今回の修学旅行にはカメラマンさんも一名ご同行されました。
帰ってきてからの展示販売や,卒業アルバム用の写真を撮影するためです。
旅が始まった1日目の昼に
「今で何枚ぐらい撮ったんですか」
って興味本位に聞いてみたら
「そうですね,500枚くらいですかね」
って軽く答えていました。
「一泊二日が終わるころには…3000枚くらいは撮るんじゃないかな」
だそうです。
フィルム撮影のころにはそうはいかなかったようですが,デジタルになって枚数を気にせず撮ることができるようになり,また仕事の仕方も変わったそうです。
いやはや,その枚数には驚かされました。
子どもたちはまるでアイドルですね。
さて
このカメラマンさんは,子どもたちのいい表情を引き出すのに必死です。
特に印象的だったのが集合写真。
できるだけ笑顔のいい写真を撮ろうと,ものすごくがんばってくださいました。
あの手この手を使って6年生児童を笑わせようとするんですね。
おもしろいセリフで笑わせたり
おもしろい表情で笑わせたり
おもしろい動きで笑わせたり
時には小道具で笑わせたり
笑顔をつくりやすい明るい雰囲気をつくったり
笑顔がでたら「すばらしい!」とおだてたり
その仕草があまりにおおげさで,子どもたちにも印象的なものだから,中には旅の途中でそのカメラマンさんのものまねをする子たちも出てきたりして。
すっかり子どもたちには「名物カメラマン」になっていました。
子どもたちにとってはひょうきんで,ちょっと変わったカメラマンとしか映らないのでしょうが,私たちからすれば
「プロだなぁ」
って,心から感心させられました。
もちろん普段からひょうきんな方なのではなく,落ち着いたダンディな方なのですが,子どもたちを写すというときになると豹変していました。
引き出す笑顔は,もちろん写真という形になって子どもたちに返っていくものです。
一年後の卒業アルバムを見返すとき,子どもたちや保護者が喜ぶようにと,今引き出している笑顔です。
ただ整列させて,形だけの集合写真を撮ろうと思えば,それはそれで楽に撮れるのでしょうが,今回ご同行してくださったカメラマンは,一枚一枚にすごいこだわり様でした。
だから,撮影に若干時間を要するのも実際の話ですが,私は担任としてそのことがとてもうれしかったです。
いつか,このカメラマンさんのことを授業で扱わせてもらいたいぐらいですね。
子どもたち(お客さん)のために必死になる姿は,まさしくその仕事のプロ!
そう学ぶことでした。
一泊二日ではなく,年間200日子どもたちと同行している私たち教員。
もっと子どもたちを喜ばせるプロであり続けたいものです。