まずは土曜日の東京スポーツ杯2歳S。勝ったのは、ジャスタウェイ産駒ガストリック。後方待機で脚を溜める選択をします。先行するドゥラエレーデとシルトホルンが作った前半1000mのラップは58秒9で流れる展開に。直線に入ると、2番手からドゥラメンテ産駒ドゥラエレーデが逃げ粘るところに、ガストリックが馬場の内側から襲い掛かります。また、その外からはハーツクライ産駒ダノンザタイガーとハーツクライ産駒ハーツコンチェルトが迫ってきます。残り100mのところでこの3頭が抜け出して、先頭のガストリックがクビ差だけ前に出て勝利。良の勝ちタイムは1分45秒8。2着がタノンザタイガー、3着がハーツコンチェルト。
勝ったガストリックは、ハイペースの消耗戦を好タイムで鮮やかに勝ち切りました。同じジャスタウェイ産駒のダノンザキッドに比べても、この時期で幼さはなく、切れ味と持続力を併せ持つ強さ見せました。現時点で2歳牡馬クラシック路線のNO.1と言って良いでしょう。次は年末のホープフルSのようですので、三浦騎手がこの馬でJRA初GⅠを手に入れるかにも注目していきたいと思います。
2着ダノンザタイガー、3着ハーツコンチェルトも、勝ち馬と力の差は大きくありませんので、2歳牡馬クラシック路線の主役と呼んで差支えないと思います。それから4着のドゥラエレーデ。2番手でハイペースを引っ張った上で4着へ粘りました。距離を伸ばしてさらに良くなるのがドゥラエレーデだと思います。5着のフェイトは、1~4着馬とはまだ力の差があるということ。今後の成長を待ちましょう。
そしてGⅠマイルCS。勝ったのは、3歳牡馬のダイワメジャー産駒セリフォス。後方待機で脚を溜めます。逃げたファルコニアの前半3ハロンのラップは35秒1で、このメンバーとしてはややスローでしたが、その後もペースが落ちずに淀みの無い流れに。直線に入ると、まず4番手からロータスランドが内内を突いて抜け出します。しかし、馬場の中央および外側から、後続の馬たちがドッと押し寄せます。馬場の中央からはソダシ、ダノンザキッドとソウルマイスター、大外からはセリフォスとシュネルマイスターが襲い掛かって、その中からセリフォスが突き抜けて1馬身1/4差で快勝。良の勝ちタイムは1分32秒5。
セリフォスは嬉しいGⅠ初勝利。マイル適性の違いをみせつけた勝ち方でした。鞍上のDレーン騎手が迷いなく外を回した結果、ラストの鋭い伸びを実現しました。内か外か、どちらが良いのか迷う馬場状態だっただけに、これはファイン騎乗だったと思います。
2着のダノンザキッドはまたもや惜しい敗戦。力は見せたので、そろそろ次はチャンスだと。3着のソダシは、前に居た馬では唯一入着を果たしており、この3着はさすがの一言。4着のソウルラッシュも力を着けています。5着のシュネルマイスターは、昨年ほどの伸びを見せられませんでした。まだ本調子に戻っていないのでしょう。
惜しかったのが、8着のロータスランド。もし馬場がパンパンの良馬場だったら、この馬が突き抜けて勝っていたかもしれません。短距離だけでなく、マイルでもトップクラスの力を持っていると思います。