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■ 塩山温泉 「笹本屋旅館」 〔 Pick Up温泉 〕



塩山温泉 「笹本屋旅館」
住 所 :山梨県甲州市(旧 塩山市)塩山上於曽1960
電 話 :0553-33-2646
時 間 :要時間確認
料 金 :400円?
オフィシャルHP(新)
オフィシャルHP(旧)
紹介ページ (山梨の温泉宿(求人ジャーナル社))
紹介ページ (甲州市商工会)

峡東、旧塩山市の塩山温泉郷にある湯宿。
市町村合併では、市は町や村を合併・編入して市名が残るのがふつうですが、ここは勝沼町、大和村と合併して甲州市となり、塩山市は消滅してしまいました。
ちなみに、”塩山”の由来は市内にある”塩ノ山(しほの山)”によるもので、この山はふるくから甲斐の国にちなむものの枕詞とされていた由緒あるもの。

「しほの山 さしでの磯にすむ千鳥 きみが御世をば 八千代とぞ鳴く」
(詠み人知らず 古今和歌集 巻7 賀歌 345)

※ 山梨は大規模な市町村合併がおこなわれていますが、甲府市のほかに甲斐市、甲州市、山梨市(これは以前からある)など、どこが県庁所在地になってもおかしくないような市名がたくさんできました(^^)

塩山温泉郷は、開湯650年と伝えられる古湯で、その”塩ノ山”南麓に7軒ほどの湯宿が集まっています。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 浴場入口

ここは創業百年の歴史をもつ老舗宿で、塩山駅北側の湯宿が集まっている一角にあります。


【写真 上(左)】 渋いベンチ
【写真 下(右)】 脱衣所

こぢんまりとしたお宿で、一見、日帰り受け入れしてそうもないですが、入浴を乞うとあっさりOK。
塩山温泉は登山客やハイカーの利用が多いので、たいていのお宿は日帰り受け入れに積極的です。


【写真 上(左)】 浴場
【写真 下(右)】 洗い場の析出

こぢんまりとした脱衣所と浴室。
黒みかげ石枠水色丸タイル貼5-6人の主浴槽と左手におなじつくりで1-2人の源泉槽。
カラン2(たぶん水は源泉で、まわりにクリーム色の析出)、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
土曜16時で独占。


【写真 上(左)】 主浴槽
【写真 下(右)】 主浴槽から源泉槽

両槽ともにカランから冷たい水(たぶん源泉)を投入可。
適温の主浴槽は底面注入&底面吸湯。
源泉槽はカランからの投入で槽内注排湯なく、全量をオーバーフローの随時投入かけ流し方式とみました。


【写真 上(左)】 源泉槽
【写真 下(右)】 源泉槽のカラン

お湯は圧倒的に源泉槽がいいので源泉槽のレポです。
30℃くらいの絶妙なぬる湯は、かすかに懸濁して白い浮遊物がたくさん。
微甘味で、いかにも甘いイオウ臭がしそうなお湯ですが、これは感じられず生ぐさいような金気臭。
かなりつよいツル(ヌル)すべのある美人の湯系の湯ざわりで、湯温とあいまって入りごこち抜群。
なにか奥ぶかい浴感も感じられたような・・・。


【写真 上(左)】 湯色
【写真 下(右)】 内湯の湯口

石膏の析出があちこちにでていて、浴感からしてもただの重曹アルカリ泉ではないような気がします。
また、主浴槽もカルキなくけっこういけます。

塩山温泉は、温泉好きのあいだでもあまり話題にならないですが、じつはさりげにスグレものが潜んでいて、ここもかなりの個性派だと思います。

規定泉(総硫黄)(Na-HCO3・Cl・(CO3)型) 22.8℃、pH=9.60、308L/min、総計=201.9mg/kg、Na^+=51.00mg/kg (94.08mval%)、Cl^-=23.27 (24.29)、HS^-=1.839、SO_4^2-=5.980、HCO_3^-=58.57 (35.54)、CO_3^2-=18.19 (22.44)、陽イオン計=54.32 (2.338mval)、陰イオン計=126.6 (2.702mval)、硫化水素=0.005 <S47.1.14分析> (源泉名:塩山温泉第二井)

<温泉利用掲示>
加水:記載なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 消毒の方法:記載なし

■ブランドグルメ
〔 枯露柿 〕
塩山市松里地区は「枯露柿(ころ柿)」という有名な干し柿の産地です。
この地区は乾燥と湿気のバランスが柿の生育や干し柿づくりに適していることと、「甲州百目」「甲州百匁」という大ぶりの柿がとれることが美味しさの秘訣とされているよう。
信玄公が栽培を奨励されたといういわれや、江戸期に甲斐の名産として名を高めた”甲州(峡中)八珍果”(葡萄、梨、桃、柿、栗、林檎、石榴(ざくろ)、胡桃(くるみ)or銀杏)のひとつに数えられるなど蘊蓄もばっちり。
主にお歳暮など贈答に用いられる高級品です。
(「ころ柿のページ」などを参考。)

〔 2010/07/31UP (2007/07入湯) 〕


E138.43.54.550N35.42.20.990
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■ 矢原温泉 「矢原荘」 〔 Pick Up温泉 〕



矢原温泉 「矢原荘」
住 所 :千葉県南房総市(旧 安房郡千倉町)千倉町瀬戸3291
電 話 :0470-44-1761
時 間 :11:00~21:00
料 金 :500円
オフィシャルHP
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (ぐるなびトラベル)
紹介ページ (るるぶトラベル)
紹介ページ (じゃらんnet)

南房、千倉にも自家源泉のお宿がけっこうありますが、ここも例にもれず日帰り入浴できることはあまり知られていません。
「矢原荘」(やわらそう)は、そのなかではわりに知名度の高い方かな。
場所はR410から1本陸側に入ったところ。位置的には千倉駅と千歳駅の中間くらい。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 玄関

14室の中規模のお宿で、豪華さはないですが、あかるいく開放的な雰囲気でなんとなく魚料理が美味しそう(^^)。
じっさい磯料理に定評があるようです。


【写真 上(左)】 男湯入口
【写真 下(右)】 脱衣所

アプローチに「日帰り入浴可」ののぼりを出していて、日帰り受け入れに積極的なよう。
この日は団体の昼食が入っているらしく、玄関にはスリッパがたくさん並べられていました。
奥に人の気配はするのに、声をかけても聞こえないらしく出てこないので、上がり込んで厨房をのぞくと準備で戦場状態(^^)。
でも日帰り入浴を乞うと快くOK。


【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 女湯の湯口

脱衣所の広さはふつう。
ゆったりとした浴場はどことなくレトロな銭湯風で、みかげ石枠タイル貼り10人弱の浴槽ひとつをシンプルに配置。
入りごこちのいい浴槽ですが、湯口そばはやや浅くなっています。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 男湯の浴槽

ポトス(女湯は七福神?)の足元の樹脂パイプから冷たい水(たぶん源泉)と大量槽内注入で側面吸湯の循環仕様ながら、吸湯量より投注入量が多いので、かなりのオーバーフローがあります。


【写真 上(左)】 渋い浴室
【写真 下(右)】 男湯の湯口

カラン14、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜11時で独占。

ほぼ適温のお湯は、きもち茶色がかった透明で浮遊物なし。
湯中にこまかな気泡が舞っていてよわいアワつきもありますが、これは高圧の注入によるものかと思います。


【写真 上(左)】 かなりのオーバーフロー
【写真 下(右)】 男湯の湯色

よわい重曹味+僅微苦味によわい消毒臭。
アワつきのヌルに重曹泉系のツルすべがのる美人の湯系の湯ざわり。
重曹泉系のお湯ながら、内側からあたたまる感じがあって、湯中の指先が青白く発光していたので、硫酸塩も存在を主張しているかと・・・。
南房総にはさりげに硫酸塩を含むお湯がありますが、ここもそんな一湯です。
浴後は肌に張りがでてしっとりと落ちつくなかなかにいいお湯です。

よわい消毒臭が残念ですが、このあたりでは硫酸塩がしっかりとでていて質感のあるお湯なので、湯めぐりマニアは落とせないお湯ではないでしょうか。

Na・Ca-炭酸水素塩・塩化物・硫酸冷鉱泉 17.9℃、pH・湧出量不明、成分総計=1.053g/kg、Na^+=295.6mg/kg (95.40mval%)、Cl^-=155.4 (31.62)、SO_4^2-=151.2 (22.74)、HCO_3^-=329.5 (38.99)、CO_3^2-=27.0、陽イオン計=309.7 (13.48mval)、陰イオン計=663.4 (13.85mval)、メタけい酸=67.8、メタほう酸=7.3、腐植質=5.0 <H15.11.20分析> (源泉名:矢原温泉)

