第166回は、サム・ジョーンズがリーダーを務めるピアノ・トリオです。
「THE BASSIST!」 INTERPLAY IP-7720
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/7d/45/df05c1ff87c58f83916d85d1e7f273b4_s.jpg)
1. RHYTHM-A-NING
2. LILY
3. SEASCAPE
4. TRAGIC MAGIC
5. THE HYMN OF SCORPIO
6. BITTERSUITE
SAM JONES (b) KENNY BARRON (p, elp) KEITH COPELAND (ds)
録音 1979年1月3日
サポーターとして、数多くのアルバムに参加しているサム・ジョーンズが、ピアノにケニー・バロンを迎えての願っても無い組み合わせによる1枚です。
レコーディング場所はニューヨーク、それにエンジニアは日野皓正&リチャード・バイラーク録音の時と同じデヴィッド・ベイカー、そしてプロデューサーは妙中俊哉さんで、彼でなければこのようなアルバムは作れなかったと思います。
また、ベーシストのリーダー・アルバムですが、ピアノ・トリオと言うシンプルな編成であるからして、各々の楽器のバランスとソロが上手く配分されています。
1曲目はセロニアス・モンクのおなじみの曲で、爽快に突っ走る演奏において、サム・ジョーンズが1拍を2づつ刻むという超テクを聴くことができます。
2曲目は一転して美しいメロディの曲であり、サム・ジョーンズのオリジナルであることからベースが少し大きめの音像で録られていますが、伸びやかなベース音と、これまた軽やかでさわやかに奏でるピアノが絶品の1曲です。
3曲目はボサノバ調の曲で、ケニー・バロンはエレピを弾いており、非常にスマートな演奏ですが、中間部の力強いベース・ソロが光っています。
4曲目はケニー・バロンの趣味の良い作品で、しっかりとリズムを刻むサム・ジョーンズのベース・パターンを追えることが出来ます。そして、後半で大きくクローズアップされるキース・コープランドのドラム・ソロも一聴の値がします。
5曲目の「THE HYMN OF SCORPIO」は、ベースとエレピによるテーマの合奏でスタートし、エレピのソロにベースとドラムスの絡みが聴きどころとなっています。
6曲目の「BITTERSUITE」は、これもテーマ部でベースとピアノの合奏に、ドラマーが対比する形でスタートし、中間部はピアノが主導権を握ったプレイで進行しますが、後半で登場するサム・ジョーンズの力強いベースの長いソロがこのアルバムのハイライトとなっていて、ドラムスとの4バースを交えてエンディングとなります。
ベーシストやドラマーがリーダーとなったアルバムは、その楽器をいかに生かせるかというは重要で、時には誇張して大きくフューチャーされることがあります。
このアルバムではサム・ジョーンズが3曲を提供していますが、いずれの曲においてもそういったことは無く、ブルーミッチェルの名盤である「BLUE’S MOOD」の中のプレイ同様に、サム・ジョーンズのプレイがしっかり聴けるところが良いです。
「THE BASSIST!」 INTERPLAY IP-7720
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1. RHYTHM-A-NING
2. LILY
3. SEASCAPE
4. TRAGIC MAGIC
5. THE HYMN OF SCORPIO
6. BITTERSUITE
SAM JONES (b) KENNY BARRON (p, elp) KEITH COPELAND (ds)
録音 1979年1月3日
サポーターとして、数多くのアルバムに参加しているサム・ジョーンズが、ピアノにケニー・バロンを迎えての願っても無い組み合わせによる1枚です。
レコーディング場所はニューヨーク、それにエンジニアは日野皓正&リチャード・バイラーク録音の時と同じデヴィッド・ベイカー、そしてプロデューサーは妙中俊哉さんで、彼でなければこのようなアルバムは作れなかったと思います。
また、ベーシストのリーダー・アルバムですが、ピアノ・トリオと言うシンプルな編成であるからして、各々の楽器のバランスとソロが上手く配分されています。
1曲目はセロニアス・モンクのおなじみの曲で、爽快に突っ走る演奏において、サム・ジョーンズが1拍を2づつ刻むという超テクを聴くことができます。
2曲目は一転して美しいメロディの曲であり、サム・ジョーンズのオリジナルであることからベースが少し大きめの音像で録られていますが、伸びやかなベース音と、これまた軽やかでさわやかに奏でるピアノが絶品の1曲です。
3曲目はボサノバ調の曲で、ケニー・バロンはエレピを弾いており、非常にスマートな演奏ですが、中間部の力強いベース・ソロが光っています。
