小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

修学旅行の部屋割り!子どもたちにとっては超一大事!

2012-05-16 22:08:28 | 学級生活の攻略法

我が6年生学級も,修学旅行を間近に控えています。

その話をすれば子どもたちのテンションは上がりっぱなしです。(笑)

たった1泊2日ですが,そこに大きなワクワク感をもつのはかわいげのあることだし,気持ちはとてもよく分かります。

いろんな事前学習をしながら,1日1日子どもたちの意識も高まっているようです。

ちなみに,私たち職員に割り当てられた部屋の数はちょっと少な目で,私は引率でいらっしゃる校長先生とペアの部屋に・・・

この話を子どもたちにしたらみんな大爆笑していました。

「おいおいっ 笑いすぎだろ」

って思わず突っ込みましたが

「先生と校長先生が二人でホテルの部屋に泊まってるのを想像したら… あはははは!」

ですって。

んん,まぁ確かに笑えるな(笑)

「そりゃ先生だってみんなみたいにホテル泊を楽しみたいよ。でも仕方ないだろ…」

なんて子どもたちにぐちってしまいそうになりましたが,仕事仕事。

さて,私の部屋割りはどうでもいいとして,肝心なのは子どもたちの部屋割りです。

これはかなり重要。

子どもたちにとっては,1年間の中でもかなり上位に入るくらいの関心ごとなのではないでしょうか。

仲良しの友だちとなれるだろうか…

自分だけ仲間外れにならないだろうか…

そんな期待や不安が膨らみまくって,夜も眠れないほどっていう子もいるようです。

その思いを受け止めて,できるだけ全員にとっていい部屋割りにしてあげたいところです。

私は

部屋割りはきみたちの自由に決めてよし。ただし,1人でも仲間外れが出るようなら,すべて先生が決める!

こういうときは,そんな風に伝えています。

これを事前に伝えておくのです。

そして一言付け加えます。

「先生に決められたくはないでしょ。だから,自分の部屋さえ決まればいいのではなく,クラスみんなが納得のいく部屋割りになっているかを,意識するようにしなさい。3日後に,部屋割りを決めます。」

このやり方,この言葉に子どもたちは真剣になってくれます。

自分のことだけではなく,クラス全体の一大事のようにとらえてくれます。

そして,気の利いた子から少しずつリサーチや根回しが始まります。

「いっしょにだれとなりたい?」

「○○くんたちとでいい?」

「一人になってる人いない?」

友だちにそういうことを聞いて回る姿が見られるようになります。

そしてその結果,こういった努力が功を奏して本番ではスムーズに部屋割りが決まることもあります。

万々歳ですね。

「自分たちでできた!えらい!」

と思い切りほめてあげます。

逆に,クラスに潜んでいた課題が明らかになることもあります。

一人の子がいてなかなか引き受け手が見当たらなかったり,仲良しどうしでうまく数を調整できなかったり。

そのときはもめますが,それも重要な経験です。

修学旅行を通して貴重な勉強ができる機会だと思って,どっぷりその状況に浸らせます。

そして本番までになんとか解決できるようにして,本番のときにまだもめているということがないように,そこは担任も責任をもってのぞみます。

部屋割りを単なる仲良しグループの結成の場にするのではなく,全員がクラス全体の安定を意識し,それを求めて動こうとする機会にしたいという思いです。


家庭訪問「先生,言うこと聞かないときは叩いてください!」

2012-05-14 20:40:25 | 保護者への攻略法

家庭訪問は後半戦に入ります。

私は

「子どもはその場にいてもいなくてもどちらでもいいですよ。」

としています。

前までは,必ずいるようにと言っていたのですが,何度もしているうちに,いなくてもいいのかなと思うようになりました。

逆に,いない方が話やすい場合もありますしね。

結論,親御さんがどんな話をしたいかによって,そこに子どもがいたほうがいいのか,いないほうがいいのか変わってくるから,それぞれの家庭にお任せします,ということにしました。

私自身,子どものころは家庭訪問が苦手でした。

というより,嫌いでしたねぇ

学校の先生が家にいるのが気持ち悪い感じがして。。。

子どもの自分にも感じられるあの気まずさって。。。

「どちらでもいいですよ」とした今年。

今のところ「いる家」「いない家」半々くらいですね。

さて

家庭訪問をしていると,たまに言われる強烈な一言があります。

「先生,うちの子が言うこと聞かないときは叩いてくださいね!」

これ系です。

この「叩いてください」は,昔ながらのというか,現代においてもというか,生きているところでは生きているようです。

もちろん

「分かりました!そうします!」

なんて言えるわけもなく,返事に困るわけですが。(笑)

これに限らず,家庭訪問では突拍子もない言葉をかけられることだってあり得ます。

大人と大人の会話ですから,冗談が交じることもあるし,本気どうしでも温度差や価値観が全くずれていることだってあります。

真剣に,謙虚に,誠意をもって会話にのぞむのがもちろん基本なのですが,

家庭訪問では柔軟に対応する心のゆとりももってのぞむ!

