ブラックフェイス手帳

中央線201系 最後の軌跡

日本の鉄軌道完乗・・・ならず

2017-01-29 | 北海道
1.クリスマスイブの予定
 JRを完乗した翌日(平成28年12月24日)、大沼公園から札幌まで北斗で移動し、札幌のループ化区間を乗って日本の鉄軌道を完乗する予定であった(なお、ケーブルカーは完乗済、ロープウェイは除く)。


 24日の朝、ホテルの部屋からはきれいな雪景色が見られたが、ホテルのフロントに大沼公園までのタクシーをお願いしたが、しばらくするとフロントから電話があり、北斗7号まで運休が決まっていることを教えてくれた。
 前夜から天気予報を見ていると、そんな予感もしていたが、ホテルにいても仕方ないし、函館まで行けば、始発駅なので座れるかもしれないと考え、7時半に函館大沼プリンスホテルを出発。
 タクシーの運転士日く、今年の冬はよく降る、異常ですよ、とのこと。

 ひとまず大沼公園駅に着いたが、さすがに朝イチから札幌行きの北斗4本が運休となっていれば、函館に行っても座れるわけがない。

 この日は札幌のホテルは満室でどこも取れなかったので、夕張のホテルを予約していた。
 もし、札幌の到着が遅くなる場合は、札幌に行くのを断念し、南千歳から夕張に向かうか、札幌から夕張までタクシーを飛ばすか、どちらかを選ぶこととなるが、実際北斗がどのように動くのか定かでなかったので、ひとまず大沼公園9時08分発の長万部行きに乗って、のんびりと進むことにした。

 1時間ほど待ち時間があったので、大沼公園まで歩いて往復。


 駒ヶ岳は雲がかかっていたが、天に突き刺さるような山頂が見え隠れした。


 列車に乗る前に、念のため、大沼公園の観光案内所で非常食を調達。
 大沼公園は「千の風になって」誕生の地とのことだが、英訳は「A Thousand winds cookies」となっているが・・・。


2.長万部行き821D

 大沼からは駒ヶ岳がよく見えたが、姫川付近で、噴火湾とその向こうの羊蹄山が見えた。


 森から八雲にかけての区間からは噴火湾を取り囲む雪山の景色が壮観であった。



 長万部では、駅弁「かにめし」で知られる「かなや」へ。


 駅から2分ほどのところにあり、途中下車したときの食事にはもってこいのお店である。


 もちろん、かにめしを注文したけど、もうちょっと食べたくなって焼売を追加注文した。




 昼食後、いったん駅に戻ったが、遅れはさらに拡大しており、1時間は遅れている模様だった。駅の売店を眺めていると「クマ笹茶」という見慣れないものがあったので、あめせんと合わせて買ってみた。
 待合室にいても暇なので、再度、街の散策に出かけた。


3.スーパー北斗7号
 13時ころになり、スーパー北斗7号がまもなくやって来るという放送があり、跨線橋に上ると、倶知安方面は代行バスを利用してください、という英語の案内が立っていた。面白いことに「Kutchan Line」と案内されている。日本語でもこれでいいような気がする。

 スーパー北斗9号は62分遅れで長万部に到着したが、すでにデッキまで乗客がいっぱいな状態であり、乗車にてこずり、68分遅れで長万部を出発した。
 乗車した編成はST-1201であった。

 幸い、ドアの窓から外が見られるところに立てたので、外の景色を見ることができた。
 室蘭本線から噴火湾の向こうの駒ヶ岳を見えたのは初めてのような気がした。

 洞爺からは、外国人の乗車が多く、ここでも乗車に時間がかかった。インバウンドの効果は抜群であるが、大きな荷物を持った外国人旅行客が多く、こんな混雑時には気の毒である。

 73分遅れで東室蘭に到着し、78分遅れで出発。
 登別は83分遅れで出発。


 苫小牧に到着したところで、もう、ここまで来れば・・・と思ったところで「車両に不具合発生、5~10分止ります」という案内放送が入った。


 結局、南千歳には16時02分、113分遅れで到着。
 札幌についても暗くなっているし、この先、果たして進めるのか怪しいので、南千歳で下車した。


4.南千歳にて
 南千歳の駅の待合室に入って休憩していると、16時20分頃に「スーパーおおぞら7号は、まもなく札幌の車両基地、手稲を出発します。本日は札幌の基地の除雪により・・・」という案内が流れ、どうやら本線の除雪ではなく、手稲の車両基地の除雪で苦戦しているということがわかった。

