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豪雨の原因?

各地で未曾有の豪雨がつづいています。
観測史上最大の降水量を記録しているところが多くあります。

不思議に思ったのは、天気図上は日本付近に梅雨前線がいるだけで、台風でもなく、巨大低気圧でもない。なんでこの天気図で”史上最大の豪雨”が降るのか?
するどいキャスターがいて「いつもと同じ梅雨前線の天気図なのに、なんで今年はこんな豪雨になるのか?」と、気象予報士に問い掛けていたが、明確な回答はなかった。

別の番組で「原因はこれなのか?」と思われる解説をしていた。
この豪雨のおおもとはインド洋にあり、チベット高気圧がかかわっているというのだ。

通常、梅雨の時期は北のオホーツク海高気圧と南の太平洋高気圧のあいだに梅雨前線ができて日本の上に留まります。
なので、北(大陸)に高気圧、日本の上に前線、南の海上に高気圧という気圧配置になります。

ところが今年は、北(大陸)に高気圧がいないときでも豪雨となっています。
それに関東でも感じる「異様に力感のある強風」は、例年とは明らかに様相の異なるものです。
これってどゆこと?

チベット高気圧は上層の高気圧で、ふつう地上天気図にはあらわれないといわれます。
でもしっかり上層には存在していて、西端のインド洋から大量の湿気を含んだ空気を日本付近に送り込みます。
しかもチベット高気圧は安定しているのでなかなか動きません。

このチベット高気圧からの気流と、南の太平洋高気圧からの気流がぶつかって、豪雨をもたらすというのです。
【例年】 北:オホーツク海高気圧 / 南:太平洋高気圧
【今年】 北:チベット高気圧 / 南:太平洋高気圧
つまり、例年とは梅雨の ”役者”が違うというのです。
オホーツク海高気圧とチベット高気圧では、潜在力(パワー)が違うので、強力なチベット高気圧のもとで今年は異常な豪雨がつづくという説明には説得力があります。
それに加えて、今年はインド洋南東部の海水温が高くなる「(負の)インド洋ダイポール現象」が発生しているというのです。

チベット高気圧も太平洋高気圧も、上層まで広がる”背の高い”優勢な高気圧で横綱級です。
その戦い(梅雨前線)は当然横綱相撲となり、激しくそして長くなります。(線状降水帯湿舌メソ低気圧などが発生しやすくなる?)

ぐだぐだと書きましたが、チベット高気圧が強くかかわっているとすると、今年の梅雨はいつもの梅雨ではありません。
まったくの別もので、これまでの経験則は通用しない可能性が高いです。

これから再び日本列島に強い雨雲がかかってくることが予想されています。
気象災害への備え(早めの避難など)は、たとえ空振りとなっても「成功」といわれます。甚大な被害のリスクを減らすことができるから。
豪雨への対応は場所・状況毎にことなるので、明るいうちに、降り出す前に関係各所と十分な連絡をとり、適切な対応をとられて、被害を抑えていただくことを祈ります。

雨雲レーダーで、降雨の状況を確認できます。
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