あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

カーリン・クローグ&レッド・ミッチェル

2025-03-05 | JAZZ
久しぶりに行った都内のレコードショップで偶然に見つけた1枚は、ノルウェーの歌手、カーリン・クローグとレッド・ミッチェルによるスタンダード集で、何度も繰り返して聴きましたが、中々のアルバムです。
( ジャケットの2人の写真も良いですね )

「...but Three's a Crowd」 Bluebell BELL 106

 1. Blues in My Heart
 2. Mean to Me
 3. God Bless the Child
 4. But Not for Me
 5. All Too Soon(*)
 6. You'd be So Nice to Come Home to
 7. These Foolish Things
 8. Just in Time
 9. Alone Together
10. One Long String(*)
Karin Krog (vo)  Red Mitchell (b, p*)
録音 1977年10月19、20日 / ストックホルム・ラジオ局のスタジオ

ジャケット裏面のノートに、2人は1967年9月にLAでドン・エリスのバンドを通して知り合ったとされています。

カーリン・クローグは、過去にアルバム JAZZ MOMENTS をここに取り上げていて、その時もスタンダードを中心に歌っていましたが、ここでも大半がスタンダードで、しかも音程をつかむのが難しいベースとのデュオという構成において彼女がその実力を発揮した好アルバムでした。
相方を務めるレッド・ミッチェルは、アルバム両面の最後で共にピアノを弾いています。

カーリン・クローグは、いずれの曲もミディアムかミディアム・スローで淡々と歌っていますが、中でも「Blues in My Heart」や「God Bless the Child」が彼女のフィーリングに合っているように感じます。
選曲の妙が感じられる「You'd be So Nice to Come Home to」は、中間部での重厚なベース・ソロと共に聴き応えがあります。
ミディアム・テンポで歌われることが多い「Just in Time」は、唯一少し早めのテンポでサラッと歌っています。
また、レッド・ミッチェルの「One Long String」でのピアノ演奏も中々のものですが、惜しむらくは1コーラスが終わった後のソロの途中で突然終わってしまっていることです。

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キース・ジャレットとジャック・ディジョネットのデュオ

2025-03-02 | JAZZ
キース・ジャレットが丸ごとデュオで演っているアルバムです。

「RUTA AND DAITYA」 ECM 1021

1. OVERTURE ~ COMMUNION
2. RUTA + DAITYA
3. ALL WE GOT
4. SOUNDS OF PERU
ー SUBMERGENCE
ー AWAKENING
5. ALGERIA
6. YOU KNOW, YOU KNOW
7. PASTEL MORNING
Keith Jarrett (p, e-p, org. fl) Jack De Johnette (perc)

今でこそ、キース・ジャレットはピアノしか弾きませんが、デビュー時から暫くは様々な楽器を使っていた時期がありました。
このアルバムでも、ジャック・ディジョネットとのデュオというシンプルな編成の中で、エレクトリック・ピアノの他、オルガンやフルートを使って多彩な表現をしています。

レコードA面の3曲では冒頭の「OVERTURE」を除いて、マイルス時代を思わせるようにエレピやオルガン、そしてフルートを駆使して表現豊かに繰り広げていて、相方のパーカッションもキースの作るサウンドに上手く溶け込んでします。
その中で、アルバム・タイトルにもなっている「RUTA + DAITYA」では、ゆったりとしたテンポにおいて、ゴスペル・タッチのピアノを披露したかと思えば、フルートによる牧歌的なフレーズを挟んで変化を付けています。

一方、B面最初の「 SOUNDS OF PERU ~ AWAKENING」では、ピアノとパーカッションが対話するかの如く進行しており、後半はフリーな部分も垣間見えますが、ここではキースの音楽であることが一聴して分かります。
「ALGERIA」は、フルートによりアフリカをイメージするようなサウンド作りとなっていて、ディジョネットはタムタムでこれに応えています。
「YOU KNOW, YOU KNOW」は、エレピを中心にワウワウを使っての豪快なサウンドと、ディジョネットのドスン・ドスンというバスドラが上手く調和していて、ドラム・ソロを挟んで演奏が続いて行きます。
「PASTEL MORNING」は、ショート・トラックですが、エレピで美しいサウンドを残して静かに終わっています。

