葵から菊へ&東京の戦争遺跡を歩く会The Tokyo War Memorial Walkers

パソコン大好き爺さんの日誌。mail:akebonobashi@jcom.home.ne.jp

田母神の 頭の中は 遊就館

2014年02月26日 | 国会・地方議会・官邸・野党共闘

 2009年8月15日の靖国神社周辺と境内の風景です。

Img_1687

Img_1685

Img_1676

Img_1622

Img_1623

Img_1634

Img_1636

Img_1638

Img_1674

Img_1647

Img_1653

Img_1648

Img_1645_2

Img_1671

Img_1667

NHKの実況放送がスピーカーから流れ黙祷をする

Img_1659

『〈司会〉  ご報告がございます。本日8時30分、小泉元総理が、8時40分には安倍元総理が靖国神社に本殿参拝をいたしました。(拍手) 続きまして、本日の集会にご参列頂いております各界代表の皆様方から三名の方にご提言を頂きたいと思います。まず最初にご発表になりますのは前航空幕僚長の田母神俊雄先生でございます。(大きな拍手で聞き取れず) 原因のひとつには申すまでもなく東京裁判史観の問題があります。本日は日本への誇りを持つことが如何に重要か、そのためは村山談話の見直しが必要であると主張されております田母神先生をご紹介いたします。(大きな拍手)

 ご紹介を頂きました田母神でございます。私は日本はいい国だと書いたらクビになってしまいました。(笑い)自分の国がいい国だといってクビになるのは日本以外にはないのだと思います。日本はそうゆう意味で占領軍はいないのに占領軍支配が続いていますし、また社会党なきにも社会党支配が続いていると思います。 私は歴史は戦勝国によって作られると思っています。戦争に負けた日本は戦争に勝ったアメリカによって一方的な歴史観を強要されます。でその民主主義国家アメリカ。極悪非道の日本という一方的な歴史がアメリカによって強要されその歴史観から抜け出られない・・』以下略(管理人が録音文字おこし)

この記事は、東京都知事選前にアップすれば良かったと思っていますが、田母神俊雄氏は60万票に自信を持ち、次期国政選挙に出馬する意向だそうですので、東京土建一般労働組合機関紙「けんせつ」2008年12月1日号に寄稿した管理人の批判論考をアップいたします。「アンネの日記」関連の図書を破った犯人グループは田母神氏の熱烈ファンかもしれませんので・・。

見出しは「けんせつ」編集部

 田母神論文は靖国史観そのもの

文民統制ふみにじる 政府見解否定の侵略戦争美化

 東京土建の皆さんには記憶に新しいと思われるのが「耐震強度偽造事件」と「アパホテルチェーン」だと思います。

 そのホテルの経営権を持つ元谷外志雄氏が代表である不動産関連企業アパグループは「『真の近現代史観』懸賞論文」の募集を行い、田母神俊雄氏(60 航空幕僚長)の「日本は侵略国家であったのか」を「最優秀藤誠志賞」に選出、懸賞金300万円と副賞として全国アパホテル巡りご招待券を授与すると発表しました。  田母神氏の「論文」は「我が国が侵略国家だったというのはぬれぎぬだ」として、旧満州・朝鮮半島の植民地化や第2次大戦での日本の役割を正当化し、集団的自衛権の行使を禁じる現行憲法に疑問を呈する、現在の政府見解を否定する内容でした。

 浜田靖一防衛相は31日夜、田母神氏の更迭を決め、その後定年退職の扱いをしましたが、参議院外交防衛委員会の参考人質疑でも田母神氏はその見解を改めることはありませんでした。

憲法の大原則に反する発言

 私は田母神氏の論文を読んで直ぐに『田母神の 頭の中は 遊就館』と川柳を詠みましたが、靖国神社境内と附属博物館の遊就館の平和ガイドをしていますので「戦争回廊」である遊就館内の展示内容と田母神氏の論文の趣旨はまったく瓜二つであることに気が付いたからです。

 靖国神社の内苑入口に昭和9年(1934)に台湾檜材で建てられた「神門」があり、その門には直径1.5㍍の「菊の紋章」が金色に輝いています。この「菊の紋章」が象徴しているように大日本国憲法は「天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス」と軍隊は天皇が大元帥だったのです。

