あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

ブロードウエイ・ソング・ブック

2025-04-10 | JAZZ
サミー・デイヴィス・ジュニアが歌うブロード・ウエイ・ソング・ブック集を聴きました。

「What Kind Of Fool Am I」 reprise R9 - 6051

 1. What Kind Of Fool Am I
 2. Once In A Lifetime
 3. A Lot Of Livin' To Do
 4. Begin The Beguine
 5. Can't We Be Friends
 6. Something's Coming
 7. Gonna Build A Mountain
 8. Someone Nice Like You
 9. Too Close For Comfort
10. My Romance
11. Thou Swell
12. Lost In The Stars

これは1927年から1961年までのミュージカル・ソング集で、マーティ・ペイチがアレンジと指揮を担当しています。
中でもサミー・デイヴィス・ジュニアの十八番の1曲である「What Kind Of Fool Am I」が1曲目に入っていて、感情を込めた熱唱を聴くことができます。
なお、彼の歌はビルボード・ホット100チャートで17位、ビルボード・イージーリスニング・チャートで6位を記録しています。

粋なアレンジであるラテン・リズムのみをバックに歌う「Begin The Beguine」や、ウエスト・サイド・ストーリーからの「Something's Coming」などはエンターテイナーの本領発揮と言ったところでしょうか。
「Too Close For Comfort」は、メル・トーメが素晴らしい歌を披露しているアルバム「SWINGS SHUBERT ALLEY」(下のジャケット)がありますが、サミーは少し抑えて歌っており、続く「My Romance」もその雰囲気を持続しています。



「Lost In The Stars」は、弦とバックコーラスを入れたアレンジにより感情を込めた歌唱となっており、最後に相応しい1曲です。

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フランク・ロウのハード・コアな演奏集

2025-04-06 | JAZZ
ロフト・ジャズというカテゴリーの中で、何枚かのアルバムを作っているフランク・ロウのハード・コアな演奏集。

「the flam」 BLACK SAINT BSR 0005

1. Sun Voyage
2. Flam
3. Be-Bo-Bo-Be
4. Third St. Stomp
5. U. B. P.
Frank Lowe (ts) Joseph Bowie (tb) Leo Smith (tp, flh, w.fl)
Alex Blake (b, elb) Charles Bobo Shaw (ds)
録音 1975年10月20~21日

レコードA面の2曲について、「Sun Voyage」は、サックスを始めとして各楽器の音出しに続いてフランク・ロウの爆発的なサウンドから演奏が始まり、続くレオ・スミスはハイ・ノートを交えながらもマイ・ペースで、それにジョセフ・ボーイのトロンボーンが覆いかぶさるように現れてそのままソロへとなだれ込みますが、ドラムスのビートをバックにトロンボーンとテナー・サックスの掛け合いも刺激的です。
アルバム・タイトルでもある「Flam」は、3管によるテーマが演奏された後、アレックス・ブレークによるベースのスラップ(チョッパ)ソロがあり、続いてレオ・スミスが前曲でのプレイのうっ憤を晴らすかの如く激しくラッパを鳴らし、それに続くフランク・ロウはダーティな音を絡ませながらもスムースなソロで応え、ジョセフ・ボーイのトロンボーンへとバトンタッチし、その後はチャールス・ボボ・ショウのドラム・ソロを経てテーマに返しています。

B面に移って、何を意味するのかは不明な「Be-Bo-Bo-Be」は、管楽器奏者の発する刺激的な音が一層強くなり、レオ・スミスとフランク・ロウの激しバトルがあり、続いて加わるジョセフ・ボーイの3人によって、後方で鼓舞するボボ・ショウのドラムスにより刺激を受けて音の洪水となりますが、ベースがクローズアップされた時点で次第に静かになってエンディングとなります。
「Third St. Stomp」は、ビートの利いたドラムスとテナー・サックスのデュオが延々と続き、これにエレキ・ベースが加わって3人のとなり、後半ではトランペットとトロンボーンも参加しますが、続くベースとドラムスのデュオを経て、全員がそれぞれ思い思いに音出しをしています。
最終曲の「U. B. P.」は、45秒のシュート・トラックで、トランペット、トロンボーン、ベースの3人による鎮魂歌のようです。

