小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

(ん?あの子,先生の話聞いてないな…)ってときに

2011-02-08 21:22:04 | 授業中の攻略法

授業の中で,発問は重要な要素です。

発問の工夫や当て方の工夫により,授業も質が高まり,活気づきます。

他の先生方の授業を見ても,つくずく感じます。

(うわ~ この先生,発問じょうず~)

(うわ~ この先生,発問へただな~)

たった一つの発問に,先生としてのセンスを感じます。

それと,私の変な職業病でしょうか。

すばらしいセンスで上手な発問を繰り返す先生に,

「かっこいい~」って,軽く鳥肌が立ちます。(笑)

さて

授業で先生が発問をして,子どもたちが発表する。

その活動が繰り返されて授業が進んでいる中に,先生がふと気付きます。

(あ!聞いてない子がいる!)

クラスの大半の子が意欲的に手を挙げている中で,明らかに集中していない,もしくは手遊びをしている,などという子が目につきます。

ありがちな光景ですね。

ここで,「ただしくん,聞いていますか?今,先生は何と言いましたか?」と,ストレートに注意するのも一つの方法ですが,せっかくよくなっていた授業のテンポを崩してしまいそうです。

ここでクドクドとその子に時間をとっていると,他の子たちの集中力までうばってしまうことになります。

なので,こんなシーンに対処するためにも,時折こんなことをするといいでしょう。

時には,手を挙げていない子を当てる!

という,ちょっといじわるな攻略法です。

発表したくて,クラスの大半の子が元気に手を挙げている。「はい!」「はい!」

もちろん,その子たちを当てていくのですが,たまーに,手を挙げていない,話を聞いていない子を見つけて,ズバリ当てちゃいましょう。

「とおるくん!どうぞ!」

手を挙げていた他の子たちは「えっ?」という顔をします。(とおるくん,手挙げてたっけ?)

そしてもちろん,とおるくんは焦ります。( …えぇ!なんでぼく?手挙げてないのに…聞いてなかった~)

    28_2

とおるくんは答えられません。

すると,周りから(なんで,こんな簡単なことに答えられないの?とおるくん,聞いてなかったんだ)という視線が向けられます。

そして,先生はこれまで笑顔だったのに,一瞬だけ,とおるくんに厳しい目を向けます。

そして「はい,他に分かる人!」  「はい!」「はい!」

これで十分だと思います。

なんの説教もせず一瞬のできごとだから授業のテンポは崩れません。

しかも,とおるくんには,友だちから,先生から厳しい目が向けられ,反省せざるを得ません。

もし,もう少し厳しくしたい状況であれば,答えられなかった,とおるくんに,サクッと「立ってなさい」と言う方法もあります。(もちろん,その後すぐ座らせましょう)

このように,時折,手を挙げていない子に当てることで,「先生は,聞いていない子を見てるぞ」という緊張感が生まれます。

手を挙げている子だけが発表していく授業の中では,手を挙げていない子が取り残されるていく恐れがありますので,それを防ぐ意味もあります。


調子に乗ってきた子どもたちには…!

2011-02-06 08:39:49 | 「教師-子ども」関係の攻略法

先日,本校では学習発表会でした。

インフルエンザなどによる欠席が心配されましたが,うちのクラスは,幸い全員出席できて,学校全体としてもほとんど欠席はいなかったようです。

けっこうな練習をしてきたので,本番でがんばる子たちが大変誇らしかったです。

うちのクラスは1年生。

お客さんからもたくさんの注目を浴びて,緊張しまくりの発表でしたが,とてもかわいらしく,そしてとても上手でした。

その出来栄えも立派なものでした。

発表会が終わり,よくがんばった子たちにこう伝えました。

「100点満点でしたよ!よくがんばったから,今日は特別に宿題なし!」

「うっそ~!」

「やった~!」

なにかご褒美をあげたくて,そう言っちゃいました。

「宿題なし」ってことをしたのは,この子たちには初めてだったんじゃないかな…

こんなことをすると,必ず出てくるのが,調子に乗る子ですね。

「先生~ 今日も宿題なしにして~ 」

「おねがーい」

おねだりが止まりません。

あと「席替えして~」

なんかも多いかな(笑)

