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クラスに,ゆきさんという,とてもおとなしい女の子がいます。
ゆきさんは4月に転校してきた子で,前の学校では問題を抱えていた子でした。
友だちと仲良くできず,保健室にいる時間が多くあったのです。
新しい学校でも,始めから元気がありませんでした。
自然と,友だちもあまりできず,明るい表情をほとんど見ることができませんでした。
しかし,周りの友だちがいくらか気をつかってくれたり,環境が変わったりしたことから,学校への登校は,幸い安定していました。
そして,友だちも,担任の先生も,ゆきさんへのイメージをこのようにもつようになりました。
「おとなしくて,人と交わるのが苦手な子なんだな…」
あまりに声をかけたりすることで,いらぬ刺激やストレスを与えすぎて,やっと落ち着いて学校に来られるようになった状況まで崩してしまうのを恐れるように,みんな,ゆきさんをそっとしておくことが多くなりました。
そしてしばらく時間が経ってきたとき,先生は,何気にゆきさんの肩をポンと叩いて話しかけました。
「今日の給食なにかな?おなかすいたねぇ」
給食の話題はさておき,ゆきさんの肩を叩くなんてことは,おそらく初めてだったでしょう。
正直,ゆきさんはビクッとした感じで,小さな肩が緊張しているように見えました。
(あっ,しまったな…)
先生は,そのときはそう思いました。触れてはいけなかったと思いました。
しかし,そのときから,ゆきさんが見せる先生への態度が変わってきました。
今まではなかったのに,その子から先生に近付いてくるようになりました。
何を話しかけるわけではないですけど,なんとなく先生の周りでウロウロしています。
そしてそのたびに,先生はゆきさんの頭をなでたり,背中を叩いたり,ときには持ち上げてみたりしてあげました。
先生から何か話しかけてもうまく答えられないことが多いのですが,それよりも先生が触ってくれるたびに,ただただ明るい表情をしていました。
先生は思いました。
人との接触が少ない子にこそ,ふれてあげるべきなんだ
ゆきさんは,人との接触が苦手なのではなく,その経験がなかったんだと思います。
先生が触ってくれたことで,人と人がふれあう心地よい感じを体験できたのですね。
もし,先生や友だちが,ずっとゆきさんを遠ざけていたら,ゆきさんはさらに暗い子になってしまっていたでしょう。
やはり
子どもは,というより人は,人とふれあうことに喜びを感じるものだと思います。
先生が触ってくれるという体験もそうでしょう。
しかし,そうすることに先生が遠慮してしまう子たちもいます。
・おとなしい子
・悪さばかりする子
・つっぱって先生を嫌っている子
・不潔な感じがある子
そんな子たちに先生は触れずにいますが,そのことは先生だけでなく,周りの友だちも,家族もきっとそうでしょう。
それは,その子たちにとって一種のさびしさがあるでしょう。
だから,先生がしてあげたい。
ゆきさんの場合のように,ときには会話よりも,その子にふれることが,いいコミュニケーションになることもあります。
もちろん,前からお伝えしているように,慎重になる必要はあります。
むやみにふれるのではなく,お互いの性格やタイミングを配慮するべきです。
その上で,人とのふれあいが少なそうな子にこそ,先生は,ある種の勇気をもって,ふれてみるべきだと感じます。
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