<温泉利用掲示>
加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤使用:あり

■ブランドグルメ
〔 くじらのたれ 〕
良港を擁し、わが国でもめずらしい料理の祖神、磐鹿六雁命(高倍神)を祀る神社、高家(たかべ)神社が鎮座する千倉は食の名物に事欠きません。
ちなみに11月の新嘗祭に執り行われる高家神社の”庖丁式”は、平安時代の光孝天皇の御代から宮中行事のひとつとして綿々と受け継がれる伝統と格式をもつ儀式で、しばしばマスコミに取りあげられます。

このあたりはふるくからの捕鯨の地で、鯨の肉をたれに漬け込み天日で干した「くじらのたれ」は代表的な名物として広く知られています。
「秘伝のたれ」がポイントで、趣向を凝らしたいろいろなアイテムがあります。
千葉県優良県産品推奨品にも指定され、エリアを代表するブランド産品です。
(「老舗 ハクダイ食品」HPなどを参考。)

〔 2010/07/31UP (2007/05入湯) 〕


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☆ AORの名曲! Vol.2

「AOR 名曲」でググったらなぜかこのブログが1位にいたので、気をよくして(笑)「AORの名曲! Vol.-2」いきます。
今回は、巷にあふれる「Best of AOR(AORオムニバス)」に入っているよ~な曲はハズして(で、動画がすくない・・・)、わりに夏っぽい曲をカテゴリーをFusion~BCM寄りまで広くとってチョイスしました。

気にいったら買ってあげてね。
※ You-Tubeの試聴(クリック)は自己責任にてお願いします。

01.Hold On - Wilson Phillips

■ 2世アーティストで結成されたUSの女性ユニットが、'90年の1stALBUM『Wilson Phillips』から放ったヒット曲。
澄んだコーラスが耳に心地よい。

02.Could This Be Loved - The Limit

■ LPが実家にあるのでよくわからんのだが、たしか'80前半の2~3人のBCM系ユニットだったと思う。
グルーヴ入ったこの頃の典型的なブラコン。

03.Cool Love - Pablo Cruise

■ The Beach Boys、KALAPANAとともにSurf Rockを代表するグループ。
サラサラと乾いた爽快感あふれる曲調が身上で、これは'81年の名盤『Reflector』収録のバラード。
なにげにクラシカルなCory LeriosのKeyboardが個性。

04.All Of My Heart - ABC

■ 「Look Of Love」のスマッシュヒットで知られるUSのグループ。
'82年リリースの1stALBUM『The Lexicon of Love』収録の佳曲。
あきらかにBryan Ferryを意識したと思われるMartin FryのVocalがセクシー。

05.Step By Step - J.D Souther & Karla Bonoff

■ '86年の洋画『About Last Night (きのうの夜は・・・)』のサントラ曲。
Rob Lowe&Demi Mooreのきわどいシーンは当時けっこう話題になった。

06.True Companion - The Rippingtons

■ Russ Freeman(g)がフロントマンのUS西海岸らしいSmooth Jazzグループ。
これは'94年リリースのALBUM『SAHARA』収録の、個人的には彼らのベストだと思っている名曲。

07.You Can Count On Me - Shalamar

■ 一時期DISCO界を席巻したsolarレーベルの代表的グループ。
これは'80年代中盤の『The Look』というALBUM収録のミディアム・チューン。
やや全盛期を過ぎてはいるが、持ち味のブライトで切れのよい曲調が楽しめる。

08.Next To You - Dan Siegel feat. Kenny Rankin

■ 爽快感あふれるFUSIONキーボードのDan SiegelとAOR系VocalistのKenny Rankinのコラボ。
高いキーを多用するDan Siegelのkeyboardworkはやっぱりすぐれもの。

09.How Do You Keep The Music Playing - James Ingram & Patti Austin

■ James Ingram&Patti Austinというブラコンを代表する名アーティストが甘いデュエット。
'80年代前半には、こんなメロディーのかたまりのよ~な曲がごろごろあった。

10.No Wasted Moments - Bill Champlin

■ AORを代表する名Vocalistで、元ChicagoのVocal。
'90年On Saleの『No Wasted Moments』という日本限定ミニアルバムに収録されたこのタイトル曲は、数ある彼の名曲のなかでも出色のでき。

■ 全リスト
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■ 野沢温泉 「真湯」 〔 Pick Up温泉 〕



野沢温泉 「真湯」
(長野県下高井郡野沢温泉村、5:00~23:00(11~3月は6:00~)、原則無休、寸志(浄財)、0269-85-3114(野沢温泉村役場商工観光課))
紹介ページ (野沢温泉観光協会)
紹介ページ (野沢温泉旅館ホテル事業協同組合)
紹介ページ (野沢温泉宿泊業組合)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (るるぶ.com)

外湯は古くから地域住民の生活の共同の場所として毎日利用されています。
それぞれの外湯は、その周辺の住民が「湯仲間」という制度をつくり、管理、維持をしています。電気料や水道料の負担、当番制で毎日の掃除をしています。
共同の場所です。お互いに気持ちよく入浴できるようエチケットを守りましょう。
(野沢温泉観光協会HPより)

北信の名湯、野沢温泉には外来客も入れる「外湯」といわれる共同浴場が13あります。
なかでも人気が高いのが大湯、真湯、熊の手洗湯の3湯。
真湯(しんゆ)はそのイオウ気のつよさから、とくに温泉好きに根強い人気があります。


【写真 上(左)】 住宅地図
【写真 下(右)】 路地の入口

場所は温泉街の北、つつじ山公園の下あたり、「野沢グランドホテル」にのぼる道、「嶋田屋」の前、「藤屋旅館」の角を右に入った右手。
奥に郵便ポストと立派な松?が見える路地です。
路地曲がり角に「天下乃名湯 眞湯」の石柱、歩いていく路地を流れる側溝には白い湯の花、アプローチからしてすでに名湯の予感がぷんぷん。


【写真 上(左)】 天下乃名湯 眞湯
【写真 下(右)】 白い湯の花の出た側溝

野沢の外湯らしい風格ある湯屋建築で、正面に「真湯霊泉」の額。
名湯揃いの野沢で「霊泉」を名乗るとは、やはりただごとではありません。
右が男湯、左が女湯。
十二神将は招杜羅大将、本地仏は大日如来、方位は戌です。


【写真 上(左)】 正面
【写真 下(右)】 脱衣所

建物入口に設けられた賽銭箱に浄財を入れてから入ります。
”無料”と書いてある資料もありますが、野沢温泉の外湯は、地元の”湯仲間”という組織によって大切に維持管理運営されているもの。
浄財(寸志)というかたちで感謝の意を示すのが、外来客のマナーでしょう。

〔午後〕  ※ 混んでいたので浴場の写真はありません
野沢に着いて、いの一番に攻めたのは土曜の15時前。
温泉街中心からちょいと離れているのに4~6人と盛況。やはり人気のお湯です。
脱衣所、浴場ともにこぢんまり、なので混むと居場所がなくなります(^^;)
狭くて熱湯なのに、天井高く湯抜きのある湯屋づくりなので、こもりがほとんどないのはさすがです。


【写真 上(左)】 浴場(朝)
【写真 下(右)】 高い天井

3-4人の黒みかげ石枠白タイル貼浴槽ひとつで、木の湯口からゲキ熱源泉の投入とカランからの水投入。
槽内注排湯はなく、投入全量をオーバーフローのかけ流し。
別に木の湯口から樹脂パイプが伸びていて、温度調整のために源泉を槽外に逃がしています。
浴槽外に水カランがあるほかはアメニティ類なし。
奥の窓の向こうには、洗濯場?らしき小湯槽が見えます。


【写真 上(左)】 もったいなくも浴外に逃がしています
【写真 下(右)】 洗濯場?

水カランが大量に注がれていて、熱湯のはずが適温~ややぬる。
白濁気味のお湯に崩れかけた湯の花が舞っていて、どうみても本調子の硫黄泉ではありません。
それにこのイモ洗いでは落ちついてお湯を味わうこともできないので、あとで再攻略することにして早々に撤収。
それでも凄いと思ったのは、イモ洗い&大量加水でもかなりの湯質が保たれていたこと。
さすがに野沢を代表する名湯です。


【写真 上(左)】 浴槽-1
【写真 下(右)】 浴槽-2

〔朝〕
翌朝、頃合いを見計らって再突入。
ちょうど先客1人が脱衣所に上がったところでベストタイミング。以降、かなりの時間贅沢にも独占。


【写真 上(左)】 すばらしい湯色です
【写真 下(右)】 窓側からの湯色

昨日とはうってかわって、すばらしく綺麗な瑠璃色のお湯に白と灰色と黒のこまかな湯の花がたくさんただよっています。
お湯は当然ゲキ熱で、湯もみ&トドをまじえての熱湯攻略(笑)。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 湯もみ板

味不明(たぶん芒硝たまご味だと思う)でラムネ臭がかった絶妙なイオウ臭。
このラムネイオウ臭は野沢でも出色のものかと思います。
イオウ泉系のスルスルとした湯ざわりで、熱湯なのにあたたまりはさほどつよくありません。
浴後もさっぱりキレのよい、上品なイメージの硫黄泉で、お湯のイメージは日光湯元手白澤に近いかな?

