文、行、忠、信。

今年最初の銀座おとな論語塾。
安岡先生は着物で登壇。
実にりりしく、気の引き締まる思いがした。

先生は元旦に湯島聖堂へ参られたそうだ。
その境内にある大成殿では素読会が行われたとか・・・
私もぜひ参加したいと思った。

「楷」(Kai)という安岡先生の機関紙がある。
その新年号の冒頭に次のような言葉があった。

大事な四つのこと

子、四を以って教う。
文、行、忠、信。

(し、しをもっておしう。ぶん、こう、ちゅう、しん。)

先生はいつも四つのことを話された。

学ぶこと、それを実行すること、
その時に真心と誠実さを忘れないこと。

論語の章句は実にシンプルだ。
その一言一言に安岡先生の魂の解説が入ると
より深く心に染み入る。

年頭にすばらしい言葉を享受いただいた。

学び、行動し、真心と誠実さを忘れない。
肝に銘じてこの一年を過ごそう。

為政第二の中では次の言葉が印象に残った。

子曰く、書に云フ、孝なるかな惟れ孝、
(し のたまわく しょにいう こうなるかな これこう)

兄弟に友に、有政に施すと。是れ亦政を為すなり。
(けいていに ゆうに ゆうせいにほどこすと これまた まつりごとをなすなり)

先生はおっしゃった。親孝行をし、兄弟仲良くすること、
それ自体が社会の基本であり政治を為すことである。

家庭や地域社会を良くすることは政治の根本である。

一部私の解釈を交えているが、要は
政治家だけが政治を行うのではなく、
国民一人一人が仁を持って生活することが政治の基本であるということであろう。

これはケネディ大統領が就任演説で話した有名な言葉

「国があなたに何をしてくれるかではなく、
あなたが国に対して何ができるか考えてください」

という、民主主義の根本に通じるところがある。

つまり「公」おおやけ という概念だ。

社会というものは多くの人が集まり成り立っている。
みんなが自分のことばかり考えていたのではうまくいかない。

相手を思いやる心「仁」が不可欠なのだ。

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安岡先生が出演している、NHK「ラジオ深夜便」オトナの教養講座～論語
ストリーミング配信(無料)です。ぜひお聞きください。
論語塾の雰囲気が感じられます。↓

<NHK ラジオ深夜便～オトナの教養講座>