 それなら、そうと言ってくれればいいのに・・・と思ったが、おとなしく夕張行を待った方がよさそうである。


 ただ、夕張に行けるのか、行っても晩飯にありつけるのかわからないので、南千歳駅の近くにあるのアウトレットモールReraで夕食をとることにした。


 アウトレットモールをぶらぶらし、「れんてつ」というお店で「味玉みそらあめん」を食べた。おいしいラーメンだったが、クリスマスイブの夕食がこうなるとは・・・。

 駅に戻ると、おおぞら7号がそろそろ南千歳に到着すると言う。
 南千歳の待合室にいるのも飽きてきたので、おおぞら7号で新夕張まで乗ろうかと思い、自動券売機で自由席特急券を購入し、おおぞら7号に乗った。

 が、座った瞬間、ん・・・この列車は新夕張に停車するのか、もしや・・・と思い、あわてて時刻表を見ると次の停車駅は占冠ではないか。

 慌てて下車して事なきを得たが、占冠なんぞ行ってしまったらタクシーで夕張までいくらかかるのやら。そもそもタクシーがあるのかわからないし、「夕張まで」と行先を告げても「それは・・・無理・・・」となるかもしれない。危ないところであった。


 夕張には無事到着できたが、札幌ループ化の乗車は果たせず、日本の鉄軌道完乗はお預けになった。

JR再完乗

2017-01-29 | 北海道
1.少し前の乗りつぶし達成状況
 平成26年9月6日に、盛岡から茂市まで乗車し、JRを完乗した。

 その後、嵯峨野観光鉄道、北陸新幹線、富山の環状線に乗車し、平成27年12月20日に仙台市の東西線に乗った時点で、残るは札幌のループ化区間のみとなった。
 4か月待てば北海道新幹線が開業するため、札幌のループ化は北海道新幹線と合わせて乗りつぶし、全線完乗(ケーブルカーを含み、ロープウェイを除く)としようと考えていた。

 平成28年3月に北海道新幹線が開業したが、金曜の夜、会社帰りに土曜の午前中の空席状況を見ると、たいていグランクラス、グリーン車、普通車ともに満席、席が空いていても窓側は空いていなかった。
 どうせなら天気のいい日に、窓側で行きたいと思っていたが、夏が過ぎ、秋になっても空席状況は変わらず、あわせてホテルもなかなか空きがない状況が続いたため、しばらく保留にしていた。
 冬になれば雪の季節であり、あまり天気は気にならないので、平成28年12月の3連休に行くことにして、少し早目に新幹線、ホテルを予約した。


2.これまでの北海道旅行
 北海道は、高校・大学のころは四国・九州などに比べると多く行っていたが、その後、勤務地が西日本に偏っていたり、旅行の行き先が海外旅行中心になった時期もあり、ここ20年くらいは、あまりまとまった旅行はしていない。

これまでの北海道旅行(出張を除く)
 ①1988年 青函連絡船、函館
 ②1990年 青函トンネル、道央・道南
 ③1992年 札幌
 ④1994年 北海道一周
 ⑤1995年 道北(原生花園、滝上、サロベツ原野)
 ⑥1995年 北海道一周
 ⑦2003年 留萌本線、江差線など
 ⑧2011年 日高本線など

 1995年から2003年の間はまったく行っておらず、2003年と2011年の間は2回出張で北海道に行っているが、津軽海峡沿いのところである。

 なんと、道東・道北方面は20年以上空白となっている。
 近頃、JR北海道についてはいろいろと話題になっているので、あわせて道東か道北にも足を延ばしてみることにした。


3.はやぶさ5号に乗車
 北海道新幹線は、やはり東京駅から新函館北斗まで通しで乗りたいし、最速4時間2分の列車に乗りたかった。12月2日に、12月23日の東京駅8時20分の「はやぶさ5号」を予約した。

 12月23日は、少し早いが、中央線はいつトラブルになるかわからないし、トラブルが起きると回復まで時間がかかるので、八王子6時35分発の中央特快に乗車した。


4.福島で信号トラブル発生
 中央特快は無事東京駅に着いたが、東京駅から乗車した「はやぶさ5号」は、大宮駅に着くと「福島駅構内信号トラブル発生。しばらく停車します」という放送が流れた。
 近年、東北(上越?)新幹線は、年末年始になると信号トラブルで大混乱となることが多いような印象だが、4時間2分走破は無理なようである。

