ガーシュイン兄弟が1938年の映画「ゴールドウイン・フォリーズ」のために書いたバラード曲の「ラヴ・ウォークト・イン」、
前回掲載した「スリー・パールス」で、キャロル・スローンが歌っていたので、彼女が歌う他のアルバムは無いかと探してみたところ、3回のレコーディングがありました。
初めは1962年のライブから
「Live At 30th Street」 CBS SONY 25AP 599
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/08/6b/4be00a16a54ab034342dbd9e101492e1_s.jpg)
1. CHICAGO
2. LOVE WALKED IN
3. SPRING IS HERE
4. TAKING A CHANCE ON LOVE
5. MY MELANCHOLY BABY
6. ON THE STREET WHERE YOU LIVE
7. BASIN STREET BLUES
8. IN A SENTIMENTAL MOOD
9. DON′T GET AROUND MUCH ANYMORE
10. NEVER NEVER LAND
11. STARS FELL ON ALABAMA
12. IT NEVER ENTERD MY MIND
録音 1962年8月31日
伴奏はギターー入りカルテットですが、メンバーはクレジットがありません。
ジャケットの裏面に写真が掲載されていますが、判りません。
CBSには、前年に同じスタジオで録音された名盤「Out Of The Blue」がありますが、聴衆を前にしたこちらの盤のほうがリラックスした雰囲気の中で躍動感があって良いです。
ミディアム・テンポ、スロー・テンポ共に、若干24歳の若々しい歌声が堪能できます。
さてお目当ての「ラブ・ウォークト・イン」ですが、
ウォーキング・ベースの上を、独特のヴィブラートを利かせながら終始ゆったりとしたテンポで歌いあげています。
次に来るのが前項で掲載した1983年4月録音の東芝盤の
「THREE PEARLS」で、こちらも前項と同じ構成で、ベースをバックに歌っています。
3回目はCBS SONYが企画した「ブラン・ニュー・スタンダード・ヴォーカル from New York シリーズ」から、
「BUT NOT FOR ME」 CBS SONY 28AP 3311
1. NICE WORK IF YOU CAN GET IT
2. HOW LONG HAS THIS BEEN GOING ON
3. OH, LADY BE GOOD
4. BUT NOT FOR ME
5. ISN′T IT A PITY
6. LOVE WALKED IN
7. I′VE GOT A CRUSH ON YOU
8. THEY ALL LAUGHED
9. EMBRACEABLE YOU
10. I LOVE YOU, PORGY ~ SUMMERTIME
CAROL SLOANE(vo) TOMMY FLANAGAN(p) GEORGE MRAZ(b)
AL FOSTER(ds) FRANK WESS(fl, ts)
録音 1986年10月28, 29日
冒頭からテナー・サックスとの掛け合いでスキャットを披露、
曲に入ってもスリリングな展開を示した後は、中間部でカルテット演奏も堪能でき、ラストは「ウッァ」との掛け声一発、
彼女自身、乗りに乗った歌だということが分かります。
ベースは前作でも共演しているジョージ・ムラーツで、彼女のレコーディングに度々登場しています。
3度の歌を通して聴いてみると、声質はだんだん太く低くなって来ていますが、歌の上手さに円熟味が加わってきています。
いいね、キャロル・スローン!