関東周辺の温泉入湯レポや御朱印情報をご紹介しています。対象エリアは、関東、甲信越、東海、南東北。
関東温泉紀行 / 関東御朱印紀行
■ 湘南ちがさき温泉 「野天湯元・ちがさき・湯快爽快」
オフィシャルHP
湘南に本拠をおく湯快爽快チェーンが2004年秋に温泉を掘削・導入した温泉スパ銭。
JR相模線「北茅ヶ崎駅」より徒歩1分なので、仕事で湘南に行った帰りによってみました。
館内は2層で、こてこてにつくり込む「湯快爽快チェーン」にしてはあっさりとしたつくり。浴場は2階、飲食処の奥。
右が男湯、左が女湯で固定制。脱衣所はまあまあゆったり。
内湯ゾーンはメイン浴槽、機能浴槽、サウナ、水風呂ですべて真湯。壁面まわりにカランを配置した巨大な銭湯風で上質感はあまりありません。
露天ゾーンは手前中庭風のスペースに打たせ湯、泡風呂、ジャグジー。
その奥に温泉の「野天元湯風呂」、壁面沿いに信楽壺湯、うたた寝の湯、いちばん奥にサウナ風のうたた寝の蒸湯があります。
カラン32(内セパ式6)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。平日18時で20~30人とそこそこの入り。
断言はできませんが、お湯の感じからして温泉使用は「野天元湯風呂」のみだと思います。
(他の浴槽のお湯もそれなりにやわらかく、湯口に少量の析出がでていたりするので、けっこう成分のある井水かゲキ希釈で温泉をつかっているかも・・・?、カルキは強いのと弱いのがある。)
水風呂もたぶん井水で、カルキ臭よわめで入りごこちのいいものでした。
ということで、「野天元湯風呂」のみレポします。
岩枠鉄平石敷10人以上、一部屋根付きの露天で、茶色に変色した岩の湯口からのぬる湯投入+熱湯側面注入で端から大量上面排湯。
適温~ややぬるのお湯は、きもち黄色がかった透明でわずかに白い浮遊物。
4-5g/kg程度の中塩味+弱薬味。湯口はほぼ無臭で湯面で薬品系タール臭+礒の香。
源泉は鉄分を含んでいますが、お湯から金気は感じられないので除鉄があると思います。
とくべつな湯ざわりはないですが、よわいとろみがあります。
そこそこの濃度感と温まりがあり、温泉らしい浴感もありますが、成分総計=31480mg/kgの強食塩泉のイメージにはほど遠く、館内掲示は「加水なし」とありましたが、かなりの加水希釈があると思います。(ないとしたら源泉スペックじたいがはげしく変化している。)
ベースは化石海水型だと思いますが、SO_4^2-を含んでいたりするので、海岸温泉の性格も兼ね備えているかもしれません。
かなり濃厚で面白い泉質ですが、湯口からして(たぶん)希釈していたのは残念。かけ流しはむりとしても、非希釈源泉にふれられる場がほしいところです。
正直、千葉や埼玉など化石海水のメッカにくらべたらたいしたお湯ではないので、わざわざ他県から入りにいくほどでもないように思いますが、人口が多く温泉じたいが貴重なエリアなので、この程度の湯づかいでも充分なんでしょう。
じっさい、地元の方らしいお年寄りがけっこう目立ちました。
Na-塩化物強塩温泉 33.0℃、pH=7.9、湧出量不明(掘削揚湯)、成分総計=31480mg/kg、Na^+=10920mg/kg (90.98mval%)、Ca^2+=546.0、Mg^2+=142.9、Fe^2+=2.9、Cl^-=18980 (99.05)、Br^-=74.5、I^-=3.2、HS^-=0.2、SO_4^2-=27.3、HCO_3^-=189.8、陽イオン計=11920 (522.1mval)、陰イオン計=19290 (540.5mval)、メタけい酸=71.2、メタほう酸=38.9、遊離炭酸=163.3 <H16.3.17分析> (源泉名:湘南茅ヶ崎温泉(湯快爽快温泉 野天湯元 茅ヶ崎の湯)
<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環装置等使用:あり 塩素系薬剤使用:あり
〔 2008年5月28日レポ 〕
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■ 川原湯温泉 「山木館」 〔 Pick Up温泉 〕
オフィシャルHP
水車とムササビで有名な慶長年間創業の老舗旅館。静かな川原湯温泉街のほぼ中央にあります。
狭い廊下、入り組んだ館内は、古い温泉宿の風情たっぷり。
【写真 上(左)】 露天風呂入口
【写真 下(右)】 男性露天風呂「水車の湯」-1
内湯と露天は別棟でハダカ移動不可ですが、むろん両方入りました。