4曲目はケニー・バロンの趣味の良い作品で、しっかりとリズムを刻むサム・ジョーンズのベース・パターンを追えることが出来ます。そして、後半で大きくクローズアップされるキース・コープランドのドラム・ソロも一聴の値がします。
5曲目の「THE HYMN OF SCORPIO」は、ベースとエレピによるテーマの合奏でスタートし、エレピのソロにベースとドラムスの絡みが聴きどころとなっています。
6曲目の「BITTERSUITE」は、これもテーマ部でベースとピアノの合奏に、ドラマーが対比する形でスタートし、中間部はピアノが主導権を握ったプレイで進行しますが、後半で登場するサム・ジョーンズの力強いベースの長いソロがこのアルバムのハイライトとなっていて、ドラムスとの4バースを交えてエンディングとなります。
ベーシストやドラマーがリーダーとなったアルバムは、その楽器をいかに生かせるかというは重要で、時には誇張して大きくフューチャーされることがあります。
このアルバムではサム・ジョーンズが3曲を提供していますが、いずれの曲においてもそういったことは無く、ブルーミッチェルの名盤である「BLUE’S MOOD」の中のプレイ同様に、サム・ジョーンズのプレイがしっかり聴けるところが良いです。
日野皓正と海外ミュージシャンとの共演アルバムの最後は、ボブ・デーゲンを含むカルテットの演奏で、ドラマーには弟の元彦が加わっています。
「CHILDREN OF THE NIGHT」 enja 3027
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/19/eb/4234c1886461ca5e8bb67eda4f16c7d8_s.jpg)
1. BLUES FOR HALL
2. NEGED
3. SUN DIVE
4. WITHOUT NAME, WITHOUT NUMBER
5. CHILDREN OF THE NIGHT
日野皓正 (cor) BOB DEGEN (p) CAMERON BROWN (b) 日野元彦 (ds)
録音 1978年5月16日
ここでは日野が2曲(1, 3)を提供しており、やはりコルネットを吹いています。
後はリーダーであるボブ・デーゲンが2曲(2, 5)、それにオーネット・コールマンの「WITHOUT NAME, WITHOUT NUMBER」で、これは一聴しただけでそれと分かる曲想ですが、この演奏に日野は参加していません。
日野のオリジナルの2曲にスポットを当ててみると、
「 BLUES FOR HALL」は、基本的に12小節のブルース形式を取っているものの、演奏は最初から音を激しく放出する日野の独壇場となっていて、続くボブ・デーゲンのピアノ・ソロがそれを鎮めるかの如く爽やかに響き、キャメロン・ブラウンのベース・ソロを経てテーマに戻っています。
もう1曲の「SUN DIVE」は、モードによるアップ・テンポの演奏で、やはり日野のコルネットが火を噴くような演奏を展開しており、後半でのドラムスとの4バースは更に高みを増して、その中でキャメロン・ブラウンのベース・ラインが演奏を通して全体を引き締めています。
その他、「 NEGED」はコルネットとピアノによるデュオで、短いながら美しく心温まる演奏であり、アルバム・タイトルにもなっている「 CHILDREN OF THE NIGHT」においては、タイトルに似合わず意欲的な演奏でここでも日野が主役を張っています。
日野皓正と海外ミュージシャンとの共演アルバムで、その他に過去に掲載したものとして、
ハンク・ジョーンズ(当時のGJT)と共にセロニアス・モンクの楽曲を演奏したもの、
1970年3月から71年に掛けてCANIONレーベルに吹き込んだ4枚、
それにボブ・モーゼスのリーダー・アルバムである「FAMIRY」に参加したもの、
そしてジョニー・ハートマンのバックを務めたアルバム等々、彼がいかにワールド・ワイドで活躍してきたかを証明しています。
「CHILDREN OF THE NIGHT」 enja 3027
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1. BLUES FOR HALL
2. NEGED
3. SUN DIVE
4. WITHOUT NAME, WITHOUT NUMBER
5. CHILDREN OF THE NIGHT
日野皓正 (cor) BOB DEGEN (p) CAMERON BROWN (b) 日野元彦 (ds)
録音 1978年5月16日
ここでは日野が2曲(1, 3)を提供しており、やはりコルネットを吹いています。
後はリーダーであるボブ・デーゲンが2曲(2, 5)、それにオーネット・コールマンの「WITHOUT NAME, WITHOUT NUMBER」で、これは一聴しただけでそれと分かる曲想ですが、この演奏に日野は参加していません。
