この時期微妙だが、心に浮かんだので書いてしまう。
子供の時の印象は鮮やかで強固としたものだが、それも変わり得る。中国は私には子供の頃の愛読書、西遊記と水滸伝の国だった。幽玄広大で、孝恩を知る愉快勇壮な人々の生きる国であったのだが、どうもそれは残念ながら素直な子供心の一面の理解だった気がしてきている。
我々の先祖は遣いによって中国から多くを学んだ。しかし菅原道真公の申し出により?遣唐使は中断され、以後再開されなかった。この中止の影響については専門家の間で様々な議論があるはずだが不案内だ。唯、私には英断に思える。その後の日本の行く末に与えた影響は計り知れない。
唐以降の中華意識、科挙制度、宦官纏足の存在、そして巷の阿Q、これは素人の私が挙げる中国ネガティブ面のキーワードだ。子供心に憧れた国を貶めるわけではないが、こうしたキーワードを忘れず、日本政府は中国に対峙しなければなるまい。共産国家の皮膜を被ってはいるが、中国三千年の悪しき伝統も息づいていると見るからだ。百も承知のはずと思うが、日本は外交能力に優れるとは思えない。素人考えも、時には役立つだろう。