”水車の湯”と名づけられた男湯露天は石造5-6人。浴槽の脇にある水車は実際に麦を搗いているそう。
眼下の吾妻川の谷は雪でけむって墨絵のようです。
パイプ注入でオーバーフローがありますが、ぬるめのお湯はやや薄めでなまっている感じで、特有の川原湯臭もほとんどしませんでした。
【写真 上(左)】 「水車の湯」-2
【写真 下(右)】 露天からの眺望
【写真 上(左)】 「水車の湯」の湯口
【写真 下(右)】 女性露天風呂「望郷の湯」
内湯は高温槽(石枠タイル貼5-6人)とぬる湯槽(同1-2人)があり、それぞれ石の湯口(高温槽にはコップあり)からの投入でお湯の行き来があります。
槽内排湯はみあたらずオーバーフローがあってお湯は露天よりぜんぜんいいです。
【写真 上(左)】 内湯ぬる湯槽
【写真 下(右)】 内湯ぬる湯槽の湯口
窓の広い明るい浴室からは、すぐそばにマスコットのムササビの巣が見えます。
カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。日曜12時でともに独占でした。
【写真 上(左)】 内湯高温槽
【写真 下(右)】 内湯高温槽の湯口
お湯は、ほぼ無色透明でうす茶色の浮遊物。軽質なアブラ臭と臭素臭としぶ焦げイオウ臭が入り混じる独特の川原湯臭が芳醇に香ります。
微塩味+ゆで卵風味。
からだが引きしまるようにビシッとくるお湯はやはり名湯です。
川原湯温泉は、共同浴場(王湯、笹湯、聖天様露天風呂)が個性的で、日帰りできる旅館もすくないのであまり話題にならないですが、
ここは丸木屋とならんで名湯、川原湯のかけ流し湯を日帰りで楽しめる貴重なお宿だと思います。
含硫黄-Ca・Na-塩化物・硫酸塩温泉 59.5℃、pH=7.6、92.3L/min自然湧出、成分総計=1.69g/kg、Na^+=255mg/kg (45.09mval%)、Ca^2+=265 (53.91)、Cl^-=437 (49.92)、SO_4^2-=542 (45.70)、HS^-=4.29、陽イオン計=527 (24.6mval)、陰イオン計=1040 (24.7mval)、メタけい酸=88.2、メタほう酸=26.0、硫化水素=0.6 <H8.1.24分析> (源泉名:元の湯)
〔 2003年2月25日レポ 〕
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■ 上増田温泉 「砦の湯」 (新館)
<上増田温泉「砦の湯」(新館)>(群馬県安中市松井田町上増田2164、10:00~21:00第3水休、500円/2h、027-393-5418)
仮設時代から旧施設と、そのお湯のよさとオーナーのキャラで温泉好きの話題をさらった上増田温泉が昨年(2007年)8/17に新館オープン。
遅ればせながらレポします。(2007/8/21 ONKEN21さんの速攻レポあり)
場所は松井田から地蔵峠に登る県道33、福寿草で有名な木馬瀬(ちませ)の集落から少し入ったところ。
わかりにくく説明がめんど~なので(^^;)、地図を参照ください。
旧館に右折せずまっすぐ進んで橋を渡ったつきあたりにかなり立派な新館がありました。
なお、旧館は日帰り施設としてはつかっていないとのこと。
【写真 上(左)】 エントランス
【写真 下(右)】 脱衣所
木造の建物、エントランスまわりはさして広くないものの、休憩所兼食事処はゆったり広め。
なぜか「沼津直送の魚料理」がうりのようで、あちこちにおすすめの貼り紙がありました。
脱衣所も以前にくらべるとかなり広くなっていて、中庭には大小ふたつの掘削ビットが置かれていました。
【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 樽と湯口
浴場は内湯と露天。内湯はさして広くなく、石敷7-8人の浴槽とサウナに水風呂。水風呂は特徴ないもののカルキ気なく快適。
内湯のよこにメタンガス抜き用の樽があり、源泉はいったんこの樽をとおってガス抜きしてから湯口に配湯されているようです。
カラン5、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。土曜11時で5~3人と空いていました。
【写真 上(左)】 内湯湯口
【写真 下(右)】 水風呂
内湯はパイプの湯口からたぶん加温源泉を投入で、槽内注吸湯はみあたらずたぶん全量をオーバーフローのかけ流し。
露天は、渓流に面していますが囲いがあって川面はよく見えず。
それでもゆったりとつくられているので開放感があります。
