夏休みを前に,徹底して子どもたちにしておきたいのは,しておかなくてはいけないのは
安全指導
です。
今回の九州地方の大雨による死者が20名を超えています。
そして,この時期特有の,水の事故による死者が8名となっています。
東日本大震災以来,地震や津波の恐怖は消えることがありません。
近所に不審者が出没したという情報は,学校に頻繁に届くようになりました。
子どもたちの交通マナーの悪さは,相変わらず指摘されているところです。
これらのいずれに関しても,学級で受け持っている子たちにとっては,夏休み,いつ自分の身に起こっても不思議ではないことなんです。
夏休みの間の40日間ずっと,クラスの子30人全員が,これらの災害や事故に遭遇することなく無事に過ごせることを心から願うばかりです。
なんだかんだ言っても,やっぱり一番なんです。
「子どもが夏休みの間に死なないこと」
そのために先生が今のうちにできること。
安全指導に関して「妙技」や「裏技」なんていうものはないだろうと思います。
ありきたりな安全指導でも,熱意を込めて,繰り返し繰り返し子どもたちに伝える!
不器用と言われるやり方かもしれませんが,これが必要です。
「水の力は想像以上にすごいから,早めに高台に逃げなさい」
「不審者に遭遇したら,大声を出して人気のある方に全力で逃げなさい」
「自転車のヘルメットをかぶりなさい。どんなに暑くても,絶対に。」
学校の先生ならば,普段から子どもたちに何度と伝えていることです。
子どもたちも,正直うんざりするほど聞き飽きています。
それを,夏休み前はやっぱりもう一度聞かせます。
いや,一度と言わず,何度でも繰り返し。
そして,この話をするときは,「また同じ話」なのですが,先生は先生の精一杯の熱意を込めて話をするべきです。
お決まりの話だからと言って,軽い感じで話しては,子どもたちも軽い感じで受け止めてしまいます。
この,先生が熱意を込めてした安全指導が,子どもたちの耳に残るほど繰り返した安全指導が,子どもたちがいざ危険に身をさらすことになってしまったときの,とっさの判断を正しい方へと導くことになる,そう信じています。
夏休みの40日間は,子どもたちを手放し,先生の責任も離れてしまいます。
だからこそ,今できることをするべきです。
今に責任を負うための安全指導をするべきです。
最近起きている災害や事故の身近な例を挙げたりしながら,「夏休みの間に絶対に死ぬな」という思いを,具体的な指導の形にして伝えます。