私にとって、たまにはこのような刺激的な演奏も良いのですが、家族が居る時には、聴くことが出来ないレコードでもあります。

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KONITZ - SOLAL

2025-03-30 | JAZZ
リー・コニッツとフランス人ピアニストのマーシャル・ソラルによる最初のセッションです。

「Impressive Rome」 CAMPI SJG 12003

1. Anthropology
2. Impressive Rome
3. Lover Man
4. Stella By Starligt
5. Roman Blues
Lee Konitz (as) Martial Solal (p) Henri Texier (b) Daniel Humair (ds)
録音 1968年10月12日

このセッションは、いくつかの曲を別バージョンで演奏するという2枚のアルバム(もう1枚はEuropean Episode)に収められ、イタリアのカンピ・レーベルから発売されています。

Verve時代の諸作の後に位置する作品で、ヨーロッパのミュージシャンとのセッションとなったことから、これまでとは少し変化も感じられる演奏となっています。
それは1曲目の「Anthropology」に聴かれるように、マーシャル・ソラルの彼にしては思い切ったアプローチで切り込んでくるプレイに刺激を受けて、コニッツが次々とアイデアを出しながらの演奏で分かります。
続く「Impressive Rome」は、ゆったりしたテンポの中で、アンリ・テキシェのベース・ラインが終始主導権を握っていて、アルトもピアノも消化不良の演奏の様に聞こえます。
1曲のみアルトサックスとピアノのデュオで演奏される「Stella By Starligt」では、ソラルの刺激的なソロに対抗して、コニッツのインプロバイザーとしての本領が発揮されています。

今回掲載したアルバム「Impressive Rome」は、10年ほど前に都内のレコード店でなじみの店員さんから“モノラル盤は珍しいよ”と言われて購入しましたが、もう1枚の「European Episode」の方は以前からCDで聴いていました。
この2枚は3曲で同じ曲を取り上げていますが、「Anthropology」はレコードで聴く2nd 、「Lover Man」はCDの2nd、「Roman Blues」はCDの1stバージョンの方がアイデアが豊富で出来が良いように思います。



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エルジー・ビアンキの未発表音源集

2025-03-20 | JAZZ
歌手でもあり、ピアニストでもあるエルジー・ビアンキが1960年から62年にラジオ局に残していた未発表音源集

「FLY ME TO THE MOON」 Sonorama DRS 2
  
 1. I Remember Clifford
 2. Hot Dig A Dee
 3. No Moon At All
 4. Paradise
 5. Fly Me To The Moon
 6. Baron Lazar
 7. Seacret Love
 8. Canadian Sunset
 9. Happy Little Sunbeam
10. But Not For Me
11. I Feel Pretty
12. Misty
Elsie Bianch (p, vo) Siro Bianch (b) Kenny Schmidt (ds) Fritz Stahli (ds)
録音 1960 ~ 62年

歌と楽器を掛け持ちする人は多く、その中でも歌とピアノの組み合わせが最も多く、エルジー・ビアンキもその中の一人であり、アルト・ヴォイスが魅力的な彼女は、このアルバムでも6曲のスタンダードをピアノを弾きながら歌っています。

トランペットがフューチャーされることが多い「I Remember Clifford」の歌唱などは、6小節のメロディを伴ったピアノのイントロに続いて、クリフォード・ブラウンを慕うようにそっと歌いだすところや、中間部の1コーラスによるピアノ・ソロなどは、1曲目からこのアルバムの一番の聞きどころのように思います。
また、ヴァースから静かに歌いだす「Fly Me To The Moon」も丁寧に歌っており、中間部のピアノ・ソロを含めて3拍子で通していますが、バックを務めるパートナーのであるシロ・ビアンキのベースが演奏全体をきちっとまとめています。
そして、短い演奏ながら彼女の独特な節回しが聞ける「 But Not For Me」の他、「No Moon At All」、「Canadian Sunset」、「Misty」の3曲は、オーケストラをバックに歌を披露していて、ロマンチックな歌詞の「No Moon At All」は丁寧に、また「Misty」は見事な大人のバラードとなっています。

それから、このアルバムで唯一彼女の作曲による「Baron Lazar」の他、「Hot Dig A Dee」、「Paradise」、「Seacret Love」、「Happy Little Sunbeam」、「 I Feel Pretty」はピアノ・トリオで演奏されますが、いずれもミディアム・テンポによる軽快で小気味よいプレイに一貫性がありますが、その中でも更にテンポを上げた演奏でドラムスとの4バースも聴ける「「Happy Little Sunbeam」が素晴らしいです。

