土佐レッドアイ

アカメ釣りのパイオニアクラブ

はやくおくれ

2024-09-21 16:02:18 | 狩猟とナイフ

 2024年9月20日、朝、猫たちに餌をあげようと外に出ると、猫たちの様子がおかしい?

 胸騒ぎがするので、庭先に仕掛けてあるワナを見に行くと、案の定イノシシが罠にかかっていました。

  

 今回のイノシシは普通サイズというか、12貫ほどのサイズでした。イノシシの重さを話す時何故か尺貫法が出てきます。

 まるまると太ったメスのイノシシでした。最近捕まえるイノシシはほとんどコンディションが良いものが多く、たまに出会う豚熱(豚コレラ)に感染したヨレヨレよりも、健康体でよく肥ったものが多いように思います。豚熱も下火になってきているように思います。

 以前より、数は減っているので、ライバルが少ないため食料事情が良いのかもしれません。

 涼しいところで解体処理をしていると、早くおくれとうるさいほどまとわりついていた猫たち、次々とお裾分けの肉が届くのでだんだん満足してきて落ち着きました。

     

 シカやイノシシを獲ってきて、解体をはじめるとにゃあにゃあと催促がうるさいけど、可愛い。


世間知らず

2024-09-10 04:29:21 | 狩猟とナイフ

 2024年8月下旬から、家の周りに小さいイノシシが出没していました。

 それこそ、家の周りです。庭やら倉庫の周りでミミズを探して食べているのです。

 家の西側で洋ラン、キンリョウヘンを育てています。画像左下がキンリョウヘンです。その奥のコーナーに落ち葉を集めてドバミミズの畜養しているのですがここもやられました。

 私の住む集落周辺のイノシシたちは、私のことを知っていてあまり近づいてきません。ところが世間知らずの若者がいて、あろうことか直接我が家へイタヅラを仕掛けてくることがあります。

   

この3枚の画像は倉庫の一角で、ここで精米をしています。

 ここにおいてある精米機は籾でも玄米でも精米できて重宝しています。数日前にモミを精米したのですが、モミガラやヌカを貯める袋が食い破られてヌカを食べ散らかしていました。

 普段は穏やかな私ですが、ここまでやられると黙っているわけには行きません。

 サル対策で仕掛けていたワナが空打ちしていたのを、仕掛け直しました。

  

 損害は体で支払ってもらいました。


シカは驚いた わたしもおどろいた話 その(4)

2024-08-30 10:11:43 | 狩猟とナイフ

はじめにおことわり。血なまぐさい話や写真、ジビエなどがでてきますので、心臓が弱い人やベジタリアン、ビーガンの方は見ないでね。

「私の住む高知県安芸市の2024年7月末現在の人口は15,710人です。安芸市民を全員殺すよりも、1年間に高知県で殺すシカの数のほうがはるかに多いのです。

 のけぞるような数字でしょう。

 19,873頭のシカを積み上げるとどれだけ大きな山ができるとおもいます?」

と前回書きました。

 

   

ニホンジカの冬毛(右)と夏毛

 昔むかしその昔、私がまだ子供だった時、集落近くの山々はてっぺんまで畑がありました。その畑でサツマイモ、ササゲ、ハダカムギ、サトウキビなどが栽培されていました。

 当時、畑の耕耘はというと牛です。当然、田んぼの耕耘もです。耕運機などどこにもありませんでした。空想さえできませんでした。ですので、どの家も牛が飼育されていました。貧乏な私の家でも常時2頭の牛がいました。

 一番の楽しみは、牛の背中に乗せてもらうことです。しかし、めったに乗せてもらえません。行きは堆肥やら鋤など農具を背に載せています。その上、登る山道たるや、高山の登山道のような道なのです。仕事を終えて帰り道、父やおじいちゃんの機嫌がいいときなど、たまに「乗るか」と言われると嬉しくて。

 ふだんの目線の3倍もあるような高さの、牛の背で揺れながら見る世界は、別世界でした。

(このあたりで、おとぎ話のようなことをいう長野はいったい歳は幾つなのか?と思われる若者もいるでしょうね。私は1950年生まれです。)

 当時、山里のわたしの集落で、ニホンジカやイノシシの話題など聞いたことがありません。

つづく


シカは驚いた わたしもおどろいた話 その3

2024-08-24 17:00:18 | 狩猟とナイフ

 その2で書きましたが、高知県では年間2万頭前後が殺されています。

  

 2022年6月 ニホンジカメス                  2023年7月 メス

 

 報奨金は自治体によって金額が違っていました。今はどうかな?