 
【写真 上(左)】 湯色&湯口
【写真 下(右)】 こまかな湯の花がたっぷり

やはり温泉格言「其の拾八 緑色の硫黄泉に、ハズレなし」は真理か・・・?
今回、熊の手洗湯、河原湯とともにとくに記憶に残ったお湯で、やはり野沢を代表する名湯かと思います。

単純硫黄温泉(Na・Ca-SO4・Cl型) 61.2℃、pH=7.6、湧出量不明、成分総計=755.7mg/kg、Na^+=156.5mg/kg (76.51mval%)、Ca^2+=36.4 (20.45)、Fe^2+=0.6、Cl^-=77.8 (23.70)、HS^-=11.2、SO_4^2-=243.1 (54.76)、HCO_3^-=97.6 (17.32)、陽イオン計=201.1 (8.90mval)、陰イオン計=430.2 (9.24mval)、メタけい酸=95.5、メタほう酸=12.9、硫化水素=3.2 <H9.12.26分析> (源泉名:真湯(真湯第3他))

<温泉利用掲示>
加水:あり 加温:なし 源泉かけ流し 消毒:記載なし

■ブランドグルメ
〔 北信濃のグリーンアスパラ 〕
長野県は全国屈指のアスパラガスの産地で、なかでも北信濃のグリーンアスパラは味のよさで定評があります。「野沢のアスパラは甘く品質がいい」というWeb情報があり、地元ではレシピの開発が進んでいるようです。

〔 2010/07/28UP (2009/09入湯) 〕


E138.26.57.600N36.55.19.159
45
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■ 塩原(古町)温泉 「木の芽宿 桝田屋与一(ますだや)」



塩原(古町)温泉 「木の芽宿 桝田屋与一(ますだや)」
住 所 :栃木県那須塩原市塩原729 (旧 塩原町)
電 話 :0287-32-2211
時 間 :15:00~19:00
料 金 :600円
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (るるぶ.com)
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (那須塩原市商工会)
紹介ページ (栃木の温泉宿(求人ジャーナル社))

※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。


塩原、古町温泉街にある自家源泉をもつ14室の中規模旅館。
湯めぐり手形に参加していた(レポ日現在、公式参加宿リストに見当たらず)ので、温泉好きにはそれなりに知られています。

塩原温泉のなかほどにある古町温泉には、自家源泉をもち、しかも湯づかいがいいお宿がいくつかあって、ここもそのひとつ。


【写真 上(左)】 箒川沿いに建ち並ぶ古町温泉
【写真 下(右)】 ロビー

浴場は最上階にあって眺めがいいもの。
浴場は「寿山の湯」と銘打たれ、右手の男湯は「山の辺」、左手の女湯は「川の辺」と名づけられています。
脱衣所にある各種の温泉掲示はばっちりで、お湯を大事にしている姿勢がうかがえます。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 くわしい温泉掲示

二面採光であかるいものの、窓が開かないのでややこもり気味なのが残念。
でも、こぢんまりと落ちついたなかなかにいい浴場です。


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 湯口

タイル貼7-8人の浴槽はシンプルながら入りごこちのいいもの。
カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜15時で独占。

石灰華の出た大ぶりな石の湯口から熱湯を大量投入で、槽内注排湯はなく、切欠からの大量流し出しは文句なくかけ流しでしょう。
また、投入湯温&お湯の濃度感からして加水はほとんどなかったと思います。


【写真 上(左)】 ザンザコです
【写真 下(右)】 湯色&湯口

やや熱めでうすく緑がかったお湯にはわずかにうす茶の浮遊物。
よわい重曹芒硝味に弱ミシン油臭。
硫酸塩泉的なきしきしはあるものの、重曹系のツルすべが卓越しています。
なんとなく正苦味泉的なハードな湯ざわりのある面白いお湯で、重炭酸土類的なあと曳き感もあってなかなか抜けられません。


【写真 上(左)】 湯色
【写真 下(右)】 看板

鮮度感は高く、湯口そばではわずかにアワつきもあったかも・・・。
湯質的には塩原では中の上くらいのお湯かと思いますが、鮮度のいい自家源泉を楽しめるので温泉好きにおすすめです。

Na・Ca-塩化物・炭酸水素塩温泉 67.5(66.8)℃、pH=6.4、79.2(56.6)L/min、総計=2010mg/kg、Na^+=327.0g/kg、Mg^2+=29.8、Ca^2+=119.1、Fe^2+=0.6、Cl^-=553.9、SO_4^2-=40.3、 HCO_3^-=427.7、陽イオン計=506.7、陰イオン計=1022.0、メタけい酸=185.9、メタほう酸=52.1、遊離炭酸=243.1 <S54.12.20分析> (源泉名:桝田屋源泉)

<温泉利用掲示> 
加水:あり 加温:なし 循環:なし 消毒処理:なし

〔 2010/07/28UP (2007/12入湯) 〕


E139.49.23.370N36.58.4.220
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■ 国母駅前温泉 「健康ハウス」 〔 Pick Up温泉 〕



<国母駅前温泉 「健康ハウス」>
(山梨県中巨摩郡昭和町西条251、10:00~24:00、原則無休、550円/3h、055-275-7132)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)

JR身延線国母駅のそば、甲府盆地のモール泉群のまっただ中にある日帰り温泉。
R20バイパス国母立体から国母工業団地方面に南下して約1㎞のファミリーマート手前。

以前は昼間料金1,700円と高価だったようですが、料金改定して入りやすくなっています。
ここは、大相撲巡業の折りに力士たちが入浴するそう。
年季入り気味の建物、屋根のうえの錆び入ったネオン看板がそこはかとなくB級感をただよわせていますが、B級温泉のメッカのこのあたりではまったく問題なし(^^;)


【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 エントランス

名物はローマ風円形風呂。でも3度入っていずれもローマじゃない方だったので、男女固定制でローマは女湯FIXなのかも・・・。
さして明るくはないですが、天井が高いので熱湯を大量かけ流ししているわりにこもりもなくて快適。
さして広くはないものの浴槽の構成に変化があって、温泉の醍醐味が味わえるいい浴場です。(露天はないですが・・・)


【写真 上(左)】 男湯入口
【写真 下(右)】 女湯入口

浴室は、時計回りにリラックスバス(5-6人/高温)、超音波バス(6-7人/適温)、バイブラバス(7-8人、ジェット&ジャグジー付/ぬるめ)に別室のラドン浴槽(3-4人/高温)、水風呂(やや冷たい)、サウナ(TV付、人気)と多彩で浴槽はすべてみかげ石枠タイル貼。
水風呂は無色透明無味無臭ながらあたりがやわらかく、たぶん井水かと・・・。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 浴室

カラン8はたぶん温泉。シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
かけ湯は源泉と水のダブルで水はほてったカラダを流すのに優。
あふれる冷水のなかに無造作にペットボトルが放り込まれているのも、”常連さんのお湯”って感じでいいですね。
サウナと水風呂と湯口そばが人気なのは常連さんが多い証。
ここはサウナと水風呂は人気ですが、源泉湯口は何ヶ所もあるので余裕でGetできます。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 ラドン浴槽

広~い休憩所など館内施設も充実。この陣容で550円は確かにハイコストパフォーマンス。
土曜17時で20人以上と盛況(2002/12)、日曜昼過ぎでやっぱり盛況(2005/07)と人気のようですが、2010/03の日曜13時に行ったときは4~8人とそこそこ空いていました。
銭湯的につかわれているらしく、お客はほとんど地元風。世間話がはずんでいます。


【写真 上(左)】 リラックスバスの怒濤の湯口
【写真 下(右)】 ラドン浴槽の湯口

すべての浴槽で金属パイプ状の蛇口から熱湯の投入は迫力もの。
あふれたお湯の排湯が追いつかず内床は川状態。
自家源泉653L/minの湯量はダテではありません。
浴槽により投入量が違うので、ほぼ投入量によって湯温の調整をしているようです。


【写真 上(左)】 水風呂もザコザコ
【写真 下(右)】 超音波バスの湯色

すべての浴槽でザンザコのオーバーフローがありますが、バイブラ < 超音波 < ラドン < リラックスの順で量が多くなり、鮮度感も上がっていきます。
いち推しのリラックスバスの投入量はハンパではなく(50 L/min以上あると思う)、浴槽内でお湯が流れている感じ。
この湯量はかけ流し王国、甲府盆地でも屈指でしょう。

お湯は、きもち赤味がかった黄金色の綺麗な湯色で湯中にこまかな気泡が舞っていて、甲府モール泉お約束のアワつきも当然のようにあります。
アワつきの量は↑の鮮度感に比例しますが、ラドン槽はややすくなめ。
以前は茶褐色の腐葉土状浮遊物がかなりただよっていましたが、2010年ではほとんどありませんでした。

金気味+弱重曹味であんずのような甘くフルーティなモール臭+金気臭+僅微イオウ臭?は典型的な甲府モール泉。
リラックスバスではかなりのアワつきがあり、アワつきのヌル+重曹系のツルすべのすべすべ湯。
すこぶる温まり感のつよいお湯は、黄金甲府昭和に似ていて、浴後に重曹泉ならではの爽快感もでます。


【写真 上(左)】 完璧な湯づかい表示
【写真 下(右)】 夜の外観

湯質だけでみると甲府エリアでは中の上くらいのお湯ですが、なんといっても圧倒的な源泉投入量と居ごこちのいい浴場がポイント。
ほんとにこのエリアの温泉群おそるべし!

