とある附属小の研究公開に行ってきました。
(これも「見て来い」と言われ、また出張…)
今年はどんな授業をしているのかなと、いろんな教室をのぞいてみました。
それにしても人が多い。
私は一つの教室を45分見るのではなく、あちこちいろんな教室を見に行くので、いつもその人ごみの後ろから首をのばして見ることになってしまいます。
どうしても、「どんな先生が授業しているのかな」って、いろんな先生を見たくなるので、そうなっちゃうんです。。。
まあ、背が高いので、それでも見えますが。
さて、授業を見てみると、さすが附属小。
研究テーマに沿って、どの授業も指導法に一貫したものがありました。
今回の研究公開で提案したいことがよく伝わってきました。
それだけでも、研究の質の高さを感じることができました。
参考にできるところがおおいにあり、来た甲斐がありました。
ところで、その研究テーマとも関連するのかもしれませんが、どの教室を見ても、同じように言えることがありました。
それは
とにかく、授業が静か。
ということです。
子どもたちが静か。
先生が静か。
そして、教室全体が静かでした。
それがどの教室も。
高学年だけでなく、1年生教室だってそうでした。
子どもたちが
「はい!」「はい!」
と、元気に手を挙げる姿はありませんでした。
ペアやグループの活動はありましたが、そこで大きな声で議論するものではありませんでした。
子どもたちは、声を上げるよりも、真剣な顔で考える姿がたくさんあって、それが授業を通して終始継続されている感じでした。
もう一つ、子どもたちの活動で多かったのは
「聴く」
ということでした。
ある子が発表すると、それを周りの子たちはよく聴いていました。
その発表自体が、その子の考えを長々と論じるものが多かったのですが、どの子も本当に粘り強く聴いていました。
なんというか、そんな空間では、
「静かに言葉が躍動している」
そんな感じがしました。
とても知的で、とても学びが深まっていく雰囲気がありました。
そして先生は、その子どもたちの言葉を必要に応じて整理したり、つなげたり、拾って板書したり、投げ返したりする、そんな役目を主にしていました。
先生としても、これは粘り強く子どもの言葉を待っているという感じなのでしょう。
(これが、これからの授業の形なのかな)
なんて思いました。
「子どもが伸び伸び活動」
じゃなくて
「子どもが静かに学ぶ」
でしょうか。
必ずしも、「常にこうあるべき!」というものではないのでしょうが、どちらのスタイルの授業もいいのでしょうが、でも、後者の方を、これからは教室の基本としていくことに大きな価値がありそうな気がしました。
静かだけど、何もしていないわけではなく、静かな中に、激しい学びがある。
附属小の力のついた子たちだからこそ、そんな授業が成立できているのはその通りなのですが、今回、いい刺激を受けました。