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■ 尾島温泉 「太田市尾島健康福祉増進センター 利根の湯」

<尾島温泉「太田市尾島健康福祉増進センター 利根の湯」> (太田市(旧尾島町)、10:00~21:00、500円(/3h・市外)、0276-60-7311)
市の公式紹介HP

2005/10/26オープンしたての公営センター系施設に行ってきました。
R354旧道が備前島で石田川を渡る西側、R354からよく見えるので、迷うことはなさそう。
典型的なセンター系のつくりでやや無機質ながら、館内はゆったりとしていて居ごこちはまあまあ。スタッフも親切で感じがいいです。
男女別の浴場の他に歩行浴プール(料金内)と福祉浴槽(別料金)があります。
脱衣所はまあまあ広く、ロッカーが270もあるのにびっくり。

浴場は内湯ゾーンに大浴槽(黒みかげ石枠タイル貼20人以上、ジェット×2付)、ジャグジー槽(4人)、サウナと水風呂(弱カルキ臭)。打たせ湯2本は故障中でした。
露天ゾーンは軒下タイプの露天(岩枠石敷10人弱)がひとつで、壁面&垣根にかこまれ開放感はあまりありません。
セパレート型洗い場16、シャワー・シャンプー・ドライヤーありで、設備やスペースどりは競合施設?の新田「ユーランド」より充実しています。土曜12時で10人程度とオープン直後の土曜にしては、拍子抜けするほど空いていました。

大浴槽は湯口なく側面注入+ジェット注入。底面強力吸湯でオーバーフローなしの循環仕様。ジェット槽はジャグジー注入の槽内排湯でオーバーフローなし。止まっている金属製投入口があり、少しサビが出ていたのでひょっとすると源泉ラインか? 水風呂には”熱湯注意”掲示のカランがあって、もしや?と思い捻ってみましたが、単なる真湯でした。 (^^;
露天は岩の湯口から投入+側面注入で底面吸湯+上面排湯、オーバーフローなしの循環仕様。湯口のお湯の温度は変動し、塩味+微だし味?+薬剤味にカルキ臭なので、源泉としても希釈+消毒剤投入はあると思います。

無色透明のお湯で露天では白い細かな浮遊物と少量の黒い浮遊物がありました。湯面のお湯はどれも塩味でかなり強いカルキ臭。水風呂以外はすべて温泉使用かと思います。
露天のほうがきもち濃度感があるような気がしますが、カルキ臭は強いです。
塩味からすると3~4g/kgくらいの濃度は出ている感じがしましたが、肌なじみの悪い硬いイメージのお湯。温泉らしい雑味がきれいさっぱり除去されている感じで、塩水に浸かっているよう。それでもそれなりの塩気が残っているので、温まり感や発汗はしっかりとあります。
源泉スペックからするとそうとうに力のあるお湯なのに、浴場では温泉の面白みが感じられないのは残念。ONKEN21さんも指摘されていましたが、成分値とお湯の実態があまりにかけ離れています。

スタッフの方の話しによると鉄分やスケールが多量に出るので、管理面からかけ流しはむずかしいのではないか?とのこと。でも、福祉浴槽は循環・ろ過なしとのことですから、源泉ラインの設置はあるのでは?

帰りしなに駐車場よこの給湯施設をみると、次亜貯槽、除鉄ろ過器、除マンガンろ過器、スケール防止装置などが整然とならびすべてフル稼働。保健所からすれば文句なしの優良施設でしょう。

なにせ、所轄が市の健康福祉部元気おとしより課ですから、レジ菌対策にナーバスにならざるを得ないことは大いに理解できますが、伊勢崎、行田、羽生、大利根など、近場に湯づかいのいい施設が増えてきているので、あまりに無味乾燥なお湯の提供を続けていると、客足がのびないことも考えられ、経営的にどうなのかな?
設備はなかなか充実しているし、300円で歩行浴までできるので、町民にとっては温浴&健康増進施設と割りきればなかなかの施設かとは思いますが・・・。

Na・Ca-塩化物泉 56.8℃、pH=6.80、137L/min(約1,600m掘削揚湯)、成分総計=16.69g/kg、Na^+=4060mg/kg、Mg^2+=131、Ca^2+=1920、Fe^2+=8.12、Mn^2+=6.98、Cl^-=10160、HCO_3^-=107、陽イオン計=6214、陰イオン計=10269、メタけい酸=46.6、メタほう酸=30.5 遊離炭酸=128 <H16.6.2分析>