分析書掲示は以前はありませんでしたが、H14.5に再分析され、いまは掲示されています。
ずいぶんと情報開示が進んでいて、湯づかい情報もばっちり。

アルカリ性単純温泉(Na-HCO3型) 43.5℃、pH=7.5、653L/min動力揚湯、成分総計=1.019g/kg、溶存物質=0.757g/kg Na^+=131.2mg/kg (71.82mval%)、Fe^2+=0.2、Cl^-=28.4 (10.40)、HCO_3^-=418.5 (89.21)、陽イオン計=173.1 (7.95mval)、陰イオン計=448.2 (7.69mval)、メタけい酸=133.9、遊離炭酸=262.3 <H14.5.16分析> (源泉名:国母駅前温泉 健康ハウス)

<分析書非掲示時の表示>
45.9℃、pH=7.51、アルカリ泉、地下900mより自噴

<温泉利用掲示>
リラックス 加水:なし 加温:なし 循環:なし 消毒:なし
超音波   加水:なし 加温:あり 循環:なし 消毒:なし
バイブラ  加水:なし 加温:あり 循環:なし 消毒:なし
ラドン   加水:なし 加温:なし 循環:なし 消毒:なし

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 昭和町のイチゴ 〕
果物王国、山梨では当然イチゴもつくられています。
とくに笛吹川沿いの甲府市小曲地区に農園が集中していますが、そこからほど近い昭和町もイチゴが特産とされ、「昭和のいちごさん」というキャラクターもいます。
昭和町の「いちご園みない」では、章姫、紅ほっぺ、とちおとめ、さちのか、アスカルビーなどの品種を栽培しています。

〔 2010/07/19UP (2010/03入湯)/2005/07入湯・UP/2003/01/12UP (2002/12入湯) 〕

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■ 越後俵山(二ツ屋)温泉 「心の宿 やすらぎ」 〔 Pick Up温泉 〕



<越後俵山(二ツ屋)温泉 「心の宿 やすらぎ」>
(新潟県十日町市六箇二ツ屋(市戊332-1?)、9:00~21:00(時間確認要)、300円、025-757-1547)
オフィシャルHP
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (新潟の温泉宿(求人ジャーナル社))
紹介ページ (宿ぷらざ)

越後、魚沼丘陵にある湯宿のひとつ。
塩沢から栃窪峠を越えて十日町へ抜ける県道82十日町塩沢線からのアプローチ。確か県道からすぐだと思いましたが記憶が定かではありません。
この県道は八箇トンネルで魚沼丘陵を抜ける幹線道路R253とほぼ並行しているので、通行量がすくなく、わたしもこのときはじめて走りました。

緑色のアクセントが印象的ながっしりとした建物。
このあたりは雪国、越後でもとくに雪深いところで、平年でもかるく2-3mは積もるので、このくらいがっしりとした建物じゃないと持たないのだと思います。

「積雪量が一メートル以上、中には三~四メートル以上に達する豪雪地帯に多数の人口が居住していることは、大変驚異的な事実である。他の先進国だったら住む人がいない深雪地帯にまで、人びとが入りこみ、きびしい自然と闘いながら、生活を営んでいるのである。」(「雪国文化誌」市川健夫著)とあるように、このあたりは世界でも有数の豪雪地。
わたしはこのところ冬の華北(北京や山東省)に何度か行っていますが、寒さはきびしいものの雪はたいしてありません。
まして、華中、華南ともなると雪はとてもめずらしいものとなります。(ちなみに温泉もすくない。)

”観光立国”を標榜し、とくにアジアからの集客に力を入れるなら、温泉&雪&(グルメ)という切り口をもっと堀り下げてもいいかも・・・。> 観光庁さん(^^)

閑話休題。
ここは、越後俵山温泉とも二ツ屋温泉ともいわれていますが、二ツ屋温泉は、ここと「じょんのびの宿 鷹の湯」を指し、越後俵山温泉というとここだけを指すようなので、地元では「越後俵山温泉=やすらぎ」、「二ツ屋温泉= 鷹の湯」と区別されているのかも?
ちなみに「新潟県内日帰り温泉おすすめ情報」さんによると、このふたつのお宿は同じ源泉使用とのことです。

”越後俵山温泉”、”二ツ屋温泉”でググってもオフィシャルHPがでてきません。
で、てっきりオフィシャルHPはないと思ったのですが、”二千年蓮”でググったらトップにでてきました。
ここは、温泉よりも、すくそばにある弁天池に咲く”二千年蓮”で有名な宿なのでした。
これは千葉県の遺跡で発見され、移植された貴重なものだそうで、ハスの果実と幼芽を何年も眠らせて作ったハス酒が宿の名物です。


【写真 上(左)】 残雪の魚沼丘陵
【写真 下(右)】 浴槽

玄関左手のおくが浴場、手前が男湯、おくが女湯です。
やや暗めでこもり気味の浴室に、石枠石タイル貼4-5人の内湯ひとつとシンプル。
石の湯口からの投入でオーバーフローはなく、底面からのよわい吸湯か自然流下。
べつに冷たい源泉がでるカランがあり随時投入可。

カラン3、シャワー・シャンプー・ドライヤー?。
日曜15時でオフ会のわれわれだけで独占。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 源泉カラン

かなり熱めのお湯は、わずかに懸濁してこまかなうす茶の浮遊物がただよいます。
源泉カランは明瞭な重曹味とよわいたまご味。はっきりとした甘イオウ臭がありますが、湯面では感じられませんでした。
pH=9.0、CO_3^2-=31.5mg/kgのスペックほどではないですが、そこそこのヌル(ツル)すべがあって、浴後は肌すべすべになる美人の湯。
お湯のイメージは以前レポした塩ノ又温泉にちかいものがありますが、ややうすめかな。

お宿の人のはなしによると、泉源は魚沼スカイラインの方から4kmほど引湯している。
玄関には泉源の写真があつて、白い湯の花が大量に発生していました。

単純硫黄冷鉱泉(Na-HCO3・(CO3)型) 20.0℃、pH=9.0、382L/min掘削自噴、成分総計=307.2mg/kg、Na^+=71.9mg/kg (85.29mval%)、Ca^2+=6.0、Cl^-=21.7 (16.35)、チオ硫酸イオン=2.8、HS^-=1.0、SO_4^2-=13.0 (7.24)、HCO_3^-=104.3 (45.84)、CO_3^2-=31.5 (28.15)、陽イオン計=85.7 (3.67mval)、陰イオン計=174.6 (3.73mval)、メタけい酸=45.8、硫化水素=0.01 <H16.10.5分析> (源泉名:越後俵山温泉)
※ 総硫黄=3.8mg/kg

■ブランドグルメ
〔 魚沼のふのり蕎麦 〕
魚沼は米だけでなく蕎麦の美味しいところとしても知られています。
魚沼の蕎麦はいわゆる「へぎそば」のなかでも「ふのり(布海苔)蕎麦」といわれるもので、つなぎに布海苔(ふのり)という海草をつかいます。
魚沼の特産品「小千谷縮」を織り上げるときに糊付けにつかう布海苔を、そばのつなぎにもつかうようになったという謂われをもちます。
ちなみに「へぎそば」の「へぎ」とは蕎麦を盛りつける木箱のことで、「へぎそば」=「ふのり蕎麦」とは限りません。
魚沼エリアの蕎麦屋でふつうに食べられます。

〔 2010/07/11UP (2005/05入湯) 〕


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■ 喜連川温泉 「さくら市第一温泉浴場 もとゆ」 〔 Pick Up温泉 〕



<喜連川温泉 「さくら市第一温泉浴場 もとゆ」>
(栃木県さくら市(旧 喜連川町)喜連川6620-1、7:00~21:00、第1月休、300円/1h、028-686-3284)
紹介ページ (喜連川温泉公式サイト)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (温泉みしゅらん)