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ベースとアコ-スティック・ギターのデュオ

2025-02-23 | JAZZ
チャーリー・ヘイデン (b) が、クリスチャン・エスコーデ (g) を迎えて、ジャンゴ・ラインハルドの曲を中心に演奏したアルバム。

「Gitane」 ALL LIFE AL 001

1. Django
2. Bolero
3. Manoir De Mes Reves
4. Gitane(*)
5. Nuages
6. Dinette
7. Improvisation(**)
Charlie Haden (b, b solo*) Christian Escoude (g, g solo**)

クリスチャン・エスコーデはアコースティック・ギターで臨んでいますが、録音の関係もあって音量が小さく、二人のバランスはイマイチですが、ジャンゴ・ラインハルトのプレイを想像しながら聴くアルバムです。
1曲目はジョン・ルイスの作曲した「Django」で、演奏開始と同時にベースの1音と共に、アコギによるジャンゴのメロディが出てきます。
演奏は、テーマ・メロディから徐々に展開していき、ベースが主役となって最高潮に達した後は、テンポを落としてエンディングへと向かっていきます。
続いての「Bolero」は、リズムでのボレロでは無く、アコギとベースのインタープレイが中心の演奏となっています。
「 Manoir De Mes Reves」は、「夢の城」というタイトルでも有名になっており、多くのギタリストがカヴァーしていますが、ここではベースがコード進行に従ってソロの部分を受け持ち、ギターはバックでコードを弾いています。
続く「Gitane」は、前曲の延長線上にあるベース・ソロでのショート・トラックです。

レコードB面の最初に収録されている「Nuages」は、ジャンゴ最大のヒットとなった「雲」と呼ばれている曲で、映画のサウンド・トラックでも使用されていますが、この演奏での主役はベースが握っている様に思えます。というのも、このアルバムのリーダーであるベースの出番が多いのと、ギターの音量がベースの音に隠れてしまっていて、折角のギター・プレイが引き立たないからです。
「Dinette」はギターと、ベースのインタープレイを聴くことが出来、 ギター・ソロで演奏される「Improvisation」は、ジャンゴ亡き後、彼の後継者とされるクリスチャン・エスコーデの渾身の1曲となっています。

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チェット・ベイカーが演奏するエレン・デヴィッド

2025-02-16 | JAZZ
先日掲載したチャーリー・ヘイデンと4人とのデュオの中に、「Ellen David」という曲があり、そこではキース・ジャレットがピアノを弾いていましたが、今回はチェット・ベイカーが演奏しているアルバムを取り上げてみました。

「LIVE IN SWEDEN」 DRAGON DRLP 56

1. Lament
2. My Ideal
3. Beatrice
4. Ellen David
5. You Can't Go Home Again
Chet Baker (tp, vo) Ake Johansson (p) Kjell Jansson (b) Goran Levin (ds)
録音 1983年9月29日

後期のチェット・ベイカーは、日によって健康状態に好不調があり、それが演奏や歌にも表われていますが、1983年時点では比較的安定していて、ここでの演奏もそのように思えます。
このスウェーデンでのライブは、彼が欧州を旅しながら様々なリズム・セクションと共演した一コマですが、このセッションではオキ・ヨハンソン (p) と共演しています。

注目して聴いた「Ellen David」は、チェット・ベイカーが1音1音丁寧に音を積むんでいるし、続くヨハンソンのピアノはキース・ジャレットとはまた違ったアプローチでありながら美しく、ベースのヤンソンは弓を使って幻想的なソロを披露しており、この演奏は中々のものです。

