第27回は、キャノンボール・アダレイ・クインテットの「イン・シカゴ」です。
ジュリアン・キャノンボール・アダレイ(Julian Edwin "Cannonball" Adderley)
1928年9月15日 - 1975年8月8日 フロリダ州タンパ生まれ
「キャノンボール」の由来は、キャンニバル(cannibal:大食漢)からのもので、言葉が慣用化してこのように変化しています。
1955年にニューヨークに移ってから、ミュージシャンの間で評判となり、ソウル・ジャズ、ファンキー・ジャズの立役者の一人としても注目される存在となりました。
1957年10月にマイルス・デイビス・セクステットに参加し、アルバム「マイルストーン」(1958年2月)や、「カインド・オブ・ブルー」(1959年3月)でも名演を残し、ブルー・ノート・レーべルの「サムシン・エルス」はジャズの名盤中の名盤ともいわれ、過去にこのコーナーにも登場しています。
マイルスの元を離れたのは1959年9月で、その後は実弟と組んだバンドで、ソウルフルなサウンドにより、ヒットを飛ばして行きます。
そのバンドには、いまでは大物ミュージシャンとして知られるボビー・ティモンズ、ビクター・フェルドマン、ジョー・ザヴィヌルがピアニストとして次々に参加し、ベーシストにサム・ジョーンズ、ドラマーにルイ・ヘイズ、サクソフォニストにチャールズ・ロイド、ユーセフ・ラティーフがいました。
1970年代に入ってからは、時のすう勢によりエレクトリック・ジャズ、アヴァンギャルド・ジャズも
プレイするようになりました。
そして、大食癖に起因する糖尿病と、偏頭痛に若い頃から悩まされていて、1975年に脳梗塞で亡くなっています。
今回の「イン・シカゴ」は、マイルス・デイビスのバンドに参加していた時期に、親分を除いた
全メンバーで録音されたものです。
「CANNONBALL ADDERLEY QUINTET IN CHICAGO」 MERCURY MG20449
1. LIMEHOUSE BLUES
2. STARS FELL ON ALABAMA
3. WABASH
4. GRAND CENTRAL
5. YOU’RE A WEAVER OF DREAMS
6. THE SLEEPER
JULIAN CANNONBALL ADDERLEY(as) JOHN COLTRANE(ts) WYNTON KELLY(p)
PAUL CHAMBERS(b) JIMMY COBB(ds) 1959年2月3日 Chicago 録音
上記のメンバー全員が、マイルス・バンドに在籍した時期を録音記録から知らべて見たところ、1959年1月3日 ~ 8月25日の、たった8ヶ月間となっていました。
下記は、その1月3日の2曲(No.11,12)が記録されているニューヨークのクラブ、バードランドでのライブCDです。