 最初に北海道に渡ったのは、「ゆうづる」と青函連絡船十和田丸であり、東京から新函館北斗まで4時間2分で駆け抜けるという体験をしたかったものの、1~2時間延びるかもなぁ・・・という予感がした。
 この日は、新函館北斗に着いた後、特段予定はなく、函館大沼プリンスホテルに泊まることだけ決まっていたので、まぁ、いいか、と思ったが、旅行計画段階では、網走まで走破ということも考えていたので、他人事ながら、北斗接続はどうなるのかな・・・と若干、興味はあった。

 結局、大宮を20分遅れで出発し、「このままの遅れですと仙台10時10分着、新函館北斗着は12時37分着」という案内放送が流れた。
 新白河を9時34分、郡山を同44分に通過したが、福島駅の手前で減速し、止まってしまった。直ちに放送が流れ「福島駅で再度信号トラブル発生。しばらく停車します」とのこと。


 この時は数分停車した後、出発し、福島駅を9時57分に通過した。
 10時に「新函館北斗からのスーパー北斗11号とはこだてライナーとの接続については確認中。(接続可否については)しばらく時間がかかる」という、他人事ながらヤキモキする放送が流れた。
 仙台には10時17分に到着し、同20分に出発し、「このままの遅れですと新函館北斗着は12時49分になります」という放送が流れた。
 大宮から満席だったが、仙台で入れ替わりがあったものの、満席で出発した。

 北上を10時46分に通過し、10時57分に盛岡に到着した。
 盛岡は28分遅れ、11時ちょうどに出発したが、11時10分に「札幌行きスーパー北斗11号には接続できません」という悲しいお知らせ放送が流れた。
 はやぶさ5号に乗っている客がどこまで行くのかわからないが、盛岡過ぎても満席という混み具合は初めて見た。そこそこ北斗に乗り換える客もいるのではないか、積み残し客を次の北斗で吸収できるのか・・・と気になりだした。

 八戸を11時25分、七戸十和田を同35分に通過。
 11時40分に「新函館北斗で、13時08分発臨時北斗91号に接続します」という放送が流れるが、どこまでホントなんだか、という気がしないでもなかった。


5.北海道新幹線完乗、JR再完乗
 新青森には11時47分に到着し、同52分に出発した。
 青森からは、「はやぶさ5号」の次の便の指定券を持っていた客も乗り込んできたため、指定席の通路にも立客が出てきた。
 まさか、青函トンネルを満席、立客ありの乗客満載の「はやぶさ」で通過することになるとは、想定外だった。
 奥津軽いまべつを12時05分に通過し、青函トンネルに入った。青函トンネルの通過時間は24分らしい。
 青函トンネル内で接続案内の放送が流れ、「北斗12時34分発のはこだてライナーは乗換えのお客様を待ちます。スーパー北斗11号は乗換えできません。13時08分発臨時北斗91号は乗換えできますが、本日指定席は満席ですので、恐れ入りますが自由席をご利用ください」とのことで、北斗乗継ぎ客には悪いが、乗継いで札幌・網走に行く計画しないでよかった・・・と思った。

 12時32分、吉岡方のトンネル出口を通過し、木古内12時38分に通過した。
 車窓右手に函館山がチラチラ見えてくる。青函連絡船だと函館山が少しづつ近づいてくるのだが、そのような情緒はない。


 上磯を過ぎると大円弧を描いて走り、北斗総合車両基地(?)をかすめ、新函館北斗には12時48分、26分遅れで到着した。
 JR完乗というのは、どこかのローカル線で・・・という方がイメージに合うのだが、新幹線で完乗したときの印象は「あぁ、着いた。」といったところで、なんとも思いもしなかった。

 それより、なんでこんな駅名にしてしまったのだろう、「函館」と「北斗」が譲れなかったのはわかるが、であれば「新」はいらないだろう、という気がしてならない。

 新函館北斗の駅では、満席の客が階段、エスカレータに集まったため、滞留が発生していたため、先頭を眺めたりホーム上をブラブラして時間をつぶした。




 数分すると階段が空いてきたが、コンコースにあがると、函館本線との乗換改札が見事に滞留しており、驚いた。


 北海道新幹線で移動する客がここまで多いとは・・・。
 駅の施設はコンパクトにつくったのだろうけれども、近年の急激なインバウンド需要の高まりもあり、これに追いつかなかったのかもしれない。
 早いところ見直しをした方がよさそうであるが、JR北海道の体力もあり、難しいところだろう。
 けれども、せっかく生まれた流動は活かしてもらいたいものである。