<温泉利用状況>
加水あり(塩化物濃度高いため) / 加温あり / 循環ろ過装置を使用(衛生管理のため、福祉浴槽は循環ろ過なし) / 塩素系薬剤使用(衛生管理のため)

〔 2005年10月30日レポ 〕
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■ 北浦温泉 「北浦荘」 〔 Pick Up温泉 〕

<北浦温泉「北浦荘」> (行方市(旧北浦町)、10:00~19:00、300円、0291-35-2821)
紹介HP

北浦にかかる鹿行大橋のたもとにある町営施設のお湯です。駐車場にはけっこう県外ナンバーが入ってきてました。クチコミでけっこう有名なのかも? かなり年季の入った建物。受付で料金を払い、男女別内湯のみの浴室へ。
土曜15時で男湯独占~4人と空いてましたが、後から10人位も入ってきて大盛況に...。

浴室は、大浴槽(石+タイル造、5.6人)と小浴槽(同、2人)の2つでどちらもほぼ適温。カラン3、シャワーあり、シャンプー・ドライヤーなし。
浴槽はどちらも槽内吸湯口なくオーバーフロー。大浴槽はカランから10L/min強程度を投入。
小浴槽のカランは止まってましたが、捻るとお湯が出てオーバーフローしていきます。
湧出量=16L/minながら、源泉かけ流しとのことで目一杯に使い切っている感じ。

お湯は、緑黄色透明で薄緑色の青ノリ状の浮遊物あり。カランのお湯は弱モール臭+極微イオウ臭に重曹味+極微たまご味と鮮度感の高いもの。ごく少ないですがアワつきもあります。甲府盆地のモール泉をやや薄くした感じのお湯です。
けっこう強いツル&ヌルすべ感のある入り心地のいいお湯で、温まりますが、浴後には爽快感が出てきます。

温泉エリアとしては地味な鹿行地域ですが、モール泉系のお湯を加熱かけ流しとは、なかなかにあなどれない渋い施設かと思います。入浴300円とお手頃でこれはおすすめです。

規定泉(重炭酸そうだ)(Na-HCO3・(CO3)型) 16.5℃、pH=8.9、16L/min動力揚湯、成分総計=0.408g/kg、Na^+=105.2mg/kg (92.71mval%)、Fe^2+=0.5、Cl^-=29.8 (15.08)、HCO_3^-=136.5 (42.34)、CO_3^2-=61.8 (38.94)、陽イオン計=115.1 (4.94mval)、陰イオン計=233.4 (5.29mval)、メタけい酸=45.5、メタほう酸=4.2、有機物=9.5 <S55.8.5分析>

※パンフやガイドなどでは、Na-炭酸水素塩泉(重曹泉)と書かれてますが、規定泉のようです。

〔 2002年8月18日レポ 〕
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■ 谷川温泉 「湯テルメ・谷川」 〔 Pick Up温泉 〕

ちょいとワケありで、新設以外のお湯を入れています。

<谷川温泉「湯テルメ・谷川」> (群馬県水上町、9:00~20:30(冬期10:00~)、500円、0278-72-2619)
オフィシャルHP

冬場はいつも混んでいる人気の温泉。この日は何となく空いていそうな感じがしたので、突入してみました。谷川温泉のなかにある町営日帰り施設です。
谷川温泉街から細い道を左に折れた所にあって、看板も小さくわかりにくいので要注意。
ここは3回目。前2回はスキー帰りの大混雑でお湯の記憶が曖昧でした。今回は予想どおり空いていたのでじっくりと入れました。

木造山小屋風のこぢんまりとした建物に見えますが、2階にはけっこう広い休憩所もあります。
浴室は、内湯窓側に「不動の湯」(みかげ石枠タイル貼鉄平石敷10人弱、適温)、奥側に「蛍の湯」(同1.2人、冷たい)と「河鹿の湯」(同3.4人、ぬる湯)。階段を降りた屋外に渓谷に面した抜群のロケーションの露天(岩枠石敷20人以上、ややぬるめ)。

「不動の湯」は、みかげ石の湯口からの投入+側面注入。槽内排湯は不明で、上面排湯口からの排湯と軽いオーバーフローがありますが、お湯の感じからすると循環かも?
「蛍の湯」と「河鹿の湯」は、タイルの湯口から間欠投入で槽内注排湯はなく、排湯口と浴槽フチの切り欠きからの排湯は、かけ流しかと・・・。
露天は、岩の湯口+塩ビパイプからの注入、槽内注排湯不明でオーバーフローなし。
カラン10、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜12時で10人以内と空いてました。

