あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

ウォルフガング・ダウナー・トリオ

2020-06-28 | JAZZ
今年1月に84歳で亡くなったウォルフガング・ダウナーの初期のピアノ・トリオの傑作

「DREAM TALK」 (CBS 62478)
  
1. DAMMERUNG
2. FREE FALL
3. YESTERDAYS
4. ZEHN NOTIZEN
5. SOUL EYES
6. BIRD FOOD
7. A LONG NIGHT
8. DREAM TALK
WOLFGANG DAUNER(p) EBERHARD WEBER(b) FRED BRACEFUL(ds)
録音 1964年9月14日

ヨーロッパの貴重な音源を次々に販売に繋げて注目を集めた澤野商会により、これもCDで再発されやっと聴くことが出来るようになったと思ったら、今度はLPでも発売されたことで、早速購入した想い出の1枚です。



元はと言えば独CBSからのリリースでしたが、版権の関係でロゴマークが使えないことで、その点は目を瞑るとして、LPで聴きたかった(持っていたかった)アルバムです。
最初のアルバム「ジャズ・スタジオH.G.B.S. No.1」に続いてレコーディングされたこの「DREAM TALK」は、「MUSIC ZOUNDS」と共にウォルフガング・ダウナーの代表作となるもので、ここでは彼の硬質なピアノ・タッチと斬新なハーモニーが上手く生かされています。
また、エバーハルト・ウェーバーのウッド・ベース音と、フレッド・ブラセフルのブラシを中心とした切れのあるドラミングのバランスも良く、何度聴いても飽きないアルバムです。
後年はロックやフリーに傾倒し、サウンドも大きく変化していきますが、ここでは、オーネット・コールマンや、マル・ウォルドロンの他、ジェローム・カーンのスタンダード曲も織り交ぜながらの純粋なジャズ・ピアノ・トリオとなっています。

デビュー当初のダウナーは、ビル・エバンスの影響を受けていたようで、1曲目の「DAMMERUNG 」の出だし等は正にエバンスそのものですが、自身のオリジナルである「FREE FALL」になるとセシル・テイラーの影も感じるようになります。
一方、スタンダードの「 YESTERDAYS」は、曲の最初と最後にメロディーの断片を散りばめたり、マル・ウォルドロンの「SOUL EYES」では美しいタッチの小品として弾ききっています。
続くオーネット・コールマンの「BIRD FOOD」は、このアルバムのハイライトの一つで、ゴツゴツ感のあるテーマの後を、リズミックでテンポが良いミディアム・ファーストの4ビートで処理していて、ウッド・ベースとドラムスのきめ細やかなサポートも効いています。

スロー・テンポで演奏される「A LONG NIGHT」は、曲のイメージが膨らむ1曲で、これがアルバム全体のバランスを考慮した演奏となっているようにも感じます。
アルバム・タイトルにもなっている「DREAM TALK」は、ベースとドラムスのタムタムを中心とした導入部のパターンが雰囲気を保ったまま最後まで持続しており、これにピアノが上手く被る演奏となっています。

全曲を通して、ドイツ人らしい硬質のピアノタッチと斬新なハーモニーで、時折見せるフリージャズの片鱗をのぞかせる緊張感あるプレイが展開されていますが、このアルバムの価値を高めているのはパートナーのベースとドラムスのサポートによるところが大きいと思います。

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JEAN-MICHEL PILC TRIO(CD)

2020-06-27 | JAZZ (CD)
フランソワ・ムタンが参加したジャン・ミシェル・ピルク・トリオの、スイート・ベイジルでのライブ盤
「TOGETHER LIVE AT SWEETBASIL」 VOL.1 & 2
A RECORDS AL 73195、73196
  
