前回は閉館中だったため紹介できませんでしたが、今回はいよいよ「江戸東京たてもの園」をご紹介します。
「江戸東京たてもの園」は、失われていく江戸・東京の歴史的建造物を移築して保存するところ。ちなみに、両国国技館近くにある「江戸東京博物館」の分館にあたるそうです。
226事件で暗殺された高橋是清氏の旧邸とか、三井家総帥だった三井八郎右衛門氏の旧邸などが展示されているほか、一番の見所は、戦前にタイムスリップした感覚になれる、昔ながらの銭湯や本屋、生花店、酒屋、仕立屋、乾物屋などが建並ぶ商店街が再現されています。まずは、この再現された商店街をご紹介いたします。
【足立区千住の子宝湯】 昭和4年建築
【植村邸】 昭和2年建築
【武居三省堂(文具屋)と花市生花店】 どちらも昭和2年建築
【大和屋本店(乾物屋)】 昭和3年建築
この商店街を見ていると、スタジオジブリの宮崎駿監督作品「千と千尋の神隠し」に出てくる怪しい街並み、そう千尋親子が迷い込んでしまった、あの怪しい商店街を思い出しますよね。1番上の「子宝湯」などは、まるで湯婆婆が経営する「油屋」の店構えそのもの。宮崎駿監督が公式に認めている訳ではありませんが、この再現された戦前の東京の商店街を観た監督が、これにインスパイアされて、あの世界観を創ったと言われています。
何と言っても、スタジオジブリの在る東小金井と小金井公園は、歩いても20分かからない位置関係にありますから、仕事の合間の散歩の時間で、監督が展示物を観た可能性は極めて大きいと思います。
あと、昔ながらのこんなものも展示されています。
明日は、少しお洒落な個人邸宅などもご紹介します。(続く)