小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

この時期,通知表をつけながらいつも思うこと

2012-07-10 20:23:00 | 学級生活の攻略法

一学期も残りわずかとなりました。

今日,授業で子どもたちと夏の俳句を作ってみましたが,なかなかおもしろいものが多く,一層夏を身近に感じ,夏休みを身近に感じました。

子どもたちのわくわくそわそわをよそに,先生たちはこの時期学期末事務に追われます。

まずは通知表。

1学期4ヶ月間の子どもたちの学習の足跡を振り返りながら,評価をつけていきます。

感心なことにコツコツとその時期に評価をしていたものは楽ですね。

今から追って評価をしなくてはいけないものもあるでしょう。

子どもたちの作品を見返したり,ノートを集めたり,テストの集計をしたり。

それは大変な作業ですが,もちろん手を抜いていいものではありません。

さて

よくできた子には◎

まあまあできた子には○

まだまだ努力が必要な子には△

とか

達成率85%以上の子には◎

達成率84%~60%の子には○

達成率60%未満の子には△

とかつけていくわけですが,これらを1人1人に,評価項目1つ1つにつけていきながら,いつも思うことがあります。

△をつけた場合。

この子は,この学習を通して,この目標については達成できず,努力が必要と判断した。

ということになります。

それ自体に何の矛盾も疑問もないのですが,思うのは,

無責任さや憤りです。

△に対して先生は何をしていたんだ。

この単元,この目標について指導できる時間はは少なくとも数時間はあったはず。

学習のスタート時点で△であることは不思議なことではなく,多くの子にありえることだ。

しかし,その多くの子たちは先生の指導を通して○,◎と変容していく存在であり,先生はそこに責任がある。

変容していかなくちゃいけないんだ。

なのに,最後まで△のままで,その子に最後に告げる言葉は

「まだまだ努力が必要」

なんて,冷たいし,投げやりだし,無責任じゃないか。

通知表に△をつけなきゃいけない最後なんて,先生としてとても情けない。。。。。

なんて思ってしまうんです。

・・・・もちろん分かっています。

それでも,△はやっぱり存在してしまうことを。

先生の責任において精一杯の指導をしたとしても,最後に△をつけなきゃいけない現実もあることを。

だから評価というんだし,なにより,これで最後ではないということ。

その△は,まだ○,◎に変容していくチャンスはあって,そこにまた先生は努力しなきゃいけないということ。

しかし,それにしても,通知表の△は・・・・ 辛いです。

だから,結局こう思います。

子どもの評価は,そのまま先生の評価!

これを痛感する学期末です。

△をもらう子どもの辛さは,そのままそれをつけなきゃいけない先生の辛さです。

学期末だけでなく,もっと普段からこのことを思って,指導に当たるべきだと,反省することでした。


いい雰囲気のクラスにある落とし穴

2012-07-04 21:02:11 | 学級生活の攻略法

受け持っている6年生学級も,なんだかんだで一学期をもうすぐ終えます。

スタート時からなかなか雰囲気のいいクラスで,目立ったトラブルもなくここまできました。

もちろん未熟な部分もあるし,子どもそれぞれに課題や悩みももっていますが,一学期という時点のクラスの状態を考えれば,かなりいいんじゃないかと思っています。

実は,この子たちは,5年生のときからの持ち上がりなんです。

私自身,初体験の持ち上がりなのですが,確かに指導のしやすさというのを感じますね。

最初から呼吸が合うというか。

多くの言葉がなくても,お互いが通じ合う気がします。

おかげさまで,クラスの毎日も充実していて,うれしく思っています。

しかし

落とし穴があることも忘れてはいけません。

雰囲気のいいクラスこそ,問題は見えにくくなる!