このアルバムは、古い録音ながらラジオ局のオリジナル・テープから24 bit/ 48 khzリマスターされた音源を使用していることから、良好な音で楽しむことができます。

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トマシュ・シュカルスキ・カルテット

2025-03-16 | JAZZ
ポーランドのリード奏者が1977年に結成した自身のグループを従えて、フィンランドのレーベルに録音したアルバム

「THE QUARTET」 LEO 010

1. Mr. Person
2. Macondo
3. The Promise
4. Train Peaple
Tomasz Szukalski (ss, ts, bcl) Slawomir Kulpowicz (p) Pawel Jarzebski (b) Januz Stefanski (ds)
録音 1979年11月4日

リーダーのトマシュ・シュカルスキは、1974年から79年に掛けてトマシュ・スタンコと共にヨーロッパ各地で演奏をしていて、過去に掲載したトマシュ・スタンコのアルバムにも参加していました。
彼のプレイは余り聴く機会が無くYoutubeをチェックしてみたところ、後年はスタンダードを中心にオーソドックスなプレイが目立ちましたが、このアルバム当時はコルトレーン・ライクなプレイが際立っていました。

4曲は全てピアニストのスワヴォミール・クルポヴィチによる作曲によるものですが、このアルバムにおける演奏も一聴するとジョン・コルトレーンのオリジナル・カルテットの様でもあり、特にソプラノサックスによるA面2曲がそのように感じます。
そのようなことからアップ・テンポによる「Mr. Person」と、ヤヌシュ・ステファンスキのエルヴィンもどきのドラム・ソロからスタートし、ソプラノ・サックスが縦横無尽に走り回る「「Macondo」は、後期のコルトレーン・バンドそのもののようです。

一方で、B面の「The Promise」は、マッコイ・タイナーかと思わせるようなピアノ・タッチとフレーズによるソロからスタートし、テナー・サックスによる瞑想的なソロを経て、パヴェウ・ヤルツェンブスキのベース・パターンによるテンポが設定されコルトレーンの「至上の愛」の続編のような展開となっていきます。
そして後半ではベースとドラムスの2人によるソロがあり、テーマへ返しています。
「Train Peaple」は、テナー・サックスによるフリーキーな音を発散した後、バス・クラに持ち替えて低音部を生かしたソロへと続き、徐々にリズム陣が加わって華やいだダンス音楽のようなサウンドへと変わっていきます。
後半はテナー・サックスに持ち替えていますが、最初の雰囲気をそのまま踏襲した演奏が続き、その後はマッコイ・タイナーのそっくりさん的ピアノ・ソロを挟んで、テーマに戻っています。

このアルバムの録音当時は、世の中のサックス奏者の大半がコルトレーンに倣っていたこともあり、これもその中の1ページであったことが分かります。

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チェコの歌手、エヴァ・ピラロヴァのアルバム

2025-03-13 | JAZZ
3月14日が命日(2020年没)となる旧チェコスロバキアの女性歌手、エヴァ・ピラロヴァの初期のアルバムを取り上げました。

「EVA」 SUPRAPHON DV 10206

 1. MOONLIGHT IN VERMONT
 2. I'LL ALWAYS BE IN LOVE WITH YOU
 3. NIGHT AND DAY
 4. ANYTHING GOSE
 5. SMOKE GETS IN YOUR EYES
 6. CAN'T BUY ME LOVE
 7. SUMMER TIME
 8. I'M BEGINNING TO SEE THE LIGHT
 9. SOMEBODY LOVES ME
10. I SHOULD HAVE KNOWN BETTER
11. THE HIGH AND THE MIGHTY
12. MISTY
Eva Pilarova (vo) 
Tanecni Orchestra & K.Vlach se svjm Orchstra
録音 1964年、66年

レコードA、B面の最初に収録されている「MOONLIGHT IN VERMONT」、及び「SUMMER TIME」は遅いテンポで、クラッシクのソプラノ歌手のような雰囲気で、言葉を一語ずつ噛みしめるめるように丁寧に歌っています。
you tubeにSUMMER TIMEを歌っている音源があります。

スキャットを交えながらアップ・テンポで歌う「ANYTHING GOSE」や、「 I'M BEGINNING TO SEE THE LIGHT」においても、クラシック歌手のような雰囲気がありますが、ジャジーに歌う「CAN'T BUY ME LOVE」や「 SOMEBODY LOVES ME」のようにジャズっぽく聞こえるものもあります。