「不動の湯」は無色透明で無味カルキ臭。硬い感じの浴感で感心しませんでした。
「蛍の湯」は、無色透明で微金気味+微苦味でほぼ無臭。よわいキシキシあり。
「河鹿の湯」は、無色透明無味で微石膏臭。とろみがいい感じて効いていて入り心地のいいお湯。
露天は、無色透明で無味で微かにカルキ臭?。「不動の湯」よりはマシですが、浴感はほとんど感じられませんでした。
ということで、「河鹿の湯」が一番いいお湯に感じました。

源泉は以下の3本あります。(分析表掲示なし)
「不動の湯」:アルカリ性単純温泉 60℃
「蛍の湯」:単純温泉 38.1℃
「河鹿の湯」:Ca・Na-硫酸塩・塩化物泉 49.3℃
露天は3源泉を混合使用とのこと。「蛍の湯」は、鉄分をけっこう含んでいると思います。

ロケのいい「不動の湯」と露天のお湯がいかんせん力不足で残念ですが、降りしきる雪のなか雪見露天を堪能できました。これで露天がほてほての食塩泉だったら最高なんですが・・・ ^^)

〔 2003年12月21日レポ 〕
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■ 鮎川温泉 「金井の湯」 〔 Pick Up温泉 〕

※ この施設は、2020年(令和2年)8月11日をもって閉館というWeb情報があります。


<鮎川温泉「金井の湯」> (群馬県藤岡市、9:00~24:00、600円/3h、0274-40-8888)
オフィシャルHP

2001年6月にオープンした人気の民営日帰り施設。
かなり判りにくいところにあり、アクセス途中にクランクなどもあって、はじめてだと引き返しそうになりますが、看板を信じてずんずん進むと到達できます。(藤岡市内からは「ツインレイクスCC」方向、途中からは「金井の湯」の赤い看板が出てきます)
細いいなか道の行き止まりに、意外にも広い駐車場が用意されています。
館内は、ややせせこましい作りで、スーパー銭湯の小型版といった感じ。

男女別の浴場は、源泉槽(石枠タイル貼4.5人)、大浴槽&機能浴槽群、サウナ、水風呂に露天(石枠15人以上、打たせ湯×2付)と多彩で、温泉利用はたぶん源泉槽と露天だけですが、真湯の浴槽群にもほとんどカルキ臭はありません。
ほてる泉質なので、水風呂直行できますが、冷たすぎ&カルキ臭&打たせ水つきで落ち着いて入れないのは残念。

ここの露天のロケーションはすばらしく、すぐ目の前を鮎川がカーブしながらゆったりと流れていて、夜はライトアップされます。(ただし女湯は目隠しあって展望きかず)
露天の脇に桜の木があって、桜の季節は花見露天が楽しめそうですが、温泉をかける人がいるので樹勢が弱ってきてしまったとのこと。
カラン21(一部セパレート式)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。休日18時で30人以上と盛況でした。

露天は赤茶色の析出が成長を遂げていてこてこてにコーティングされ、プチ白寿の湯状態。
石の湯口+打たせ湯からの大量投入でオーバーフローはなし。
源泉槽も盛大な析出がでています。石の湯口から投入で、槽内排湯口はほとんど引いておらずかなりの量のオーバーフローがあります。

露天と源泉槽ではお湯の感じが違います。
適温の露天は、緑黄色ささにごりで湯口・打たせ湯とも微塩味+弱重曹味に弱セメント臭+微焦げ臭。重曹食塩泉らしいツルすべ+温まり感がありますが、源泉槽よりは薄い感じ。
析出でコーティングされた浴槽は、当たりがやわらかくすこぶる入り心地がいいです。

源泉槽は、緑黄色がかったうす濁りで、湯口の湯温と量が変動するので浴槽も40~43℃くらいの間で変化します。臭いは露天にほぼ同じ。熱いときは塩味+重曹味+微苦味。ぬるめのときは塩味+重曹味に新鮮な鉄系のだし味が混じり熱めのときより鮮度感があがるので、このときが正真正銘のかけ流し状態かも?
ここの源泉槽については”かけ流しじゃないのでは?”という説もありますが、熱めのときに入ると確かにそういう感じもします。