順序が逆になりますが、アルバム全体はドラムス入りピアノ・トリオと言うことで、演奏にアクセントとメリハリがあり、チェットのお気に入りで幾度もアルバム収録のある「Beatrice」も躍動感が感じられます。
また、J.J.ジョンソンの「Lament」での高音部はちょっと苦しそうですが、コードに従ってパラパラと吹くところなどは往年のプレイを感じるし、いずれの曲においてもヨハンソンのピアノ演奏に一聴の価値があります。
唯一チェットのヴォーカルが聞ける「My Ideal」は、相変わらずの弱々しい声ですが、しっかりとした音程で歌っているところはさすがです。

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ジャズ雑誌の中のDIG DUG

2025-02-09 | JAZZ
1月末に発売されたジャズ雑誌「Jaz.in 016」の最初に、懐かしい新宿DIG DUGの記事が掲載されていました。
DIG DUGといえば、昨年12月1日にこの店のオーナーであった中平穂積さんが逝去されたことは、自身のブログにリンクを張らせていただいている札幌市のデュークさんの記事で知った次第です。
その後、Jaz.in 16号にDIG DUGのことが掲載されていることを知って、早速購入してみました。

表紙はDUGのカウンターでの一コマで、眼鏡を掛けてカメラの方に顔を向けているのはチャールス・ロイドでしょうか。
右奥の壁には、アトランティック時代の彼の写真が見えます。
ページを捲ると、DUGでの秋吉敏子&ルー・タバキン・カルテットと、スピーカー側からカウンターに向けて撮ったDIGの店内の写真があり、左側の壁にはセシル・テイラーの写真が見えます。(木製の堅い椅子は、長時間座っているとお尻が痛くなりました)
続いてのページには、DIGの店内と、A.ブレイキーと中平さんのDIGでのショットと、A.ブラックストン、それにS.ゲッツのDUGでの写真があります。
更に捲ると、1983年にDIGが閉店する前の最後のライブとして、当時先鋭を走っていた3人の奏者のショットや、当時の新宿界隈に関する記事が掲載されていて、次ページはカラーとなり現在の新宿情報となっています。




PIT INNは、当時伊勢丹の近くにあった場所から現在は少し四谷方面に移動しましたが、1994年3月にここで演奏されたGreat 3のライブ盤があり、この時は1セット、2セットの演奏の中からの抜粋盤でした。
それが最近になって、演奏順に全曲を1枚のCDに収めた完全版がリマスタリングされて再発売されました。
このディスクは、SACDであることから137分に及ぶ演奏が1枚のディスクに収められており、1曲目の「Moor」は初回のディスクには収録されていなかったことから今回初めて聴きましたが、25分にも及ぶ演奏のなかで、スタートから7分30秒辺りまではこの曲を書いたゲイリー・ピーコックのベース・ソロが延々と続き、その後はピアノとドラムスが同時に参加して徐々にヒートアップしていきます。
このGreat 3のメンバーである菊池雅章、富樫雅彦、ゲイリー・ピーコックの3人演奏は共に、今となっては生で聴くことが出来ないため、貴重な音源であることには間違いありません。

 

ジャズ喫茶と言えば、当時は何処のお店にもその店を象徴すべくマッチが置いてありました。
1970~80年代のことですが、都内と仕事の合間に関西のジャズ喫茶を色々巡った際に、記念として頂いてきたマッチを額に入れて保管していて、中にはDIGも入っています。
大分色あせてきてしまいましたが、これを見る度にそのお店の雰囲気と、スピーカーからの「音」を思い出します。



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チャーリー・ヘイデンと4人とのデュオ

2025-02-06 | JAZZ
チャーリー・ヘイデンが自身のオリジナル曲を、4人の個性あるミュージシャンと演奏したアルバムです。

「CLOSENESS」 Horizon SP - 710

1. Ellen David :Keith Jarrett (p)
2. O.C. :Ornette Coleman (as)
3. For Turiya :Alice Coltrane (harp)
4. For a Free Portugal:Paul Motian (ds)
Charlie Haden (b)
録音 1976年1~3月

