明日の葉っぱ(8×8)=69

思いつくまま 気のむくまま書いてます。

ドボルザーク 「新世界」家路

2018-10-25 19:55:48 | 僕の音楽日記
秋は夕暮れ。夕日の差して山の端いと近うなりたるに、からすの寝所へ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。まいて雁などの連ねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。日入りはてて、風の音、虫のねなど、はたいふべきにあらず。 」

枕草子の句である。

もう最近は日が落ちるのが早い。
夕暮れに急かされるように
家路を急ぐ。

中学の頃
クラブ活動の終わりを告げる音楽が

「家路」
ドボルザーク
(遠き山に日は落ちて)だ。


この曲を演奏していた吹奏楽部
の生演奏が
クラブの教室 音楽室から聞こえる
夕暮れ。

各々のクラブが
練習を終わらせる
雰囲気が流れる中
優しいメロディが
周りを包んでいく。


吹奏楽部の女子の中では
やはりお気に入りは
フルート奏者の女子って
可愛い子がつくんだよね

ホルンとか
トランペットとか
チェンバロじゃないんだね
ましてや
シンバルでもない

フルート奏者なんだ。

吹奏楽部のおさげの女の子
もしくは
長い髪の女の子
それが
フルート奏者のお気に入りのイメージ。

清楚で
気高い孤高な美しさを併せ待つ
フルート奏者

吹奏楽部の華なのだ


あの頃も
吹奏楽部でのお気に入りの子は
やはりフルート奏者。

演奏を
眺めてるのが好きだった。

彼女のたまにチラッと指揮者を見上げる
あの目線が
たまらなく
萌えた。

心を合わせ音を合わせて
演奏する
吹奏楽部のみんなを
羨望の眼差しでよく見ていたものだ。

たまに、
運動部の方が大変なんだアピールをするのは
体育系と文化系に別れている中で

文化系を体育系が馬鹿にする
図式がそのような蔑んだ感覚があるんだね

でも
吹奏楽部を見直す場面は
発表会なんかで
その日頃の成果を目の当たりにすると
リスペクトに値するのである。

ましてやお気に入りの女の子がそこにいれば尚更。

秋のこの時期、
秋は夕暮れ
枕草子に歌われてるように
この夕暮れに
静かに流れる
ドボルザーク 新世界 の家路

遠き山に日は落ちて……

1日の終わりに
お疲れさんを言われてるように
聞こえる
優しい曲で大好きだ。


ハローグッバイ 柏原芳恵

2018-10-24 17:18:52 | 僕の音楽日記
喜多條忠さんの歌詞として
これも有名な
フレーズがでてくるのである

紅茶を飲みたくなる季節

口ずさむメロディは
🎶紅茶の美味しい喫茶店

って

そうだなぁ
コーヒーの美味しい喫茶店はよくあっても

紅茶の美味しい喫茶店って
なかなか
見つからないね……
洋菓子とセットで
カップも凝ってて
少し敷居が高い感じが
どうやら足を遠ざける
要因か……

本来僕はコーヒー飲みではなくて
どちらかと言えば紅茶が好きで……

たまたま珈琲が飲めるようになったものだから
コーヒーを頻度として多く頼むだけであって
ホントに紅茶が美味しいと思える喫茶店があれば
やはり紅茶を注文する。

紅茶というアイテムは女の子受けするのもあって
かわいい切り口の詩の流れの中ではあるけれど

この詩には
結構いじりがいがらあって、
突っ込みがいもあって
言葉遊びに事欠かなかった。

🎶紅茶の美味しい喫茶店
白いお皿におっぱい
ぱい ぱい

少々お下劣なのだが……
胸が大きかった
柏原芳恵さんをからかって歌ったものだ。


できることなら生まれ変われるなら
こんなかわいいカップになりたい

って、
オイオイ!紅茶のカップに生まれ変わってどうする?
恋は成就しないぞ
って突っ込みいれたり


あなたは銀のスプーンで
私の心をクルクル回す


って……
そんなかき混ぜられて益々心が混乱しちゃうでしょ

ってね…

歌ってる横で
合いの手入れるように
突っ込み入れてた。


喜多條忠さんの詩には
結構こうして