土類系のキシキシと重曹系のツルすべが入り混じる入りごたえのあるほてほて湯で、けっこう好み。源泉槽は人気で混み合いますが、湯温高め&ほてる泉質なので回転はすこぶる速いです。
以前入ったときより、土類食塩泉のイメージが弱まり重曹泉系の特徴が強まっているように感じましたがどうでしょうか。

あいかわらず館内に分析書の掲示はなく、受付にもなし。化石海水型のNa-塩化物強塩温泉で、泉温は26℃くらいらしいです。

かなり混むのが難ですが、けっこう入り応えがあるし、タイミングがよければ鮮度のいいお湯も楽しめるし、食事処の味も値段もまあまあなので、バランスのとれた日帰り施設といえるのではないでしょうか。

〔 2005年3月17日レポ 〕

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〔 2005年10月23日レポ 〕

ひさしぶりに「金井の湯」に行きました。
この日は源泉槽のコンディションがとてもよく、湯口では湯温に関係なく強塩味+重曹味+だし味があり、ぬるめのときには舌を刺す炭酸味じみたものまでありました。ただ、この炭酸?味はあとを曳くので、しびれ鉱物系かもしれません。
源泉槽は軽い磯の香(臭素臭だと思う)、露天ではかなり強い磯の香がありました。露天は循環+消毒剤投入で臭素が追い出されてきて臭いが強まっているのかも・・・。

露天湯口は源泉槽より味が薄いので希釈があるかと思いますが、源泉槽はひょっとして非希釈かも。緑茶色でうすく濁ったお湯は熱め41.8~43.5℃。濃度感+熱湯に攻められてとても長湯できません。

ついに不完全ながら成分データが掲示されていました。
塩化物強塩温泉というのは以前から判明していましたが、なんと陽イオン・陰イオン計=35240mg/kgは、あの「白寿の湯」(34710mg/kg)を凌ぐ強烈な濃度。

ここの泉質は以前からいろいろと推測してきましたが、やはり重曹と土類をけっこう含んでいます。土類(Mg^2+=197.6、Ca^2+=222.5)は食塩分があまりに強烈なのでmval%は5%台と低いですがかなりの量です。HCO_3^-=6565 (19.61)は、もう少し多ければ泉質名がついて、Na-塩化物強塩・炭酸水素塩温泉(でいいのかな?)という珍しい泉質になるところです。

真湯槽や水風呂もカルキ臭はなく、とても居心地がよかったでした。
ほてほてに火照ったからだを、鮎川の川風で冷ますのはなんとも快感。
強食塩泉と重曹泉と土類泉を同時に楽しめる、お得?なお湯かと思います。

Na-塩化物強塩温泉 泉温・pH・湧出量・成分総計不明、Na^+=11630mg/kg (91.66mval%)、K^+=726.4、Mg^2+=197.6、Ca^2+=222.5、Fe^2+=2.8、Cl^-=14970 (76.95)、Br^-=45.3、I^-=5.7、SO_4^2-=874.5、HCO_3^-=6565 (19.61)、陽イオン計=12780 (551.9mval)、陰イオン計=22460 (548.9mval) <H11.4.26分析>
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■ 市原天然温泉(上総の華) 「江戸遊」

<市原天然温泉(上総の華)「江戸遊」> (市原市、10:00~24:00、650円(土日祝800円)、0436-25-4126)
オフィシャルHP

2005/4/14オープンの新顔温泉スパ銭、ここはひさびさのおどろきの一湯です。
市原バイパスのロードサイドにあり、館山自動車道「市原」ICより数分の好アクセス。周辺は工場や倉庫地帯で夜は暗く、そのなかに和風の明るい外観が煌々と浮かび上がっています。

館内は明るくゆったりとした純和風のつくり。床はフローリング風塩ビシート+たぶん人工素材系畳表でややハリボテ的ながら、居ごこちのいい空間に仕上がっていて、全体に和風スパ銭としての完成度は非常に高いです。1Fには受付、食事処や各種マッサージ、理容など。2Fが浴場で男女固定制、若干構成がちがいますがほぼシンメトリ。
浴場入口に分析表をはじめ、各種許可証などが見やすく掲示されていて好感がもてます。