以前の「喜連川町第一温泉浴場もとゆ」が市町村合併で「さくら市第一温泉浴場もとゆ」となっています。

それにしても「さくら市」とはなんちゅうネーミングじゃ。
さくら市は2005年3月28日、旧氏家町と旧喜連川町が合併して誕生。
氏家町は、下野の名族、宇都宮氏の流れを汲む氏家氏にゆかりがあって、奥州街道の宿場町として名を馳せ、明治期から東北本線「氏家」駅を擁し、R4(陸羽街道)とR293(旧陸羽街道)を分ける交通の要衝。
かたや喜連川町は、小弓公方系足利氏の後裔、足利国朝が秀吉からこの地を扶持され、喜連川氏を名乗ったその城下町。(喜連川氏は足利将軍家の名跡を嗣ぐため、小藩ながらじつに十万石格を許され、江戸城内での殿席が徳川御三家に次いだこともあったという。)
また、奥州街道の宿場町でもありました。

双方ともに引くに引けない由緒・来歴をもつため、のっぴきならない事態となり、結局、毒にも薬にもならない「さくら市」などという保育園だか、幼稚園だかわからないような名前に落ちついてしまったのでは?(Wikipediaによると名づけ親はほんとうに小学生らしい。たしかに桜の名所ではあるのだが・・・、桜の名所は全国どこにでもある。)
こういうのは、”瑞祥地名”というそうですが、関東では群馬の「みどり市」(笠懸町、大間々町、勢多郡東村が合併)とならぶ没個性な市名のような・・・。

前置きがながくなりました。
ここは1981年に湧出した喜連川温泉で最初に建てられた本家筋にあたる温泉施設。
当初は「喜連川町第1温泉浴場」と呼ばれていましたが、いまは建て替えて「もとゆ」と呼ばれています。

ここは4回ほど入っていますが、なぜかエアポケット的にわかりにくく、行くたびに迷います(^^;)
で、場所は↓を参照ください。


【写真 上(左)】 荒川のそばにあります
【写真 下(右)】 泉源施設?

三角屋根の立派な建物。そぐそばには泉源施設らしきもの。
館内はいかにもセンター系で、よくいえばあかるく清潔、わるくいうと無機質で風情なし。
地元のコミュニティー施設的につかわれているらしく、けっこうお客がいます。

広い窓のあかるい浴場に主浴槽(みかげ石枠タイル貼、ジャグジー付、12人以上)と円形浴槽(同5-6人)、扉の外に岩組み青鉄平石敷10人以上のゆったりとした露天。
カラン8(うちセパ式2)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜16時で10人以上とけっこうな盛況。

主浴槽は石の湯口から投入、槽内注湯不明で底面吸湯、オーバーフローなしの循環仕様。
円形浴槽は側面注入で底面吸湯。
露天は黒褐色に色づいた岩組みの湯口から投入で端のパイプからの上面排湯。
湯温は主浴槽、円形浴槽でぬるめ、露天はやや熱。

主浴槽は黄色がかった透明で味不明、頭が痛くなるほどの強烈な薬品臭があって濃度感はうすいもの。
もともと力のある源泉なのでそれなりの浴感はあるものの、とても感心できるお湯ではありません。
露天は黄褐色ほぼ透明で弱塩味に薬品臭まじりのタール系アブラ臭。
主浴槽よりだいぶんまともで濃度感もそこそこあるものの、喜連川のお湯のなかでは下から数えた方がはやいです。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 露天の湯色

さて、問題の円形浴槽です。
ここは以前3回ほど入っていて、円形浴槽のお湯が突出してよかった記憶があるので、今回もこれを目当てにいきました。
でも、お湯は主浴槽とほとんど変わらないもの・・・。
ありゃりゃ、どうしちゃったのかな??

ここは、喜連川1号・3号混合泉をつかっています。
たしかに第二浴場(露天)(2号泉)や、早乙女(自家)よりはきもちインパクトに欠けるものの、おなじ源泉をつかう「喜連川城」では、かなりのお湯が楽しめます。
ということは、やはり源泉の資質ではなく湯づかいの問題が大きいかと・・・。

それにしても、名湯、喜連川の「もとゆ」を名乗るにしてはあまりにふがいないお湯。
名湯だらけのこのエリアで利用者が納得しているのでしょうか?
それとも、このときだけたまたま調子が悪かったのか?

最近、源泉槽ができた(復活した?)という情報もあるので、折りをみて再攻撃してみたいと思います。

含硫黄-Na-塩化物温泉 48.6℃、365.0L/min掘削揚湯、pH=7.8、成分総計=6.960g/kg、Na^+=2417.4mg/kg (93.92mval%)、Ca^2+=112.2、Cl^-=3733.6 (93.53)、HS^-=2.2、SO_4^2-=115.4、HCO_3^-=286.4、メタけい酸=120.3、メタほう酸=70.5、硫化水素=0.4 <H7.9.18分析> (源泉名:喜連川温泉1号、3号混合泉)

<温泉利用掲示> 加水:あり 加温:あり 循環ろ過:あり 塩素系薬剤使用:あり

■ブランドグルメ
〔 道の駅きつれがわ(鱒屋)のたい焼き 〕
「道の駅きつれがわ」内にある「ふるさと直売所 鱒屋」の名物たい焼き。
食べたことはないですが、「しっぽまであんがたっぷりつまったボリューム満点のたいやき! 休日には待ち時間も覚悟してください。」とのこと。
ちなみに氏家にも「石田屋」という有名なたい焼き屋さんがあります。
(さくら市HPなどを参考。)

〔 2010/07/11UP (2006/03入湯) 〕


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■ 箱根湯本温泉 「住吉旅館」 〔 Pick Up温泉 〕

※ この施設は、Web上で廃業情報がみつかります。(2021/07現在)



<箱根湯本温泉 「住吉旅館」>
(神奈川県足柄下郡箱根町湯本647、11:00~19:00(要事前確認)、700円、0460-85-5006)
紹介ページ (神奈川の温泉宿(求人ジャーナル社))

箱根湯本の旧湯場地区、熊野権現神社下の好立地にある部屋数5のこぢんまりとした素泊まり宿。
以前土曜夕方に行ったとき、いともあっさりと断られたのであまりいい印象はなかったのですが、平日昼前にリベンジしたときはとても親切な対応でした。


【写真 上(左)】 「萬翠楼福住」の奥にあります
【写真 下(右)】 箱根温泉発祥の地です

明治創業という老舗宿で、純和風木造の館内は豪華さはないものの、よく手入れされて居ごこちよさげ。
帳場を抜けて左手廊下のおくにふたつの浴室。
浴場の手前は、大鏡が据えられた洗面所に磨き抜かれた木造階段と、和風宿の風趣にあふれています。

ここは、てっきり以前レポした大和(旅)館とおなじ旧湯場共同配湯泉(湯本第7.9.41号混合)だと思っていたのですが、手前浴室の分析書はなんと「湯本第41号」の単独使用。
もしや?と思い、おくの浴室の分析書を確認すると、こちらは「湯本第7.9号」の混合泉。
両方空いていたので、これ幸いと両方入ってお湯くらべ・・・(笑)。


【写真 上(左)】 帳場
【写真 下(右)】 洗面所

※旧湯場地区の多くの宿は、旧湯場共同泉(湯本7.9.41号混合泉)をつかっています。
このうち、熊野神社の下で湧く湯本第9号は「惣湯」とよばれ、箱根最古の源泉として知られています。
明治中期までの湯本の泉源はほとんどこの「惣湯」に頼っており、関係者19戸のあいだで「共有温泉盟約」という惣湯利用についての取り決めが交わされていました。


【写真 上(左)】 手前の浴室
【写真 下(右)】 手前の浴槽

〔手前の浴室〕(湯本第41号)
風情ある総タイル貼りの浴室に変形楕円形黒タイル貼2-3人の渋~い湯船がひとつ。
側面から熱湯を注入、浴槽ふち前面から潤沢にオーバーフローで、槽内排湯はなかったのでかけ流しでしょう。
水カラン2、シャンプーあり。シャワー・ドライヤーなし。


【写真 上(左)】 手前浴槽の注入口
【写真 下(右)】 ザンザコです

無色透明のお湯はやや熱めで、浮遊物はほとんどなし。湯中の指先がしっかりと青白く発光しています。
よわい芒硝味に微塩味に明瞭な石膏芒硝臭。
よわいきしきしとヌルすべが入り混じる湯本らしい湯ざわりで、しっかりとしたとろみも感じられます。


【写真 上(左)】 おくの浴室
【写真 下(右)】 おくの浴槽

〔おくの浴室〕(湯本第7.9号)
ここも雰囲気ある総タイル貼りの浴室で鍵穴型赤タイル貼2人の湯船。
こちらも側面からの熱湯注入で、浴槽ふち全面からの潤沢オーバーフロー&槽内排湯なしはかけ流しでしょう。
水カラン1、シャンプーあり。シャワー・ドライヤーなし。