チャーリー・ヘイデンが奥さんのために作った「Ellen David」は、キース・ジャレットが担当していますが、ベースによる導入部があり、美しいメロディを淡々と弾くキースに対して、後半ではベースがメロディを受け持つ部分があり、これが当初からの打ち合わせによるものかどうか興味があります。
「O.C.」はその名の通り、オーネット・コールマンが相方を務めていて、彼が書かれた楽譜を如何に演奏するかが聞きものですが、たまたまジャケット内にはその楽譜が掲載されているため、これをなぞりながら彼のプレイを聴きました。
演奏はアップテンポで1コーラスを一気に吹ききった後は、コード進行に乗っ取りアドリブを展開していて、その他、後半のベースのロング・ソロも聴くことができ、A面の2曲がこのアルバムのハイライトのような気がします。

「For Turiya」は、アリス・コルトレーンのハープとベースとの幻想的な演奏ですが、ハープは前半部分でメロディを弾かず、終始グリッザンドをベースのピチカットやトレモロに被せるようにしており、後半になってハープのソロの出番となりますが、そこでもベースが主導権を握っているように聞こえます。
「For a Free Portugal」は、ベースとポール・モチアンによるドラムスのデュオで、どんな展開になるかと興味をもっていましたが、ドラムスは打楽器を駆使しており、その後方ではヴォーカルも聞こえますが、演奏の後半にさしかかるとベースのピチカットが打楽器に溶け込んで行くところで録音が終了してしまっています。

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チャーリー・ヘイデン & カーラ・ブレイ

2025-02-02 | JAZZ
チャーリー・ヘイデンとカーラ・ブレイには、2人が双頭リーダーとなり1969年に録音した「LIBERATION MUSIC ORCHESTRA」( Impuls AS 9183)というアルバムがありますが、これは1936年から1937年に掛けて起こったスペイン内戦を題材にしたものです。




そして、その続編とも言うべきものが、今回掲載した「戦死者のバラード」というタイトルが付いたアルバムです。

「THE BALLAD OF THE FALLEN」 ECM 1248

1. Els Segadors
2. The Ballad of the Fallen
If You Want to Write Me
Grandola Vila Morena
Introduction to People
The People United Will Never Be Defeated
3. Silence
4. Too Late
5. La Pasionaria
6. La Santa Espina
Charlie Haden (b) Carla Bley (p) Don Cherry (p-tp) Sharon Freeman (french horn)
Mike Goodrick (g) Jack Jeffers (tuba) Michael Mantler (tp) Paul Motian (ds, perc)
Jim Pepper (ts,ss,fl) Dewey Redman (ts) Steve Slagle (as, ss, cl,fl) Gary Valente (tb)
録音 1982年11月

最初の「Els Segadors」は、1936年から1939年にかけてスペインの共和党と国民党の間で戦われた軍事紛争(Civil War)をテーマにしており、マイナー調でもの悲しい雰囲気が漂っていて、それが全員の合奏により増幅されています。
アルバムのタイトルにもなっている「The Ballad of the Fallen」は、スペインの植民地でもあった中央アメリカのエルサルバドルでの国内紛争に関連があり、Recent Songとして詩が紹介されています。
その演奏は、更に4つのパートに分かれて続いて行きますが、マイク・グッドリック (acoustic g) とゲイリー・ヴァレンテ (tb) によってシリアスな雰囲気のテーマ演奏からスタートし、ドンチェリー (tp)、ジム・ペッパー (fl)、スティーヴ・スラッグル (as)、ジャック・ジェファーズ (tuba)が次々とソロを受け継ぎながら進行していきます。

