金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【金融】 ゴーン被告の国外逃亡の影響

2020-01-09 07:22:16 | 金融マーケット

 年末年始でのショッキングなニュース1番目が「ゴーン被告のレバノン逃亡劇」で、2番目が「イラン革命防衛隊 司令官の暗殺」。え? 順番が逆じゃないかって?

 まぁ、確かに、グローバルベースのニュースバリューで考えれば、革命防衛隊 司令官の暗殺の方が大ごとであるのは間違いありませんが、日本への影響という意味では、やはり前者だと思います。まず、何と言っても、フランス政府を敵に回す覚悟で逮捕したはずのゴーン氏を、保釈した上で、しかもパスポートまで携帯を許しておりました。挙句の果てに、レバノンからゴーン氏による「いかに日本が非道の国であるか」のSNSやら、YouTubeやら、昨夜は記者会見までやられて、全世界に向けて面目を潰されるとともに、何てセキュリティが甘い国!という評価を世界中に知らしめることとなった訳で、この影響の大きさは計り知れません。

 今年は、2020オリンピック/パラリンピックイヤーであります。開会式など、世界中から要人を集めるイベントが目白押しです。もし自分が革命防衛隊のテロ担当責任者であれば、欧米の要人を狙う作戦は「東京で実行する」と計画いたします。それは、セキュリティが甘いだけでなく、実行後の報復措置もヌルくて済むと思うからです。

 今回のゴーン氏逃亡劇にしても、日本政府は「成す術がない」と、過激な手段に訴えることはしないと思いますが、そういうスタンスが、先々の悲劇を招く気がしてなりません。ゴーン氏逮捕の時、本気で闘う覚悟を決めたのならば、あらゆる手段を駆使して、レバノンにいるゴーン氏を追い詰める作戦を作動させるべきだと思います。アメリカだったら、CIAが動いて身柄を確保する(要は誘拐です)‥なんてことだってあり得るはず。

 今回の逃亡劇は、世界中からは「日本が大いに笑われている案件」として扱われていることを忘れてはなりません


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