小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

ドラマのセリフにピクッときまして

2012-09-18 22:19:39 | 学級生活の攻略法

三連休,たっぷり休ませてもらいました。

2学期のスタートから忙しい毎日に送っていた中に,大変うれしい三日間でした。

心も体もリフレッシュしたので,これで秋を乗り切ろうと思います。

さて

先日見た海外ドラマ(私,大好きなんです。いくつかハマってます。)の中で,印象に残るセリフがありました。

とある学校の先生が,強気の発言をしました。

「学校は社会の縮図なんだ。全員が主役になれるはずがないし,なる必要もない。わき役もいれば,悪役も必要なんだ。それが社会ってもんだ。」

一見,「その通り」なことを言っているような気がしますが,はて…

そこで思い出しました。

前にも似たセリフを聞いたことがあるぞ。

それは,私が住んでいる地域の自治会作業のとき,とあるおじいちゃんが私に話したことでした。

私を「先生」と呼び,(こんなところでも先生と呼ばれることに,むずがゆさを感じました)こう言いました。

「最近の学校っていうのは大変だよな。」

「はぁ」

「勉強,勉強だもんな。落ちこぼれがいると先生が責められる。でもな,よく考えたら,落ちこぼれもいていいだと思うぞ。社会に出ればそんな大人もいっぱいいるんだ。」

「はぁ」

「全員が優等生じゃないことぐらいみんな分かってる。落ちこぼれの大人だって,その立場でなんとかがんばっていくのが社会ってもんだろ。」

「はぁ」

そう言われりゃ,そうですねぇ… なんて感じがしました。

うーん,偶然ですが,海外ドラマのセリフと,地域のおじいちゃんのセリフが類似しました。

いかがでしょうか。

社会論を語るなら,現実的にそうですね。

一般の大人社会は,確かにそうです。

学校の先生がのぞむような人間,立場ばかりではないことぐらい,みんな重々に承知の上で生きています。

さあ,じゃあ学級はどうでしょうか。

その延長線上に社会があるとすれば,社会とそっくりなものを学級にもつくっていくべきなんでしょうか。

うーん

ドラマやおじいちゃんのセリフを聞いたそのときは,共感してしまいそうにもなりましたが,いやいや,その後考え直してみると

私的に答えはやっぱり

「NO」

です。

逆に気をつけるべきです

学級で,大人社会のように子どもたちに固定的なキャラや立場を当てはめていないか!

担任の先生が,「学級は大人社会の縮図」なんて感覚でクラス経営していけば,そこには危険が含まれています。

子どもの成長の機会を奪うことになるからです。

学級の子どもたちには,全員に平等なチャンスが与えられています。

どんな役回りを演じるチャンスがです。

おとなしい子だって応援団になれるんです。

やんちゃな子だってたまには読書にハマってみてもいいんです。

勉強の苦手な子も,ふとひらめいたときに手を挙げて発表すれば快感なんです。

勉強の得意な子も,簡単なミスをして残念な思いをすることもあり,それをしたとしてもなにも失うものはないんです。

そう。

主役が一人でなくてもいい。

落ちこぼれはいつまでも落ちこぼれでいていいはずがない。

それが子ども社会であり,学級なんだと,私はあらためて自分の中で整理して考えました。