まず土曜日の府中牝馬S。勝ったのは、12番人気だったエピファネイア産駒の5歳牝馬イズジョーノキセキ。中団後方待機で脚を溜めます。逃げたローザノワールの前半1000mのラップは57秒9で、先週の毎日王冠とほぼ同じ速い流れに。直線に入ると、2番手にいたライティアがいったん先頭に立ちますが、残り200mのところで、ライティアの内側から1番人気ソダシと3番人気アンドヴァラナウトが抜け出し、さらにソダシが前に出ます。そのままソダシが押し切るかに見えましたが、中団後方からソダシの後ろの位置にいたイズジョーノキセキが、ゴール前でソダシをアタマ差だけ交わして勝利。良の勝ちタイムは1分44秒5。先週の毎日王冠とはコンマ4秒差の好時計でした。
勝ったイズジョーノキセキは、準オープンを勝ち上がったばかりのオープン馬ですが、昨年のエリザベス女王杯5着の実績があり、これで本番でも有力馬にのし上がりました。2着のソダシは、勝利を寸前で逃した感じ。ただし58キロで十分に強さを見せましたので、予定どおり、マイルCSへ向かうと思います。3着のアンドヴァラナウトも力を示しました。この馬はエリザベス女王杯だと思います。
4着サトノセシル、5着アブレイズ、6着ライティアも力を出しました。特にライティアは、このハイペースで2番手から差のない6着に粘ったのは驚きました。すでに5歳ではありますが、ディープ×シンハリーズといえばシンハライトの全妹。ここから化ける可能性は大だと思います。
そして阪神のGⅠ秋華賞。勝ったのは、3番人気のキングカメハメハ産駒スタニングローズ。好スタートから5番手追走を選択。前半1000mのラップは59秒7とややスローでしたが、流れる展開に。直線に入ると、2番手にいたサウンドビバーチェと3番手にいたアートハウスがまず先頭に立ちますが、すぐにスタニングローズが2頭に並びかけて抜け出します。後方からドゥラメンテ産駒スターズオンアースとハービンジャー産駒ナミュールが迫ってきますが、スタニングローズとの差は最後まで詰まらずに、1/2馬身差をつけて快勝。良の勝ちタイムは1分58秒9。
勝ったスタニングローズは嬉しい初GⅠ勝利。そして、鞍上の坂井瑠星騎手も歓喜のGⅠ初勝利。同期の萩野極騎手がスプリンターズSを勝ったところなだけに、欲しいGⅠタイトルだったと思います。スタニングローズは、エリザベス女王杯でも楽しみであります。
2着のナミュールは、またしてもGⅠ制覇ならず。ただ体重も増えており、今後が楽しみな内容でありました。3着のスターズオンアースも惜しいレース。スタートで前が塞がってしまい、欲しかった前の位置が取れませんでした。これがなければ、勝負の行方も微妙だったと思います。ナミュールとスターズオンアースはエリザベス女王杯も楽しみですが、スターズオンアースはジャパンカップの可能性もありそう。
あと、ビックリは4着のメモリーレゾン。上手くハマったということなのでしょうが、力をつけている可能性もあるので、次のレースに注目したいと思います。5着アートハウス、6着エグランタイン、7着サウンドビバーチェは、自分の力は出し切ったと思います。