あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

閉校式に参加して

2014-03-20 09:22:22 | インポート

先日、最後の職場となった小学校の閉校式があり、参加してきました。なつかしい校舎、お世話になった地域やPTAの方々、先生方、子どもたちとの再会もあり、心に残るひとときを過ごしてきました。4月からは旧町内の小学校5校と中学校が統合し、小中一貫校として新たにスタートすることになります。少子化や時代の要請に沿った流れと言えますが、閉校には一つの歴史や故郷が失われてしまうような寂しさを感じてしまいます。

個人的には、私が卒業した母校を含め、今回で3校目の閉校となります。そこで過ごした思い出は在り続けるものの、そこに集う子どもたちの生き生きした姿は見ることができなくなります。学校は子どもたちを真ん中に地域の人々の集う場である という感慨を改めて感じます。

『そこに行けば明日への希望がわいてくる』 という宮沢賢治が求めた「ポラーノ(ポランの)広場」に通ずるものが、学校という存在自体に息づいているように感じていました。

主役である子どもたちは、たくさんの学びや友だち、地域の方々とのふれあいの中で明日への力を体感し成長していく。その姿を支え見守る 教師や地域の方々は、子どもたちの向こうに未来と明日への力を実感する。そんな日々の営みが、学校では繰り返されていたのではないかと思います。

今後、学校再編の流れの中で、閉校を余儀なくされる学校が増えていくのではないかと思います。願うのは、閉校が文字通り閉ざされた学校とはならないであってほしいということです。それは、地域から新たな学校へと出ていく子どもが、また地域にもどってこれるような教育環境をつくるということでもあります。具体的には、地域の教育力を生かすという方向で、その地域の人材、史跡や文化財、伝統芸能といったものから学ぶ教育活動を積極的に展開していくということです。総合的な学習の時間などを、子どもたちが地域に出かけて行って学ぶ時間として活用していく方法が考えられます。その地域に住む子どもたちが他地域に住む子どもたちの案内役として関わっていくなど、子ども同士がお互いの地域を理解し学び合う機会ともなるのではないでしょうか。また、さまざまな教育活動を地域に紹介し、子どものいない地域の方でも学校に足を運ぶことができるような機会や場を設けるなど、開かれた学校づくりを推進していくことも大切だと思います。

閉校によって生まれる喪失感を払拭できるような 新たな学校づくりが展開されていくことを心から願います。

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