 しかし自衛隊(航空母艦や戦略爆撃機を持っていないが事実上の軍隊です)の任命権と指揮命令権は総理大臣なのであり、まさに「シビリアンコートロール」が基本原則でなのです。憲法第15条には「すべて公務員は、全体の奉仕者」。さらに第99条には公務員は、「この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」と定められているのです。

 旧日本軍となんら変わらぬ思想

「日本は蒋介石の被害者」 へりくつで史実をねじまげる

 遊就館の展示室には「北京議定書」によって日本軍隊が中国・北京公使館区域に警備兵が駐留できる権利が与えられたこと。また日露戦争後の「ポーツマス条約」によって中国東北部の南満州鉄道の沿線地域に鉄道守備隊が配備する権利も与えられたことが説明されています。田母神氏が論文の冒頭で『現在の中国政府から「日本の侵略」を執拗に追求されるが、我が国は日清戦争、日露戦争などによって国際法上合法的に中国大陸に権益を得て、これを守るために条約等に基づいて軍を配置したのである。』と述べているのはこのことを指しているのだと思います。

 さらに『我が国は蒋介石により日中戦争に引きずり込まれた被害者なのである。』と述べていることは展示室「支那事変」の説明文が『北支事変となった背景には、日中和平を拒否する中国側の意志があった。戦場を上海・南京へと拡大し、広大な国土全域を戦場として、日本軍を疲弊させる道を選んだ蒋介石は、大東亜戦争終戦までの8年間を戦い、戦勝国側の一員となった。』と書かれ中国側の軍事行動に対する「自存自衛」として侵略を認めないものとなっていることとまったく瓜二つの屁理屈です。

ゆがんだ歴史認識 幕僚学校長時代も主張

 「日本軍を疲弊させる道を選んだ蒋介石」となっていますが国民党は毛沢東の中国共産党と「第2次国共合作」(国民党と共産党の協力)にもとづいて抗日民族統一戦線を成立させ持久戦を基本として抗日戦争を戦い「広大な国土全域を」侵略した日本は最終的に敗戦を迎えるのです。田母神氏は統合幕僚学校長時代には「南京大虐殺があったと思い込まされている」「東京裁判は誤り」などと主張していることも靖国神社・遊就館の歴史観(靖國史観)と全く同じであり「A級戦犯合祀肯定論」の立場です。

真珠湾攻撃の日に表彰・会見

 これはクーデターの訴え 政府の任命責任の追及を

 田母神氏は論文の最後で『諸外国の軍と比べれば自衛隊は雁字搦めで身動きできないようになっている。このマインドコントロールから解放されない限り我が国を自らの力で守る体制がいつになっても完成しない。』と訴えていますが、これは自衛隊の内からクーデターの「訴え」に間違いありません。作家三島由紀夫は市ヶ谷台の旧陸軍大臣室のバルコニーからクーデターの訴えをした後自決をしました。

 しかし田母神氏は6000万円の退職金を受け取り、太平洋開戦記念日の「12月8日」この「表彰式および記者会見」に行う予定とのことです。真珠湾攻撃の日に、真珠湾攻撃の参謀源田實・帝国海軍大佐=第三代航空幕僚長の後任官である田母神氏が、更迭されたとはいえ前空幕長として「日本は太平洋戦争に引き込まれた被害者だ」と「論文発表」して「賞金」を受けとるのです。

 オバマ次期大統領は演説の中で『爆弾が(真珠)湾に落ち、圧政が世界を脅迫した時、彼女は偉大な世代が立ち上がり、民主主義を救うのを目撃した。イエス・ウィー・キャン。』と「パールハーバーは忘れない」と訴えています。麻生首相は「日米同盟の強化」を強調していますが、日米関係にも影響しかねない事態も予想されます。

 このような人物を自衛隊のトップに据えた歴代内閣の極めて重大な任命責任を追及しなければなりません。現職自衛官94人が論文に応募していたことも判明しましたが、今こそ「大砲よりもバター」を合い言葉に自衛隊予算などの「軍事費」を削り、福祉や医療を充実させる運動が求められています。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 資本の古典的な凶暴性 | トップ | 下駄の雪 それとも石か 公明党 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

国会・地方議会・官邸・野党共闘」カテゴリの最新記事