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石田梅岩~未来への歴史

2017年08月03日 | 読書・歴史
「石田梅岩」・・と検索すると膨大な数の書籍がヒットする。

私は、名前は聞いたことがあるが、、
という程度で、その人物や著書「都鄙問答」(とひもんどう)について
全く不勉強であった。

森田健司著:石田梅岩~未来への歴史

この一冊と巡り合えたことに、心より感謝したい。

この本は、とても読みやすい。
石田梅岩の入門書として最適だ。


前半は梅岩の伝記、後半は都鄙問答のダイジェスト版
となっている。

石田梅岩(1685-1744)は江戸時代中期の思想家だ。
時代は、8代将軍徳川吉宗(1684-1751)の時代。

驚くべきことに、梅岩は農家の次男だった。


幕末の思想家、吉田松陰は武士(長州藩士)である。

武士であるがゆえに、学問もでき、
塾を開くこともできたのだろう。

ところがその100年以上前、京都で塾を開き、
多くの塾生を受け入れた梅岩は農民だったのだ。

この時代、どういう経緯で、

農家の次男が塾を開くまでになったのか、

その人生をたどるだけでも興味深い。


そして後半の都鄙問答。

原文は一切なく、現代文と解説だが、
テーマごとにポイントがよく整理されていて
とても理解しやすい。


巻末の9ページにわたる参考文献と読書案内も独特だ。

単に文献の著者と書名を列記するのではなく、

テーマごとに分類し書籍の解説をしている。

例えば、梅岩の著作を読むなら・・
5冊あるが、まずはこれがおすすめ・・だとか

梅岩の生涯を知るには、この本・・のように
我々の学習意欲をそそる。


最終ページの著者紹介で
森田健司氏は1974年生まれと知った。

梅岩の研究者ということで、もっと年配の方かと思っていたので
おどろきがあった。

文章のまとめかたや伝え方が
とても現代的で型にとらわれていないところが
若手らしくて良い。


人間とはどう生きるべきか・・・

今の時代にも十分通用する考え方が凝縮されている。

共鳴する一冊だ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

学問の目的・・人の人たる道を学び、徳を備えた人物になること。


学問とは、ものを覚えることではなく、考える力を身につけること。

商売で利潤は追求すべきだが、公共性を失わない範囲にとどめるべきだ。

五倫五常・・人として守らなければならない道徳
父子の親、君臣の義、夫婦の別、長幼の序、朋友の信
仁・義・礼・智・信

知識だけの学者は生ける書棚だ、学問は実践してこそ生きる。




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石田梅岩 (未来への歴史)
クリエーター情報なし
かもがわ出版



コメント (2)
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