「Silence」は、管楽器を主体とした厳かな演奏で、ドン・チェリー (tp) がフューチャーされています。
「Too Late」はカーラ・ブレイの曲で、ピアノとベースによるデュオで演奏が開始され、後半になると全員が参加して来ます。
「La Pasionaria」は、スペイン内戦時の共和党の政治家であるドロレス・イバルリ (Dolores Ibarruri) に捧げた曲で、デューイ・レッドマン (ts) が当時の情景を連想させるかの如く、強烈なフレーズと優しいフレーズを織り交ぜながら演奏しており、後半ではそれを鎮めるように、チャーリー・ヘイデン (b) のロング・ソロへと続いていきます。
最後はカタロニアの古い歌である「La Santa Espina」が全員で高らかに演奏され、エンディングではドン・チェリー (tp) のソロで終わりますが、この曲に限らず彼の参加がこのアルバムでは重要な役割を果たしているように思います。

今回掲載した2枚のアルバムは、大半が同じメンバーで構成され曲想の雰囲気も似ていますが、アレンジは共にカーラ・ブレイが担当しています。
今回、改めて両方を聴いて見ましたが、先の「LIBERATION MUSIC ORCHESTRA」のほうは、オーネット・コールマン作曲の「WAR ORPHANS(戦争孤児)」や、チャーリー・ヘイデン作曲の「サーカス’68 '69」において、渾然としたかなりフリーな演奏となっているのに対して、「THE BALLAD OF THE FALLEN」の方はスコアに忠実で、より洗練されている音楽のようでした。

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1970年、日本のジャズの1ページ

2025-01-28 | JAZZ
1970年5月20日に銀座のヤマハ・ホールで開催された「スイング・ジャーナル・ジャズ・ワークショップ」コンサートのアルバムが再発売されました。
このレコードは、当時買い逃していたもので、数年前にCDで出ましたが、レコードは中古市場で時々出回るも、高値で取引されていて入手することが出来ませんでしたが、昨年11月に2025年1月29日に再発売されると聞いて、直ぐにオーダーしていたところ、1日早く手元に届いたので、早速聴いてみました。

「Trio by Trio + 1」 HMV RECORDS SHOP NJS - 806 ~ 7

1. DORE
2. MOKLURIN ~ GUGAN
山下洋輔トリオ
1. PAPILIO
2. APORIA
沖至トリオ
1. AUTUMN LEAVES
2. I CAN'T GIVE YOU ANYTHING BUT LOVE (*)
3. GET OUT OF TOWN (*)
4. KENNY'S MOOD
大野雄二トリオ+笠井紀美子 (*)
1. BLACK SHADOW WOMAN
2. THEME OF THE UNKOWN PEAPLE
沖至トリオ、大野雄二トリオ、笠井紀美子

このレコードは2枚組で、3つのグループ+1が収録されており、当時の日本のジャズ・シーンの一端を聴くことができます。
今から55年前の演奏ですが、改めて聴き直してみて、いずれもがすごく新鮮に聞こえ、日本のジャズの実力を再認識したところです。
特に笠井紀美子が大野雄二トリオを従えて歌っている2曲が素晴らしく、これが彼女のレコーディング・デビューと知って驚きました。


なお、下記は沖至トリオによる自費出版盤で、「殺人教室」という物騒なタイトルが付いていますが、上記のワークショップでの演奏とダブっていることからここに掲載しました。
副島輝人さんがプロデュースしており、収録されている「水との対話 / Aporia」「空間の飛翔 / Papilio」がそれです。
「水との対話」では、トランペットの朝顔を水の中に突っ込んで演奏しており、当時話題になったことを記憶しています。

「殺人教室」 jazz creaters CJ1


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チャールズ・トリヴァー・カルテットのライブ盤

2025-01-26 | JAZZ
チャールズ・トリヴァー・カルテットによるライブ盤

「Live at the loosdrecht jazz festival」 STRATA-EAST - SES 19740/2

1. GRAND MAX
2. TRUTH
3. PRAYER FOR PEACE
4. OUR SECOND FATHER
5. REPETITION
CHARLES TOLLIVER (tp) JOHN HICKS (p) REGGIE WORKMAN (b) ALVIN QUEEN (ds)
録音 1972年8月9日

