャント、こんな言葉がマスコミで取り上げられる様になった(学校側や医療側にとっては、喜ばしいことかな)。
 テレビでモンスターペアレントがしばしば取り上げられる様になってから、親御さんから学校側への苦情が少し減少したとか。それなりの効果が少なからずあった様だが。
 モンスターペアレント、どこの病院にも、少なからずいる様です。
 お金を払わない人(払えなのでなく、頭越しに払う気がない)、しかし、子どもには罪はないので、又、深夜大泣きするので、仕方なく個室に入院させていますが。
 仕事の関係で時間内に来れないと言って、コンビニ感覚で、時間外ばかりに(鼻水だけでも)来るケース、診察中に携帯の電話が鳴るケース、子どもの口を開けると食べ物が入っているケース、悪いのは全て医者の責任にしてあちこちドクターショッピングをしているケース、処方した薬をちゃんと飲ませていない為に悪くなって時間外に来るケース、不必要な検査を要求するケース、頼まれたからと言って何も経過が分からない人が連れてくるケース、更には、「先生の説明は分かった、しかし、点滴してください、抗生物質を下さい、熱冷ましの座薬下さい、咳止め下さい、下痢止め下さい」と治療を指示して頑固に言い張る人などいろいろ。
 まあ、こちらも60近くにもなると、幾分丸くなって、(怒ると血圧が上がるので、開き直って)診ていますが・・・。
 (私が小児科医になった理由は、大人が嫌いだったからです。今は、それを充分に凌駕する程に子どもが好きになっているので、楽しく診療が出来てはいますが・・・)
 理想に燃えて医療に取り組もうとしている若い小児科の先生方、本当にご苦労様です。

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