日野のオリジナルの2曲にスポットを当ててみると、
「 BLUES FOR HALL」は、基本的に12小節のブルース形式を取っているものの、演奏は最初から音を激しく放出する日野の独壇場となっていて、続くボブ・デーゲンのピアノ・ソロがそれを鎮めるかの如く爽やかに響き、キャメロン・ブラウンのベース・ソロを経てテーマに戻っています。
もう1曲の「SUN DIVE」は、モードによるアップ・テンポの演奏で、やはり日野のコルネットが火を噴くような演奏を展開しており、後半でのドラムスとの4バースは更に高みを増して、その中でキャメロン・ブラウンのベース・ラインが演奏を通して全体を引き締めています。
その他、「 NEGED」はコルネットとピアノによるデュオで、短いながら美しく心温まる演奏であり、アルバム・タイトルにもなっている「 CHILDREN OF THE NIGHT」においては、タイトルに似合わず意欲的な演奏でここでも日野が主役を張っています。
日野皓正と海外ミュージシャンとの共演アルバムで、その他に過去に掲載したものとして、
ハンク・ジョーンズ(当時のGJT)と共にセロニアス・モンクの楽曲を演奏したもの、
1970年3月から71年に掛けてCANIONレーベルに吹き込んだ4枚、
それにボブ・モーゼスのリーダー・アルバムである「FAMIRY」に参加したもの、
そしてジョニー・ハートマンのバックを務めたアルバム等々、彼がいかにワールド・ワイドで活躍してきたかを証明しています。
都内の御取引先の社長さんが所用で来社し、“宿で食べて”とお土産をいただきました。
私はてっきりお酒のつまみと思っていましたが、中を開けてみたら水羊羹が入っていました。
考えてみたら、“食べて”と言われて、つまみはないですよね。
この品物をネットで調べたら、有名な和菓子屋さんの本生羊羹でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/7f/51/85d89de64d703c4c63aa5dd43eef1861_s.jpg)
普段は甘いものやプリンのような柔らかいお菓子類は殆ど口にしませんが、折角のお品なので冷蔵庫で一晩冷やしました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/59/3e/9b85a0091745a086793ceda8b2886599_s.jpg)
甘さは控えめで大豆の風味が味わい深く、美味しくいただきました。
私はてっきりお酒のつまみと思っていましたが、中を開けてみたら水羊羹が入っていました。
考えてみたら、“食べて”と言われて、つまみはないですよね。
この品物をネットで調べたら、有名な和菓子屋さんの本生羊羹でした。
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普段は甘いものやプリンのような柔らかいお菓子類は殆ど口にしませんが、折角のお品なので冷蔵庫で一晩冷やしました。
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甘さは控えめで大豆の風味が味わい深く、美味しくいただきました。
日野皓正と海外ミュージシャンとの7回目は、サム・ジョーンズのリーダーアルバムに参加した1枚です。
「VISITATION」 Steeple Chase SCS 1097
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/56/0e/7ffa32860c8218ff406ab879bb47c556_s.jpg)
1. OCCURRANCE
2. VISITATION
3. JEAN MARIE
4. BEFORE YOU
5. MY FUNNY VALENTINE
6. DEL SASSER
日野皓正 (cor) BOB BERG (ts) RONNIE MATHEWS (p) SAM JONES (b) AL FOSTER (ds)
録音 1978年3月20日
この時代の日野は、コルネットを多用していて、ここでも全曲に渡ってコルネットで通しています。
このアルバムは、米国のリズム・セクションにボブ・バーグが加わったことで、新しい感覚のハード・バップと言った感じの演奏集で、日野がオールマイティのプレイヤーであることを証明している1枚でもあります。
ベーシストのサム・ジョーンズがリーダーと言うこともあり、彼の自作曲とポール・チェンバースの曲を各1曲づつ並べています。
「OCCURRANCE」は、2管によるテーマの後、日野がトランペットを凌ぐ激しいソロで飛び出し、続くボブ・バーグがそれに引きずられるようにホットな吹奏を繰り広げています。