経験を重ねた先生にしかできないことかもしれませんね。

「叩いてください!」

に対して,真剣に「それは絶対にできません」とか「お母さん,その教育の仕方について言いたいのですが…」なんて超真面目路線でかぶせても,そもそものスタンスが違う二人がいい話をすることはできないでしょう。

だから,

「はははっ まぁ長い目で見守っていきましょう。厳しくすべきときは厳しくしますよ。」

とやんわりと返したり

「はははっ 元気なお母さんだね。○○くん,いつもこうなの?」

と子どもに話をふったり

「はははっ 叩かれたと言えば,昔の先生ってこわかったですよね~」

と何気に話をそらしたり

「はははっ …あ,そうだ。来週の修学旅行についてですが…」

と思い切り話題を変えたり

上手に対応できるようになりたいですね。

先生のプライバシーを根掘り葉掘りと聞いてくる保護者もいますよね。

そんなときもやはりそうです。

はっきり言って「時間をかけて取り合う話題」ではないですから。

家庭訪問に限らず,大人と大人の会話を上手に流せる腕を磨きたいところです。


家庭訪問 親の悩みに耳を傾けながら

2012-05-08 21:39:16 | 保護者への攻略法

家庭訪問が始まりました。

ふと気付くと,私は今回が初めてです。

我が子がいながら,人の親と家庭訪問で話をするのは。

まだ1歳にもならない我が子ですから,小学生の子をもつ親とはまた違うでしょうが,それでも心持ちは,これまでになく分かりあえるような気がしています。

さて,初日の今日。

早速お母さんたちといろんな話をしました。

話題は家庭ごとにそれぞれですが,共通してほぼすべての家庭で親が口にするのは

「我が子への悩み」

です。

苦手な教科があるようで…

家でちっとも机に向かわなくて…

友だち関係がうまくいかなくて…

今度の修学旅行が心配で…

親の言うことを全然聞いてくれなくて…

苦笑いをしながら軽い感じで話をする親もいれば,辛い表情でときには涙ぐみながら話をする親もいます。

先生にそんな話をするということは,もちろん先生に救いの手を求めているということですから,自分にできる精一杯をすることを約束します。

ときには励ますこともありますし,えらそうですがアドバイスをすることもあります。

共感すればほっとする親もいますし,管理職への相談が必要な場合もあります。

一年間を通じてこんな風に近い距離で親と話ができる機会も少ないので,やっぱり家庭訪問って貴重ですね。

今年の限らず,これまでにもずっと親の悩みを聞いてきましたが,今になって少し思うことがあります。

子どものことで悩んでくれる親なら,その子はきっと大丈夫!

そう思えるようになりました。

というのは,長い目で見ると,そうやって子どものことを思って見守ってくれる親がそばにいる子って,途中でつまづいたり道をそれたりしながらも,やっぱりそれなりにしっかりと成長していくという姿を,見ることができているからそう思えるんだと思います。

そんな親の子って,細々した課題をもっていながらも,一番大事な人間の芯の部分は,正しくて,立派なものをもっているものです。

その芯の部分が見えずに,根っから悪いように見える子だって,時間がたてばそこが見えるようになってきます。

これまで付き合いのあった親子の全てを思い出せるわけではありませんが,私の印象としては,やはりそうです。

逆に,変に子どもに自信たっぷりの親の場合の方が,危険なのかもしれません。

それは,いくつか思い出せるものがあります。

なかなか数少ないですから。

子どもの自信をもっているというのは,子どものことを認めているとか,ほめてくれているというのとはちょっと違って,どうもこちらが聞いていて「きょとん」としてしまうような,そんな自慢のようなものです。

その子のもっている課題や不安に,気付いてあげられない。

もしくは,気付いていても他人(先生)にそれを言いたくない変なプライドがある。

そんな親なのでしょうか。

だから最近は家庭訪問で

「先生,うちの子は…」

と悩んでいる親の話を聞きながら,自然と笑顔になってしまい

「大丈夫ですよ」

なんて真っ先に言ってしまうことが多くなりました。

本当に悩んでいる親に対してちょっと頼りない先生になっているかもしませんが,そんな親をもっている子の幸せを感じることができ,どこか安心するような部分もあるんです。


インターネットで検索すれば,山ほど素材は出てくるけど

2012-05-07 21:29:28 | 教師力UPの攻略法

情報が溢れる時代です。

私のような無名な一教員でも,自分の小さな実践をインターネットにのせて多くの人の目に触れるようにすることだってできます。

学校の先生であれば,授業のネタで困ったときに,インターネットを検索してそこから素材やヒントを見つけ出したことは,きっと多々あることでしょう。

論文を書くときに参考にできる先行研究を検索したこともあるでしょう。

もちろん著作権には注意しながら。

昔はできなかった便利なことができるようになり,学校の先生の仕事の仕方も,スタイルも変わってきたはずです。

きっと,これからはもっといろんな情報が身近になり,手軽に活用できるようになるのではないでしょうか。

情報量が増え,それを利用できる端末も増え。

言うまでもなく,そこには光も影もありますが,うまく光の部分が大きくなるように,利用していきたいものです。

そして

溢れる情報を組み合わせて,自分のオンリーワンをつくる!