この時期のマイルス・バンド、ピアニストはビル・エヴァンス、又はウイントン・ケリーが参加していて、一つのピークを迎えていた時代であり、非常に充実していました。
そのメンバーが全員(ピアノはウイントン・ケリー)が集合して演奏しているのですから、悪かろうはずはありません。
キャノンボールとコルトレーンは、少し抑え気味に演奏しているところが微笑ましいです。
そして、キャノンボールは「アラバマに星落ちて」で、コルトレーンは「ユー・アー・ア・ウィーヴァー・オブ・ドリームス」で、共にソロのショーケース作品として、美しいメロディを丹精込めて演奏しています。
他の4曲は2人の絡みが存分に味わえるもので、スイングとバップが交差した快適な演奏が楽しめます。
レコードでの音源は、モノラル、ステレオの両方を聴き比べてみましたが、音太のモノラルに軍配を挙げたいと思います。
マイルスを除いた2人のコラボレーション・アルバムは、このイン・シカゴだけで、この先キャノンボールは、よりファンク色の強い演奏へ、コルトレーンは手の込んだハーモニック奏法で過激に、そして徐々に長尺演奏へと進んでいくことになります。
ジュリアン・キャノンボール・アダレイ(Julian Edwin "Cannonball" Adderley)
1928年9月15日 - 1975年8月8日 フロリダ州タンパ生まれ
「キャノンボール」の由来は、キャンニバル(cannibal:大食漢)からのもので、言葉が慣用化してこのように変化しています。
1955年にニューヨークに移ってから、ミュージシャンの間で評判となり、ソウル・ジャズ、ファンキー・ジャズの立役者の一人としても注目される存在となりました。
1957年10月にマイルス・デイビス・セクステットに参加し、アルバム「マイルストーン」(1958年2月)や、「カインド・オブ・ブルー」(1959年3月)でも名演を残し、ブルー・ノート・レーべルの「サムシン・エルス」はジャズの名盤中の名盤ともいわれ、過去にこのコーナーにも登場しています。
マイルスの元を離れたのは1959年9月で、その後は実弟と組んだバンドで、ソウルフルなサウンドにより、ヒットを飛ばして行きます。
そのバンドには、いまでは大物ミュージシャンとして知られるボビー・ティモンズ、ビクター・フェルドマン、ジョー・ザヴィヌルがピアニストとして次々に参加し、ベーシストにサム・ジョーンズ、ドラマーにルイ・ヘイズ、サクソフォニストにチャールズ・ロイド、ユーセフ・ラティーフがいました。
1970年代に入ってからは、時のすう勢によりエレクトリック・ジャズ、アヴァンギャルド・ジャズも
プレイするようになりました。
そして、大食癖に起因する糖尿病と、偏頭痛に若い頃から悩まされていて、1975年に脳梗塞で亡くなっています。
今回の「イン・シカゴ」は、マイルス・デイビスのバンドに参加していた時期に、親分を除いた
全メンバーで録音されたものです。
「CANNONBALL ADDERLEY QUINTET IN CHICAGO」 MERCURY MG20449



1. LIMEHOUSE BLUES
2. STARS FELL ON ALABAMA
3. WABASH
4. GRAND CENTRAL
5. YOU’RE A WEAVER OF DREAMS
6. THE SLEEPER
JULIAN CANNONBALL ADDERLEY(as) JOHN COLTRANE(ts) WYNTON KELLY(p)
PAUL CHAMBERS(b) JIMMY COBB(ds) 1959年2月3日 Chicago 録音
上記のメンバー全員が、マイルス・バンドに在籍した時期を録音記録から知らべて見たところ、1959年1月3日 ~ 8月25日の、たった8ヶ月間となっていました。
下記は、その1月3日の2曲(No.11,12)が記録されているニューヨークのクラブ、バードランドでのライブCDです。

この時期のマイルス・バンド、ピアニストはビル・エヴァンス、又はウイントン・ケリーが参加していて、一つのピークを迎えていた時代であり、非常に充実していました。
そのメンバーが全員(ピアノはウイントン・ケリー)が集合して演奏しているのですから、悪かろうはずはありません。
キャノンボールとコルトレーンは、少し抑え気味に演奏しているところが微笑ましいです。
そして、キャノンボールは「アラバマに星落ちて」で、コルトレーンは「ユー・アー・ア・ウィーヴァー・オブ・ドリームス」で、共にソロのショーケース作品として、美しいメロディを丹精込めて演奏しています。
他の4曲は2人の絡みが存分に味わえるもので、スイングとバップが交差した快適な演奏が楽しめます。
レコードでの音源は、モノラル、ステレオの両方を聴き比べてみましたが、音太のモノラルに軍配を挙げたいと思います。
マイルスを除いた2人のコラボレーション・アルバムは、このイン・シカゴだけで、この先キャノンボールは、よりファンク色の強い演奏へ、コルトレーンは手の込んだハーモニック奏法で過激に、そして徐々に長尺演奏へと進んでいくことになります。