托鉢をしながら放浪する詩人。山口県出身
今まで名前を知っている程度だったが、
縁あってこの書籍を手にし読んだところ・・ぶっとんだ。
まだ三分の一しか読んでいないが、
心に響いた、いくつかの言葉を列記したい。
季節のうつりかはりに敏感なのは、植物では草、動物では虫、
人間では独り者、旅人、貧乏人である
私も貧乏人なので、季節のうつりかわりに敏感というのはよくわかる。
私はただ歩いております、歩く、ただ歩くことが、
一切を解決してくれるようなきがします
これは禅僧が只管打坐・・何も考えずただ坐禅をする境地に似ている。
山の中を歩いてさへおれば、そして水を味うてさへおれば、
私は幸福であります
私にとって幸福とはなんだろう・・考えさせられる。
生き残ったからだ掻いている
体をかくことでさえ、生きていることを実感している。
雨なれば雨をあゆむ
雨が降っても雨宿りなどしない、そのまま歩く!
何でこんなにさみしい風ふく
山頭火にかかれば、自然もまた体の一部のようだ
まだまだ続くが、今日はこのへんにしておこう。
山頭火は詩人なのか禅僧なのか・・・
いや、ただの人間なのだ。
ただの人間が、自分がただの人間であることに気付いた時、
本当の幸福というものがわかるのかもしれない。
![]() | 山頭火 名句鑑賞 (山頭火文庫) |
村上 護 | |
春陽堂書店 |