個人的に小さな研究を進めています。
脳科学にもとづいて,学習の定着率をよりあげるにはどうすればよいかということを研究しています。
この研究の概要については↓
そして1回目の結果については↓
子どもの感情面にはたらきかける学習指導はより定着を強めることが明らかになっています。
さて,今回はこの研究のその後の経過についてです。
漢字を教えたあの日から,1ヵ月後にどれほど子どもたちは,脳は漢字を覚えているかを見る漢字テストを再度実施してみました。
事前に,教えた漢字を「復習する漢字」と「復習しない漢字」の2群に分けました。
「復習する漢字」は,1ヶ月の間に3回復習をしました。
「復習しない漢字」は,1ヶ月の間に1度も復習をしていません。
3通りに分けた指導法で,それぞれ教えた4つの漢字を,「復習する漢字→2個」「復習しない漢字→2個」に分けて,追調査しました。
「復習する漢字」が「復習しない漢字」より定着がいいことはある程度予想がつきますが,具体的にどれほど違いが表れるのでしょうか。
また,最初の指導法の違いによっても,1ヶ月後まで何か変化が表れるのでしょうか。
そういった視点から今回の結果を見てみたいと思います。
「あの漢字テストをします。また急にごめんね。」
と始めた今回の漢字テストで,子どもたちは
「おっ,書ける書ける!」
「うわ~ぜんっぜん覚えてないし!」
と様々なリアクションがあっておもしろかったです。
(・・・・おもしろがってはいけないのでしょうが!)
以下,結果を示します。
◆指導1(2回書かせるのみの単純な指導) 2日目の定着率…13.97%
→復習をした漢字の1ヶ月後の定着率…67.65%
→復習をしなかった漢字の1ヶ月後の定着率…13.24%
◆指導2(感情面にはたらきかける指導) 2日目の定着率…61.035%
→復習をした漢字の1ヶ月後の定着率…76.47%
→復習をしなかった漢字の1ヶ月後の定着率…63.24%
◆指導3(左脳にはたらきかける指導) 2日目の定着率…19.705%
→復習をした漢字の1ヶ月後の定着率…45.59%
→復習をしなかった漢字の1ヶ月後の定着率…14.71%
以上が結果です。
面白い数字が出たと思います。
・・・・記事がちょっと長くなってきたので今回はここまでにします。
(もうお昼をすぎたしごはんにしないと!)
この結果からどんなことをとらえなければいけないのかは,次回に詳しく考えてみたいと思いますが,とりあえず
学習したことは,最初の指導の仕方と,その後の経過によって,定着が大きく変わってくる!
ということは明らかなようです。