外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

若者よ、三十年後を生き抜け

2010-08-09 20:07:59 | ビジネス
私の職場に、米系金融機関からの転職者がやってきました。

都銀からアメリカの某名門ロースクールに派遣された経験のある秀才という触れ込みでしたので、「どんな人物なのだろうか」と、ランチに誘って雑談してみたら、何と早稲田の法学部出身。

私より10歳ちかく若いのですが、子供の頃から野球が好きで、大学では西大立目先生の体育実技を選択したと。
安部球場で授業を受けたのが自慢だと話していますから、これは正真正銘の早稲田マンです。
面白い男が入ってきました。
(*^_^*)

さて、私の場合は遅きに失していますけれど、国際金融の世界は超高学歴社会に突入しています。
英語圏の大学での修士、博士を持っているのが当たり前という感じです。

それなのに日本企業は、いまだに学部卒業生偏重の採用方針を続けています。
一定の語学力を採用条件としている企業もごく僅か。
加えて、三年生からの就職活動を学生に強要し、まともに学部の勉強すらできない状況を、企業自らが作り出してしまっています。
これでは、日本企業が国際的な競争力を失うのも当然でしょう。
楽天が英語を社内公用語にするというのは、実にまっとうな経営判断だと思います。

もちろん、私自身は学生時代に遊びほうけていましたので、偉そうなことは言えません。
ただ、年齢的にも第一線で働くのは、5年から10年どまりですし、その前にクビになっても、何とか食べていけそうな感じです。

しかし、これから30年ぐらい働く立場の若者たちは、私たちの世代などをお手本にすることなく、どんどん海外の大学院で学んで、逞しいビジネスパーソンになってもらいたいと思います。
これからの30年間、日本がどうなるのか全く予断を許しません。

最近になって、日本の財政危機がやっと叫ばれるようになりました。
あまり話題にはなっていませんが、もし日本の国債が金融マーケットの信任を失った場合、為替は1ドル340円台、日経平均は3000円台になるという、某シンクタンクの試算があります。

そのような状況となれば、国内の大半の上場企業が、海外資本に簡単に買収されてしまう対象となるでしょう。

万が一、そんな状況に陥った場合にも、例えばアメリカや中国の人が、突然自分の会社の経営者となった場合にも、職を得て家族を養っていこうとするならば、若いうちから自分自身を磨いておかなければなりません。
客観的にみれば、そんな社会が、何十パーセントかの確率でやってくるのですから。

若者たちは、私たちの世代をお手本にすることなく、そして日本企業の採用方針にも惑わされることなく、語学力を養い、大学院に進んでもらいたいです。
二十歳代に1年間集中して勉強すると、四十歳代になってからの10年分の勉強に等しい成果がありますよ。

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