「SMOKE GETS IN YOUR EYES」や「THE HIGH AND THE MIGHTY」そして「MISTY」は、かなり感情を込めて熱唱していますが、ジョン・レノン、ポール・マッカートニーの「I SHOULD HAVE KNOWN BETTER」は、とても上手く歌っていてこの曲が一番合っている様に思えます。

なお、歌伴は2つのオーケストラが担当していますが、チェコの名指揮者であるKarel Vlach楽団のダイナミックな演奏も聞きものとなっています。

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カーリン・クローグ&レッド・ミッチェル

2025-03-05 | JAZZ
久しぶりに行った都内のレコードショップで偶然に見つけた1枚は、ノルウェーの歌手、カーリン・クローグとレッド・ミッチェルによるスタンダード集で、何度も繰り返して聴きましたが、中々のアルバムです。
( ジャケットの2人の写真も良いですね )

「...but Three's a Crowd」 Bluebell BELL 106

 1. Blues in My Heart
 2. Mean to Me
 3. God Bless the Child
 4. But Not for Me
 5. All Too Soon(*)
 6. You'd be So Nice to Come Home to
 7. These Foolish Things
 8. Just in Time
 9. Alone Together
10. One Long String(*)
Karin Krog (vo)  Red Mitchell (b, p*)
録音 1977年10月19、20日 / ストックホルム・ラジオ局のスタジオ

ジャケット裏面のノートに、2人は1967年9月にLAでドン・エリスのバンドを通して知り合ったとされています。

カーリン・クローグは、過去にアルバム JAZZ MOMENTS をここに取り上げていて、その時もスタンダードを中心に歌っていましたが、ここでも大半がスタンダードで、しかも音程をつかむのが難しいベースとのデュオという構成において彼女がその実力を発揮した好アルバムでした。
相方を務めるレッド・ミッチェルは、アルバム両面の最後で共にピアノを弾いています。

カーリン・クローグは、いずれの曲もミディアムかミディアム・スローで淡々と歌っていますが、中でも「Blues in My Heart」や「God Bless the Child」が彼女のフィーリングに合っているように感じます。
選曲の妙が感じられる「You'd be So Nice to Come Home to」は、中間部での重厚なベース・ソロと共に聴き応えがあります。
ミディアム・テンポで歌われることが多い「Just in Time」は、唯一少し早めのテンポでサラッと歌っています。
また、レッド・ミッチェルの「One Long String」でのピアノ演奏も中々のものですが、惜しむらくは1コーラスが終わった後のソロの途中で突然終わってしまっていることです。

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キース・ジャレットとジャック・ディジョネットのデュオ

2025-03-02 | JAZZ
キース・ジャレットが丸ごとデュオで演っているアルバムです。

「RUTA AND DAITYA」 ECM 1021

1. OVERTURE ~ COMMUNION
2. RUTA + DAITYA
3. ALL WE GOT
4. SOUNDS OF PERU
ー SUBMERGENCE
ー AWAKENING
5. ALGERIA
6. YOU KNOW, YOU KNOW
7. PASTEL MORNING
Keith Jarrett (p, e-p, org. fl) Jack De Johnette (perc)

今でこそ、キース・ジャレットはピアノしか弾きませんが、デビュー時から暫くは様々な楽器を使っていた時期がありました。
このアルバムでも、ジャック・ディジョネットとのデュオというシンプルな編成の中で、エレクトリック・ピアノの他、オルガンやフルートを使って多彩な表現をしています。

レコードA面の3曲では冒頭の「OVERTURE」を除いて、マイルス時代を思わせるようにエレピやオルガン、そしてフルートを駆使して表現豊かに繰り広げていて、相方のパーカッションもキースの作るサウンドに上手く溶け込んでします。
その中で、アルバム・タイトルにもなっている「RUTA + DAITYA」では、ゆったりとしたテンポにおいて、ゴスペル・タッチのピアノを披露したかと思えば、フルートによる牧歌的なフレーズを挟んで変化を付けています。

一方、B面最初の「 SOUNDS OF PERU ~ AWAKENING」では、ピアノとパーカッションが対話するかの如く進行しており、後半はフリーな部分も垣間見えますが、ここではキースの音楽であることが一聴して分かります。
「ALGERIA」は、フルートによりアフリカをイメージするようなサウンド作りとなっていて、ディジョネットはタムタムでこれに応えています。
「YOU KNOW, YOU KNOW」は、エレピを中心にワウワウを使っての豪快なサウンドと、ディジョネットのドスン・ドスンというバスドラが上手く調和していて、ドラム・ソロを挟んで演奏が続いて行きます。
「PASTEL MORNING」は、ショート・トラックですが、エレピで美しいサウンドを残して静かに終わっています。

