惜しくも昨年亡くなったペッソ夫妻,下記のHPから。
発達トラウマ障害(DTD)のご相談は,こちらへ。agape☆gmail.com 但し,全て半角にしてから,☆→1430777@に変換してください。
インターメッツォ : 神の約束と全き信頼丸山眞男教授を読んで、私も「からだ中がジーンと熱くなった」 丸山眞男教授。会ったこともありません。ただ、今でこそ、臨床心理の仕事をしてますが、学......
論文作成の必要性から,続きでないところをここ何日か読んでいます。今宵は,続きはお休みして,そちらの方を訳しておきたいと思います。ヴァン・デ・コーク教授が紹介してくださるこのセラピーは,翻訳されているものは,ヴァン・デ・コーク教授のこの本くらいしか,まだ無いようですしね。
文章から匂い立つ気配からすると,このセラピーは非常に効果的だと言う感じがします。それは,PBSP(Pesso Boyden System Psychomotor) psychomotor theraphyです。英語のホームページは,こちらhttps://pbsp.com/,です。ペッソ・ボイデンさん夫婦が開発した,自分劇を用いた体感療法ですね。ペッソ夫妻は残念ながら,昨年相次いでなくなっているそうです。
ヴァン・デ・コーク教授の The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.299.下から2つ目のパラグラフ。ひょんなことから,ヴァン・デ・コーク教授が,ペッソさんのワークショップに参加することになった時のお話です。
ペッソさんが「PBSP(Pesso Boyden System Psychomotor) psychomotor theraphy」(ペッソ・ボイデン・体感療法)のワークショップを間もなくするところだったんです。それで,私にも参加してみたら,とご招待して下すったんですね。それは,それまで私が参加したグルーブワークとは似ても似つかないものでした。ペッソさんは,ナンシーさんと言う1人の女性と向かい合わせの,背の低い椅子に腰かけていました。そのナンシーさんは「主人公」と呼ばれていて,他の参加者は彼女の周りにぐるっと囲んだクッションの上に坐ってたんです。ペッソさんは,ナンシーさんに,何か困ったことがあったら,話していただけませんか,と勧めたんです。ときどき,ナンシーさんの話が途切れると,ペッソさんが観察したことを「証言」したんです。たとえば,「家族にヒドイことをしたお父さんの話をした時,がっかりした様子でしたよ」みたいに。私が感心したのは,ペッソさんが,姿勢,表情,声のトーン,視線など,気持ちを言葉でなく現したものの微妙な変化を,実に注意深く観察していたところでしたね。この言葉にならない感情表現を,体感療法では「小道をたどる」と呼んでいます。
ペッソさんは,実に感性が深い人なんですね。この件の前で,ヴァン・デ・コーク教授は,ペッソさんは「優しさと確信が滲み出ている人」と評していますからね。ペッソさんは,飛びぬけたサイコセラピストであることは間違いないでしょう。
ここのところは,大事なことが少なくとも2つ書かれていますね。それは,次のことです。
1)このセラピーでは,発達トラウマ障害(DTD)のナンシーさんは,「主人公」だったこと,
2)そして,このセラピーでは,ペッソさんや参加者の助けを受けつつ,ナンシーさんは,自分の辛い体験を,能動的に話し言葉に出して,再体験している,
ということです。この2つは,サイコセラピーの王道です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます