・・・というタイトルからして,
「年度末にクラスで盛り上がって,たくさんの思い出をつくるために」
という攻略法を紹介するのかと思いきや,今回はちょっと違う視点から。
もちろん,そういう担任の先生の姿勢は大事ですね。
クラスが好きで,子どもたちが好きな先生だからこそそういう思いが出てきます。
また,それに賛同してくれる子どもたちであればなおさらうれしくなります。
「先生,クラスの文集つくろうよ!」
「先生,最後にみんなでお泊まり会したい!」
「お別れパーティーを6年2組がするって!ぼくたちもしよう!」
いろんな思い出ができたクラスの一年間の締めくくりですので,最後はできるだけすてきなフィナーレを迎えたい。
先生としてもできるかぎりの演出をしてあげたい。
私にもおおいに経験がありますし,今年の一年生クラスの子たちにも,そんな思いでいっぱいです。
しかし,ここで「先生の役割」や「学級の現状」という立場から,いったん冷静になってみましょう。
私の若いころからの,ある種の反省でもあります。
年度末にクラスでいろいろと企画しすぎて,慌ただしい最期にならないように!
…これ,気をつけたほうがいいです。
年度末にやりたくなるもの。
・お楽しみ会
・文集づくり
・授業の○○発表会
・自然の家等でのお泊まり会
・他学級や学年との交流会,会食
・先生から子どもたちへのプレゼント
・保護者との茶話会 などなど
いろいろと思いつくし,他のクラスの実践等を知って,「うちも!」とやりたくなっちゃいます。
どれも,想像すれば本当に楽しそうです。
そこで現れる子どもたちの笑顔を思い浮かべては,先生もやる気が湧いてくるものですよね。
しかし,バランスを考えましょう。
年度末の学級を盛り上げると同時に,もちろん学級はきちんとした最期を迎えなくてはいけません。
・各教科等の授業の進呈
・卒業式やお別れ遠足等の合同行事の計画
・クラスの設営や荷物の整理,清掃
そして
・先生のやらなくちゃいけない学期末事務(要録・会計・通知表・出席簿・健康診断書・新学年学級編成・各校務引継・・・)
実は,何もしなくても学級でしなくてはいけないこと,そして先生がしなくてはいけないことは年度末にわんさかあるんです。
まずは,それらを確実に,正確にやり遂げる見通しをもつことが先です。
残りの日数とこれらの仕事をスケジュール化し,さらに空いた時間や労力で,できることを割り出していく。
これが,正確な仕事の進め方といえるでしょう。
バランスを考えることですね。
あれもこれもやって,最期に先生も子どもたちも慌ただしくなりすぎちゃって,締りのないフィナーレだったという話も聞かなくもないです。
子どもたちとの思い出づくりも,内容を精選して,本当に大事なことに重点的に力を注ぐ。
あれもこれもしなくても,それが強く子どもたちの心に残ることだって十分にあります。
年度末の学級のフィナーレを演出するのは,先生の最期の腕の見せ所ですね。