
ゼニアオイはアオイ科の花の中では小さいほうですが、やはりアオイ科特有のシベ構造をしています。
咲き始めは雄しべが活動しています。
雄しべは合着して筒になっています。
ムクゲやアメリカフヨウなどでは筒の横に花糸と葯をつけるのですが、ゼニアオイは雄しべ筒の先がばらけてそこに葯をつけます。

たくさんの雄しべを花束にしたような恰好をしています。
雄しべ筒の先は細かい白い花粉粒で覆われています。

一時は中が見えないほど花粉粒で真っ白だった雄しべ筒の先も、花粉が他へ運ばれ、中が見えるようになってきました。

雄しべ筒の中から、雌しべが伸びてきました。
雌しべの柱頭の数はおおむね 9~15個のようです。

雌しべが活動しだすとき、この画像では 雄しべのほうは花粉をほとんど放出して葯は黒変しています。


上の画像のように、雌しべが展開しているのに、葯が白い花もあります。
つまり、ゼニアオイの葯の色は黒いのと白いのとあるようなのですが、2種類ある?理由が分かりません。


この画像では、やや下向きになった雌しべの先に花粉が付いています。他の花から虫が花粉を運んでもらえなかった雌しべが自らを曲げて下にある花粉粒を身に着けたように見えます。
理解力がないので
> メシベに「オシベのようなもの」がくっついている
というのが何を指していらっしゃるのかよく分からないのですが、
雌しべ(の柱頭部分)が 雄しべの真似をする(擬態する)というのはベゴニアがそうです。
ベゴニアは蜜腺を持たない花で、花粉を媒介してくれる虫たちには「花粉のみを報酬とする花(花粉花)」です。それでも、雄花は花粉を与えることで虫を呼ぶことができるからいいのですが、花粉花の雌花はそれもできないので、あれこれ対応策を考えて来ました。そして雌花のほうも めしべの柱頭を雄しべに似せて虫たちを騙すことを考えたのです(´∀`)
https://blog.goo.ne.jp/avril_kanabun/e/6ffc76708533cb77937da94a6f046ccf
私が「もしかして」と考えたのはタチアオイのケースです
タチアオイの雌しべは 限られた時間内に虫の媒介によって他の花から花粉を授かることに失敗したときは 柱頭を下にカールさせて自家の雄しべの花粉で自家受粉するという話を聞いたことがあります
https://blog.goo.ne.jp/avril_kanabun/e/28e9879fd87f59024379312df50263c2
ゼニアオイについても
柱頭の先についている丸い粒「花粉」も、同じアオイ科なので、タチアオイと同じ動作をしているのかもしれないと思ったわけです!(^^)!
> メシベに「オシベのようなもの」がくっついている
というのは、あなたのおっしゃる「雌花のほうも めしべの柱頭を雄しべに似せて」ということを言ったつもりでしたが、わかりにくかったですか。
メシベがオシベ風に自身を見せる植物の例は、すみません、忘れました。メシベの方がオシベに遅れて発達する花の場合なのはわかっているのですが。