JEAN-MICHEL PILC (p) FRANCOIC MOUTIN (b) ARI HOENIG (ds)
録音 1999年2月25~28日

ピルクのオリジナルとスタンダードを取り交ぜた選曲で、収録時間は2枚併せて凡そ2時間18分、
ダブっている曲も2曲(TEA FOR TWO、TOGETHER)ありますが、いずれも異なったアプローチで興味ある演奏が詰まっています。
底流は4ビートでありながら、1曲として普通にジャズっている演奏は無く、フリーインプロビゼーションの手前を圧倒的なインタープレイによりグイグイと進めていく圧巻の演奏集です。
ピルクのピアノタッチは、メロディとリズムを上手く調和させながら、特に高音部でのシングル・トーンの使い方が印象的で、これに応えるムタンのベースとの対比が素晴らしいです。
また、2集に収録されている「MY KÖLN CONCERT」は、1分55秒のショート・トラックですが、キース・ジャレットを意識したかの様なタッチによるピアノ・ソロで、そのままの雰囲気で次の「TEA FOR TWO」へと続いて行きます。
2つのCDの演奏は何れも遜色なく、次への展開を緊張感を持って聴くことが出来ます。


下記のアルバムは、上記のライブ盤と同じレギュラー・メンバーでの録音ですが、実はこちらのCDの方を先に購入し、その演奏に驚愕したことから他のものも聴いてみようと思い、その後も色々聴いてみましたが、やはりこの3枚がベストでした。
「WELCOME HOME」 DREYFUS FDM 36630-2
 
録音 2001年9月28~30日

冒頭の「SO WHAT」におけるムタンのベースによるテーマの提示と、続くピルクのスリリングでエキサイティングな演奏に度肝を抜かれたアルバムです。

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ムタン・リユニオン・カルテット(CD)

2020-06-24 | JAZZ (CD)
私の愛聴盤143回の「TRIO」で、FRANCOIS MECHALIのベースに圧倒されたので、次は同じ仏人のムタン兄弟が主役を務める作品を
「POWER TREE」 NOCTURN NYCD 348
 
録音 2000年6月27~28日

兄のフランソワ・ムタン( b )と、弟のルイ・ムタン( ds )の双子の作ったユニットに、バティスト・トロティニョン( p )が参加しているという、このメンバーだけで聴く前から演奏内容が想像できますが、これにSYLVAIN BEUF(ss, ts)が参加することで演奏が一層華やかになっています。
また、ここでのフランソワ・ムタンはテクニックを抑えていて、上手く演奏に溶け込んでいます。
全曲共に4ビートで、ヨーロッパ特有の新鮮な風を感じる爽やかな印象を受けますが、最終曲のみリズムに変化をもたらす演奏となっています。

これは、MOUTIN REUNION QUARTETとしての最初のアルバムの様ですが、フランソワ・ムタンは、この録音の前の1999年10月に、ニューヨークのSWEET BASILでジャン-ミシェル・ピルクと競演している音源もあることから、これも聴き直してみます。

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私の愛聴盤(第143回)

2020-06-21 | 私の愛聴盤
第143回はJACQUES BONNARDEL TRIOです。
リーダーの名前(JACQUES BONNARDEL)は読めないので、そのまま転記しています。
「TRIO」 AGEM AG 006
  
1. STELLA BY STARLIGHT
2. TONTON COOL
3. BUCOL
4. THEME X
5. BLUES A COUPS STICKS
6. NIGHT AND DAY
7. TAKE THREE
8. UN SOMME A LA ROCHE
JACQUES BONNARDEL(ds) LUC PLOUTON(p) FRANCOIS MECHALI(b) 
録音 1987年7月 8, 9 日

ドラマーがリーダーとなった仏のピアノ・トリオのこのレコードは、今でも時々中古市場で見かけますが、過去にJAZZ雑誌で紹介されたこともありました。
全8曲の中で、スタンダードの2曲はピアノとベースの掛け合いが多く、ボーイングとピチカットを駆使して迫るベースが聴きどころの一つとなっています。
その「STELLA BY STARLIGHT」は、ピアノによるイントロの後、ベースのボーイングでメロディが演奏され、1コーラスが終わったところでピチカットとなり、後ろでピアノがオブリガードを付けるという展開から、ピアノのソロに引き継がれ、後半はベースとピアノが交互にソロを取っています。
また「NIGHT AND DAY」は、ゆったりとしたテンポで、ピアノがメロディの断片を紡ぎながら1コーラスを担当し、ベースのソロへと受け継がれます。
このスタンダードの2曲は、ベースの力強いアタックが心地良く、リーダーであるドラマーは引き立て役となっています。