ポール・チェンバースの「VISITATION」は、本人が自身のアルバムである「CHAMBERS’ MUSIC」の中で取り上げていますが、ここでのサム・ジョーンズは、そのチェンバースの雰囲気そのままであり、ボブ、日野とリレーされた後、ロニー・マシューズがいきなり「パリジャン・ソロフェアー」の1節を使って粋なソロを披露しています。
日野がフューチャーされるスタンダードの「MY FUNNY VALENTINE」では、コルネットの特徴を生かした温かみのある音で、感情豊かに歌いあげています。
リーダーのオリジナル曲である「DEL SASSER」は、アップ・テンポで小気味よい演奏で、これこそ正真正銘のハード・バップであり、最後のテーマ部では、リズム陣がマイルスの「マイルストーン」のリズムを真似た演奏で締めくくっています。
ちなみにボブ・バーグは、これからの人と言うところで、2002年に交通事故に遭い51歳の若さで亡くなっています。
「VISITATION」 Steeple Chase SCS 1097
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/4f/4c/15a3af8727ac491bd7de99bc00684361_s.jpg)
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1. OCCURRANCE
2. VISITATION
3. JEAN MARIE
4. BEFORE YOU
5. MY FUNNY VALENTINE
6. DEL SASSER
日野皓正 (cor) BOB BERG (ts) RONNIE MATHEWS (p) SAM JONES (b) AL FOSTER (ds)
録音 1978年3月20日
この時代の日野は、コルネットを多用していて、ここでも全曲に渡ってコルネットで通しています。
このアルバムは、米国のリズム・セクションにボブ・バーグが加わったことで、新しい感覚のハード・バップと言った感じの演奏集で、日野がオールマイティのプレイヤーであることを証明している1枚でもあります。
ベーシストのサム・ジョーンズがリーダーと言うこともあり、彼の自作曲とポール・チェンバースの曲を各1曲づつ並べています。
「OCCURRANCE」は、2管によるテーマの後、日野がトランペットを凌ぐ激しいソロで飛び出し、続くボブ・バーグがそれに引きずられるようにホットな吹奏を繰り広げています。
ポール・チェンバースの「VISITATION」は、本人が自身のアルバムである「CHAMBERS’ MUSIC」の中で取り上げていますが、ここでのサム・ジョーンズは、そのチェンバースの雰囲気そのままであり、ボブ、日野とリレーされた後、ロニー・マシューズがいきなり「パリジャン・ソロフェアー」の1節を使って粋なソロを披露しています。
日野がフューチャーされるスタンダードの「MY FUNNY VALENTINE」では、コルネットの特徴を生かした温かみのある音で、感情豊かに歌いあげています。
リーダーのオリジナル曲である「DEL SASSER」は、アップ・テンポで小気味よい演奏で、これこそ正真正銘のハード・バップであり、最後のテーマ部では、リズム陣がマイルスの「マイルストーン」のリズムを真似た演奏で締めくくっています。
ちなみにボブ・バーグは、これからの人と言うところで、2002年に交通事故に遭い51歳の若さで亡くなっています。
6回目は、日野皓正の新しいレーベルに移籍後の録音で、ギタリストのジョン・スコフィールドと共演した1枚
「MAY DANCE」 FLYING DISK VIJ - 6002
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/23/71/9579c1c5d04540fd039cbac8f077e223_s.jpg)
1. WIND BLOWS YOUR SKIN
2. THA WILD LADY
3. BIG CELEBRATION
4. FREE LAND
5. MOSS ON THE ROCK
6. LOVIN’ MAY
日野皓正 (tp) JOHN SCOFIELD (elg) RON CARTER (b) TONY WILLIAMS (ds)
録音 1977年5月7日
在米2年を経たことと、専属レーベルが変わったことで、過去のアルバムとは変わって非常に明るく新鮮な日野皓正のプレイが堪能でき、ここにもトニー・ウイリアムスが参加しており、それにロン・カーターも加わるという豪華な布陣となっています。
このアルバムは全曲日野のオリジナルで構成されており、リズム陣にギターが加わったことで明るい印象の演奏が並んでおり、日野とジョン・スコフィールドのプレイが一層際立って聴こえます。
冒頭の「WIND BLOWS YOUR SKIN」は、ゆったりとしたテンポでギターをバックに日野が美しいメロディを吹くテーマが爽やかな印象を与え、アドリブに入って日野に続くジョン・スコの3コーラスによるソロが見事です。
