京都・宇治の陶芸教室 朝日焼作陶館 スタッフブログ

登り窯の横にかまえた朝日焼作陶館 「深く楽しい陶芸の魅力」に触れることができる窯元ならではの陶芸教室です

玄窯その後

2012-11-03 22:38:01 | 作陶館日記
今回は、玄窯で使う
『 ゼーゲルコーン 』というものについてのお話です。

そもそも、ゼーゲルコーンとは・・というところから
長い長いお話と、難しいお話になるので
ここでは、超簡単に(笑)

『 釉薬を科学的に解説するのに
 どうしても避けて通れないのがゼーゲル式です。

 ゼーゲル式はドイツの化学者ゼーゲルによって考案された、
 釉薬の化学組成を示すもので
 化学工業としての窯業の世界では頻繁に用いられます。

 (ちなみに陶磁器の焼度を測る
  ゼーゲルコーンも彼の名が由来となっています)』

という、ドイツの科学者、ゼーゲルさんからくるものだったんですね~
( 超簡単!(笑))

ちなみに、こんな感じのピンクや青の三角錐です。
( 丸こい物の後ろに立っています )

とけるとこんな感じ

熱くて溶けちゃった~。ぐにゃ。ってやつです(笑)

いくつか種類があるのですが、
番号によって溶け出す温度が違います。
No,7 1230度
No,8 1250度・・
No,12 1350度
ってな感じ。

温度計は、その瞬間の温度を表示しますが、
ゼーゲルコーンは、熱量によって溶けるので、
窯の中の雰囲気( 温度 )が、
7番が倒れると、1230度は十分なっているのだな。
と言う事が分かります。

コレがないと、窯が成り立たない大事な品物。

実は、京都でも作られていたのですが、
今は廃止され。。
『 作っている工場は 福島県の広野町 にあるのですが
 震災と原発の問題で思う様に生産が出来なくなっているらしく。。
 したがって4月以降は値段がかなり上がるようです。』
らしいのです。

ひょえ~!です。
窯を焚く者にとっては、あってほしい存在。

 
これからも、イイ窯のためには、
皆さんの応援と、ゼ-ゲルコーンの溶け具合と
窯を焚いている皆の力が必要です。

安定していて欲しいなぁ。。
コメント
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