安倍総理と髙村副総裁、石破幹事長ら自民党は「集団的自衛権」を解釈改憲で「戦争の出来る国」に前のめりになっています。国民運動によって後ろからドーンと押して、つんのめらせて倒さなくてはなりませんが、最前線の陸・海・空自衛隊員は上官の命令を聞かないで、いざとなったら「敵前逃亡」をするのではないかと考えています。
朝日新聞（2011年4月19日）は『福島第一原発事故の災害派遣先からトラックを盗んで逃げたとして、陸上自衛隊練馬駐屯地（東京）は１９日、第１特殊武器防護隊の前床（まえとこ）祥一郎３等陸曹（３２）を懲戒免職にし、発表した。前床３等陸曹は「原発事故への恐怖心でパニックになって逃げた」と話しているという。同駐屯地広報班によると、前床３等陸曹は３月１３日から、原発事故に伴い福島県の郡山駐屯地に派遣され、放射性物質の除染作業に必要な通信手として連絡役を務めていた。しかし翌１４日夜、駐屯地から官用トラックを盗み出し、途中で民間の車も盗んで乗り換えて逃走。同１９日、自ら防護隊に連絡し、ＪＲ池袋駅（東京都豊島区）近くで警務隊に保護され、窃盗容疑で逮捕されたという。陸上自衛隊の中川義章・第１師団長は「多数の隊員が原子力災害派遣を含め今般の大震災に全力で立ち向かっている最中に、災害派遣先の職場を無断で離れ、窃盗を重ねた容疑で逮捕されたことはあってはならない事案であり誠に遺憾。服務指導を徹底し、再発防止に努めます」とのコメントを出した。』と報道しています。
練馬平和委員会事務局長の坂本茂さんは「この３等陸曹は、練馬駐屯地第１特殊武器防護隊に所属しているから放射能についての知識があるので、原発事故を目の前にしたら怖くなって自衛隊の車で逃げ出し、この車は放射能に汚染されていからと、その辺に駐車していた一般車両に乗り換えたそうです」と解説してくれました。
「全力で立ち向かっている最中に、戦場を無断で離れたことはあってはならない事案」即ちこの３等陸曹は「敵前逃亡」したこととになるのです。もし一般車両を盗まなかった場合は「自衛隊法施行規則「服務の宣誓」違反とし懲戒処分を受けることなりますが、懲戒処分を受けても「命」あってのことになりかねません。
自民党の憲法草案は「国防軍を保持する」ことと「軍事審判所」を置くことになっています。「Q＆A」では「9 条の2 第5 項に、軍事審判所の規定を置き、軍人等が職務の遂行上犯罪を犯したり、軍の秘密を漏洩したときの処罰について、通常の裁判所ではなく、国防軍に置かれる軍事審判所で裁かれるものとしました。審判所とは、いわゆる軍法会議のことです。」と解説しているように「軍法会議」を置かなければ、いざドンパチというときには自衛隊法の規定では戦争になりません。
自民党石破茂幹事長は、2013年4月21日放映の「週刊BSーTBS報道部」に於いて「現在の自衛隊で隊員が上官の命令に従わない場合は、自衛隊法で最高でも懲役7年が上限であることを説明し、こう語った。「『これは国家の独立を守るためだ。出動せよ』と言われたときに、いや行くと死ぬかもしれないし、行きたくないなと思う人がいないという保証はどこにもない。だから（国防軍になったとき）それに従えと。それに従わなければ、その国における最高刑に死刑がある国なら死刑。無期懲役なら無期懲役。懲役300年なら300年。そんな目に遭うくらいなら、出動命令に従おうっていう。人を信じないのかと言われるけれど、やっぱり人間性の本質から目を背けちゃいけない」こうした重罰を科すために審判所は必要で、石破氏は「公開の法廷ではない」と付け加えた。ブログ【薔薇、または陽だまりの猫】より引用
宣 誓
私は、我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法 及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、技能を磨き、政治的活動に関与せず、強い責任感をもつて専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。
２ 懲戒権者が、懲戒処分を行うにあたつては、適正、且つ、迅速を旨としなければならない。