メンバーのオリジナルの中での印象深いのはA面最後とB面最初の2曲で、共にベースの役割が大きいのですが、響きも良く音程も正確なことから、同じ仏のベーシストであるフランソワ・ムタンを想像してしまいます。
その「 THEME X」は、ピアノとベースのユニゾンでテーマが提示された後は、ノンリズムによるフリーとなりテーマに戻らずそのまま終わっています。
また「BLUES A COUPS STICKS」は、4ビートでありながら、ピアノはかなり自由な演奏を展開しています。

ドラマーが活躍するのは3曲目の「TONTON COOL」で、3者が互いに刺激し合っての演奏で、後半でドラム・ソロが登場します。
また、最終曲の「UN SOMME A LA ROCHE」は、2分少々の短い演奏ですが、8ビートを刻むドラムスが最後まで主役を務めています。
       
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ワインをいただきました

2020-06-20 | 日記
この6月をもって、仕事の方も一区切りとなることから、息子たちを呼んで外で食事会を開催しました。
その席でカリフォルニア産の赤ワインをいただきました。
SONOMA COAST PINOT NOIR
 

  

次の休日に早速飲みます。

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マル・ウォルドロンの日本録音(ピアノ・ソロ CD)

2020-06-18 | JAZZ (CD)
マル・ウォルドロンの「ALL ALONE」から30年後に、山梨県小淵沢の「音楽の森ホール」で録音されたピアノ・ソロ・アルバム
「MATURITY」 Dan TKCB 71274
 
 1. REMEMBER
 2. THE SEAGULLS OF KRISTIANSUND
 3. MY OLD FLAME
 4. IN THE WEE SMALL HOURS
 5. MY ROMANCE
 6. ELUSIVENESS OF Mt. FUJI
 7. MY FOOLISH HEART
 8. AS TIME GOES BY
 9. I SHOULD CARE
10. THE SEAGULLS OF KRISTIANSUND
11. REMEMBER(LIVE VERSION)
MAL WALDRON(p)
録音 1996年7月4日

録音エンジニアはピアノ録音で定評のある及川公生さん、そしてアルバム製作には「3361*BLACK」の伊藤秀治さんが関わっています。

マル・ウォルドロンがこのようにスタンダード曲を並べて録音するのは珍しいことですが、ここは日本、やはりプロデューサーの意向が強く反映され、それに彼が応えた選曲であると思います。

全てがゆったりしたテンポで演奏され、ピアノの音も非常にクリアに録られていて、彼の特徴である左手によるモールス信号も効果的に使い、トレモロも多用してテーマの後のアドリブも、メロディがなぞれる様にひたすら美しく響かせています。
そして、山梨県での録音と言うことで、「マウント・フジ」(6曲目の自作曲)も演っているし、2曲ある「THE SEAGULLS OF KRISTIANSUND」では、後口のバージョンでマル自身が演奏しながら詩の朗読も披露しています。

なお、及川公生さんが手がけた録音は、以前ここに掲載した「GREAT 3」も素晴らしかったです。

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2020年6月の富士山

2020-06-15 | 富士山
梅雨の晴れ間の富士山です。
中央高速道(富士吉田線)と、富士吉田市内から
  

市内の農村公園と、その近傍から
  

  

1ヶ月前と比べると、雪は大分溶けて夏山らしくなってきましたが、今年は新型コロナウイルスの影響で、登山が出来ません。

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マル・ウォルドロンのピアノ・ソロ

2020-06-14 | JAZZ
フレッド・ヴァン・ホーヴに続いて取り上げたのは、マル・ウォルドロンがイタリアのレーベルに録音したピアノ・ソロ・アルバムです。
「ALL ALONE」 GT LP 1004
  
1. ALL ALONE
2. DUE TORRI
3. A VIEW OF S. LUCA
4. BLUE SUMMER
5. IF YOU THINK I’M LICKED
6. THREE FOR CICCI
7. MOSQUE RAID
8. WALTZ OF OBLIVIOUS
MAL WALDRON (p)
録音 1966年3月1日
これは、大阪万博が開催された1970年に、愛媛県の会社に長期出張していた当時、新居浜市のジャズ喫茶「ALMOND」のマスターが「LEFT ALONE」と共にお気に入りで、良く聴かせていただいた想い出の1枚です。