脱衣所は広くはないですが機能的でよしずの床の足ざわりがいいです。
内湯ゾーンは内湯(温泉、木枠石敷き12人以上)、絹の寝湯(ミスト湯)、機能浴槽、かわり湯、タワーサウナ、黄土サウナ(壁土から有効成分が出るらしい)、水風呂と多彩。かわり湯はオープン当初は非加温源泉かけ流し槽だったようですが、なぜか今は薬湯槽になっています。セパレート型洗い場28(たぶん井水)、アメニティ類完備。のどが渇く泉質なので冷水機が脱衣所と内湯に2ケ所もあるのはありがたいです。土曜20時で30~40人程度とスパ銭にしてはけっこう空いていました。

露天ゾーンは、さざんかの湯(12人以上、東屋付、熱め)、ねころび湯(4人、寝湯)、くつろぎ湯(2.3人)と岩枠石敷き浴槽がならびます。さざんかの湯からお湯が引かれた足湯とすこし離れてひとり湯(1人用石風呂、熱め)×2があります。露天ゾーンはゆったりとつくられ環境演出も効いていますが、横のバイパスをときおり走る改造車の爆音が耳障り。

内湯は石の湯口から大量投入+底面注入で槽内吸湯オーバーフローなしの循環仕様。露天の各浴槽はすべて源泉かけ流しの掲示があります。さざんか、ねころび、くつろぎ湯、足湯は、さざんかの奥にある岩の湯口+底面注入からの供給湯を流し込む方式と思われ、鮮度感が高いのは、さざんかの湯と別系統のひとり湯。浴槽各所からかなり潤沢なオーバーフローがあります。Fe^2+=7.1と多いですが、鉄のイメージはほとんどないので除鉄はしているかと思います。

お湯は全体に熱めでさざんかの湯口付近では43~44℃もあります。他の浴槽の湯温維持のために過加熱気味にしているかと思いますが、それにしても熱すぎでは?
お湯はコーヒー色の黒湯で透明度70cmくらい、表面に白いアワと湯中に少量の茶色い浮遊物があります。お湯はえらく個性的なもので、強塩味+まろみをともなう重曹味。化石肥料臭とアブラ臭とアンモニア臭と臭素臭とヨウ素臭と僅微イオウ臭?が入り混じってアロンアルファのような臭い。水海道のきぬの湯の温泉臭も個性的でしたがそれよりもさらに複雑怪奇で強烈です。湯口に近いほど化石肥料臭が強まり、お湯がなまるほどアロンアルファ臭が強まります。内湯はさらに消毒臭が加わり、化学工場を思わせる刺激的な温泉臭になっています。

重曹泉系のかなり強いツルすべがあるお湯は高張泉の濃度感と食塩泉の温熱感があり、湯温が高いこともありますが長湯不可。浴後はややペトつきますが、すぐに肌がつるつるになります。重曹が効いているためか浴後のほてり感はさほどでもありません。お湯のイメージは茨城のほっとパーク鉾田の露天黒湯を凶暴にした感じかな。
とにかく熱くて強いお湯なので、お湯がいいさざんかの湯&ひとり湯はガラ空きで、ほとんど多摩境の「いこいの湯」状態。ファミリー客メインのお客の多くは真湯の機能浴槽とぬるめの薬湯に集結しています (^^;。
さらにおどろいたのはたぶん井水を使っていると思われるカランと掛け湯。なんとアブラ系のえぐ味と、喜連川系の墨+樹脂系の本格的アブラ臭があります。洗髪するともうもうとアブラ臭が香り立ち、アブラ臭中毒患者はほとんど恍惚状態か?(笑)
残念だったのは、水風呂が強カルキ臭だったのと、非加温源泉槽がないこと。とくにアブラ井水の浴槽がほしいところです。

あまりに個性の強いお湯なので、一般のお客からは賛否両論でそうですが、温泉好きは一浴の価値ありです。食事処のメニューもスパ銭にしてはなかなかいけます。

Na-塩化物泉 33.2℃、pH=7.9、479L/min(1,600m掘削揚湯)、溶存物質=11.565g/kg、Na^+=4020mg/kg (94.72mval%)、Mg^2+=51、Ca^2+=43、Fe^2+=7.1、F^-=6.8、Cl^-=5580 (85.89)、Br^-=37、I^-=2.2、HCO_3^-=1500 (13.41)、CO_3^2-=9.0、陽イオン計=4242.10 (184.63mval)、陰イオン計=7142.10 (183.26mval)、メタけい酸=170、メタほう酸=11 <H16.11.11分析>

〔 2005年10月16レポ 〕
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