やってきました!夏休み!
「ついにたどりついた~」
と心の底からため息をついていた先生たちと昼食を食べに行きました。
学校の先生をしていると,給食じゃない昼御飯がとっても珍しく,変にワクワクしてしまいます。
子どもたち同様に楽しい夏休みを過ごしたいと思っているのですが,今年は仕事がたくさんです。
秋に控えている研究公開に向けて,研修主任の私には宿題が山積み。
40日はあっという間だと思って,計画的にやっていかなやきゃです。
そして,家族との時間をできるだけたくさん作りたいなぁ。。。
さて
終業式間際の成績処理。
ある先生との職員室での会話。
その先生は,成績処理をエクセルを使ってしているそうで
「今年もパソコンとにらめっこの時期が来たよ~」
「ですね」
「毎年やるんだけど,気が重くてね。この…」
と,ご自分のパソコンを見せながら説明してくれました。
どうやらこの先生は
1 いつも子どもの名前が縦(行)に並んでいるシートを使って成績を入力している
2 そのシートを,教務から出されている通知表成績一覧に書き換えなくてはいけない
3 通知表一覧は,子どもの名前が横(列)に並んでいるシート
4 だから,子どもの名前も,成績も,縦から横に書き直さなくてはいけない
5 そこで,私はセルを一つずつコピー&ペーストしている
「この作業が毎年大変でさ~」
と。
「でも,ずいぶん慣れてね。今年は早くできたほうかも」
この先生は,ずっと前からこの作業を当たり前のように繰り返していたのです。
私はすぐに,思いました。
(なんか他の方法があるはず)
私もこの先生がしている(縦→横)をエクセルで変換する作業はしたことなかったのですが,
「先生,・・・ちょっとパソコン触らせてもらっていいですか?」
と,手を伸ばしました。
1分後。いや,30秒後。
「・・・先生,できました。」
「なにが?」
「一発で,全部を入れ替えられますよ。」
「ええ!うそ!どうするの!」
まず,変換したい名前や成績の全ての範囲を選びコピーする。
エクセルの「形式を選んで貼り付け」の中に「行と列を入れ替える」という項目があるから,そこにチェックを入れて,貼り付けるだけ。
幸い,ちょっと調べればすぐに分かりました。
「・・・こうするんです。ほら」
「わぁ~!!!」
というときの先生の顔ときたら,きつねにつままれたような表情。
と同時に,あのめんどくさい作業を繰り返していた私の数年間って・・・
と,思いはしなかったかな??
すると,意外にも,この先生がしていたこのめんどくさい作業を同様にやっているという先生が他にもたくさんいて,この先生の声を聞いてすぐに集まってきました。
「うっそ~!」
「すっご!」
みんな,教務から出されるシートは共通に使わなきゃいけないわけで,苦労していたんですね。
こんなこと,仕事をしているとよくあると思うんですよね。
これは,パソコン操作に関する分かりやすい一例ですが,要するに,自分が当たり前だと何も疑わずにしていた仕事の仕方が,実は欠点がたくさん含まれていて,よりいいやり方が存在するんだということ。
問題は,
1 自分がしている仕事の仕方に問題はないかと疑えるか
2 そこに問題を見つけられるか
3 その問題を解決するために試行錯誤できるか
4 試行錯誤の結果,よりいい方法を見つけられるか
そして
5 見つかったよりよい方法を,自分の新しい方法として取り入れられるか
という5つのハードルがあります。
頭の固い仕事人は,まず1のところを乗り越えられません。
自分が王道だと思っている仕事の仕方を,疑ってみる!
そんな向上心や柔軟性をもっていたですね。
これはどの仕事にも言えることでしょうが,学校の先生という特徴から考えると,なおさら1が難しくなるように思えます。
子どもと向き合う仕事です。
なかなか「仕事術」ということに関して,新しいものを見つける時間や労力をとることができない。
そして,先生という立場から,「自分は絶対だ」と心のどこかで放漫な態度を作りやすくなってしまう。
そんな気がします。
この夏休み。
自分の仕事,「基本のき」から見つめ直す機会にしてもいいですね。