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ベースとアコ-スティック・ギターのデュオ

2025-02-23 | JAZZ
チャーリー・ヘイデン (b) が、クリスチャン・エスコーデ (g) を迎えて、ジャンゴ・ラインハルドの曲を中心に演奏したアルバム。

「Gitane」 ALL LIFE AL 001

1. Django
2. Bolero
3. Manoir De Mes Reves
4. Gitane(*)
5. Nuages
6. Dinette
7. Improvisation(**)
Charlie Haden (b, b solo*) Christian Escoude (g, g solo**)

クリスチャン・エスコーデはアコースティック・ギターで臨んでいますが、録音の関係もあって音量が小さく、二人のバランスはイマイチですが、ジャンゴ・ラインハルトのプレイを想像しながら聴くアルバムです。
1曲目はジョン・ルイスの作曲した「Django」で、演奏開始と同時にベースの1音と共に、アコギによるジャンゴのメロディが出てきます。
演奏は、テーマ・メロディから徐々に展開していき、ベースが主役となって最高潮に達した後は、テンポを落としてエンディングへと向かっていきます。
続いての「Bolero」は、リズムでのボレロでは無く、アコギとベースのインタープレイが中心の演奏となっています。
「 Manoir De Mes Reves」は、「夢の城」というタイトルでも有名になっており、多くのギタリストがカヴァーしていますが、ここではベースがコード進行に従ってソロの部分を受け持ち、ギターはバックでコードを弾いています。
続く「Gitane」は、前曲の延長線上にあるベース・ソロでのショート・トラックです。

レコードB面の最初に収録されている「Nuages」は、ジャンゴ最大のヒットとなった「雲」と呼ばれている曲で、映画のサウンド・トラックでも使用されていますが、この演奏での主役はベースが握っている様に思えます。というのも、このアルバムのリーダーであるベースの出番が多いのと、ギターの音量がベースの音に隠れてしまっていて、折角のギター・プレイが引き立たないからです。
「Dinette」はギターと、ベースのインタープレイを聴くことが出来、 ギター・ソロで演奏される「Improvisation」は、ジャンゴ亡き後、彼の後継者とされるクリスチャン・エスコーデの渾身の1曲となっています。

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チェット・ベイカーが演奏するエレン・デヴィッド

2025-02-16 | JAZZ
先日掲載したチャーリー・ヘイデンと4人とのデュオの中に、「Ellen David」という曲があり、そこではキース・ジャレットがピアノを弾いていましたが、今回はチェット・ベイカーが演奏しているアルバムを取り上げてみました。

「LIVE IN SWEDEN」 DRAGON DRLP 56

1. Lament
2. My Ideal
3. Beatrice
4. Ellen David
5. You Can't Go Home Again
Chet Baker (tp, vo) Ake Johansson (p) Kjell Jansson (b) Goran Levin (ds)
録音 1983年9月29日

後期のチェット・ベイカーは、日によって健康状態に好不調があり、それが演奏や歌にも表われていますが、1983年時点では比較的安定していて、ここでの演奏もそのように思えます。
このスウェーデンでのライブは、彼が欧州を旅しながら様々なリズム・セクションと共演した一コマですが、このセッションではオキ・ヨハンソン (p) と共演しています。

注目して聴いた「Ellen David」は、チェット・ベイカーが1音1音丁寧に音を積むんでいるし、続くヨハンソンのピアノはキース・ジャレットとはまた違ったアプローチでありながら美しく、ベースのヤンソンは弓を使って幻想的なソロを披露しており、この演奏は中々のものです。

順序が逆になりますが、アルバム全体はドラムス入りピアノ・トリオと言うことで、演奏にアクセントとメリハリがあり、チェットのお気に入りで幾度もアルバム収録のある「Beatrice」も躍動感が感じられます。
また、J.J.ジョンソンの「Lament」での高音部はちょっと苦しそうですが、コードに従ってパラパラと吹くところなどは往年のプレイを感じるし、いずれの曲においてもヨハンソンのピアノ演奏に一聴の価値があります。
唯一チェットのヴォーカルが聞ける「My Ideal」は、相変わらずの弱々しい声ですが、しっかりとした音程で歌っているところはさすがです。

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