チャールズ・トリヴァーは、1970年にピアニストのスタンリー・カウエルと共に「Music Inc.」というグループを作り、同時に「Strata-East」というレーベルを立ち上げています。
その後、このグループで世界をツアーしており、日本には1973年に来日しましたが、ベーシストとドラマーはオリジナル・メンバーから替わっていました。
今回掲載したライブ盤は、オランダでの演奏が2枚組レコードとして収録されていて、ここでのピアニストは、ジョン・ヒックスとなっています。

収録されている演奏は、50年以上前のものですが、全曲に渡ってチャールズ・トリヴァーの勢いのあるトランペット・プレイがたっぷり詰まっています。
1曲目の「GRAND MAX」から4人の力強いプレイが展開されていて、2曲目の「TRUTH」のテーマ部は、美しいバラード風に演奏しているものの、アドリブ部はアップ・テンポで突っ走っていて、1曲目から4曲目までは早めのテンポで一気に演奏されます。

また、以下の3曲は、何れも片面1曲のロングバージョンによる演奏で、「PRAYER FOR PEACE」は、ベースのロング・ソロからスタートし、その後ピアノが加わり、暫くしてトラムスとダーティな音を散りばめながらトリヴァーが入って来る展開となっています。
「OUR SECOND FATHER」では、トリヴァーがアドリブの中でベートーベンの5番の冒頭の2小節に似たフレーズを連発するところもあり、演奏終了後にメンバー紹介があります。
前曲でメンバー紹介があり、アルバムの最後に収録されている「REPETITION」は、開始前は聴衆の拍手から始まっていることから、アンコールで演奏された様に思えます。
また、唯一ミディアム・テンポによる演奏で、中間部でレジー・ワークマンのピチカットによるソロを含め、やっと落ち着いて聴ける1曲となっています。

このMusic Inc.は、音楽性の違いからグループ内のゴタゴタにより暫くして解散しています。

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フレディ・ハバードのブレーキング・ポイント

2025-01-13 | JAZZ
フレディ・ハバードのブルーノート時代の中では良く聴く1枚

「Breaking Point」 BLUE NOTE BLP 4172

1. BREAKING POINT
2. FAR AWAY
3. BLUE FRENZY
4. D MINOR MINT
5. MIRRORS
FREDDIE HUBBARD (tp) JAMES SPAULDING (as, fl)
RONNIE MATHEWS (p) EDDIE KHAN (b) JOE CHAMBERS (ds)
録音 1964年5月7日

ブルーノートの4000番台には、フレディ・ハバードのアルバムが10枚ありますが(最後の2枚はライブ盤のVol.1,2)、今回取り上げたのは7番目の録音で、これはその中でも私のお気に入りアルバムです。
エリック・ドルフィーの「OUT TO LUNCH」が1964年2月25日に録音されており、そのセッションに参加していたハバードがその直ぐ後にレコーディングしており、ドルフィーの「OUT TO LUNCH」を踏まえて聴くと、こちらのアルバムの特徴が良く分かります。
収録されている5曲の内、最初の4曲がフレディ・ハバードの作曲によるもので、最初に収録されている「BREAKING POINT」は、曲の構成、並びに演奏が素晴らしく、また魅力的なメロディも印象的です。
“限界点”と訳されるこの曲は、フリー・フォームからスタートし、カリプソ・メロディが登場した後にアドリブに入りますが、ラッパをフルに鳴らしており、それに刺激されて全員が各々素晴らしいソロを展開しています。
余り聴く機会がないジェイムス・スポールディングのアルトは迫力に満ちた音で、またロニー・マシューズのピアノも普段聴いたことの無い音遣いによるソロで応えています。

このアルバムは、当時新主流派と言われた面々たちによる演奏で、フレディ・ハバードは作曲と演奏面で実力を発揮しており、参加しているメンバーも夫々力演していて、私にとっては快演と評価できる1曲でもあり、そしてアルバムです。

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