極端な例です。サルを殺した証拠を示して補助金を請求するとします。かなり前は本山町では一匹5万円のとき、安芸市では1.5万円でした。この金額の差は、その自治体の対象鳥獣の被害の違いによるものです。

 本山町の現在の報奨金額を見てみました。2024年度はサルは2万円になっています。サルは通年、つまりいつ獲ってもよいことになっています。安芸市では、駆除報奨金は現在も1.5万円で、狩猟期間は獲ってはいけません。

 ニホンジカでは本山町は町単独事業で1万円、国の交付金から上乗せ分が7,000円で合計17,000円。安芸市では市単独事業で8,000円、国の交付金から上乗せ分が7,000円で合計15,000円です。

8月8日付けで安芸市からお知らせとして、「交付金からの上乗せ分は上限に達しました。市独自の報奨金はまだ予算があります。」とありました。

 8月7日時点で、シカは370頭捕獲され報奨金が申請されています。

報奨金を出して捕獲をすすめた効果は?

私の感覚ですが、シカは減ってきているように思います。 今でも庭先に現れて、柿の葉や柑橘類の葉を食べていますが、報奨金制度が始まった頃よりもかなり減ったと感じています。

 つづく


シカは驚いた わたしもおどろいた話 その2

2024-08-19 05:47:45 | 狩猟とナイフ

 シカに対する高知県当局の対応が激変したことを(1)で書きましたが、それはシカが激増して農林業に多大な被害を与えるようになったからです。これは高知県だけの現象ではなく全国的なことのようです。

 一足早く、イノシシの被害のほうが大きく取り上げられていたのですが、あっという間にシカの話題が大きくなり逆転しました。

   

       夏毛のイノシシ                                                                              冬毛のイノシシ

 

 シカの増え方が異常でした。

 シカの発情期は9~11月頃で、妊娠期間は約220日、出産期は5~7月頃で1頭だけ出産します。一回のお産で1頭の子供を産み、生後2〜3年で成獣になり繁殖を始めます。

 秋には山中あちらこちらで雄鹿がメスを呼ぶ甲高い鳴き声が聞こえてきます。昼も夜もです。

 一方、イノシシは多産で普通4〜5頭の子供を産みます。成熟も早く生後1年半ほどで繁殖に参加します。

 こうしてみてみると、算数の苦手な私の頭で計算してもイノシシのほうがはるかに早くたくさん増えるはずなのですが。

 不思議です。

 まあ、素人の私の考えることで思いつくのは、イノシシは雑食の大食いですから、生きていくために必要な面積が広くいるのかもしれません。また、子育てのやり方や、幼獣の生存率なども関係がありそうです。

 シカは植物食いっぽんやりですので、森林面積日本一の高知県では食べ物は山ほどあるでしょう。

 それに、イノシシはギャートルズの時代からヒトにはつけ狙われて、ヒトはヤマクジラなどとごまかしながら殺して食べてきました。一方、シカは神の使いだとかなんだとか(奈良や安芸の宮島)チヤホヤされて、あげくディズニーの漫画ではバンビとかなんだとか可愛さが振りまかれ、シカを殺して食べるなど残虐非道なヤツとみられている。のだろうか、私。

 昨夜食べたシカ肉のハンバーグ(美味かった)

 イノシシの子供は体温調整がうまくできないそうで、繁殖期の梅雨時、あまりに雨が多く強く降ると生き残る数が少ないといいます。シカについては知らないのですが、イノシシの子育て中は巣を作ります。尾根筋の日当たりの良い山中に、そこらあたりのカヤの葉や枯れ草、シダなどをたくさん集めて、かなり分厚くて大きな巣をつくるのです。その中に乳飲み子とともに入って授乳をして過ごします。

 とにかく、あれよあれよという間にシカは山中にあふれるほど(かなり大げさ?)増えました。

 高知県ではシカの捕獲数が2018年で19,873頭です。どうしてこんなに細かく正確に数字が出せるかというと、そうです、報奨金をもらうために、殺した証拠物件の両耳やら尻尾を提出しないとダメだからです。この年の捕獲目標が三万頭。以降、年間2万頭前後が捕獲されています。

 私の住む高知県安芸市の2024年7月末現在の人口は15,710人です。安芸市民を全員殺すよりも、1年間に高知県で殺すシカの数のほうがはるかに多いのです。

 のけぞるような数字でしょう。

 19,873頭のシカを積み上げるとどれだけ大きな山ができるとおもいます?

 

 つづく