全てがマルのオリジナルで固められていて、最初の「ALL ALONE」と最終曲の「WALTZ OF OBLIVIOUS」が映画音楽のために作られています。
中でも「ALL ALONE」は、マルセル・カルネ監督による「マンハッタンの哀愁」でテーマ曲として使われたもので、右手のトレモロと、左手のトツトツと刻む低音を併用したマイナー調の哀愁漂う作品です。
3曲目の「A VIEW OF S. LUCA」や、6曲目の「THREE FOR CICCI」も、美しい旋律を持った印象深い演奏ですが、7曲目の「MOSQUE RAID」だけが他とは異なった中東の雰囲気を持っていて、マルの祖先がエチオピア出身であるからして祖国を想って書いた曲の様です。

全8曲の内、1~3曲までは4/4拍子ですが、4曲目のブルース(BLUE SUMMER)は6/8拍子、5曲目の「IF YOU THINK I’M LICKED」は5/4拍子、6~8の3曲は何れも3/4拍子の曲で、ピアノだけで非常にリズミックに、そしてダイナミックに演奏しているところに特徴があります。

出張を終えて、自宅に戻ってから早速購入したのは日本ビクターの国内盤と、その後に発売されたCDでしたが、当時から思い入れが強かったこともあり、数年前に大枚を叩いてオリジナル盤を手に入れましたが、このレコードに針を落とすたびに今でも新居浜時代の想い出が蘇ります。

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フレッド・ヴァン・ホーヴのピアノ・ソロ(ライブ)

2020-06-08 | JAZZ
ベルギー出身のフレッド・ヴァン・ホーヴのピアノ・ソロ(ライブ)
「LIVE AT THE UNIVERSITY」 VOGEL 004-S
  
 1. INTREDE
 2. SPROOKJE
 3. SPEEL DOOSJE SPEEL
 4. COMPOSITIE MET TOONLADDERS
 5. PAUZE MET ACCORDEON
 6. PLING PLONG
 7. TUSSENSPEL
 8. DISCUSSIE TUSSEN LINKS RECHTS WAARBIJ NATUURLIJK
 9. MUZIEK BIJ STOMME FILM
10. WOORDENSCHAT
FRED VAN HOVE(p)
録音 1974年11月18日

1970年代には多くのジャズピアニストがソロ演奏のアルバムを輩出していますが、これもその1枚です。
しかし、内容はセシル・テイラーの演奏に負けじ劣らずのもので、一応曲のタイトルは付いているものの関連性は無いと思います。
そしてその奏法は、山下洋輔のプレイの様な肘打ちは最後まで無く、鍵盤をしっかり指で押さえて弾くことに徹していて、アヴァンギャルド演奏とはいえ、比較的聴きやすいです。
デビュー当時は、ビ・バップ演奏から始まり、オーネット・コールマンやジョン・コルトレーンの音楽に触れたことを契機にプレイが変化していますが、 4曲目の「COMPOSITIE MET TOONLADDERS」などは、リムスキー・コルサコフの「くまんばちの飛行」の様な雰囲気を持った演奏もあります。
レコードの裏面から始まる「PLING PLONG」からは一層激しいプレイとなるのですが、9~10曲目ではクラシックの小品の様な場面もあり、最後は声も発しながらの演奏で終わっています。

当時のヨーロッパではフリー・ジャズが盛んに演奏されていた時期でもあり、1曲終わるごとに拍手も収録されているからして、このライブも聴衆(学生?)にしっかりと受け入れられていることが分かります。

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額紫陽花を飾りました

2020-06-07 | 日記
日曜日の朝、
何時もの様に、近くの農協に野菜の買い出しに行ったところ、額紫陽花の切り花があったので、
早速購入し、茎の水切りをしてから、部屋に飾りました。
これから暫くは鬱陶しい梅雨の時期になるので、体調に気を付けて過ごしたいと思います。
 

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