NHKのクローズアップ現代を見ていたら問題商品の自主回収が話題だった。自主回収される商品の7割五分が回収するほどの危険はない過剰な対応だったと判定されている。それでも会社は悪評を恐れ莫大な費用を掛けて回収の判断をし、挙げ句の果てに倒産してしまう所もあるという。
いつから日本人はこれほど思考力と判断力を失ってしまったのだろうか?。世の中にリスクゼロの物や事はない。唯一確実なのはいつか死ぬと言うことだけ。確率X結果の重大さでリスクは判定される。そして自分が使用する物については注意を払い少し考えるだけで、リスクは何十分の一何百分の一に減り、その多くは避けられる。自分が関われない物や事には厳しい目を光らせなければならないのは当然。
米糠入りの洗剤で糠漬けを作ったり、開封したままの生ジュースをロッカーに10日間放置しておき飲んで腹を壊したり、どう考えても消費者側に落ち度がある。露骨に言えばこうした馬鹿な人達の事故を回避するために莫大な費用を掛ける必要があるのだろうかと思った。
フールプルーフは馬鹿でもいいと言うことではない。日本人はフールプルーフの元祖の国の人より余程賢明だったはずで、フールまで真似るのは止めよう。
企業の中に不良品や問題商品を隠す体質があったために、追求が厳しくなり、逆に過剰な防衛反応が起きてしまっている。企業はリスクの情報を公開し消費者側は科学的にそのリスクを吟味して、歩み寄り折り合う必要がある。
製造側は重要度頻度別に分かり易い取扱い説明書を書くこと、電気製品など複雑な商品を売る時には重大な事故を避けるための優先注意事項だけは対面で伝えるようにすること・・・。消費者側は考える習慣をつけることそして腐敗臭がしたら食べない、濡れた手で電気製品に触らない、刃物は切れるなどの常識を身に付けるのを義務と心得て欲しい。
ところで伊勢の赤福だが、昨日作った物でもワシは構わん、三割引きで売ってくれ。一昨日でも六割引きなら頂こう。嘘をついて誤魔化すからいかんので、情報を公開してくれたら歩み寄るで。