雨の島
2024年03月16日 | 本
暫く小説を読んでいないので、気分転換に新聞で勧められていた「雨の島」呉明益 及川茜訳を読み始めた。まだ三分の一くらいしか読んでいないのだが知らない世界と感覚を味わっている。面白いかと言われると迷うが、秀逸と言うか深遠と言うか、凡庸な日常にはない世界に出会った感じがする。
もう一つ驚くのはこうした物語をよく日本語に訳せたなということだ。自分は中国語は全くできないのでどのように訳されているのか分からないが、訳者が想像というか創造しているのではないかとさえ思ってしまう程だ。
創造には才能が必要だろうが想像は誰にも可能な気がする。世間の損得で錆び付いた想像力に優れた作品は油を差してくれる。