「THE WILD LADY」は、ゆったりしたテンポで、日野とトニーのデュオによる長いイントロを経て日野ののびやかなアドリブへと続きますが、トニーのバスドラをアクセントにしたサポートが強烈に響きます。
アップテンポで演奏される「BIG CELEBRATION」は、日野のトレモロとハイノートの吹奏に、絶妙なトニーのドラミングが絡み、ジョン・スコがそれに刺激されて続いて行きますが、トニーと共にロン・カーターのサポートがこの演奏を上手く締めています。
裏面の「FREE LAND」は、ギターが加わったリズム陣によるイントロを経て、ジョン・スコフィールドが大きくフューチャーされていますが、続く日野のプレイはこのアルバムのハイライトの様に思います。
最終曲の「LOVIN’ MAY」は、スローテンポの短い曲ですが、日野のソロに対比するロン・カーターのリズム・パターンが良いです。
今ではベテランとなったジョン・スコフィールドの弱冠25歳の若々しいプレイも聴きどころでもあり、特に速いパッセージをいとも簡単に弾きこなし、イマジネーション豊かなフィンガーワークで迫る「MOSS ON THE ROCK」が印象に残ります。
また、トニー・ウイリアムスのドラミングは、EWレーベルのGJTと同じ響きを持っていて強烈であり、これもまた聴きどころの一つとなっています。
「MAY DANCE」 FLYING DISK VIJ - 6002
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/18/04/414bc98c52725a5f74928961ad10876b_s.jpg)
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1. WIND BLOWS YOUR SKIN
2. THA WILD LADY
3. BIG CELEBRATION
4. FREE LAND
5. MOSS ON THE ROCK
6. LOVIN’ MAY
日野皓正 (tp) JOHN SCOFIELD (elg) RON CARTER (b) TONY WILLIAMS (ds)
録音 1977年5月7日
在米2年を経たことと、専属レーベルが変わったことで、過去のアルバムとは変わって非常に明るく新鮮な日野皓正のプレイが堪能でき、ここにもトニー・ウイリアムスが参加しており、それにロン・カーターも加わるという豪華な布陣となっています。
このアルバムは全曲日野のオリジナルで構成されており、リズム陣にギターが加わったことで明るい印象の演奏が並んでおり、日野とジョン・スコフィールドのプレイが一層際立って聴こえます。
冒頭の「WIND BLOWS YOUR SKIN」は、ゆったりとしたテンポでギターをバックに日野が美しいメロディを吹くテーマが爽やかな印象を与え、アドリブに入って日野に続くジョン・スコの3コーラスによるソロが見事です。
「THE WILD LADY」は、ゆったりしたテンポで、日野とトニーのデュオによる長いイントロを経て日野ののびやかなアドリブへと続きますが、トニーのバスドラをアクセントにしたサポートが強烈に響きます。
アップテンポで演奏される「BIG CELEBRATION」は、日野のトレモロとハイノートの吹奏に、絶妙なトニーのドラミングが絡み、ジョン・スコがそれに刺激されて続いて行きますが、トニーと共にロン・カーターのサポートがこの演奏を上手く締めています。
裏面の「FREE LAND」は、ギターが加わったリズム陣によるイントロを経て、ジョン・スコフィールドが大きくフューチャーされていますが、続く日野のプレイはこのアルバムのハイライトの様に思います。
最終曲の「LOVIN’ MAY」は、スローテンポの短い曲ですが、日野のソロに対比するロン・カーターのリズム・パターンが良いです。
今ではベテランとなったジョン・スコフィールドの弱冠25歳の若々しいプレイも聴きどころでもあり、特に速いパッセージをいとも簡単に弾きこなし、イマジネーション豊かなフィンガーワークで迫る「MOSS ON THE ROCK」が印象に残ります。
また、トニー・ウイリアムスのドラミングは、EWレーベルのGJTと同じ響きを持っていて強烈であり、これもまた聴きどころの一つとなっています。
日野皓正の海外ミュージシャンとの5回目は、ハル・ギャルパーのリーダー・アルバムで、ピアノを含むリズム陣は全て米国の一流ミュージシャンです。
「NOW HEAR THIS」 enja 2090
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/7a/03/985ede50973bd4b1c9cc49e89746b20c_s.jpg)
1. NOW HEAR THIS
2. SHADOW WALTZ
3. MR. FIXIT
4. FIRST SONG IN THE DAY
