駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

玉葱の問題

2011年07月29日 | 旨い物

 

 自分で料理される方で多少腕に覚えの方は玉葱の重要性にお気づきであろう。生よし、煮てよし、揚げてよし、炒めてよしそして蒸してもなかなかのものだ。まあ、主役になれることは稀だが欠かせぬ脇役として大活躍する。

 煮込み料理では準主役としてクリーンナップの五番を打つ。少なくとも私が監督の場合は五番から外せない。

 煮込み料理に欠かせないのはじっくり炒めて旨味と甘みを引き出して全体をまとめる役回りに使うからだ。これは洋風煮込み料理の密かなコツとしていたのだが、最近、ダンチューで違った考え方を目にした。カレーは洋風、和風、インド風に東南アジア風に分かれるのだが、インド風(南インド)では玉葱を色づくまで炒めると甘みが出過ぎて香辛料の風味の邪魔になるという指摘だ。インド風では香辛料の香りと刺激が命なので、玉葱はさっと炒めてしゃきしゃきした歯触りを残すのが宜しいというわけだ。

 早速試してみたが、どうも私にはもう一つだった。それが香辛料主体のインドカレーに慣れないせいか、香辛料の生かし方が足りないせいかはっきりしない。結局は好みの問題と言うことになるのだろうが、日本人は旨味やこくを好むので、たとえインド風でもベースに僅かでもよく炒めた玉葱を使いたくなる、それ邪道とインド人に言われてしまいそうだが。

 勿論、純粋のインド本場カレーも十回に一回程度なら美味しく頂ける。

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変化する印象

2011年07月29日 | 小考

  

 この時期微妙だが、心に浮かんだので書いてしまう。

 子供の時の印象は鮮やかで強固としたものだが、それも変わり得る。中国は私には子供の頃の愛読書、西遊記と水滸伝の国だった。幽玄広大で、孝恩を知る愉快勇壮な人々の生きる国であったのだが、どうもそれは残念ながら素直な子供心の一面の理解だった気がしてきている。

 我々の先祖は遣いによって中国から多くを学んだ。しかし菅原道真公の申し出により?遣唐使は中断され、以後再開されなかった。この中止の影響については専門家の間で様々な議論があるはずだが不案内だ。唯、私には英断に思える。その後の日本の行く末に与えた影響は計り知れない。

 唐以降の中華意識、科挙制度、宦官纏足の存在、そして巷の阿Q、これは素人の私が挙げる中国ネガティブ面のキーワードだ。子供心に憧れた国を貶めるわけではないが、こうしたキーワードを忘れず、日本政府は中国に対峙しなければなるまい。共産国家の皮膜を被ってはいるが、中国三千年の悪しき伝統も息づいていると見るからだ。百も承知のはずと思うが、日本は外交能力に優れるとは思えない。素人考えも、時には役立つだろう。

コメント (2)
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