遊べることがある。

でも
喜多條忠さんの詩には
どこか
ひときわ光を放つフレーズがある事が
凄いところでもある。


2番の歌詞で



レースの飾りの向こうには
窓に映ったプラタナス…ウ…ウ
吹き来る風はまだ冷たくて
まるであなたの手のひらみたい


吹きくる風はまだ冷たくて

まるであなたの
手のひらみたい
と表現するところ
あなたの指でも
あなたの手でも
なく
手のひらなのである。

あなたの指先とした方が2人の距離感は
表されるけれど

この箇所の表現なんだね

この歌の女の子は
なかなか成就しない恋を深い願望で
待ち望んでいる節が
なんとも
いじらしい
そして
アイドルの柏原芳恵さんが歌うところに
この歌のcuteさが際立つ。





神田川 かぐや姫

2018-10-24 11:06:19 | 僕の音楽日記
今日 10月 24日 は作詞家
喜多條忠さんの誕生日。

1973年 10月22日にオリコンで1位を獲得した
「神田川」
代表作としての神田川

ギター小僧の僕達は
教則曲としての
「神田川」と「妹」「加茂の流れに」の3曲は鉄板中の鉄板。

イントロのバイオリンの音色は
アコギでやる場合
LIVEでもそうなのだが
6弦をトレモロで震わせて弾く奏法だ。

僕達の中で

とりあえず
「神田川」


言うくらい
鉄板の歌

リアルタイムで聞いていたわけでなく
遅れて巻き戻しの世代なので
当時の世相とか空気感は体感できてないけれど、、
歌の持つ雰囲気と
優しい曲調のなかにも
不安や切なさを淡々と歌い上げる
こうせつさんの歌声に
映し出された情景描写にひとりひとりの世界観が
ハマって
大ヒットに繋がった。

この歌詞をいつも
読み返すたびに
光る
掴みのある言葉1行で
その歌は、価値を持ち、

歌として
しまる感じがする。


誰もが取り上げる
箇所


🎶若かったあの頃
何も 怖くなかった
ただ
あなたの優しさが
怖かった

たったこれだけ

たったこれだけのフレーズが
この歌の物語の価値を高めてる。

何気ない男女の生き方と恋愛の1コマ

時代背景もそこには入り込んでいるものの
このフレーズは
現代であっても
通じる
フレーズである。

優しさの世代
とか
言われ
時代は変わっていったけれど……

人は必要以上の優しさに敏感になる。

特に綱渡り的な恋愛の最中
先の見えない
暮らしの中で、、

時としてその優しさが
痛くなるときがある。

むしろ終わりの引き金を引いた
合図のようにも
受け止めてしまう。


怯える気持ちで
日々を過ごすものならば
その変化に
心を左右させられるのだから……


若い頃の無鉄砲でガサツで
向こう水な
扱いとその関わりが
ある時
変わっていく態度には

怖さを感じるのは
昔も今も
同じなのだろうと
思う。


もう、
横丁の風呂屋もカタカタなる石鹸を持ってく風呂屋に通う姿もなくなった
今。
赤い手ぬぐいもマフラー代わりにもすることもない。

すべて

「あの頃」
になったのだ。


スタートライン 海援隊

2018-10-24 05:09:33 | 僕の音楽日記
前の会社で
一緒に仕事をした同僚から
久しぶりの電話があった。

今入院している。

大動脈解離
心臓の裏の血管が破裂して
失神するほどの激痛にあい
仕事に行こうとした矢先
症状に襲われた。

その症状のまま
知らずに
背中の痛みを我慢して
彼は嫁さんに背中をマッサージしてもらったり
背中に乗ってもらって痛みをやり過ごそうとしていたらしい
風呂にも入って一晩痛みを我慢したらしい

我慢強い彼らしいエピソードを
彼の病室で聞いた。
一歩間違えたら……
何故直ぐに救急車で……早く来なかったか?
九死に一生。
医師からもこっぴどく怒られたらしく
罰悪そうに話す彼がいた。


一緒に仕事をしてる時から血圧が高く
膠原病も患い
薬の世話になりながら
それでも
タバコは止められず
半ば人生を捨てにかかってるそんな
彼の振る舞いと彼の生き方は
やけっぱちな感情
諦めの思いが
後年 彼の心には
あったようだ。