【写真 上(左)】 おくの浴槽の注入口
【写真 下(右)】 こちらもザンザコ

無色透明のお湯はややぬるめで、わずかにうす茶の浮遊物。よわいながら湯中の指先が青白く発光しています。
かすかな芒硝味で塩味はほとんど感じられず、よわい芒硝臭。
よわいきしきしと弱ヌルすべでよわくとろみも感じられます。

で、入りくらべです(^^)
味臭、ヌルすべ、とろみとも、手前(41号)の方がはっきりしていて、お湯もやわらかく、あたたまりが強いような気がしました。(熱湯ということもありますが・・・)
でも、おく(7.9号)の方がお湯に軽さがあって格調高いようにも思えて甲乙つけがたし。
おく(7.9号)の方が福住横穴湧泉(3号)にちかいような感じがしました。

浴後は、肌がしっとりと落ちついてすべすべになる美肌の湯で、ほどよい爽快感が味わえます。

浴後、両方の浴室に入ったことを白状して(笑)、お宿の人(若女将?)に訊き込みに入りました。(700円で両方入れるかは不明。)
・やはり、手前とおくで使用源泉がちがう。
・手前(41号)は泉源直引きで湯量で温度調整しているが、これがなかなかむづかしい。
・熊野神社の境内で、手前にあるのが7号と9号、おくの櫓が41号。


【写真 上(左)】 7号&9号?
【写真 下(右)】 41号?

情報の少ないお宿ですが、箱根湯本でも屈指の名湯、旧湯場系のふたつのお湯をつかうとはなんとも贅沢。
どちらも湯本でも一級品のお湯であることはまちがいなく、ここはおすすめです。
ただし、宿泊客優先になるようなので、週末は要事前連絡かと・。

アルカリ性単純温泉 54.5℃、pH=9.0、湧出量不明、成分総計=0.793g/kg、Na^+=231mg/kg、Ca^2+=28.6、Cl^-=288、SO_4^2-=151、HCO_3^-=33.0、メタけい酸=30.4、メタほう酸=12.0 <H16.4.2分析> (源泉名:湯本第41号)

アルカリ性単純温泉 36.7℃、pH=8.6、湧出量不明、成分総計=0.456g/kg、Na^+=108mg/kg、Ca^2+=23.8、Cl^-=123、SO_4^2-=105、HCO_3^-=32.1、メタけい酸=49.1、メタほう酸=4.99 <H19.4.2分析> (源泉名:湯本第7、9号混合泉)

<参考>
アルカリ性単純温泉 36.0℃、pH=9.1、湧出量不明、成分総計=0.332g/kg、Na^+=83.1mg/kg、Ca^2+=11.1、Cl^-=84.1、SO_4^2-=71.0、HCO_3^-=21.1、メタけい酸=40.1、メタほう酸=2.75 <H16.12.7分析> (源泉名:湯本第7、9、41号混合泉/大和(旅)館掲示)

〔 2010/07/09UP (2008/05入湯) 〕


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■ 横谷温泉 「蓼科パークホテル」 〔 Pick Up温泉 〕



<横谷温泉 「蓼科パークホテル」>
(長野県茅野市北山5522、10:00~19:00、800円、0266-67-2600)
オフィシャルHP
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (るるぶトラベル)
紹介ページ (楽天トラベル)

蓼科の名勝、乙女滝そばの「蓼科グリーンバレー」(いまは健康の森?)と呼ばれる広大な敷地のなかにあるリゾホが自家源泉の浴場を日帰り開放するもの。
ここは以前泊まったことがあり、そのときは別棟の五千尺風呂(城戸ホール)にも入れたのですが、いまは休止しているようです。
なお、ホテルと五千尺風呂(城戸ホール)は別源泉のような感じがあり、日帰り入浴もしたことがあるので後日レポします。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 ロビー

フロントで受付、壁に絵画のかかったいかにも蓼科らしいアートな廊下を渡ってのアプローチ。
途中、五千尺風呂(城戸ホール)への連絡通路入口がありますが、いまは閉鎖されています。


【写真 上(左)】 五千尺風呂への連絡通路
【写真 下(右)】 浴場入口

以前泊まったときはさほど綺麗な印象がなかったのですが、館内はリニューアルされたらしく、リゾホらしい上質感が感じられます。


【写真 上(左)】 質感ある脱衣所
【写真 下(右)】 脱衣所からの景色

右手が女湯、左手が男湯。
脱衣所はゆったりとして林をのぞむきもちのいいもの。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 内湯浴槽と小湯口

高台にあって蓼科らしいきれいな林が見下ろせるゆったりとしたいい浴場で、正面に中央アルプスの夕景も望めるので「夕映えの湯」と名づけられています。

赤みかげ石枠タイル貼12人以上の長方形の端正でゆったりとした浴槽ひとつとシンプル。赤茶色に色づいた大ぶりな丸石じきの手前の湯口から、浴槽に注ぎ込んでいます。
これとはべつに小さな湯口とよわい底面注入があり、オーバーフローはないのでたぶん底面吸湯だと思います。


【写真 上(左)】 内湯の大湯口
【写真 下(右)】 内湯大湯口の湯色

露天(たしか以前はなかった、同4人くらい)は広い露天の空間にこぢんまりとした浴槽でなんとなくバランスが妙な感じもしますが、風がとおってきもちのいい癒し系露天。
ここにも蓼科らしくアートなオブジェがおかれています。
石の湯口からの投入+側面注入、側面吸湯でオーバーフローなし。


【写真 上(左)】 露天-1
【写真 下(右)】 露天-2

カラン20、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜16時で3~10人とゆったり入れました。

お湯は内湯・露天とも大差ないですが、内湯のほうがやや鮮度感あるような・・・。
適温~ややぬる(内湯)、ぬるめ(露天)のお湯は、うすく緑がかって懸濁し、黒と白と灰色の湯の花をただよわせています。


【写真 上(左)】 露天の湯口
【写真 下(右)】 露天の湯色

よわい酸味+収斂味+芒硝味でほぼ無臭。
硫酸塩泉系のきしきしに弱酸性泉系の弱ヌル?が混じる、肌にしみ渡るような奥ぶかい湯ざわりがあります。(うらでイオウも効いていると思う。)
この手のお湯に特有のあと曳き感もしっかりとあって、ついつい長湯に・・・(笑)
浴中はおだやかに温もり、浴後は熱の抜けよくすっきり爽快。
上品な質感を備え、酸性泉のキャラがクリアーにでたこういうお湯は、ありそうでなかなかありません。
お湯は以前よりパワーアップしているような気もしますが、そのころは酸性泉の特徴を感じとることができなかったとも思われ(笑)、よくわからず。

なお、Fe^2+=19.0はあとすこしで鉄泉に乗る鉄分濃度で、ふつうもっと金気がでるはずなので、徐鉄しているかと・・・。

上質感のある浴場でなかなかのお湯を楽しめます。
蓼科の日帰り可施設のなかでは料金が手ごろで設備もととのっているので、ここはおすすめです。

規定泉(総鉄イオン、メタけい酸、メタほう酸、遊離二酸化炭素)(Mg・Na-SO4・Cl型)*1) 19.4℃、pH=5.24、湧出量未測定、溶存物質量(除ガス性)=813.1mg/kg、溶存成分総量=1451.1mg/kg、Na^+=99.0mg/kg (27.19mval%)、Mg^2+=100 (51.96)、Ca^2+=35.0 (11.03)、Fe^2+=19.0、Cl^-=120.0 (31.25)、SO_4^2-=260.0 (49.97)、CO_3^2-=61.0 *2)、陽イオン計=284.9 (15.83mval)、陰イオン計=441.0 (10.82mval)、メタけい酸=77.9、メタほう酸=9.3、遊離炭酸=638、硫化水素=- <H17.12.5分析> (源泉名:横谷温泉)

*1) 掲出されていたのは「鉱泉分析試験法による試験結果書」。泉質名の掲載がなかったので、筆者にて推定付記しました。
じつに4つの含有成分からなる規定泉で、主成分はなんと正苦味(Mg-SO4)、しかも弱酸性。クセもの系の浴感がスペックからもうらづけられました。
 
*2) 弱酸性なのになぜに炭酸イオンがこんなにあるのか疑問。

<HP掲載のスペック>
鉄泉 単純炭酸泉(Na・Mg-SO4・Cl型) 19.0℃、pH=5.30、1,080L/min、イオン計=692.6mg/kg、Na^+=105.4mg/kg (44.33mval%)、Mg^2+=28.2 (22.445)、Ca^2+=38.4 (18.58)、Fe^2+=19.7、Cl^-=133.1 (35.96)、SO_4^2-=260.0 (51.88)、CO_3^2-=72.0、陽イオン計=221.3 (10.33mval)、陰イオン計=471.3 (10.43mval) <分析日不明> (源泉名:不明)

