アカメのDNA調査をしている研究グループにアカメと自然を豊かにする会がサンプルの提供をしています。
これまで、サンプルとして、鰭の一部やキープした個体の筋肉片などを使っていました。
私はウロコを採集したさい、そのウロコに付着する皮膚の一部に着目していました。ウロコでDNAが抽出できるのであれば、これまで以上にサンプルが集めやすいと思ったのです。
アカメを飼育していたとき、水槽の濾過装置のパイプにアカメが触れるとパッとウロコが剥がれることに驚いたことがあります。
餌を食べるときなど慌てて突進してパイプなどに当たると簡単に数枚のウロコが剥がれ落ちるのです。
ウロコは体を守るだけではなく、衝撃緩衝装置としても機能しているようです。そのため、体の中心部や出っ張った部位のウロコは再生鱗が多いのです。
年齢査定に使おうとウロコを採集してきましたが、そのためのウロコは胸鰭の下になる部位のウロコが適しています。胸鰭に保護されているため元々のウロコが一番残っているのです。
剥がれたところはウロコが再生します。その再生スピードは分かりませんが再生鱗のタイプはいろいろあります。ウロコには鱗紋と呼ばれる木の年輪のような模様があります。再生鱗にはこの鱗紋がないものもあり、あっても途中までが消失したように無いものなどもあります。このことから、再生は剥がれたときのサイズまで一気にできるのだと思います。それからは鱗紋が刻まれるのでしょう。
このように、アカメにとってはウロコが剥がれることは、たいしたダメージにはならないと考えます。
研究者が確認してくれたのですが、皮膚片が付いたままのウロコ5枚あれば十分DNAが抽出できるそうですので、みなさん、ご協力をおねがいします。
写真:上杉一臣さん
ウロコの採集と保存方法ですが、ウロコは何処のウロコでもかまいません。一カ所からまとめて採るよりもあちらこちらと離して採る方がよりダメージがないと思います。皮膚片が付いていることが肝心です。そうしたウロコを5枚採集し、アカメのデータ(サイズなど)をとってください。ウロコは小さなビニール袋に入れ腐敗しないように冷凍し上杉事務局長に連絡してください。
そうそう、ウロコで年齢査定をしようと私たちはウロコの収集をしていますので、それに使うウロコは胸鰭の下になる部位のものを5枚お願いします。
DNA・年齢査定どちらもアカメのデータが欠かせません。
ご協力をよろしくお願いします。