そこを目標とします。

例えば学習指導。

優れた先行実践がインターネットに紹介してあります。

まずはそれをそっくり追試してみる。

そしたら

「なるほど,さすが,うまくいった」

と思えるものがある。

その時点で,一つ手に入れたものがあると言えますね。

しかし,そこで終わってはいけない。

同じ指導に関して,まだ他の実践があるかもしれないから,探してみる。

そして見つかれば,それも実践してみる。

そしたら

「おぉ,これもなかなかだ。」

と思える部分がある。

その時点で,また一つ手に入れたものが増えます。

そしてさらに,

その先生はその時点で,その学習指導に関する二つの異なる実践を学び,追試した唯一の(唯一ではないかもしれないけど,数少ない)先生になっています。

これは情報化社会の恩恵です。

光の部分をうまく利用できたからこそです。

次が大事で,

「じゃあ,自分として一番いい指導の仕方をどう作り上げるか」

ということに意識を向けることです。

子どもにもよく指導します。

情報を受け取るのみでなく,それを解釈し,最後は自分で発信することが大事だと。

先生の仕事もそうでしょう。

いい仕事をすることは,自分をいい仕事人として磨きをかけることです。

情報が身近に溢れる時代においても,手軽にそれらを利用するだけで満足せずに,そこから自分で一汗かくことを忘れたくありません。


新採くんが、早速洗礼を受けています

2012-05-04 09:52:43 | 教師力UPの攻略法

本校に新規採用の先生がやってきました。

若々しく、元気あふれる男の子・・・ といっては失礼ですね。

元気あふれる先生です。

職員室にこういう先生が加わると、全体の雰囲気が若返り、リフレッシュされるような感じがしていいですね。

新採らしく、新任のあいさつや、たまにする校内放送なんかもかみかみで、緊張しっぱなしで、初々しいです。

臆せず、若者らしく張り切ってやっていってほしいと思います。

さて

新採だからといって、猶予はありません。

4月からいきなり学級担任です。

この先生も30人の元気っ子たちを受け持っています。

教師人生がスタートして約1カ月。

さっそくいろんな問題に直面しているようです。

歓迎会の席で

「ある子を座らせると、すぐに別の子が立ち歩いてしまって・・・」

と悩んでいました。

うんうん、分かる分かる。

教師なりたてのころの自分と重ねる思いで聞いていました。

クラスに課題が山積していました。

一つ解決するために、山ほどの時間を使い、ない知恵を絞り、先輩に相談に回っていました。

そしてやっとのことで解決したかと思うと、保護者から電話があり、

「・・・・・ってうちの子が言ってるんですけど、どうなってるんですか!?」

なんて次の新しい課題がどんとのしかかる。

思い出せば、そんな昔のことのようにも思えません。

この新採くんも、まったく今そんな状況なんでしょう。

「そんなときは、このブログを見なさい!」

なんて恥ずかしくて言えませんが、もしアドバイスをするとすれば

若いうちの苦労は買ってでもしなさい!

と伝えたいですね。

なんの解決にもなっていなくて、無責任なアドバイスですが。(笑)

でも、若い時代を過ぎてみると、本当にそう思います。

若いうちにどれだけ苦労をしたか、その苦労にどれだけ対処してきてきたか。

まぎれもなく、それが自分を大きくしていきます。

学校の先生としても

・どれだけ子供に悩まされたか

・どれだけ保護者に苦情を言われたか

・どれだけ授業がうまくいかなかった

・どれだけ先輩の先生に叱られたか

これが、キャリアとなります。

もちろんその苦労の真っただ中にいるときは、苦しくて、早く抜け出したくて、お金を出してでも解決してほしくなるぐらいです。

「今、自分が成長できているんだ」

なんて前向きな考え方ができる人はそういないかもしれません。

が、無我夢中でがんばっているうちに、自然と自分に自信がもてるようになる。

だって、以前に大きな問題と立ち向かった経験があるから。

そういう感じです。

この新採くんは、疲れ果てて、夜遅く一人暮らしのおうちに帰る前に、立ち寄ったコンビニの駐車場で眠ってしまうそうです。

そんなエピソードが、10年後には、笑いながら後輩に語れるものになるでしょう。

私たち、周りの先輩ができるだけ支えてあげながら、見守っていきたいと思います。