A&K の NOTES

あちこちスケッチ行脚 。映画館で映画を見ることが楽しみ。いつか何処かでお会いしましょう。

始皇帝と彩色兵馬俑展 〜司馬遷『史記』の世界」

2006-11-28 | 展覧会

 

 

★始皇帝と彩色兵馬俑展 〜司馬遷『史記』の世界」
京都文化博物館

「20世紀最大の発見」といわれる兵馬俑は、
1974年に農夫が井戸掘りの作業中、偶然見つけました。
当時、私は学生であり、「信じられない!」と思った記憶があります。
その後も新たな発見の度に、新聞やテレビで大々的に報道されてきました。
中国は凄い国やと思うと共に、「史記」の世界がとても身近に感じました。
「司馬遷」にあこがれ、名をいただいたという「司馬遼太郎」さんの本を読みあさった時期があります。


今回の展覧会は、
『史記』を切り口にして、
世界初公開となる始皇帝の彩色兵馬俑(跪射俑〈きしゃよう〉)などの考古学遺物の展示です。
やはり、圧巻は始皇帝兵馬俑の作品群の紹介でしょう。

彩色兵馬俑はもちろんですが、特に、「水鳥」の作品に興味を持ちました。
生き生きとした姿、表情にこの時代の技士の技量の凄さ、芸術性?に驚きます。


巨大な地下帝国の建設にあたっては、どれだけの人力が酷使されたのでしょうか。
悲しいくらいぞっとすることです。
「司馬遷」はそういう視点も持っていた人だと思います。
この展覧会もその切り口でもう少しつっこみながら構成すれば、
時代のリアリティを表現できたのではと感じました。 

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松井正之油絵展ー人そして生あるものたちー

2006-11-10 | 展覧会

 

★「松井正之油絵展ー人そして生あるものたちー」
会場:静岡・亀山画廊

松井さんの個展会場に入ると、
圧倒的な白の「堅牢さ」が迫ってきます。
描かれているものは、
「人そして生あるものたち」ですが、
その生き物を包み込む白の空間は作家の強い意志を表現した「抽象の白」です。
本物の絵かきの白。
描かれた「生あるものたち」と「抽象の白」が
きびしい緊張関係を生み出し、
「描くこと」の強い意志をストレートに感じさる作品群でした。

作家の精神性をこんなに強く感じさせる作品にはめったに出会えるものではありません。
太く大きな生命力を感じさせる個展でした。 

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