車を飛ばし
彼の病院まで行った。


僕も何年か前に
九死に一生の事故から
立ち直った。

彼にもまだ
やり残したことがあるはずだから

簡単に死なせてはくれなかったのだ。

彼も意識もうろうとしている中
彼の亡くなられた姉さんが枕元にたった
と話す。
その姉さんに
話しかけてたらしい

子供も手がかからなくなったし
それなりに楽しかった人生だったから
もう、いいんじゃないかなぁ

話しかけてたらしい。

本人はその記憶がない中
家のひとがそう何か喋っていたと
彷徨う意識の中での出来事を
僕にも語ってくれた彼。

確かに
俺たち 懸命に取り憑かれたように
その頃仕事に打ち込んで
苦しかったけど
楽しかった。
答えはまだでない途中だったけど
形は作った僕らだった。

1番大変な時に
やりがいの中で
いい汗かいて
喜びも苦しみも
分かちあった彼。

僕と同い年なのに。
病気もちで薬つけに
なってしまった彼。


人生の分かれ目
その人
その人の
与えられた役割と環境の中で
味わう

喜び
怒り
悲しみ
苦しみ
楽しみ



彼を見て
思い
彼にも言った言葉は
僕にも当てはまる

「まだやり残したことやらなきゃ ならない事があるんだよ。」

僕達はまだ、
スタートラインに立ってないのかも
しれない。




海援隊の
武田鉄矢さんにそっくりな彼。
このジャケットの写真のような
はにかんで
下を向く時の姿は
ホントに武田鉄矢さんそっくりなのだ


少し猫背で
背中を丸めて
タバコを吸って
よく不平不満を言ってた彼。
それを聞き役に回ってた僕


その頃はまだ
スタートラインに立ててなかった僕達。

何かを失って
痛い思いをして
初めて気づくことで

スタートラインにたてるのかもしれない

そんな遠回りの生き方しか
出来ない僕達だったのかな……


命は繋がった!

さあ!
これからだ!





卒業写真 ハイ・ファイ・セット

2018-10-23 21:26:13 | 僕の音楽日記
この歌は
作曲者 荒井由実さん 歌唱の方がいいのか

ハイ・ファイ・セットの方がいいのか

好みは別れるとしても、

卒業シーズンには
必ず耳にする
季節限定の歌であろう。

僕には
妄想癖の中で

有名人キャラになりきったり
友達やクラスメイトなどを
有名人になぞられて
自分との関係性に意味を持たせたり
自分の中で
そんな楽しみ方をしていた。

中学生の頃
特にこの卒業写真は
それぞれ巣立っていくことで
バラバラになっていく状況だったから
余計に
響く歌として
印象にある。

特に荒井由実 ユーミンのキャラにあてがっていた娘は
M実ちゃんだった。


少しお嬢さんで目立つ子で飛び切り美人じゃないけど
何か気になる女の子のM実ちゃん。
僕の中では彼女はユーミンだった。

そうゆう僕は拓郎のキャラを演じ、
友達のK本くんは
南こうせつだった。

憧れのアーティストを真似て
その人になりたくて
言葉使いや仕草まで
真似してみたり、

なりきり願望が強かった中学生のころ。


そんな学生生活が楽しくて
高校受験 を控え
猛勉強しないといけない時期でも

僕は相変わらず
音楽に没頭していた。
おかげで
狙ったとこには行けず……

でも
そこに失望感や敗北感はなく
むしろ 本来の自分がみえてりもしていた。

男女の友情とか
そんな楽しみ方ができたあの頃

M実ちゃんをホントに好きで恋愛の対象にどっぷりだったなら

この卒業写真のような世界には行かなかっただろう。

2番の歌詞に……

人ごみに流されて
変わって行く私を
あなたは時々遠くで叱って※

話しかけるように
ゆれる柳の下を
通った道さえ今はもう
電車から見るだけ
あの頃の生き方を
あなたは忘れないで
あなたは私の青春そのもの

彼女や僕が電車から通学路を見る風景
描写を歌ってるこの歌詞には
まさしく
あの頃の生き方
忘れちゃあ、いけない青春そのもの
だった時間が流れていた。

はしゃいでいた
無邪気さの中で
離れ離れになっていくクラスメイト
ユーミン
拓郎
こうせつ
それぞれクラスを盛り上げた
僕達。

あんな一途で純粋な気持ちでいられた
時間は
もう戻れない遠い時間。
皮の表紙の卒業写真をひとページずつ
めくっていくように……