5. BEMSHA SWING
6. RED EYE SPECIAL
日野皓正 (tp, flh) HAL GALPER (p) CECIL McBEE (b) TONY WILLIAMS (ds)
録音 1977年2月15日
独のレーベルに、日野皓正が強力な布陣で臨んだニューヨークでのレコーディングです。
全6曲において、リーダーのハル・ギャルパーが5曲を提供し、残りはセロニアス・モンクの馴染の曲という構成となっています。
それぞれの曲についての印象を書き出してみると・・・、
1曲目の「NOW HEAR THIS」は、コルトレーンの「至上の愛」のメロディに似のテーマを持った曲で、マッコイ・タイナー張りにバリバリ弾くピアノと、音を放出するような輝かしいトランペットに、後ろで支える2人のリズム隊の絶妙なサポートが良いです。
2曲目の「SHADOW WALTZ」は、3/4拍子とは思えないゆったりした演奏で、日野の感情を込めた情緒的なプレイが印象的であり、ジャケットの裏面に書かれている楽譜を見ながら聴くと、日野がこの曲をいかに解釈して演奏しているかが分かります。
3曲目の「 MR. FIXIT」はアップ・テンポの曲で、後半でソロを取るセシル・マクビーの演奏が聴きものです。
4曲目の「FIRST SONG IN THE DAY」は、1曲目と同様に繰り返しのリズム・パターンが特徴な曲で、ハル・ギャルパーが全体を支配し、テーマの後は曲の後半で登場する日野が、リズム・パターンの上をスムースなソロで進んで行き、続くセシル・マクビーの重量感溢れるソロが印象的です。
モンクのオリジナルである「BEMSHA SWING」は、互いに手慣れた曲で安心感ある演奏で、ハル・ギャルパーは淡々とピアノを弾いており、日野のプレイもトレモロを多用していますが特に印象に残るものではありません。
最終曲の「RED EYE SPECIA」は、アップテンポによる難解なメロディを持った曲で、最後に登場するトニー・ウイリアムスのドラム・ソロがこのアルバムの締め括っています。
「NOW HEAR THIS」 enja 2090
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/55/e0/a1c2ee97f7ec70b53ecd52866bc2181b_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/1b/dd/91a5e6e1a80000c6f83931407aedf82d_s.jpg)
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1. NOW HEAR THIS
2. SHADOW WALTZ
3. MR. FIXIT
4. FIRST SONG IN THE DAY
5. BEMSHA SWING
6. RED EYE SPECIAL
日野皓正 (tp, flh) HAL GALPER (p) CECIL McBEE (b) TONY WILLIAMS (ds)
録音 1977年2月15日
独のレーベルに、日野皓正が強力な布陣で臨んだニューヨークでのレコーディングです。
全6曲において、リーダーのハル・ギャルパーが5曲を提供し、残りはセロニアス・モンクの馴染の曲という構成となっています。
それぞれの曲についての印象を書き出してみると・・・、
1曲目の「NOW HEAR THIS」は、コルトレーンの「至上の愛」のメロディに似のテーマを持った曲で、マッコイ・タイナー張りにバリバリ弾くピアノと、音を放出するような輝かしいトランペットに、後ろで支える2人のリズム隊の絶妙なサポートが良いです。
2曲目の「SHADOW WALTZ」は、3/4拍子とは思えないゆったりした演奏で、日野の感情を込めた情緒的なプレイが印象的であり、ジャケットの裏面に書かれている楽譜を見ながら聴くと、日野がこの曲をいかに解釈して演奏しているかが分かります。
3曲目の「 MR. FIXIT」はアップ・テンポの曲で、後半でソロを取るセシル・マクビーの演奏が聴きものです。
4曲目の「FIRST SONG IN THE DAY」は、1曲目と同様に繰り返しのリズム・パターンが特徴な曲で、ハル・ギャルパーが全体を支配し、テーマの後は曲の後半で登場する日野が、リズム・パターンの上をスムースなソロで進んで行き、続くセシル・マクビーの重量感溢れるソロが印象的です。
モンクのオリジナルである「BEMSHA SWING」は、互いに手慣れた曲で安心感ある演奏で、ハル・ギャルパーは淡々とピアノを弾いており、日野のプレイもトレモロを多用していますが特に印象に残るものではありません。
最終曲の「RED EYE SPECIA」は、アップテンポによる難解なメロディを持った曲で、最後に登場するトニー・ウイリアムスのドラム・ソロがこのアルバムの締め括っています。