プライベート用のパソコンを約10年ぶりに買換えました。
古いパソコンは、Surface Pro 4 でした。使いやすくて気に入っていたのですが、この機種には実は欠陥がありまして、使う時間が長くなるにつれて、本体が高熱を帯びてしまい、その高熱のせいでパソコン画面がチラチラとチラついてしまうのです。それでも無視して使い続けると、画面が崩れてしまい、何を表示しているかが分からなくなる。早い時期から噂されていた欠陥なのですが、自分が気づいた時は、すでに保証契約期間を過ぎてしまっていたため、無償修理は効かない時期でありました。それでも、騙し騙し使っていたところ、今度は、1分2分といった短い時間でもチラチラするようになったため、これはもうダメだと買換えることにしました。
買換えたのは、Surface Laptop 4 。え? また Surface なんですか?と言うなかれ。やっぱり使いやすさとデザインが気に入っているのですよ。これは、恋愛とか結婚と同じだと思います。要は、本人の好み。
ちなみに、同じSurfaceだと便利なのが、パソコンの設定作業。まず、パソコン内部の多くの設定が、Microsoftの自分名のアカウントに紐づいているため、新パソコン上の最初の設定で、Microsoftの自分のアカウント名を指示すると、それに紐づいていた内容が自動的に展開されていきます。例えば、Microsoft Edge 上での設定が、お気に入りから、お気に入り内のパスワードやクレジットカード情報など、何もしなくても、旧パソコンと同じ状態に再現されます。
また、ワタクシは、Microsoft 365 Personal を新旧パソコンともに契約(正確には、一つの契約で5つのPCまで対象範囲がOKなのであります)しているので、旧パソコン内の写真やデータ、ドキュメントなどは、クラウド上のOneDriveを通じて、1TB(1ギガの1000倍)まで手軽に移管が可能でありました。
ところが、大きな難題として立ち塞がったのが『PCメールの設定』。こんなもの、もともとのインターネット・プロバイダーから貰った、PCメールのIDとパスワードさえ登録すれば、簡単に設定できるだろうと高を括っていたのが大間違いでした。何をどうやっても、設定ができない。そうこうしているうちに、1日経ち、2日経ち、このままではメールが大量に溜まってしまい、あとで苦労する! もう、仕方がないから、サービス業者に高いお金を払って、設定作業をお願いするしかないか・・と観念していたところ、救いの神が現れました‼
ワタクシの長年の麻雀仲間の一人は、先日急逝した「ドクター」でありましたが、もう一人は、世界最大のコンピューターメーカー、すなわち世界最大のIT会社の日本法人でテクニカル・サポート部門の責任者を務めていたU君。「ドクター」のお墓参りの帰り道で、この世界有数のIT会社の元取締役に向かって「どうやってもメール設定が出来ない」と泣き言を垂れたところ、「そんなことならば・・。お任せを!」とチョイのチョイのと、あっという間に設定を終了してくれました。
そのU君曰く、
「新しくパソコンを買った時の設定は、どんどんメーカーの思惑で囲込みの手段となっている」
「例えば、携帯もPCも、アップル製品で統一しておけば、携帯もPCも時計でさえも、アップルのアカウント名に全てを紐づけてしまうので、携帯を買換えても、PCを買換えても、その設定やメール設定で苦しむことはない」
「しかし、携帯はアップル、PCはMicrosoftと分かれてしまうと、それを買換える際の設定には、ちょっとしたハードルを設けることになる。結果として、素人には設定が難しくなり、量販店やPCデポと契約して、設定などのサービスを受けないと新規設定が出来ないようになってきている」
とのこと。
そんな話を聞くと、1人の消費者としては「ふざけるな!」と言いたくなりますが、メーカー側のマーケティング部門からすれば「当然の戦術」ということなのでありましょう。それが嫌ならば、メール設定のハードルの高さについてこれるように「腕を磨け!」というくらいの気持ちなのでしょう。
まぁ、次にパソコンを買換えるのは、また10年後。次もU君に設定を頼みますから、自分は良いですけどね。でもね、このやり方、長くは続かないと思いますよ。設定が極端に楽に済む機種が出てくれば、多少は高くても年寄りは買いますから。
あぁ、またSONYあたりが、携帯もPCも、カメラも室内ロボットも、全ての『標準ルール』を支配してくれませんかね?