二〇二四年三月一日(金)。
早朝(午前五時)。ピュリナワン(子猫用)その他の混合適量。
朝食(午前八時)。ピュリナワン(子猫用)その他の混合適量。
昼食(午後一時)。ピュリナワン(子猫用)その他の混合適量。
夕食(午後六時)。ピュリナワン(子猫用)その他の混合適量。
今日も訪問看護、訪問診療と続きタマも比較的おとなしい。
臨時に布団を畳んで置いてあるリビングは人間にすると窮屈なのだが猫のタマにすれば山あり谷あり物陰ありとなかなかスリリングではあるらしい。いつも出てくる家具やテーブルの下ではなく、二段に積んだ布団の裏側からひょっこり顔を覗かせてみたりしている。
母は午後一時頃ここ数日なかった嘔吐を催す。緑色とも焦茶色ともつかない内容物で死期が迫ったのを感じさせる。その後再び長男が痰の吸引を行い若干の言葉がしゃべれるようになる。一時間ほどするとまた痰がからみだし言葉が聞き取りにくくなる。その繰り返し。
飼い主が積み上げた布団を背もたれがわりに介護の休憩を取っているとその前へのらのら出てきてお腹を見せて「遊んでポーズ」。てんで悪気がなく気ままそのものでいいものだと気持ちがやすらぐ気がしなくもない。
黒猫繋がりの楽曲はノン・ジャンルな世界へ。カウボーイ・サッドネス。インディーズ系ロック・バンドがアンビエントをやるというのは取り立てて珍しくない。小学校五、六年生だった一九七〇年代終わり頃はアルバムの中に一曲くらい入っているのがごく当たり前だった。YMOが世界的に注目され日本へ逆輸入されて始めて日本人が衝撃を受けるその少し前、JAPANなんかはもうやっていた。JAPANのデイヴィッド・シルビアンと坂本龍一との付き合いはその頃から坂本の死までずっと続いた。カウボーイ・サッドネスの新譜を聴くともう四十五年以上を経たのかというノスタルジーにも似た気持ちが湧いてこなくもない。アンビエントをロック・バンドが当たり前にこなして見せるのに半世紀ほどもかかったというより、こういうアンビエントもありだろうとごく普通に考えているふしが感じられて微笑ましい。