<温泉利用掲示> 加水:あり 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 消毒系薬剤使用:あり (源泉の供給方法:タンクローリー(自動車)で運んできています。)

充実の浴感からよもやローリーとは思わなかったので、このレポを書くときに湯づかい掲示の写真を見てびっくり。でも、下手な直引き湯より味わいのあるお湯だと思います。

■ブランドグルメ
〔 こけもも大福 〕
ピラタス蓼科ロープウェイの山頂駅(標高2237m)でしか売っていない”幻の大福”といわれる逸品。高山植物の「コケモモ」と白あんをつかった大福で、ロープウェイ待ちの登山者や観光客に愛好されています。
(「ライブリー信州」などを参考。)

〔 2010/07/04UP (2009/05入湯) 〕


E138.16.25.320N36.2.2.890
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■ 那須野ヶ原温泉 「ホテルアオキ」 〔 Pick Up温泉 〕



<那須野ヶ原温泉 「ホテルアオキ」>
(栃木県大田原市中田原1625-1、9:00~21:00(要事前確認)、第3木休、600円(17~ 500円、5の日は終日400円)、0287-23-8100)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (栃ナビ)

大田原市にいくつかある自家源泉施設のひとつで、ビジホが日帰り開放するもの。
場所は、大田原市街の東はずれのR461「河原」交差点あたりから東にのびる道をしばらく走った交差点右手。(ゴルフ練習場の先)
なんとなく、アクセスがわかりにくい場所です。(というか大田原市内じたい、道が錯綜していてわかりにくい。)

いわゆるふつうの外観のビジホで、日帰り入浴は裏手の浴場棟で受付。
食事ができる大休憩所や個室休憩所もあって、日帰り対応は万全。
宿泊者専用?の貸切風呂もあります。


【写真 上(左)】 浴場棟入口
【写真 下(右)】 脱衣所

脱衣所は広めで風とおしよくつかい勝手よし。
内湯ゾーンに大ぶりな内湯(赤みかげ石&鉄平石枠平石貼20人以上)、ジャグジー&ジェット槽(4-5人)、サウナ、水風呂を配置。
窓面は広いもののブロックタイルなのであかるさはふつう。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 露天への通路

扉の外、屋外通路を抜けた先が露天ゾーン。
築山、滝、小川を配した本格的和風づくりの露天は、きもちB級入った外観からは想像もつかないほど立派なもの。
ここに東屋つき岩枠鉄平石づくり25人以上の広~い露天がひとつ。
露天脇には保健所の許可証付の飲泉所まであるのにはびっくり。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 飲泉所


カラン10、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜15時で6~8人とまあまあ?の入り。ほとんどが地元客と思われ、サウナと露天湯口そばに集結しています。

内湯はうすく石灰華がでた赤みかげ石の湯口からかなりの量の熱湯を投入で、槽内注排湯はみあたらず、おそらく全量をオーバーフローのかけ流し。
露天は岩の湯口から熱湯を投入で、広すぎて槽内注排湯確認できず。ただお湯の感じからすると全量を配湯路へ上面排湯のかけ流しでは?
排湯路は緑色のコケでおおわれています。(モール系の湯づかいのいい施設によくある)


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 泉源?

お湯の質は内湯と露天で大差はありません。
ほぼ無色透明のお湯は白とうす茶の浮遊物をうかべ、よわいたまご味+微塩味でけっこう美味しいもの。(与一より塩味がつよいと思う)
サラダ油のような土くさいような草臭系アブラ?臭に甘いイオウ臭をまじえた湯の香は与一温泉をきもちうすくしたようなイメージでカルキはまったく感じず。
ヌルすべもありますが、これも与一よりややよわめかな。
よくあたたまりますが、浴後はすっきりとした爽快感が楽しめます。

難をいえば、浴槽が広すぎて、湯口そばと端のほうとでお湯の鮮度に差があることかな。(で、常連さんは湯口そばに集結している。)

名湯、与一温泉のあとに行ったうえに、与一と同系のお湯なので、いまいちインパクトがよわくなってしまいましたが、ここだけ入ればかなりのお湯では・・・?。
泉質、湯づかい、露天のつくり、どれをとってもビジホ湯としては一級品かと思います。

アルカリ性単純温泉 51.3℃、pH=9.5、280.5L/min、成分総計=0.775g/kg、Na^+=262.8、Ca^2+=4.7、F^-=2.2、Cl^-=313.4、HS^-=0.3、SO_4^2-=55.3、HCO_3^-=44.0、CO_3^2-=31.0、メタほう酸イオン=9.6、陽イオン計=268.4、陰イオン計=456.4、メタけい酸=50.0 <H12.3.10分析> (源泉名:那須野ヶ原温泉)

<温泉利用掲示>(オフィシャルHPより)
源泉をそのまま放流しておりますので加熱・循環・濾過は一切しておりません。

■ブランドグルメ
〔 大田原銘酒(六つ蔵) 〕
大田原市には県内最多の6つの蔵元があります。
池錦酒造(主力銘柄:池錦)、菊の里酒造(菊の里)、天鷹酒造(天鷹)、平山酒造(藤の盛)、鳳鸞酒造(鳳鸞)、渡辺酒造(旭興)がそれで、市では「大田原銘酒 六つ蔵」と銘打ってPRされています。
那須連山で天然ろ過された良質な伏流水が産み出すといわれるこれらの地酒は、野菜、豆腐、鮎など地元、大田原ならではの旬菜を引き立てる逸品として親しまれています。
(市観光協会HPなどを参考。)

〔 2010/07/04UP (2005/09入湯) 〕


E140.2.50.110N36.52.19.340
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■ ひので三ツ沢つるつる温泉 「生涯青春の湯 つるつる温泉」 〔 Pick Up温泉 〕



<ひので三ツ沢つるつる温泉 「生涯青春の湯 つるつる温泉」>
(東京都日の出町大久野4718、10:00~19:00、火休、800円/3h、042-597-1126)
オフィシャルHP
紹介ページ (ぽかなび)
紹介ページ (BIGLOBE旅行)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (温泉みしゅらん)

東京、西多摩にある日の出町は、市町村合併の嵐を乗り越え、いまだに町制を施行している貴重な町です。
わりに地味な町ですが、初日の出のご来迎で有名な日の出山などの手軽なハイキングエリアや、梅、桜、ツツジ、シャガ、フジ、花菖蒲、ひまわりなどの花の里として知られています。
また、昭和58年11月、中曽根総理(当時)の「日の出山荘」で『日米首脳会談』(いわゆる「ロンヤス会談」)が行われたことで一躍知名度を上げました。
日の出山荘 日米首脳会談 記念館ロンヤス会談祈念碑があることからも、この会談のインパクトが偲ばれます。(「ロンヤスまんじゅう」というのまである(^^;))

ここは1996年オープンの町営の日帰り施設で、混雑で有名なので敬遠していましたが、近くまで行ったときに入浴を果たしました。
日の出山の山麓、平井川支流三ツ沢沿いにあります。
北側にひと山越えれば青梅街道ですが、道がないので、五日市、福生方面からのアプローチになります。

増設を重ねたようなPのつくりが施設の人気ぶりを物語っています。
沢沿いの高台にウッディ&ストーンな建物、館内も木の質感高く、メンテもばっちりで好感。
108畳の大広間があるので収容力もありそう。
このときは、突然行くことになったので、正規料金800円で入りましたが、いろいろな割チケ(100~200円引)が出回っています。


【写真 上(左)】 エントランス
【写真 下(右)】 ロビー

浴場は、和風の「美人の湯」と洋風の「生涯青春の湯」の男女日替り交替制。この日の男湯は「生涯青春の湯」でした。

内湯はやや暗めながら落ちついたもので、天井が高くこもりもありません。
内湯ゾーンにに石づくり20人以上の大ぶりな内湯とサウナ、水風呂。
水風呂は水道水ながら水質がいい感じで入りごこちよし。
露天ゾーンに屋根付きFRPの3人位の浴槽とやたらに小さいFRPの変形露天があります。

カラン14、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
カランは内湯に近いところにあるので、シャワーを横につかうと浴客にかかります。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 露天

内湯のお湯は、ほぼ適温でわずかに懸濁し白い浮遊物が浮かびます。
おそれていたほどのカルキはなく、よわいながらヌル(ツル)すべもあって、予想よりまともなお湯でした。

露天のお湯は強カルキの硬い浴感で、ほとんど入りませんでした。
露天はロケがいいのに、なぜにFRP?。
ちいさな浴槽2つつくるなら、タイルか木造の大きめの露天つくったほうがよかったような・・・。それに、この強カルキはなんぼなんでもやりすぎでは?