そんなものです。

一般的に雰囲気の悪いクラスでは,問題も顕著に表れやすいものです。

一方,だれが見ても雰囲気がいい,というクラスにおいては,子どもたちもその雰囲気を壊すことを恐れたり,変に気遣ったりするものです。

すると,悪事も陰湿になりやすくなります。

・先生に見つからないように裏でうまくやろう

・他の子にも見つからないようにしよう

・だれがしたか分からないようにしよう

・「このこと先生に言ったら許さないぞ」

悪事をはたらかせる子としては,そんな考えが強くなります。

同時に,被害者の子がいるとすれば,

・先生や他の友だちに言って迷惑をかけたくない

・自分のことでクラスの雰囲気を乱したくない

・みんな楽しそうだし,きっとだれも分かってくれない

・同じような境遇の子が見当たらず,自分だけ取り残されそう

そんな思いを抱くようになります。

その結果,いい雰囲気の影に起きているトラブルはかなり見えにくくなってしまい,知らず知らずにうちに事は深刻になっていくこともあります。

「みんな楽しそうにしていたのに…」

「まさかうちのクラスでそんなことが起きていたなんて…」

後になって分かった時に,先生がこんな風に嘆くことになります。

だから,クラスがいい状態にある時こそ,先生は心がけるべきです。

いつも以上にアンテナを高く上げること。

他者の目を借りること。

必要ないなどと思わず,実態を調べるアンケート等を欠かさず実施すること。

「いいクラスだ,いいクラスだ」と,的外れなほめ言葉を連発していては,子どもたちに抜け道があることを気付かせるだけです。


頼んだ仕事をなかなかしてもらえない!

2012-07-01 16:31:21 | 教師の仕事術の攻略法

今年は研修主任をしています。

秋にある大きな研究公開に向けて,できるだけ計画的・組織的に仕事を進めようとしています。

ちなみに明けた月曜日も研究授業です。

そこでまたいろんな成果と課題が浮かび上がって,研究がおもしろくなっていけばと期待しています。

さて

研修主任という立場で,「組織的」に仕事を進めようとすると,いろんな仕事をいろんな先生たちに割り振る,お願いすることになります。

実際私もそういう形で進めていて,各研究班,研究内容にリーダーを明確に立てて,やるべきことも明確に示し,かつ「締め切り」も明確に示すようにしています。

そして,頼もしいリーダーたちは,こちらが期待したとおりの仕事をしてくれます。

締め切りに間に合うように。

「ありがとうございます!お願いしてよかった!」

なんて声が思わず出ます。

しかし,実際のところ,全員が全員,こんな頼もしいリーダーばかりではないんですねぇ

頼んだ仕事を,なかなか進めてくれない先生もいるんです。

もちろん,研究に関わるその仕事だけでなく,他にもたくさんの仕事をそれぞれが抱えていて,とっても忙しいのは重々分かるんですけどね。

私にとっては研修の仕事は重要で,今年はメインともいえる仕事なのですが,その先生たちにとっては,そうでもないのかもしれませんし。

まぁ,そこまで意識を高めさせることができていない,主任である私に一番の責任があると解釈すべきなんでしょう。

仕事をお願いするときに

「~という形で作ってほしいのですが,よろしくお願いします」

「OK,OK」

全然仕事が進んでいる様子がうかがえないから,ちょっと一声

「先生,こないだの仕事どうですか?なかなか難しいでしょう」

「あぁ!少し手をつけているところなんだけどね」

締め切りが間近になり

「先生,どこまで進みました?」

「ごめ~ん!あんまり進んでない!いつまでだっけ?」

締め切り日

「先生…」

「明日まで待って!」

なんてやりとりは極力避けたいですよね。

言う方も,言われる方も具合が悪いものです。

こんな風に,ちょっと頼りない先生には,仕事をお願いする時点でこちらから一工夫です。

以前,別の先生がしていたやり方に学びました。

仕事と締め切りを付箋に書いて渡す!

という方法です。

口頭で伝えるだけでは不十分です。

メモなどの紙で渡しても,それ自体をなくされてしまう可能性もある。

メールで知らせても,やはり心配です。

ここはアナログに「付箋」です。

必要事項を記入し,その先生の机にビシッと貼りつけながら,口頭でもお願いして渡します。

こうすると,その先生も,付箋ですから,身近なところに貼りつけておいてくれるでしょう。

机上で,いつも目につくことになります。

これで,仕事を進めてもらえる可能性が,少しは上がる見込みがあります。

ただしあくまで「少しは上がる見込みがある」程度ですけどね。

単純に目に訴えるやりかたで,その先生の

「ごめ~ん」

を阻止できるかもしれません。

やってみる価値ありです。