一度甘い汁を吸ってしまった子たちは,先生におねだりすれば,またしてもらえるんじゃないかと迫ってきます。

そんなとき

「ダメ!」とか,強い姿勢で断っても

「宿題なしは,なにか行事をがんばった日に…」なんて,理屈で対抗しても,子どもたちには効果なし。

より迫ってくるか,「ちぇ!」なんてふてぶてしい態度になるだけです。

効くやり方は

「先生いじわるだから,それ以上言われると宿題倍にするよ」

ですねぇ

こんなことをサラッと言えると,子どもの態度は一変します。

「わぁ,うそうそうそ!言ってませ~ん!」

青ざめた顔して逃げていきます。(笑)

    26

子どもが調子に乗っておねだりをしてきたら,

「先生はいじわるだから,○○○」

それ以上言うと大変なことになっちゃうよ,と伝えましょう!

すると子どもも

「この先生にはおねだりは通用しないぞ!」というのが浸透します。

厳しいわけでもなく,理屈めいたわけでもなく,少し遊び心もいれながら,子どもとの一つのやり取りを楽しめます。


インフルエンザが流行して欠席が続出。そんなときこそ…

2011-02-04 18:01:15 | 学級生活の攻略法

季節の変わり目です。

子どもたちも体調を崩しやすい時期ですね。

インフルエンザは相変わらず怖いですし,そうでなくても風邪をひいてしまう子が増えています。

こんな状況だからこそ,クラス全員がそろって過ごせる日があると,それだけでその日に幸せを感じますね。

普段は当たり前に思っていることですが,やっぱり子どもがいてこその学校・学級です。

「よく元気に学校に来れたね!それだけでえらいよ!」

なんて,先生も感極まっちゃったりして。

さて

ゆきさんも,残念ながら風邪をひいて2日間学校を欠席してしまいました。

ゆきさんは,少しおとなしい子ではありますが,学校が大好きで,お友だちも多い子です。

欠席していた2日間は,風邪の症状に苦しんだだけでなく,学校をお休みしなくてはいけなかったことで,相当落ち込んだことでしょう。

そして,ようやく体調が回復し,学校に戻ってきました。

やっぱり,友だちにまた会えたことがとてもうれしそうですし,クラスのみんなも明るく迎えてくれました。

「ゆきさん,具合どうだった?」

「すごくきつかったよ。熱も出たし,食欲もなくて。でもね,薬を飲んだら治ったよ。」

このようにして,つらい風邪を治して,晴れて復活できた子には,よくがんばったねというメッセージを伝えたいものです。

風邪で落ち込んでしまった気持ちを,より元気づけてあげたい。

そんなときに,いいお話があります。

風邪は薬が治しているんじゃない。自分の体が治しているんだよ。

ということを教えてあげましょう。

子どもたち(に限りませんが)は,風邪をひいたときなどは,「病院の先生が治してくれた」「薬が治してくれた」などというイメージを持ちますよね。

病んだ自分の体を,他の何かの力が治してくれたと。

もちろん,そういう面もあります。

でも,ここでは,少しおおげさかもしれませんが,子どもを元気付けるために,「そうじゃないんだよ」という話をしてあげましょう。

「ゆきさん。実はね,この世の中には,まだ風邪を治す薬っていうのは一つもないんだよ。」

「えっ,でもたくさん薬飲んだよ…」

「うん。風邪の症状を抑えたり,もっとひどくならないように予防する薬はたくさんあるんだよ。それに,体のばい菌をやっつける薬もある。でもね,病気になった体を治してくれる薬っていうのは,ないんだ。」

「へぇ…,じゃあ,私の風邪が治ったのは…」

「そう。それは,まぎれもなく,ゆきさんの体が,一生懸命がんばって,自分で治したんだよ。」

友だちは「ゆきちゃん,すごい!」と言ってくれるかもしれませんね。

「すごいよねぇ。人間の体は,自分の体の病気を自分で治す力をもっている。これはとてもすごい力だよね。どんな薬にもできないことだから。」

一度は風邪をひいてテンションが下がってしまったゆきさんも,それをきっかけにして自分の,自分の体の立派な力を見直すことができればいいですね。

    24