岩枠鉄平石敷で20人はいけそうなおおぶりの浴槽(一部屋根付、やや浅め)に竹樋の湯口からの投入+側面熱湯注入で、浴槽はしの切欠から上面排湯。
【写真 上(左)】 露天1
【写真 下(右)】 露天2
ややぬるめの内湯は、わずかに翠がかった透明で湯中にこまかな気泡が大量に浮遊し、かなりの量のアワつきがあります。
このアワつき量は旧館内湯より多いと思います。
内湯湯口では金気貝汁臭+メタンガス臭+モール臭+僅微イオウ臭の鮮度感あふれる湯の香と金気だし味+重曹味があります。
西毛には珍しいモールがかった泉質で金気と重曹がクリアに出ているお湯は、重曹系のツルすべにアワつきのぬるぬるが加わって入りごたえ充分。
重曹泉特有のあと曳き感があり、ぬる湯ということもあってなかなか脱出できません。
【写真 下(右)】 露天3
【写真 上(左)】 露天湯口
適温~ややぬるめの露天は、わずかに懸濁して白い浮遊物がただよいます。
お湯の基本的なイメージは内湯・露天とも同じですが、内湯の方が鮮度が高いです。
巨大露天新設ということで、「お湯が悪くなるのでは?」という声多数でしたが、内湯は適度な大きさに抑えられ、そうとうな鮮度を保っています。
すくなくとも内湯に関していえば、旧館よりお湯がいいのでは・・・?。
露天のお湯もアワつきこそないものの、この巨大浴槽にしては上出来です。
ONKEN21さん情報によると、旧館より泉源に近づいたということで、そのこともお湯のよさに寄与しているのかもしれません。
西毛の名湯、上増田温泉は新館でも健在だと思いました。(2007年10月入湯)
Na-炭酸水素塩温泉 39.5℃、158L/min(動力揚湯)、pH=7.7、成分総計=1.77g/kg、Na^+=473mg/kg (95.80mval%)、F(Ⅱ)-=1.17、HCO_3^-=1049 (82.44)、陽イオン計=492 (21.5mval)、陰イオン計=1178 (20.9mval)、メタけい酸=52.0、メタほう酸=25.0 <H10.8.26分析>(源泉名:砦の湯)
〔 2008年5月1日レポ 〕
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【 旧館のレポ 】 〔 2002年1月2日レポに加筆・修正、営業データは当時のもの 〕
※ 浴槽の写真は夏に撮ったものです
<上増田温泉「砦の湯」>(群馬県松井田町、10:00~21:00、600円/3h、027-393-5418)
すでにイッサキさん、やませみさんが入湯されていますね。
場所はわかりにくいですが10/7のイッサキさんのレポに詳しいのでそちらを...。
【写真 上(左)】 上増田のろうばい
【写真 下(右)】 旧館
渓谷沿い、釣り堀のとなりにあるこぢんまりとした真新しい建物です。
浴室は、内湯、露天、サウナ(2人で一杯。105℃もあってびっくり!)という構成。カランは6。
【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 内湯湯口
内湯は5~6人ほどの広さ、露天は10人以上いけそうですが、保温用?輪切り材がたくさん浮いていて実質入れるのは7~8人程度。
渓流に面していますが目隠しのヨシズに遮られ展望がきかないのが残念。
(昔はこの沢に尺ヤマメがうようよいたそう - 同浴したお年寄りのお話)
内湯は適温でオーバーフロー多くかけ流し。
露天はかなりぬるく、オーバーフローはあるものの内湯ほどの量はないです。
【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 露天湯口
お湯は、内湯はほぼ無色透明、微金気臭、ツルすべ感あり。
お湯の鮮度がよいためか、あわあわが凄いです。(細かい気泡のつくお湯では、山梨の正徳寺温泉「初花」、栃木のやしお温泉「恩沢の湯」が記憶にありますが、それより量が多い)
露天は木材の成分が溶けだしているのか、うす緑色ににごり弱い木の香。
木の皮がたくさん浮遊し、あまり快適ではありませんでした。
とても肌触りのよいお湯で、浴後もあとをひきます。
なにより内湯の大量オーバーフローは見ているだけで贅沢な気分になれます。
ロケーションもよく夏場の露天は気持ちよさそう(アブがいなければですが~~;)。
これはリピート必至でしょう。
年納めの湯がよいお湯でラッキーでした。その後、露天、サウナ付大浴場(真湯!)のある宿に泊まったのですが、「砦の湯」を洗い流すのがしのびなく、入浴せずに年を越しました (^^;
分析書は同上
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