ただ、立地的に泉質や湯づかいをシビアに求めてくる客はあまりいないと思う(^^)ので、ハイキングや観光の汗を流せる格好の施設として、存在価値は十分あるのだと思います。

「Welcome to Dada World」さんの記事によると、この源泉(生涯青春の湯 ひので三ツ沢つるつる温泉)は、平成6年4月の分析によると
27.4℃、pH9.64、104L/min、総計=0.135g/kgの重曹型のアルカリ性単純温泉とのことですが、分析書は館内掲示もフロントにもありませんでした。
その理由については、いろいろと経緯がありそうですが、ここでは触れません。

〔 館内掲示 〕
温泉名 生涯青春の湯 ひので三ツ沢つるつる温泉
泉質  アルカリ性単純温泉(低張性、アルカリ性、低温泉)
つるつる温泉は源泉のみを使用しており、水道水、井戸水等は一切加えておりません。
なお入浴に適した温度に保つために加温し、温泉資源の保護と衛生管理のため、循環ろ過装置を使用し、塩素系薬剤を使用、オゾン殺菌を行っております。

■ブランドグルメ
〔 日の出町梅ワイン 〕
大久野地域の特産である梅を100%つかった地ワインで、つるつる温泉でも販売されています。

〔 2010/07/04UP (2007/06入湯) 〕


E139.11.43.021N35.46.34.508
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■ 北軽井沢温泉 「絹糸の湯」



<北軽井沢温泉 「絹糸の湯」>
(群馬県吾妻郡長野原町応桑1544-150、10:00~21:00(要事前確認)、不定休、1,000円(HPに200円割引券あり、7月より新料金導入)、0279-85-2641)
オフィシャルHP
紹介ページ (関連ブログ)

超ひさしぶりに新設の温泉です(^^;)

2010/05/01にオープンした北軽井沢の日帰り温泉施設。
ONKEN21さんのレポあり。

場所はかなりわかりにくいです。
軽井沢方面からだと北軽井沢のメイン道路R146で「北軽井沢交差点」をすぎて2kmほど行った軽井沢オートキャンプ場の交差点を左折(看板あり)。
あとはときおり出てくる看板に従っていくとなんとなく着きます(笑)。


【写真 上(左)】 入口の看板
【写真 下(右)】 のぼり

入口はジャリ道ですが、手前に電照看板があるのでたぶん問題なし。
ただ、その前のアプローチ看板が電照かどうかわからないので、夜の初訪はきびしいかも。
長野原方面からのルートは不明。(たぶん看板があると思う。)

すりばち状の地形、母屋のうえに年季入ったリゾマン?がそびえ立つ不思議な風景。
建物のつくりは何となく無機質で、かつての緑営グループの施設のよう。


【写真 上(左)】 館内
【写真 下(右)】 脱衣所

玄関右手に受付、正面右手が食堂、左手手前が女湯、おくが男湯です。
こぢんまりとした脱衣所の窓から、予想外に広い露天が見えてびっくり。


【写真 上(左)】 脱衣所から露天
【写真 下(右)】 立派な露天です

扉をあけると露天、施設規模に見合わないほどの広くて立派な露天です。
まわりのロケはよさそうですが、目隠しの高い塀に囲まれているのは惜しいところ。
それでもスペースじたいが広いので、開放感はバッチリあります。
ふしぎな形をした数10人はいける鉄平石づくりの露天です。


【写真 上(左)】 内湯-1
【写真 下(右)】 内湯-2

内湯はこぢんまりしていますが、木組みの天井が高くて湯気の抜けよく居ごこちよし。
浴室に入ったとたんに独特の湯の香につつまれ、期待が高まります。

石造タイル貼7-8人の浴槽はふかめで入りごこちのいいもの。
カラン10、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜17時で一瞬独占~3人と空いていました。


【写真 上(左)】 露天-1
【写真 下(右)】 露天-2

内湯は赤茶に色づいた岩組のなかのパイプからかなりの量のやや熱湯を投入。槽内注排湯は見あたらず、排湯口への上面排湯はかけ流しでしょう。
露天は投入湯口はなく、数ヶ所からの熱湯大量底面注入で槽内排湯不明。排湯口への上面排湯で、お湯の感じからしてかけ流しでは?
ただ、露天にも投入湯口がほしいところ。

お湯は露天で適温~やや熱、内湯でややぬる。
お湯のイメージは内湯と露天でさほどかわりませんが、きもち内湯のほうが鮮度がいいかな?
これだけの巨大露天で、内湯に匹敵するほどのコンディションを保つとはある意味驚異。
58.5℃、400L/minという源泉の力がいかんなく発揮されている感じ。

透明度40cmほどの緑がかった黄土色のにごり湯には茶色のこまかな浮遊物がただよって、重炭酸土類泉的な色味。
内湯湯口そばではこまかい気泡がただよいアワつきもありました。

重曹味+弱塩味+微旨味+僅微苦味の複雑な味。
粘土系土類臭+微アブラ臭+弱金気臭で、内湯湯口では金気臭が卓越しています。
いかにも重炭酸土類泉系の焦げ臭がしそうなお湯ですが、これはほとんど感じられませんでした。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 内湯の湯色

湯ざわりは土類系のぎしぎし湯かと思いきや、意外にツルすべがつよく、ややぬるの内湯では入ってしばらくは軽快な浴感も感じます。

でも本質は硬質で湯ざわりハードなお湯とみました。
濃度感はさほどでもないですが、あたたまりがハンパじゃなく、長湯できません。
それでもトドになり再突入したくなるあと曳き系のお湯でもあります。
浴後は熱がなかなか抜けず、夏場はきつそうですが、肌がつるつるになります。
「凶暴そうに見えて、一瞬やさしく、でもやっぱり凶暴」(笑)なお湯かと・・・。

濃度感のわりにお湯の力感がつよく、なんとなく正苦味泉的なニュアンスを感じました。
で、成分濃度の見当がつかないのですが、味からすると2g/kgほどか?

ツルすべつよめなあたりはおなじ北軽にある「ホテル軽井沢1130」に近いですが、1130が重炭酸土類泉的なのに対して、こちらは正苦味泉的。
湯色はくらぶち相間川温泉に似ていますが、お湯のイメージは奥軽井沢温泉(ホテルグリーンプラザ軽井沢/Na-硫酸塩・塩化物・炭酸水素塩泉)をうすめたような感じかな?。

泉質は塩化物泉。
分析書の掲示がなく、フロントにもなかったので詳細不明ですが、かなりの比率で硫酸塩と重曹分を含んでいると思います。

それにしても、オープン間もない土曜の夕方なのにこの空き方はどうなのかな?
手ごろな日帰り温泉施設がすくない北軽エリアなので、そこそこマーケットはあるかと思いますが、フリのお客をメイン道路R146からどう引き込むかがいちばんの課題かな?
国道沿いにいくつか看板出してるし、コンビニにパンフも置いてあるし、営業努力している感じはするのですが・・・。

それと料金1,000円とるんだったらやはりサウナ&水風呂がほしいところ。
じっさい、連れは一緒に入った人に「サウナはないの?」と尋ねられたとのこと。
施設拡充計画があるようなので、ここらへんは検討課題かも・・・。(でも、客数がないとサウナは運転コストがきびしいし、むずかしいところか・・・)

露天はどこに出してもはずかしくない内容なので、マスコミの広~い露天特集などでとりあげてもらうと、露天好きのファンが増えていくかもしれません。
施設的にはいまいち決め手に欠けるきらいはあるものの、お湯じたいはかなりいいので、個人的に応援したい施設ではあります。

温泉分析書の掲出はないのに、なぜか温泉の構造についてのパネル掲示はあります。
Na-塩化物温泉(低張性・中性・高温泉) 58.5℃、pH=6.9、400L/min(1,000m掘削揚湯) <温泉名:北軽井沢温泉絹糸の湯>

北軽井沢にはナゾの源泉が多く、以前温泉みしゅらん掲示板で話題になったことがありました。
やませみさんのデータ(下記、温泉みしゅらん掲示板2005/11/03より引用)によると、長野原町応桑には下記の2つの源泉がありますが、どちらも塩化物泉ではなく、また、ここは平成19年4月の掘削なのでまったく新規の源泉だと思います。

■応桑温泉 源泉1(利用0) メタけい酸の項で該当
 源泉データなし 湧出地不明
■北軽・応桑温泉 源泉1(利用0)
 かくれの湯 H06 応桑字御所平1985-172
  Na・Mg-Cl・HCO3温泉 -℃ pH=7.4 - L/min 801.1m動力
  ER=3.67 TSM=4.606

■ブランドグルメ
〔 浅間ベリー 〕
日本原産のベリーで正式名はクロマメノキ。
浅間山麓に多く自生したことから、かつては浅間ベリー、浅間ぶどうと呼ばれ、特有の酸味が軽井沢名物として親しまれたもの。
現在では自生がすくなくなり、国立公園内では採取が禁止されているため、食べるには自分で栽培する以外になさそうです。
暖地での栽培はむずかしそうですが・・・。

〔 2010/07/03UP (2010/06入湯) 〕


E138.34.57.930N36.29.5.670
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